今週の連載雑感(2010年11月15日~11月21日)
2010.11.21 22:51
■ 今週の雑感リスト
- ANGEL VOICE
- LOST MAN
- コラソン ~サッカー魂~
- LIGHT WING
- キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA
- 龍時
- 1/11 じゅういちぶんのいち
- うるとらスーパーさぶっ!!
□ ANGEL VOICE
今週は、麻衣の描写が心温かい気持ちにさせてくれました。
麻衣は、市蘭サッカー部員たちのことを、本当によく知り尽くしているんですね。それこそ監督以上に。以前も書きましたが、麻衣は市蘭サッカー部のお母さん的な存在だなって改めて感じましたね。そりゃあ、麻衣の言うことだから、誰も逆らえるわけがありません。本当、こういう細やかなところで、じわじわとくるものを描いてくれるよなぁ、古谷野先生は。
ただ、麻衣の今の状況をじっちゃんは知らないのか・・・。
確かに、言いにくいことではあるんだけど、知らないでい続けることの方がショックなような気も・・・、あー、でも分からないな。知ったら知ったでものすごく落ち込んでしまいそうな気もするし・・・、このあたり非常にデリケートな問題だけに黒木も頭を悩ませているのでしょう。
そして、関東大会千葉県予選の決勝トーナメントまで進んだ市蘭サッカー部。
トーナメントの組み合わせを知らされないでいた部員たちは、思わぬところでそれを知り驚愕することになるわけですが・・・、様子のおかしいテツ(今回はあえてそう呼ぶw)は何を隠していたのか?
まぁ、恐らく船学も八津野も大会に参加してないってことなんだろうなぁ。
どういうことにしても、そんなもん調べればすぐに分かってしまうだろうに。
隠し事をしていることがバレてしまったテツの運命やいかに?(笑
・・・といったところで、この続きはまた来週のお楽しみです。
□ LOST MAN
今週はやばいなー。
ついに、自らの力を解き放ち、身体を張ったダイビングヘッドで逆転ゴールを決めたシンプソン。
それによって、チャーチルの望んだ、真のマンUのサッカーが展開されていくようになる、そんな描写が最高に素晴らしかったし、そんな様子をちょっと頭に思い描くだけでも心の底からワクワクしてくるものがありました。
ゴールを奪った後の、頭に包帯を巻いてプレーするシンプソンの姿、表情は、これまでと別人にように見えますね
接触プレーを頑なに避け続けることにこだわった、華麗なプレースタイルというのも好きなのですが、身体を張ってガシガシプレーし続けるシンプソンの姿も、これはこれでカッコいい。
シンプソンから、信じて走りこむマツモトにパスが通った時、口元をニヤリとさせているだけのチャーチルのコマがまたいいんだよなぁ。それを見て、私の方も思わずニヤリとしてしまいました。
そしてパスを受けて、ゴールを決めるマツモトには・・・、“お前はどこまでチートキャラやねん!”と心の中で思いつつも(笑
「お前がわざと外したシュートは、
ワシん中でちゃんとカウントされとるからな。
これで実質4-3… 完勝や」
あくまで“勝利請負人”ということにこだわり、サウールを完膚無きにまで打ちのめす描写もまた最高でした。
サウールはサウールで、少年マンガ的なこだわり、信念を持ってプレーしているところは私も嫌いじゃないんですけど、『LOST MAN』のテーマは、あくまで勝利請負人が主人公ということで、ひたすらに勝利という部分にスポットを当てて描かれている・・・、そこが本当に面白いなーって思いますね。
