今週の『GIANT KILLING』#182
2010.10.07 21:01
今週は、表紙&ジャイキリムック第3弾のプレビューが巻頭カラー(プレゼントもあるよ!)となっています。
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リーグ戦第19節ETUvs神戸は、1-1の引き分けとあいう結果で終了。
そして、選手たちが試合終了後の挨拶をする中、コータが属する子供たちによるサポーターグループ“TEAM OKKO”のもとに椿が駆け寄って来て・・・
「あ… ありがとう!」
感謝の言葉を述べて・・・
今週は、そのままこのシーンの続きから始まっていきます。
・・・
「あ… ありがとう!」
子供たちに感謝の言葉を述べると、頭を深く下げてその場を立ち去っていく椿。
そんな椿の思わぬ行動に対し、最初はただ驚き立ち尽くすことしかできなかった子供たちでしたが・・・
「つっ… 椿が俺達に…
ありがとうって言った――――!!」
椿に言われた言葉がじわじわとこみ上げてきて、一気にその喜びに沸き始めます。
憧れの選手が自分たちに感謝し、直接言葉をかけてくれた!
夢のような信じられない出来事ではあるけれど、わざわざ自分たちのもとに来てお礼を言ってくれたということは、声援が椿本人にしっかりと届いていたという何よりの証拠。
(届くんだ……!
俺たちの応援は… ちゃんと選手に届くんだ…!!)
この嬉しすぎる現実に、訳が分からなくなるほど興奮し喜びを爆発させるコータ。そして、キョーコちゃんに自慢できそうなことが見つかったと、そちらの意味でも大喜びしていました。
・・・
そして、椿の横断幕を掲げていた吾郎とタケ坊は、その横断幕をたたみ、片付け作業をしていました。
そんなところに椿が通りかかり・・・
「あざ――っした!」
コータたちの時と同様、深く頭を下げて自分を応援してくれたことに感謝の気持ちを表す椿。
吾郎たちはバックスタンドの上段側にいたためか、片付け作業に集中していたタケ坊はそんな椿の姿を見れなかったようですが、吾郎はその姿をしっかり確認していました。
そんな椿の行動に、コータ同様に感激した吾郎は・・・
「俺はこれからもお前を応援するぞ――!! 椿――っ!!」
首にかけていたタオルマフラーを掲げ、椿の感謝の言葉に応えていました。
ひと通り感激に浸った吾郎は、自分たちがスタジアムに来ることで家族や他のサポたちに迷惑をかけるなら行くのをやめた方いいかもしれない・・・と、一度は考えたこともあったようですが・・・
「でもよ… でももし…
俺達の声援が少しでも選手の力になってんなら… 俺はやる
俺は一人でもやるよ」
と、やっぱり何があっても自分はETUを応援し続けるという、新たな決意をタケ坊に伝えていました。
・・・そんな頃、試合が終わってピッチから引き上げていく達海のもとに、後藤から緑川の怪我に関する報告が伝えられていました・・・。
・・・
場面は変わり、試合翌日(?)のETUの練習グラウンド。
そこでは、選手たちが集められて、ETUチームドクターの野口から、緑川の怪我の状態についての報告が行われていました。
緑川の怪我は、足関節外果骨折。
分かりやすく言えば、外くるぶしの骨折だそうで、全治は3ヶ月・・・。つまりは、今シーズン中の復帰は絶望的と言える状況のようです。
この報告に、少なからずショックを受ける選手たち・・・。
「ま そういうわけだ 皆迷惑をかける スマン」
ミーティングには緑川の姿もあり、シーズン途中でチームを離脱してしまうことをチームメイトたちに謝罪していました。
そんな緑川に対し、一番辛いのはドリさんなのだからあやまらないでくださいよ・・・と言葉をかける夏木。それに対しては・・・
「はっ 優しいな夏木
さすが長いことを離脱してチームに迷惑かけまくった奴は言うこと違うな」
と、軽口を叩き、周囲の笑いを誘っていました。
とまぁ、そんな感じで話がひと段落ついたところで・・・
達海は、ドリのことで気落ちしている暇はない、2日後にはアウェイで山形戦がある、ここから夏の連戦が続くからしっかりとコンディションを整えていくことが大事だ・・・という言葉をかけ、気持ちを次に集中させていました。
