【読み切り雑感】『エリヤ』 / 島袋光年
2007.05.11 23:23
5月7日に発売された、赤マルジャンプ2007SPRINGに掲載されている、島袋光年先生の読み切り、『エリヤ』を読んだ雑感です。
猿顔になると、高い集中力を発揮し、強豪高相手にドリブルで16人抜き(同じ選手を2回抜いたのもカウントしてるから16人w)してしまうほどの、実力を持っている主人公・加藤江里也。当然ながら、マスコミなどからも高い注目を集め、将来を嘱望された存在だったはずなのだが、その2年後・・・
彼は、普通のサッカー部員でした。
それは、エリヤの日常生活の集中力のなさや、あり得ないほど極端な飽きっぽさに原因なわけなのですが・・・
エリヤは、なぜ集中して、物事に取り組もうとしないのか?
そして、エリヤが再び集中力を取り戻し、唯一飽きずに続けてきたサッカーに夢中になり、"フィールドの支配者"へとなっていく過程が、この作品のストーリー的な見所だと思います。
なんか、こう書いちゃうと、シリアス系のお話のように見えてしまいますが、基本的にはギャグ系です(笑
やたらと回りくどいボケだとか、個性的なキャラクターは、たぶん、作者の作風なんだとは思うんですけど(他の作品を一切読んだことないので実際のところは知らない)、小学生向けっぽいギャグ展開の部分は、今の自分が読むには、ちょっと苦手かなぁ(^^;
だけど、エリヤが再び高い集中状態(いわゆる、"ゾーン"ってやつですね)になる瞬間とか、彼がドリブルで次々と抜いていく絵の見せ方(ドリブルでかわす一瞬の動きはよく描けてると思う)は、不覚にも・・・と言ったらすっごい(この作品的には"ものっそい"と言うべきか)失礼なんですけど、そこには、ちょっと光るものを感じました。
全面的に、ギャグマンガ系だと思っていたので、いや、まぁ、あの猿顔は思い切りギャグとしか思えないんですけど(笑)、その中にかすかにあるシリアスの部分がスパイスのように効いて、それが私の印象をガラリと変えさせてくれましたね。
たまには、こういう作品も悪くないなぁと思いました。
ギャグの方が主体で、サッカー純度が濃いってわけではので、特別にプッシュはしませんけど(上にも書きましたけど、ギャグ部分は苦手ですし)、興味がある方は、まだ書店などに赤マルジャンプは置いてあると思うので、チェックしてみてはいかがでしょうか?
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