今週の連載雑感(2010年12月6日~12月12日)
2010.12.12 18:24
■ 今週の雑感リスト
- ANGEL VOICE
- LOST MAN
- コラソン ~サッカー魂~
- 振り向くな君は
- LIGHT WING
- キャプテン翼 海外激闘編 IN CALCIO
- 蹴児
- うるとらスーパーさぶっ!!
□ ANGEL VOICE
キックオフされた習志野実業戦。
相手の習志野実業が採ってきた作戦は、先週も触れた3番・石持くんをキヨハルのマンマークに当ててきたこと。
CBの石持くんを、あえて最終ラインに置かず、キヨハルを密着マークさせているその意味。
それは、市蘭が4回戦まで奪った全28得点のうち、17ゴール7アシスト、つまり24点に絡んだキヨハルの動きを封じさえすれば市蘭には攻め手がなくなる・・・、そのように考えたからということでしょう。
それは、とても妥当なやり方ですよね。 実際に、市蘭は個の実力的にもキヨハルのチームって色合いが強いと思いますし(もちろん、それだけじゃないって言ってやりたいところもありますが)、現に石持くんのマークにキヨハルはかなり苦戦しそうな感じで、前半しばらくのうちはこの状態が続きそうな気もします。
・・・となると、ここから話をどう展開されていくのか、いろいろと考えを巡らせてしまいますね。
あくまで、キヨハルが石持くんのマークを乗り越えてさらなるステップアップをしていくのか、それとも、キヨハルだけに頼らない新たな市蘭の攻撃の形を構築していくためのプロセスとなっていくか。
個人的には、前者かなと思うのですが、やはり後者の部分も市蘭サッカー部には必要だと思いますし、そのあたりどういった部分をテーマに試合を描いていくのか楽しみなところです。シンゴだって、自分を無視して石持くんがキヨハルのマークについてたんじゃ面白くないでしょうし、彼の奮起にも期待したいです。
それにしても、面白かったのがキヨハルと石持くんのやり取りを描いた部分。
ユゥエルをイラつかせたことについて触れたキヨハルは・・・
「オレがおめえにイラつくことは―――― ねえ!!」
ドーンとキヨハルのアップで描かれたこのシーンを見て、いつながらキヨハルさんはかっけーなぁと思ったのですが・・・
「『俺は性格が穏やかだからイラつかない』――ってことだな
うん…そういうやつもいるよね」
と、石持くん返され、さっそくイラっときてしまう・・・
このキヨハルの姿に笑ってしまいました。
石持くん・・・、お前、天然系のキャラだったのか!(笑
キヨハルのサッカーに対して真摯に取り組んだりするその姿勢が私はすごく好きなんですが、たまーに見せるコメディ系の描写もまた普段のキャラとのギャップの部分で好きですね。まぁ、とにかく、このふたりのマッチアップは今後も楽しませてくれそうです。
さて、話を移して、習志野実業の10番・松田が、小さいながらも体幹がしっかりしていて、強さを見せていたことがすごく印象的でした。
その上、小兵の選手らしいすばしっこさも当然のごとく持っていて、バンがさっそく突破を許してしまいそうになっているのですが、ここをどう抑えるのかも今後の鍵になりそうです。松田は、前線でプレーする選手で、9番・宮部がゲームを作るという感じのようですね。
次号は、松田の突破は、ヒサシが止めてくれると信じたいところですがどうなっていきますでしょうか。合併号なので次は再来週になってしまいますが、次回の展開も楽しみです。
□ LOST MAN
今週は、何かと遊び心に溢れた回となっていますね(笑
あの馬とジョッキーを見て吹きました。
あれじゃあ、勝てなくてもしょうがない・・・?(笑
歌詞を絡めたネタは以前にもありましたよね、イリアーヌさんの時に。
ダーティー・バーティについては、来週以降の展開を見るとして、ユニオンからタウンに移ったという2人は、ローカスツ時代のマツモトのチームメイトだったんですね。サンタナことはよく覚えているのですが、あの2人のことはすっかり忘れてました(笑
そっか、今さらながら思ったのですが、マツモトとミッコリが加入する時、ギボン兄貴が遅れてくる2人がいると言ってたのは、カーリーがローカスツから連れてきたと思われるゴンザレスとベニテスのことだったんですね。
この2人は、どうにも小者的な印象しか受けないのですが(笑)、でも、ユニオンからタウンに意識するベニテスなんかは微妙に合ってるとはいえば合ってますし、私の印象はともかく実力的には確かだと思うので、この2人が今後ストーリーの中でどう絡んでくるのか楽しみです。
□ コラソン ~サッカー魂~
いやぁ、今週面白かったですね!
