今週の『GIANT KILLING』#184
2010.10.21 23:23
いよいよ明日、ジャイキリ単行本17巻&ムック本extra vol.03の発売となります!
こうして、表紙をふたつ並べると、実にいいですなー。
なお、この同時発売を記念して、明日、10月22日(金)17時~21時、SHIBUYA TSUTAYA 7Fコミックフロアにて、パッカくんの写真撮影会が行われるそうです。
この件に関しての詳細は、SHIBUYA TSUTAYAさんのブログの【予告】10月22日ジャイアントキリング最新刊発売!!…そしてアイツが来るッ!!の記事をご覧になってみて下さい。
お店には、ジャイキリグッズも置いてあるそうなので、行ける方はパッカくんに会いに行ってみてはいかがでしょうか。
(参考リンク:『GIANT KILLING』最新⑰巻と『extra Vol.03』、2冊同時発売祭りにパッカくんも緊急参戦!?)
(参考リンク:ジャイキリムックVol.03をちょっと覗いてみませんか? Web立ち読み企画スタート!)
(参考リンク:ジャイキリムックVol.03発売直前! 皆勤賞の岩本ナオさんをご紹介します。)
それと最後に、ジャイキリの担当編集者さんがツイッターを始められていました。
まだ今日はじめたばかりのようで、まだつぶやきの数は少ないのですが、担当編集者さんの直接の言葉を聞けるってのは、ファンにとってはすごく大きいことだと思います。
特にツイッターのアカウント持っていなくても自由に見れますので(非公開にされない限りは)、ツイッターやってる人もそうでない人もジャイキリファンの方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
リーグ戦第20節、ETUvsモンテビア山形。
今週は、山形のホームスタジアムに舞台を移し、物語が展開されていきます。
・・・
山形のマスコットのカモッピが手を振って、観客に応える中、山形とETU、両チームのサポーターたちは、試合に向けて気持ちを高めていました。
・・・
「いや―― 意外だねえ」
記者席にいる藤澤さんに声をかけたのは、ETU番の山井記者。
山井は山形vsETUなんて地味なカードにここまで客が入るとはねー・・・なんて言いますが、それに対し、少々呆れ顔で私は地味な試合に来たつもりはないですよと返す藤澤さん。
その言葉も、山井なりのジョークで、あくまで開幕当初の予想ではってことだったようですが、それでも、昨年までの実績を思えば、確かに下位争いとなりそうとイメージできるこの一戦。しかし、現状は違い、現在ETUは8位。そして、山形は11位ですがETUとの勝ち点差はわずかに2で、1試合で逆転できる差にあります。
両チームとも下馬評を覆しての中位圏内。
ここまでの結果としては、上出来と言っていいレベル。
おまけに、両チームの監督が30代という若さで、A代表の選手もいなければ予算も少ない・・・ということを、いつもの山井らしく口悪く言いますが、それこそがこのゲームの見どころであるとも話します。
似たりよったりのチームのどちらが、この状況から抜け出すのか。
リーグジャパンの世界では、リーグ前半、頭ひとつ抜けていた大阪がここにきて勝ち切れず独走に陰りが見えているとのこと。
それに、夏場の厳しいコンディションも手伝って番狂わせが起きやすく、ますます上位は混沌化すると予測する山井。
その上位争いに食い込むためには、また“強い”と言われるクラブになりたいのあれば、こういうゲームをしっかりモノにしないと・・・と、ここまでは真面目に語っていた山井でしたが・・・
「まあ藤澤ちゃんはそんなことより
大好きな椿君がいないことのほうが問題だよな」
と、最後は少々下品な笑みを浮かべて話しオチをつけたところで・・・、このシーンから場面は切り替わっていきます。
・・・
ということで、場所はスタジアム内。
佐倉とコーチングスタッフ2人は、ロッカールームに向かって歩いていました。
「よしアップはすんでるな!
