今週の『GIANT KILLING』#208
2011.05.15 22:54
今週も、3日遅れでの更新となってしまい申し訳ありません。
・・・
ジャイキリシートの6月開催分の募集要項が掲載されています。興味のある方は、締め切りは5月20日までとなっているので、チェックしてみてください。
それと、東日本大震災によって中止になっていた試合の代替日程に関する情報も、モーニング公式サイトで発表されています。
(関連リンク:《ジャイアントキリングシート2011》、6月開催分の募集がスタート!)
(関連リンク:《ジャイアントキリングシート2011》第2節~第6節当選者の方へのお知らせです。)
リーグ戦第20節の山形戦。
試合は、1-1の状態のまま試合終盤を迎えています。
ETUは、新加入のガブリエルを投入し、局面の打開を図ろうとするも、そのガブリエルのトラップミスからピンチを招きますが・・・
それでも、両手を前に出すジェスチャーを見せるガブリエル。
同じく、新加入で途中出場している殿山は、そんなガブリエルの様子に気付いたようですが・・・、果たして今週はどうなっていきますでしょうか。
・・・
両手を前に出し、前方を指さし、そして再び両手を前に出すジェスチャーを見せ、何かを訴えるガブリエル。
その様子を見た殿山は、ガブリエルは“ボールをもっと前でくれ!”と要求しているのではないかと感じます。
そして、意を決した様子で、王子に何かを伝える殿山ですが・・・。
・・・
試合時間は、残り5分。
山形は、同点ゴールを決めたケン様に代って、7番の家本がピッチへと送り出されようとしていました。
そんな佐倉の采配の意図に関して、達海は、攻撃的なガブリエルの投入によって試合はカウンターの打ち合いになると踏み、それならば、チームのバランスを取っていたケン様をより、動ける家本を投入して勢いを持たせた方が良いと判断したのではないか・・・と、松ちゃんに話します。
カウンターの打ち合いといっても・・・
それでやり合うには、最初のプレーでミスをしてしまったガブリエルの調子を不安視する松ちゃん。
それでも、もうピッチに送り出されてしまったものはどうしようもない。
「まーまー ジタバタすんなって話だよ
カード全部切った時点で
ベンチの人間に出来ることなんてなくなったようなもんだ
あるとしたらピッチ上の選手を全力で信じること
それと…
ガブリエルでいけると信じた… 俺を信じることだよ」
と、話す達海。
そうしているうちに、プレーは途切れ、ケン様がピッチを退こうとしています。
同点ゴールを決めるなど、“さすが”の活躍を見せたケン様に、山形サポーターたちも大きな声援を送っています。
ケン様は、ピッチを退く際、小森に対して言葉をかけますが・・・
「大丈夫っス ケンさん 問題ないっス
残り5分で必ずゴールに結びつけます」
と、強い決意を感じる言葉を返す小森。
そんな小森の言葉に、ケン様は、焦りがあるようにも感じていました・・・。
・・・
場面は変わり・・・
アウェイの地まで、試合を観に来ていた永田兄弟は、相変わらずの兄弟限界をしていました。
そんなふたりのやり取りのそばで、後藤は、達海がガブリエルを投入した意図にして、考えを巡らせていました。
後藤の見解では、この試合で好調ぶりを見せつけている瀬古がいる右サイドにガブリエルを投入しても、そこを突破することは難しいと見ているようです。
そんな後藤の考えている中、達海は・・・
「身体ってのは…… 不思議なもんでさ
上手くいってる時はいいんだ
走ったぶんだけボールに絡めて自分のペースでプレーが出来て
チャンスなんか演出できたりしたらさ…
気分も乗って… 疲労なんか感じない
でも状況が一変するとどうだ?