凌駕のシュートは、フライシャーの手を弾き、クロスバーを叩いて決まりませんでしたが、すがさずそれを凌駕が押し込んで・・・、胸を熱くさせるゴールだったと思います。
・・・ただ、凌駕の場合は、ゴール後のパフォーマンスの部分がねぇ(苦笑
今回のフライシャーが対象でしたけど、サポだったりヘルマンだったりと、必ず挑発的な行動を取らないと気が済まないという。しかも、直接言葉は伝わらなくても、なんか今伝わったぞ、言葉の壁を越えたぞコラ的なところで、フライシャーも非常にお行儀の良くない言葉を返しているという(苦笑
そして、凌駕の素行の悪さを必死でカバーしようとしている描写がまたシュールだったり・・・、一緒に喜ぼうとー思ってまたもやひじ打ちを喰らってしまった青野には何かと同情しておきます(笑
まぁ、凌駕の場合は、誰かに対する反骨精神がエネルギーになっている部分もあると思うので、んー、でも正直私はそういうのは好きじゃないんですけどね。結果を出している以上は、黙認してしまうと思いますが。
ただ、ゴールシーン一連の凌駕のプレーは、本当にこんなストライカーがいたらすごいだろうなぁって思わせてくれるものでした。
ひたすらに、自分がゴールを決めるためだけに特化したものなんですけど、そのプレーには感心させられるものがあります。この先、多分、ワールドカップ本大会まで描かれることはないんだと思うんですけど、ワールドクラスのディフェンダーと対峙する凌駕の姿というのを見てみたいですね。
それと、もうひとつ描写として面白かったのが中神ですね。
ゴールは決まったけれど、ワンツーを返してもらって自分が決めたかった、それが自分にとって美しい理想の形だったという中神の本音の部分。凌駕との根本的なサッカー観の違いを感じさせてくれる描写が面白かったと思います。
さて、逆転することに成功した日本。 中神や醍醐にとっても、新たな一歩を進む瞬間となったわけですが、このまますんなりと試合に勝利することが出来るのか。アディショナルタイムも含めて残り20分ほどの攻防が楽しみです。
□ 振り向くな君は
連載第2話。
練習試合に負ければ廃部、しかも4点のビハインドを負っているという状況の中、しゅうじとかおるは試合に出ることになった今週。
結論から書くと、なかなか面白かったと思います。
かおるは、ピッチの外では頭のいいタイプじゃなさそうだけど(笑)、ピッチを俯瞰して見回せるタイプの選手でコーチングも細やかで的確。セントラルMFとして活躍していきそうな感じがします。
一方で、しゅうじは、見た目は女の子っぽさもありますが、ボールを持つとその表情は一変し、ボディバランスに優れ力強い突破を見せるドリブラータイプのプレーヤーでした。
先週は全然サッカーしてない話でしたけど、今週号を読むと、その特徴を示す描写がしっかりと描かれていたというところが良かったです。
作画面も結構いいんじゃないかと思います。
ただ、私の買ったマガジンの印刷が薄かったのもあるかもしれないんですが、少しごっちゃごちゃしていて印刷がつぶれて読みにくくなっていたのが残念というか、今後改善を願いたいところです。
試合は、あっさりと逆転勝利となりました。
父の作ったサッカー部でプレーする夢のかなったしゅうじ。
ぜんそく持ちではありますが、初めてピッチに立ってサッカーを心から楽しんだ、その充実感を描いた部分がすごく良かったなーと思いました。ブラコン気味のお姉ちゃんも描写もかわいい(笑
個人的には、今週号を読んで、これは結構いけるかもという、とてもポジティブな印象を抱きました。
まだこの先どうなっていくか分かりませんが、無事桜木高校サッカー部に入部できそうなしゅうじとかおるがどんなサッカー生活を送っていくのか。またひとつ楽しみなサッカーマンガが増えて、私としては嬉しく思います。
□ LIGHT WING
掲載位置最下位になっちゃったけど、いよいよあの人が初登場!
