今週の『GIANT KILLING』#178
2010.09.09 22:36
10月開催分のジャイキリシートの募集が始まっています。
締め切りは、9月17日までということで、季節的にもちょうどいい気候にもなってきますし、スタジアム観戦したことがないという方は、これをきっかけに応募してみてはいかがでしょうか。
(参考リンク:《ジャイアントキリングシート2010》、10月開催分の募集がスタート!)
リーグ戦第19節、ETUvsウィッセル神戸。
試合は、0-1で神戸がリードしている状況。
緑川が負傷退場してしまったのは自分の責任にある・・・
その思いから、試合に集中できず、精彩を欠くプレーを見せ続けてきた椿でしたが、村越がかけてくれた言葉によって戦う気持ちを取り戻したところで先週は終わりました。
・・・
今週は、そんな椿の村越のやり取りがありつつも、ピッチの中では試合が進められていきます。
ボールを長くポゼッションして、攻めているのはETU。
しかし、それは、1点をリードしている神戸がリスクを負わずETUの攻撃に対処しているから。言うならば、ETUはボールを持たされている状況。
その証拠に、ETUは、相手陣内攻め込んで行くものの、歯車が噛み合わずこれといったチャンスを作れていません。、それどころか徐々に攻撃がちぐはぐになってきて・・・、体力的にもかなり消耗してきています。0-1という点差以上に、両チームを取り巻く状況、余裕の差、1点の重みの差がピッチ内でも出てきているようです。
そんなの厳しくなりつつあるETUの状況に、藤澤さんは、達海がどう出るのか、その出方を窺っているといった様子でした。
・・・
ピッチの中では、神戸の7番・永井から、途中出場の9番・新堂に渡り、その新堂は突破を仕掛けようとしていました。
これに対応するのは亀井。しかし、すでにかなり消耗しているように見える亀井は、新堂の動きについていくのがやっとの状況。
・・・そこに現れたのは黒田。
黒田は怒りを見せながらも、激しいスライディングで新堂からボールを奪います。この黒田の激しいスライディングに、新堂が飛び上がって倒れたことで神戸の選手がファールをアピールしますが、主審は首を横に振りファールはなしとうう判定。
とはいえ、黒田にも内心焦った部分はあったようで、堀田も1枚イエローもらってることを忘れるなと厳しく注意しています。
この黒田のファイト溢れるプレーに、松ちゃんはさすが夏場に強い男と讃えますがが、その反面、夏木、赤崎、亀井といったあたりは、かなり体力を消耗している様子。しかも、試合はまだ後半17分。ETUとしては厳しい状況と言えそうです・・・。
・・・と、そこで、神戸が2人目の選手交代の準備をしています。
投入されようとしているのは、スピードのあるサイドアタッカーのようで、精彩を欠く椿のサイドを突こうとしている意図が見て取れます。
そんな様子を見ていたスタンドのヨシオは、もうウチも替えようぜと発言していました。
そんなヨシオは、王子を交代させるべきと主張。(サボってるため)走ってないから疲れてないとはいえ、雨の日はやる気が半減すると発言してことがその理由のようです。
一方でテッタは、FWの交代を提案。
夏木か世良に代わって堺投入を希望しているようです。
そしてコータは・・・。
口には出していませんが、確かに王子に元気はないけれど、元気がないといえば椿もそうだと考えていました。
(あいつがETUのエンジンみたいに走りまくってくれなきゃ…
他の選手だってきっと上手くいかないんだ…)
そう思うコータの気持ちに、椿は応えることができるのでしょうか?
・・・
場面は、ETUベンチへと移りまして・・・
松ちゃんは、達海に、「こうなったらウチも賭けに出てもう3枚目を切りますか?」と訊ねていました。
しかし、椿の表情に確かな変化があることを見たためか・・・
「もう少しだけ… 信じてやんよ」
と、このまま椿をピッチに残し、様子を見る方に賭ける決断をしたようです。
・・・
場面は、ピッチの中へ。
神戸の11番は、ETUの最終ラインもGKもベストメンバーではない、いずれボロが出るはずだと踏んでいました。そして、左サイドに開きパスを要求する、変わって入った16番・細川にパスを送ります。
持ち前のスピードを生かして左サイドを縦へと進んでいく細川。
そのスピードに村越も手を焼いています。そして、細川の行く先には椿の姿が・・・。
しかし、細川は、いったん後ろの6番にパスを戻し、自分は縦へとダッシュして行きます。
すかさず、6番は浮かせたボールを椿の裏のスペースに送り、ワンツーの形で細川はETUの右サイド突破していきます。
椿の裏を取りフリーで(神戸から見て)左サイドを駆け上がる細川。
そのスペースのケアしに亀井が走ります。
そして、細川はいったんゴール前の状況を見ます。
ブルーノと新堂がゴール前に走り込んでいるところを確認しますが、黒田が新堂をマークし、清川がブルーノを見るためポジションをサイドから中央へスライドさせているため、右サイドの7番・永井がドフリーの状態でいました。
ターゲットを決めた細川は、左足でクロスを入れようとし、松ちゃんもクロスが入ったゴール前の状況に集中するよう声をかけますが・・・
かろうじて戻った椿は、細川のクロスをブロックして阻止!