通用していた形が急に上手くいかなくなって
テンポも狂い… 無駄走りが増え…
先の見えない同じようなパターンのプレーが続いたら
おかしい上手くいかない どうしたらいいかわからない
そんな考えが頭をよぎったとしたら
すでにお前の頭と身体は疲労に支配されちまってるんだ」
ベンチにいるコーチたちに、そんな発言をしていました。
そんな発言をしているそばから、小森は、ほぼフリーと言える状況にもかかわらず、精度に欠けるパスを出していました。
そのクリアボールは、王子のもとに渡り、夏木が前線へのパスを要求しながら走っていきます。
しかし、王子は、そんな夏木の要求を拒否。
パスを後方の宮野へ(?)戻し、そこからさらに後方の殿山へとボールが戻されていきます。
王子がそういうプレーを見せたのには、意味がありました。
それというのも、殿山が一気に前線にパスを送るのではなく、中盤で時間を作りたいと伝えてきたから。
一方で、山形の瀬古は、自分のサイドに投入されたガブリエルを、ETUが使ってくると考えていました。
しかも、ゲームに上手く入れていないガブリエル。
そこにボールが入った時に、上手く奪えればそこから一気に決定的チャンスまで持っていける・・・、そんな思惑を見せる瀬古。
そんなところに、殿山は、瀬古の思惑通り、ガブリエルへとパスを送ります。
見る限りでは、少しボールが長く、追いつけるかどうか・・・というパスを送る殿山。
「はっ いきなりまたエンジンかけようとしてもさ…
一度止まっちまった足は前のようには動かないもんなんだよ
瀬古!」
そんな達海の言葉通り、殿山のパスに対して、これまでよりも鈍い動き出しを見せる瀬古。
そして、瀬古とは正反対に投入されたばかりでフレッシュなガブリエルは、颯爽と殿山のパスに追いつき、右サイドを駆け抜けていきます。
(時間がない中でのデビュー戦…
お客もこんなに入ってるんだ…
日本の人達にセンセーショナルな登場をアピールするには…
圧倒的なワンプレーで結果を出すしかないでしょ!!)
そんな野心を胸にプレーをするガブリエルは、1人ゴール前へ上がっている夏木にクロスを上げるように視線を送っておいて・・・、中央へと切り返しドリブル突破を狙っていきます。
山形の左サイドバック・中野を抜いたガブリエルは、そこからシュートを狙っていこうとしますが・・・、しかし、カバーに来た大倉によって止められてしまいます。
ペナルティエリア内でガブリエルが倒れたことで、ETUサポーターは、願いも込めて(?)PKであることをアピールしますが、大倉はしっかりとボールにチャージしていてノーファール。
むしろ、ボールがメンデスへと渡り、小森へとパスを送って、今後はETUがピンチを迎えようとしています。
「うああっもう時間ない――っ!」
「ロスタイム入るぞ!」
「何だこの試合!
最後の最後で… カウンターの打ち合いか――っ!?」
そんなETUサポーターの言葉が聞こえてきたところで・・・、今週はここまでとなります。
■ 私的雑感
今週号を読んでまず思ったのが、先週号書いたについて、自分はちょっと深読みしすぎてたな~ってことですかね(苦笑
まぁ、それはさておき、今週も非常に見応えのある回だったなと思います。
ピッチに立つ選手たち、両監督、サポーターなど、それぞれ登場人物の思惑、気持ちが交錯しながら進んで行く試合の描写が読んでいて面白いです。
本当、ひとつひとつ丁寧に語っていきたいのに、それができないのがもどかしい!