なんか微妙な感じなあの人ですが、打ち切られる前に出てきてくれて良かった―(笑
けど、あの人と戦えるまで連載は続くのでしょうか・・・?
□ キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA
結局、カリューサスにボールをしっかりキャッチされてしまったか・・・。
また先の見えない展開になっていきますな・・・。
で、レアルのカウンター。
ロベカロさんが再度オーバーラップを仕掛けていきますが、通学距離の下りの話はちょっと笑ってしまいました。ライバル校を偵察しつつ毎日40キロほど走って『LIGHT WING』の及川くんも彼らに負けてないぞって思いながら。
まぁ、そんなことはどうでもいいんですが、陽一先生はロベカロ大好きなんだなと改めて実感します。
そして、ロベカロさんがクロスを入れるわけですが、CB2枚が同時にライールにつられちゃいかんだろと内心突っ込みつつも、ボールはナトゥレーザのところへ。翼くんとの空中バトルとなったところで以下次週。
何のことを思い始めたナトゥレーザは、一体どんなプレーを見せてくれるのでしょうか。
□ 蹴児
ガチガチのマンマーク戦術を敷く武城大を相手に、“個の力”で劣るネオ学は、ポジションチェンジなどを使って何とか不利な局面を打開しようと試みるも、3点を奪われ1-3の状況で前半を終了。
メンバーたちが意気消沈しているところで、美幸先生が、負ければ廃部という事実をあっさりと伝えてしまうという・・・(笑
しかし、逆境の時こそ真価を発揮する、それがネオ学魂。
こままだと負けたら廃部という現実ばかりでなく、円監督の遺志を継ぐ者たちさえいなくなってしまう・・・、そんな状況にしてたまるかと、腹をくくって逆転目指そうとする、その描写がなかなか熱かったです。そして、後半が始まっていくわけですが・・・
ガチガチのマンマークを敷く武城大からフリーの状況を作り出すために、蹴児が授けた作戦は、前半のポジションチェンジをさらに大胆に敢行する、センターバック2人を同時に攻撃参加させるということでした。
その大胆な発想に驚いた武城大のコーチは、手をメガネに当てぶつぶつとつぶやきながら試合を見つめる蹴児に、円監督の姿が重なって見えたところで今月号は終わるのですが・・・、なかなか話が盛り上がり面白くなってきたんじゃないかと思いますね。
やっぱり、マンツーマンで個の力同士でガチンコで勝負させたら、そりゃあ個の力で勝る武城大の方が絶対的に優位に立つのは当然のことだと思います。けど、サッカーはチームスポーツで、単純な足し算による個の力の大きい方が勝つとは限らないのがサッカーで、またそこがサッカーの面白いところでもあります。
で、戦力的に不利な側に立った時、どうやって相手に対抗していくのか。
そこが監督の腕の見せ所だと思います。
センターバックを2枚同時に上がらせるのは、リスクとして大きすぎることで、ましてや攻撃に失敗してカウンターから失点しようものなら、本当にネオ学サッカー部がジ・エンドとなりかねないところではあります。が、しかし、どうしても個の力で勝負できない以上はリスクを負うしかないのかなとも思います。
確かにリスクは大きいけれど、上手くいけばそのリターンも大きい。
サッカーに限らずスポーツってメンタルによる部分も大きいじゃないですか。