純粋にサッカー描写というところに着目すれば、『LOST MAN』は、今連載中のサッカーマンガの中でも最高峰のレベルにあるなと改めてそれを実感されてくれる回でした。
このレアル戦が終わったら、恐らくサカザキ絡みの政治的な部分の話になっていくと思うのですが、ここからどんな物語が展開されていくのか楽しみです。
□ コラソン ~サッカー魂~
「あれが彼(リョウガ)さ‥‥」
なんてヘルマンが言ってましたが、競り合いでの強さを見せ、そして、危険を省みずチャンスとあれば恐れることなく頭から突っ込んでいくなど(それに、喧嘩っ早いところも含めてw)、凌駕らしさを堪能できる回だっと思います。
凌駕は、諸刃の剣的な存在で(そこをヘルマンが上手くコントロールしているけど)、実際問題かなり賛否両論別れるタイプのプレーヤーだと思いますが、チームいれば頼もしいよねって思いますね。リスキーではあるんだけど。
そろそろ次なる結果に結び付けたいと考える凌駕ですが、包帯を巻いた頭から血が滲んでおり、このあたりが今度にどんな影響を及ぼしますか、来週以降の展開が楽しみです。
□ LIGHT WING
なんだかよく分からないですが、とにかく、1回戦で戦う環商業、特に万玖波さんはヤバイらしい。
掲載位置がどんどんと後退して、かなり後がなくりつつありますが、大会が始まって、どんなネタを披露してくれるのか、注目してみていきたいです。
ちなみに、“マリンコニア”とは、イタリア語で憂愁を意味する言葉だそうです。
□ キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA
ファンサール監督の言ってる、(典型的なひとりの)トップ下にこだわるサッカーというのは、キャプ翼らしい部分というか、現代サッカーのトレンドが今度どう変化していこうがそこは不変というか、変えることができないんだろなと。
翼くんが華麗なドリブルから得意のオーバーヘッドシュートを放とうとしますが、そこにはブルーノさんが・・・。そろそろ試合の決着がつくだろうと思うのですが、陽一先生は、このクラシコの結末をどのように描いていくのでしょうか。
□ 龍時
正当なチャージを受けてもファールを取ってもらえないうちに、好調だったはずのリズムが狂いだすリュウジ。
そうこうしているうちに、今度はそのレフェリーに救いを求めようとするリュウジ、その先に描かれるものは次回になるのですが、ここがこの試合の一番の見せ場になるところで、コミック版ではそこをどう描いていくかに注目です。
□ 1/11 じゅういちぶんのいち
単行本1巻が12月3日発売になるそうです。
どうやら、過去の読み切り作品も収録されるようで(ただ、以前月マガに読み切りで描いてたサッカーマンガではないっぽい?)、今回読んで改めてそう思ったんですが、サッカーマンガというよりもサッカーストーリー(サッカー描写そのものがメインじゃない)の色が強い作品なんですけど、物語を読ませる力はあると思うし、個人的にはお気に入りでもあるので、興味があれば単行本を読んでみてほしいなと思います。
それと、12月4日発売のジャンプスクエア本誌の方にも読み切りが掲載されるみたいなので、そちらの方も興味ある方はぜひ。
ということで、連載第3話のお話。
周囲にどう思われようが気に留めることなく、自分の夢を語り、それに向かってがむしゃらに打ち込んでいく人を見てどう思いますか?