試合前にもう一度戦術の確認を…」
そして、ロッカールームのドアを開け、入ろうとする佐倉でしたが・・・
「ぐあ――っ!!」
シュルルルー
はっ
「ああ!! メガネメガネ」
なんと、ドア付近でストレッチをしていた村田(=山形の選手)の足に引っ掛かり、転んでメガネをどこかに飛ばしてしまうという失態をやらかしてしまいます。
「ひ… 酷い…」
「どこまで運動神経ないんだよ」
「ウ… ウケる…」
「ヘタレすぎる」
・・・そんな言葉が選手たちから小声で聞こえてくる状況。
挙句には、例えヘタレだとしても選手が監督に向かってそんな態度を・・・と、フォローになってない言葉で戸辺コーチが選手を叱り付けるシーンもあったり・・・。
・・・しかし、時間もないのでその流れを断ち切って、本題へと入ろうとする佐倉。 ですがその顔を見ると真っ赤になっており、それがまた選手たちの笑いを誘うことになり、山形のロッカールームは収拾がつかなくなりそうな事態に・・・。
そんな流れを止めたのはケン様でした。
ケン様は、佐倉をいじる選手たちを制しつつ、もう一度戦術確認しようとする佐倉に対しては、さっきのミーティングでしっかり頭に入ってると持ち前のさわやかな笑顔で話します。
「それに今はふざけていても…
ウチの選手達のピッチ上での集中力が
胸を張れるレベルだということは佐倉だってわかっているだろう?」
と、ケン様は話を続け、山形の選手たちの表情も先程とは一変して引き締まったものになっています。
それでも、佐倉は、大事な一戦をの前に締めるところは締めたいとさりげなく主張するのですが・・・、そこで口を開いたのはメンデスでした。ちなみに、メンデスはケン様に通訳をお願いしています。
「勝負の前に必要以上に気持ちを入れること…
それはすなわち勝負への“恐れ”を意味する
サクラの行動派我々から“恐れ”を排除し…
自然体のまま戦場へ送り出そうとしてくれていることを
私は知っている
後は任せろサクラ
サクラの意志は我々がピッチ上で体現してこよう」
と、佐倉からすれば、少々過大評価(本人の意図してない)な部分もありましたが、メンデスの言葉は、選手たちの気持ちをしっかりと締めるものでした。
佐倉は、“またもや”自分で最後を締めることに失敗してしまったようですが、しかしそんなことはどうだっていい、選手があの顔つきになれば必ず自分たちの仕事をしてくれる・・・
今までもそうであったように、今回もきっとそうあってくれる。
確信に満ちた笑みを見せつつ、選手をピッチへと送り出していきます。
そして、両チームのサポーターが必死に声援を送る中、モンテビア山形、ETU、両チームの選手達が入場してきます。
選手たちがセンターサークルにたどり着いている頃、達海は戦闘服(例のジャケット)のポケットに手を入れながら、ベンチへと向かっていました。
そんな達海のもとにやって来たのは佐倉。
佐倉は、右手を差し出し握手を求め、達海もそれに応じます。
お互いにこの試合に向けて寝不足で、小さなジョークの応酬を交え両者のやり取りが進んでいく中、佐倉がこんなことを言い出します。
「安心してくださいタッツミー
タッツミーの眠気が吹き飛ぶほどのサッカーを
我々がご覧にいれますよ」
それは、佐倉の自信に満ち溢れた言葉でした。
「はっ 言うねえサックラー」
と、達海が返したところで・・・今週はここまでとなります。
次号は、いよいよキックオフとなるとのことですが、この続きはまた来週となります。
■ 私的雑感
今週もまだキックオフとはならず、試合直前の模様を描いた回となりました。
今回戦う、モンテビア山形のホームスタジアムのモデルは、NACK5スタジアム(大宮公園サッカー場)になっていますね。
作中で、山井記者がETUと山形の共通点の話をしていましたが、ナクスタって隅田川スタジアムのモデルである日立台同様、ピッチと客席が近くて、キャパシティも少なめの小ぢんまりとしたスタジアムで(しかも、東武野田線でつながってる)、そのあたりが考慮されてるのかなって思いました。まさに、今回のモデルにはうってつけだと言えますね。個人的にも、よく知っている場所です。