そうして、ミーティングが終わったところで練習が始まっていくわけですが、GK陣は別メニューなため、GKコーチの所は選手たちを呼び寄せていました。
そのうちのひとりは、ETUのセカンドキーパーとして、緑川に代わり神戸戦でシーズン初出場を果たした佐野。
そんな佐野の様子を見ていた世良は、正GKの緑川のことを思うと複雑さを感じながらも、レギュラーの座を奪うため、普段以上に気合いが入っているのを感じ取っていました。
そしてもうひとりは、ETUのサードキーパー扱いの31番・湯沢洋行(名前初登場)。
そんな湯沢の様子を見ていた世良は、普段はボケーっとしているにもかかわらず、今までに見せたことのない気持ちの入った表情を見せる湯沢に、佐野と含めて、正GKがいない今が彼らにとって勝負所なんだなと感じ取っていました。
・・・そんな様子を見ていた有里は、たった1つしかないGKのポジション争いのヘビーさを感じ、その正直な感想を後藤に漏らしていました。
すると後藤は、GKのポジション争いの事情を話し始めます。
そして、負傷して一番辛い状況、けど、いつも通り淡々としている緑川の様子については・・・
「……きっと緑川はさ
身体を投げ出してシュートを止めに行ったことを後悔していないんだよ
怪我を恐れてはやっていけないポジションなのに
その怪我が原因で定位置を長い間失うこともある
ひょっとしたら二度と取り戻せないことだってある
ただでさえ争いが厳しい上に
相当な覚悟をもってピッチに立たなければならない
ホント想像を絶するほど過酷なポジションだよゴールキーパーは」
と、話す後藤。
そんな話を聞いた有里は、その覚悟に恥じないようにしっかりサポートしていかなきゃねと言いつつ、次のマッチデープログラムはGKにスポットを当ててみようと、すぐさま仕事モードにスイッチを切り替えその場を走り去っていきました。
そんな有里の姿を見送る後藤は、達海の方を向き、そんなGKを1人だけ選ばなきゃいけないという監督の立場のしんどさに理解を示していました。
そして、当の達海本人は・・・?
「モンテビア山形……
前回対戦した時のあのやりづらさは何だ……?」
次の山形戦について、考えを巡らせていました・・・といったところで、今週はここまでとなります。
■ 私的雑感
今週は、表紙&ジャイキリムック本のプレビューとなる巻頭カラーでした。
表紙のデザインは、やっぱり描き下ろしのイラストを期待してコンビニに行ったので、最初見た時は正直面食らいました。
個人的には、オリジナルのイラストを描き下ろしてほしかったと思うのですが、それだとツジトモ先生にかかる負担が大きくなってしまいます。なので、こういうのもアリなのかなと思いました。というか、ツジトモ先生が、こういうのにしたいというアイデアを出して作られたものであるのなら、私はそれで納得します。
巻頭カラーは、育成年代にスポットが当てられるというジャイキリムック第3弾のプレビュー。第3弾の表紙イラストはバッキーで、これがなかなかいい感じのもので、またご覧になっていない方は、是非チェックしてみて下さい。単行本17巻との同時発売が楽しみです。
で、ここからは、本編の話。
今週、前半は鳥肌が立ってしまうような展開でしたが、後半は・・・、ひとまずそのことは後にするとしまして、まずは先週の続きの話から書いていくとします。
バッキーと子供たちに「ありがとう!」以上のやり取りはなかったけれど、バッキーが去って、ほんのちょっとタイムラグあってから、喜びがこみ上げてくて感激する・・・、あの描写には鳥肌が立ちましたねー。
「届くんだ……!
俺達の応援は… ちゃんと選手に届くんだ…!!」
そこからの嬉しすぎて何が何だか分からなくなっちゃうほどに興奮して喜びを身体全体で表現するコータの描写は、見ているこっちまで嬉しく楽しい気持ちになってきてしまいますね。ああいう子供たちのイキイキとした描写は本当にいいなぁ。このことは、間違いなくキョーコちゃんに誇れることだよね!