もし、蹴児の作戦がハマって1点でも返せたりしたら、ネオ学はメンタル面で優位に立てますし(逆に、絶対の自信を持っている武城大が個の力という拠り所を失えばもっと優位に立てるはず、さらには円監督の影に上手く怯えさせることが出来れば指導者の士気をも奪えるかも!)、そうなれば勝負の行方もどうなってくるか分からないわけで、ネオ学が地味に試合を分けるギリギリのところでリスクを負って戦ってる今のシチュエーションを思うと、私はワクワクしてくるものがあります。
多分、蹴児はもっと逆転勝利するためのアイデアは持っていると思いますし、この先どんなものを見せてくれるのか楽しみですね。
ただひとつ、失礼ながら言わせてもらいますと、試合描写の中で魅せようとしている作品としては、サッカーシーンの描写力が不足気味かなと。
作品としては、面白くなりそうな片鱗をいくつも見せてくれていると思いますが、それをさらなる確信に変えるためには、選手の身体の動きとか、描写にもっと臨場感があってほしいなって感じます。そのあたりは、連載を重ねていく今後に期待したいところです。
『蹴児』を見てると、ジャイキリのとある一部分が思い浮かんできたりしてしまうのですが、運動音痴の高校生なりにサッカーへの情熱を見せ戦っていく・・・。まだ自分の中で大ブレイクという段階まではきてないですが、けど、結構期待をして見ていることは間違いないので、来月号ではどんなものを見せてくれるのか楽しみです。
□ うるとらスーパーさぶっ!!
今週は、みんな良かったと思います。
1本目のトゥーリオにまず吹きました。
あの件をこういう形でネタに昇華してしまう、村山先生のセンスはさすがです。
関塚さんのは、定番系のネタですが、これでもうシルバーコレクターとは呼ばせないということで、おめでとうございます。
3本目のエジルは、1本目とは違った意味で村山先生のセンスが発揮されているところで面白かったです。思い切り昭和のお母ちゃんに吹きました。というか、エジルネタは、あくまでこの路線でいくんですね(笑
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コメント
再来週か・・・
コメントありがとうございます。
キヨハルをボケ役に追いやってしまう、
石持くん恐るべしといった感じですね(笑
この試合の展開は、一番いいのは欲張りではありますけど、
キヨハルがいなくても市蘭は点が取れるんだぜって部分と、
石持くんとマッチアップすることで、
キヨハルの個の力をさらにレベルアップさせる・・・
この両者が見られれば最高ですよね。
テルヒサについては、いつ見られるかは分からないけど、
シンゴにパスを送る場面が必ず来ると確信してます。
何と言っても、麻衣がああ言ってますからね。
けど、次にそんなシチュエーションが訪れたとき、
テルヒサはどんな思いでパスをシンゴに託すのか
(その時までにシンゴは信用できるまでに成長できているのかなど)
その描写をどのように描くかを楽しみにしていたいと思ってます。
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こんばんは。今週のAngelVoice、キヨハルのマジなのにボケというのが面白かったです。
さて、これからの展開は、後者を期待しています。
もちろんキヨハルの進化は見たい。見たいです。
それ以上に、「ものたりねー」発言に戻らないためにも、キヨハルシフトを逆手に、あいているスペースを狙う狡猾な市蘭がみたい。
たとえコマの外でも、シンゴはもちろん、テルヒサ、二ノ宮なども走りまくっているはずだから・・・。
そして、根は単純なのに苦悩するテルヒサが
もう一度シンゴにパスを出す、そういう熱いところがみたい。
(それはVS船学まで楽しみにとっておくか・・・。)