この試合の位置づけ、リーグ全体の状況のようなものは、山井記者が話していますが、リーグジャパンもまた、特に中位近辺は混沌としたリーグのようです。
リーグ後半戦9位で始まり1勝1分でスタートしたETUが8位で、山形が勝ち点差2で11位というのは、もしこの試合敗れるようなことがあれば山形に順位で逆転されてしまうわけで、そういう意味でも負けるわけにはいかないですね。
大阪の失速というのは、ダルファーのスタイルを考えると納得できるものがあって、現状東京Vもせいぜい中位のやや上ってとこでしょうし、名古屋も調子を落としていた時期もあったようですし、リーグジャパンの優勝争いというのも終盤に向けて混沌としたものになりそうだと私も思います。
そこにETUが絡んでいければ面白いんですけどね。
そうなっていくためにも、やっぱりこの試合は勝たなければということで、山形戦での勝利に期待したいところです。
※
今週は、試合に向かって気持ちが高まっていくところ・・・のはずですが、山形側の描写には今週も和ませてくれるものがありました。
・・・サックラーがここまでのいじられキャラだったとは!(笑
ドアの前でストレッチする村田とか、フォローしてるようでしてない戸辺さん(やっぱり、コーチの人か)とか・・・、あんたらわざとやってるだろ? って思ってしまうほどです。
それに、ジャイキリでメガネメガネのお約束を見ることになるとは。
けど、個人的にツボだったのは、その前のシュルルルーという効果音のある描写の方だったりしますけどね。
そんな山形ではありますが、「上の人間がいじられるのなんていいクラブの証だよ」ってタッツミーも言ってました。それに、山形には要所をしっかりと締めてくれる大黒柱とも呼べるベテランもいる。
ケン様は、今週も笑顔が素敵でした。
そのカリスマ性が、一瞬にして周囲の集中を高めてましたね。
そして、メンデスは真面目ないい人ですね。
サックラーを過大評価してる言葉には笑ってしまいましたが、けど、彼がチームの柱としてみんなに信頼されていることがよく分かります。
そんなベテラン2人がいい具合にバランスを取って、モンテビア山形というチームは最大限の力を発揮できているのだと思います。もし、この2人がいなかったら、サックラーはナメられっぱなしで、ここまで持てる戦術眼を発揮できなかったかもしれません。
まぁ、とにかく山形がどんなサッカーを見せてくれるのか。
バッキーが話してた人物の正体が気になるところではありますが、来週から始まるであろう試合描写を楽しみにしていたいです。
それとひとつ気になったのは、サックラーの運動神経がないとありましたが、となると選手経験のない監督ということになるのでしょうか。したがって、サックラーはどんな経緯でサッカー監督へとなっていったのか。そのあたりのサイドストーリーが気になるので、山形戦の描写の中で明らかにされるといいななんて思ってたりします。
※
さて、来週以降の話についてですが・・・
まずは、どんな試合の入り方をしていくのか。
ETUのスタメンは、入場シーンを見ると、コシさん、スギ、クロ、ザッキー、佐野、ナッツ、セリーの7人の姿が見られますが残り4人はどうなっている?
一方、山形のスタメンは、1.野村、3.メンデス、4.ナカノ、5.小森、6.村田、8.世古、11.ケン様、14.?、15.管ちゃん、22.オークラ(?)・CAP、23.丸岡の11人で合ってるかな? この中で、キーマンとなるのは誰だ?
山形の選手たちが戦闘モードに入ってから、両チームの入場シーン、そして、タッツミーとサックラーの再会を描いたが良かったと思うのですが・・・
特に、タッツミーとサックラーの再会。
タッツがうっかり名前間違えたりしないかちょっと心配でしたがそんなこともなく、お互いにジョークを交えながらも自信を覗かせる両者。
そんな彼らのやり取り、表情を見ていると、来週以降の展開が本当に楽しみになってきます。
両チームにとって、後半戦序盤の重要なポイントになりそうなこの試合。
果たして、私たちにどんなものを見せてくれるのでしょうか。
タグ : GIANT-KILLING
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