けど、あの夜空をバックにキョーコちゃんをイメージする描写は・・・、微妙に何かが違うような気もしました(笑
とにかく、子供たちにとっては、これとない最高の嬉しいサプライズだったと思います。この体験は、一生忘れられないものになるでしょうね~、きっと。こうして、選手とサポの結束がひとつ強まったんだなって考えると、本当素敵なことだと思ってしまいます。
そして、バッキーは、コータたちの次に自分の断幕を掲げてくれたゴローたちのもとへ挨拶に行きます。そういうバッキーの姿勢がまた好感持てます。
ゴローさんたちはバクスタの上段の方にいたので、タケ坊がそれに気付かなかったのは残念に思います。久々スタ復帰のタケさんにもその感激を、子供たち同様に共有させてあげたかったから。
けど、ゴローさんがわざわざお礼にやって来てくれたバッキーに対し感激してタオマフ掲げて言葉をかけ、何があっても選手のためになるのなら自分はひとりでも応援を続けると、決意を新たにする描写もまた良かったです。
コータとゴローさんは、今はちょっと関係が悪化しているけど、やっぱりETUを通じて親子はつながっている・・・、そんな表現がまた素敵だなと思うのです。
次節の山形戦はアウェイですが、その次のホームゲームのまでの間に、彼らサポーターたちの関係性に何か変化が見られるのか。実際その様子を作中で見るのは、リアルタイムで数ヶ月先になってしまうのでしょうが、彼らの描写というのにもしっかりと注目しておきたいです。
※
さて、ここからは、少し残念な話題も含まれたお話・・・ということで、ドリさんの怪我に関すること。
全治3ヶ月というのは、予想以上に大きな怪我・・・。
いや、思いっきり踏まれたことを考えれば、これぐらいのものは覚悟しておくべきだったのか・・・。
あのドリさんの怪我の報告が後藤さんからタッツにされてから、私たちが知るまでとなるまでの間が長くて、この演出が嫌な意味でドキドキさせてくれるものでした・・・。
ドリさんは、ナッツに軽口叩いてましたけど、やっぱりショックデカいですね。
タッツがETUを率いてから(ジャイキリの連載が始まってから)、これだけの大きな怪我した選手は初めてというのもあるし、こういう話題はできることなら避けたい。けど、プロとして全力で戦い続けている以上は、こういうアクシデントも起こりうるし、仕方のないことでもあります。
ただ、全治3ヶ月ならば、作中ではシーズン絶望という言葉が出てますけど、順調に経過すればリーグ終盤戦には間に合う可能性もあると思います。だから、3ヶ月の離脱はショックですけど、シーズン終盤での復帰を私は信じていたいです。
そして、ドリさんがしばらくチームから離れるということは、残された2人のGKにとっては大きなチャンスになるということ。つまりは、佐野と、今回初めてフルネームが明らかになった湯沢の2人の正GK争いが白熱していきそうです。
巡ってきた大きなチャンスに、今まで見たことないぐらいに気合いが入ってる佐野。それに負けじと、サードGKの湯沢も闘志を見せる。
GK同士のポジション争いを描いたものというと、私は真っ先に『Jドリーム』(無印の富永と上條、完全燃焼編の富永と浜本)、サッカークラブを舞台にした作品なら、『オレンジ』の田村と三島あたりの描写を思い起こすのですが(後藤さんの言葉は、両作品の風景を思い起こさせてくれるものでした)、ジャイキリでもそれらに負けない熱くてドラマティックなGK同士の物語を期待したいです。それこそ、ドリさんが帰ってきても、そうやすやすとポジションを渡さないってぐらいの成長を見たいですね。
あとひとつ思ったんですが、ETUの全選手28人のトップ登録選手のうちGKは3人ということで、ETUのGK事情が少し心許ないですよね。ユースの選手にしても、最低でも1人、トップチームに加えた方がいいような気も・・・。
※
さて、来週以降についての話ですが・・・
今週のラストで気になるのは、タッツミーが山形の対戦した時のやりづらさをまだ把握できておらず、考えを巡らせているという描写ですね。
もし、分析がバッチリできて対策を練ろうにも、中2日で山形遠征となっては、特別なチーム練習も大してできないでしょうが(コンディションの回復が最優先となる夏場の連戦の事情もある)、ドリさんとバッキーもいないとあって、ETUにとってはまた試練の時となりそうです。
それらの状況を考えると、山形戦は、フレッシュな人材の活躍の場になりそうな予感がしますが・・・、この続きはどうなっていきますか。来週号も楽しみです。
タグ : GIANT-KILLING
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