私は、とても素敵なことだと思いますし、そういう人を見れば心から応援したいなって思います。むしろ、真剣に物事に打ち込んでいる人を茶化したりするような行動を取る人に対して、少なからず苛立ちを感じてしまいます(考え方は人それぞれで、人の価値観にどうこうケチをつける権利なんかないけれど、それが私の持つ価値観)。
・・・とはいえ、そういう必死に見える行動がカッコ悪いって感じてしまう時代が、特に中高生ぐらいの時期にはあるかなって思います。少なくとも自分にはそういう時期がありました。ましてや、今回の主人公の凛哉のように中学時代は冴えなくて、高校になってから華やかな生活を送れる側にいたとすれば、なおさらそうなっていくのだと思います(まぁ、自分はそっち側にはいなかったので、そのへんのところは分からんですがw)。
ですが、そんな凛哉を引き戻してくれたのは、もちろん、校門でサッカー部の勧誘活動を続ける本作の主人公であるソラもそうなのですが、中学時代、冴えないけど頑張っていた自分を見てくれていた、写真を撮ることに真剣に打ち込みそんな姿に惹かれていた䅣さんが居てくれたから。ということで、今回は、そんな凛哉と䅣さんのお話。
今回も、決して奇をてらった部分はないのですが、心の中にすっと沁み入ってくるような読ませてくれる物語を見せてくれていると思います。
いくら表面的な部分が変わったとして、人間の本質はそう簡単に変わるものではない。
冴えない中学時代とは違い、イケメンと評されるようになった凛哉ではあるけれど、パーフェクトな外見とは異なり、中身が外見に追い付いていないという現実に苦悩し始めていく・・・。
そんなところに、自分の失ったものを堂々と輝かせ続けるソラや䅣さんの姿は、凛哉にとってとても眩しく映ったことでしょう。
しかも凛哉をさらに苦しい思いにさせたのは、ある日たまたま1人でいるとき、写真を撮っている彼女と出くわし声をかけたとき・・・
「あなたみたいな人 私の知り合いにはいないんだけど」
と、蔑んだ目で言葉を返されてしまったこと。
今の自分の外見だけで持っているという状況を見透かされてしまっていることを改めて知る凛哉。しかし、それは以前の凛哉のことを知り理解していた彼女だからこそ、取った態度でもあり・・・。
そして、凛哉は、後日ある事実を知ることになっていくわけすが・・・
䅣さんが高校に入る頃、写真で賞を撮り雑誌に掲載されたことがありました。
その掲載された写真というのが、『キラキラ』と名づけられた凛哉が中学時代に雨の中ずっと素振りをしていた姿を映したものでした。
ということで、その事実を知って涙した凛哉は、今の自分を捨て、自分が再び変わろうとするためのきっかけを与えてくれたソラが懸命に勧誘活動を続ける、サッカー部への入部を決意することになる・・・というのが今回のお話なのですが、今回もなかなか泣かせてくれる話で、いいなぁって思います。
見た目としてスマートなカッコ良さはないかもしれないけど、泥にまみれて懸命にサッカーに打ち込んでいく凛哉の姿はキラキラと輝いている・・・。そんな凛哉に再び笑顔で言葉をかける䅣さんがまた素敵でありました。
・・・
個人的には、すごく好きなんですけど、ただ、あくまで“一人のサッカー選手・安藤ソラを巡る様々な物語”を描いたもので、今回はまったくサッカーもしてなくて、サッカーマンガとしての面白さで魅せていくものではないので、このブログとして強くプッシュしていけないのが残念ではあるかなと。
なので、サッカーマンガとしてはなく、あくまでひとりのサッカー少年を軸にした物語として面白いってことを強調しておきますが、興味のある方は、是非作品に触れてみてほしいなと思います。人によって価値観は違うので何とも言えないですけど、少なくとも感想記事は、自分の感性には素直に従って書いてますので(笑
□ うるとらスーパーさぶっ!!
今週もベイルネタ来たー!