個人的には、地味ながら、攻守に渡っていい仕事を見せ続ける殿山君が好きですね。
守備面では、彼にとっては皮肉かもしれないけど、その存在感薄さを生かして、小森のプレー感覚を損なわせることに成功していますし、攻撃面でも、ガブ君の意図をいち早く察して、意を決して王子にやりたいことを伝え(この描写が特に好き)、得意のパスセンスを生かしてガブ君の要求通りのパスを送る・・・、いやぁ、実にいい仕事をしていると思います。
ガブ君が見せるアピールしてやろうとする野心も、若い選手なんだし、大いに結構なことだと思います。
クロスを上げるように視線を送っておいてのカットインは、ガブ君らしいプレーで、ワクワクさせてくれた・・・けど、そこで大倉が意地を見せて止める。ETUファンからすれば、あー残念・・・な場面ではあるけれど、そこから逆に山形がカウンターを仕掛けていこうとするシーンは、サッカー描写としては、見応えある面白いところだと思います。
小森は、殿山君の存在にイラつき、それがケン様の言う焦りにつながっているんだと思いますが、その焦りを生む背景には、サックラーがこれまでになかったピッチの選手たちを信じようとする姿勢を見せてくれた、その想いに応えたいって気持ちが芽生えたからでしょう。小森もまた、この試合によって、大きな変化を遂げた、いろんな意味で彼にとってひとつの転機になる試合だろうなって思います。
ガブ君からボールを奪ってやろうと思いながらも、逆にスタミナの限界を認識させられガブ君の突破を許すことになった(それがタッツの狙いでしたね)、この試合獅子奮迅の活躍を見せていた瀬古や、ラインコントロールのミスから失点を許したけど、ガブ君の突破を意地で止めた大倉の描写なんかも相手チームの話だけど胸が熱くなってくる・・・
本当、ひとつの試合の勝敗を巡って、いろんな人たちの想いがあってピッチの中に渦巻いている・・・、そんな描写の数々がやっぱりジャイキリって面白いって思わせてくれました。何度でも言う、私はそんなジャイキリ大好きだぜー!
※
あとは、箇条書きにて。
- 殿山君と王子のやり取りが好きだなぁ。でも、なんだかんだで、殿山君は王子に認められていると思う。
- ケン様お疲れでした。この先、ストーリー的にプレーシーンを見ることはないかもですが、私はあなたのファンであり続けることでしょう。
- 永田兄弟は、相変わらずだな。
- 「身体ってのは……」のくだりは、サッカーに限らず言えることだなぁと思った。
- 王子のナッツに対する態度には、いつもながら笑ってしまう。ナッツは、この試合でメンデスを打ち破ってくれること信じているよ!
※
さて、来週以降についてのお話ですが・・・
試合は、ロスタイムのみとなっていますが、お互いにカウンターの応酬、一進一退の攻防といった感じになっていくのかな。その中で、ETUは、勝利をもぎ取ることができるのか。
もうここまできたら、タッツミーの言う通り、応援する者としてもピッチ上の選手を全力で信じるのみだと思います。頑張れETU!
まずは、山形のカウンターを凌いでいかないとね。
殿山君によってだいぶリズムを狂わせているとはいえ、やっぱり、小森のパスセンスには要警戒だと思います。まずはしっかりと守ってそこから再度カウンターを狙っていってほしい。
さて、来週号ではどうなっていきますか。
引き続き、試合を純粋に楽しみながら読んでいきたいと思います。
タグ : GIANT-KILLING
コメント
ガブちゃんのあのプレーで点が取れない
このもどかしさがジャイキリらしさですねー(´yy`)わら
まだロスタイム、あとワンチャンスあるはず!
サイドを意識させれば、中央にも活路が生まれるはず!
前半から頑張ってるナッツに
最後ゎ決めて欲しいですねっ!(o^∀^o)
「LOSTMAN」も面白いですよね!モウリーニョもどきの監督が試合の流れを視覚化して説明しているシーンが印象的でしたね!
ジャイキリは、管理人さんのコメントのように本物の試合を見ているような楽しみがいっぱいですね!先週号でガブがなんかやりそうな感じで振っておいて、結局止められて!?カウンターになるって展開がオモシロイ!秀逸!
管理人さんが内容を活字にしたものは、まるで本物のサッカーの選評を読んでいるようですね、新たな発見です!
コメント返信が大幅に遅れてしまい申し訳ございません
リーグ中位付近は、勝ち点差が拮抗することが多いので、
この試合の勝利はETUにとって大きなものになるはずですね!
上位進出、いや、数字的な可能性の残されている限り、
優勝目指して頑張ってほしいです。
>とみぃさん
まさにコメント通りの展開ってことになりましたねー。
本当、もどかしい展開の連続な試合だなぁって思いました。
>seamountyouさん
『DOIS SOL』の1巻、自分の行く本屋には結構並んでいたので、
掲載順位的にはピンチでも、そこそこに売れていてくれるといいなって思います。
ありがたいお言葉をいただき、嬉しいです。
更新率が低くて申し訳ないのですが、なるべき期待に沿えるよう頑張ります。
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