これすごく好きだわ、定番化することを心から希望します。
再び調子が上向きで、首の角度も復活しそうな本田様が、リバプールを救うことになったら、本当にこの作品的には最高なんだけどな・・・ということを今週も思う私なのでした。
そういえば、サッカーネタじゃないですが、村山先生のグラ天の某国のグランプリを描いたネタが、なかなか先生らしい毒気のあるもので話の通じる方はチェックしてみてほしいなと思ったり(笑
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コメント
Angel Voice
いつもありがとうございます。
麻衣の部員たちへの理解度とその洞察力を見ていると、
市蘭サッカー部の真の支配者は彼女のように見えてきてしまいますね。
現在の市蘭サッカー部にとって、もはや絶対的とも言える存在。
この先、どうなってしまうのか本当に分からないんですが、
以前のように戻れないかもしれないけど、
麻衣はいつかきっと市蘭サッカー部に戻ってきてくれる。
そう信じて、物語を追いかけていきたいなって思います。
エンボイは、毎週の連載でも素晴らしいものを見せてくれますが、
この作品のようなタイプは、単行本でまとめて読んでこそ
その真価を発揮できるものなので、
多分来年の春が訪れるぐらいの頃になるかと思いますが、
またその時が楽しみですね。
体調のほうは大丈夫でしょうか・・。私も、おとといと昨日、寝てました。
これから寒くなりますしね・・・。がんばりましょう。
あと、先週の土曜日は、いろんなところで話題になっているので
わかっているとは思いますが・・まあ、すごいことになりました。
あっち方面も意外だったけど・・。
あと、優勝したらシャンパンで乾杯って聞いたんですが、
普通にシャンパンで乾杯じゃなかったですねw。
でも・・これのためにサッカー選手は生きているんですね。
素人じみた話ですいません・・;^^。
コレを見たときに、ETUはどうなるのかなとも考えたりもしました・・・。
優勝もですけど、てか、ETUがシャンパンファイトをするのかな(苦笑)。
コメントありがとうございます。
自分の体調はだいぶ良くなりました。
月宮さんもご自愛下さいませ。
んで、そうですねー。
初めてのリーグ制覇となった日にゃあ
(というか、初めてじゃなくてもそうなるでしょうがw)
ささやかに乾杯というわけには・・・いかないですね!(笑
こういうのはどこも同じなので、
ETUが優勝しても、きっと同じようなことが起こるはずです(笑
ETUには、まだリーグはちょっと厳しい状況ですが、
ジャパンカップに天宮杯とタイトルの可能性は残されているので、
やっぱり、自分の応援するチームの優勝ほど最高なものはないですからね、
可能性ある限りその瞬間を期待し続けていたいです。
そして、シャンパンファイトやビールかけになったとしたら、
また選手たちのいろんな個性が垣間見れると思うので
(特にいじられ系のキャラたちなんかは大変そうだw)、
そのあたりの描写も気になるところだし、楽しみですね。
そういえば、選手のなかでお酒が飲めない人がいたんですが、いっぱい飲んだそうです(笑)。
あと、選手も特番でいろいろ出てたんですが、時間が深夜だったのか・・みんな疲れてたのか・・いろいろおかしかったです。
選手の女性関係とか選手の奥さんとか、さすがに下なところまでには行かなかったですが・・・;^^。
でも私は、こういうのまったく平気なタイプなので(笑)。逆に選手の素顔が見れてよかったです。でも、話的に、下ネタ好きな人がいそうな気がしました(笑)。
まあ・・でも、男の人は基本的にそういうの好きか(笑)。
優勝がかかったプレッシャーから解放されたわけですから
(本当、サッカーを“観ている”立場から想像もできないような重圧なんだと思います)、
多少羽目を外したくなってしまうのは仕方ないことですよ・・・ね?(笑
個人的には、度の越えた下ネタはあんまり・・・な感じですが、
好きな人はいくらでもいますよね。
自分が心から応援するチームの優勝というのは格別で、
それは何回あっても最高のもの。
ただ、違うチームを応援している立場からすれば、
喜びに沸く姿を見るのは、ちょっとうらやましくもあり悔しい気持ちもあります。
まぁ、まだ天皇杯が残っていますし、
今シーズン限りでチームを去ることが決まってしまった選手もいるので、
最後まで応援していくつもりです。
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>麻衣の言うことだから、誰も逆らえるわけがありません。
この見せ方が非常にいい。
中でも普通に考えれば、市蘭の犬猿。(もちろんサルはシンゴ。)テルヒサとシンゴのペア、うまくいくわけない!今回も序盤に、洗濯そっちのけでシンゴがテルヒサにケリ炸裂するシーン
そう見せておいて、
麻衣が(テルヒサはシンゴに)「必ずパスを出す」とベットの上で迷いなく言い切るところが実にいい。
さて、「もしドラ」を彷彿させるような麻衣の洞察力に感嘆するとともに、もしドラのエンディングを思い出し、不吉なことは考えまいと思いました。
*蛇足ですが、このところ週ごとに結構内容を掘り下げてきているので、これが単行本としてまとめて読むとどんな味わいになるのか
それも非常に楽しみです。発売は来年だね。