しかも、ブロックしたボールが細川の軸足に当たり、ETUボールになるというラッキーなおまけつき!
ETUサポーターたちは椿の好プレーに沸き、藤澤さんは相変わらずの椿の快足に驚くとも呆れているともいった感じでしたが、椿本人は気持ちを切らしておらず、すぐにスローインを入れゲームを再開させます。
椿のスローインは村越に。村越は堀田へとつなぎ、堀田はまたもやセンターサークル付近で待ち受けた王子にパスを送ります。
子供たちは、王子が守備サボってたからチャンスにつながったと言っていましたが、ボールを持った王子は、その場でボールをキープします。
そんな王子に対し、夏木は、「とっととドリブル仕掛けてブッちぎれ!」と言いますが、王子が言うには、ボールを運ぶのは飼い犬たちの役目とのこと。
・・・ということで、王子は右サイドの無人のスペースへとパスを送ります。
そこへ走り込んできたのは赤崎!
しかし、すでに体力を激しく消耗させてる赤崎は、パスには追いつくもののトラップミス。ETUの攻撃の流れを止めてしまいます・・・と思いきや!
「残念 ボクの飼い犬は一匹じゃないんだ」
と言う王子の言葉通り、ETUの7番が駆け上がって来たー!
といったところで、・今週はここまでとなります。
この続きは、また来週。
■ 私的雑感
今週は、バッキーが神戸に向いている試合の流れを変えてくれるかも・・・というプロセスが描かれていきました。
後半、ETUの方がボールを長く保持していて攻めているようには見えるけれど、これといった決定的なシュートチャンスも作れておらず、実質はETUの攻撃にも落ち着いて対処できている神戸が試合のページを握っている状況。
ただでさえ荒れ模様の試合の中、1点を奪い返すために攻撃にエネルギーを注いできたETUが失速を見せ始めたところで、神戸はスピードあるサイドアタッカーの16番・細川を投入。
不調だったバッキーのところに細川投入ということで、神戸は試合を決める2点目を狙いに行こうとしたのだと思うのですが・・・
ふふふ、残念、バッキーは復活したのですよ!
戦う気持ちを取り戻したバッキーは、細川のシュートをブロック。さらにマイボールにする頭脳プレーもやってのけたことも(こっちは偶然だと思いますがw)ナイスプレーでしたが、それよりもバッキーが素晴らしいなと思ったのは、ボールがタッチを割っても集中を切らさず、味方の動きを促しすぐにスローインを入れたところですね。ここにバッキーの気持ちを感じ取ることができました。
そして、そこからのETUの攻撃。
王子が右サイドへのパスを選択したのは、決して、突破するドリブルができないだとか、雨の日だからやる気がないとかじゃあありません。ドリブルでボールを運ぶのは飼い犬たちの役目。飼い犬たちにきちんとエサ(仕事)を与える王子の優しさなのです(笑
(そういえば、王子は、スペースを空けたり、タメを作るためのドリブルはしても、突破を狙うドリブルをするとこは見たことないような・・・?)
そんな王子のパスの先に走り込んでいたのは・・・、すいません、読んだ瞬間は「バッキー来たー」とか思ってました。駆け上がってきたのは、ザッキーでしたね。
ただ、ザッキーも疲労からトラップミス。
その後ろからもうひとり上がってきた人物こそが、王子のもうひとりの飼い犬バッキー!
なんか、この飼い犬2段仕様という見せ方が良いなーと思いました(笑
そして、7番の文字しか見えないけど、ハートを取り戻したバッキーが気持ちの入った表情でサイドを駆け上がってきているんだろうなってことを考えると、胸が熱く、ワクワクさせてくれるものがありますね。そういう想像力をかき立てるという意味でも、ラストのコマはこれまた良いなぁと。
コータも「あいつがETUのエンジンみたいに・・・」ということを言ってましたが、バッキーが豊富な運動量を生かしつつ攻守に渡って躍動することが、ETUのチームのリズムを作ることにもなる。コータは、他の選手たち・・・と言ったけれど、きっとETUサポたちも、それは同じなんじゃないかと思う。
実を言うと、今週号を読んでまず最初に思ったのは、今週は思ったよりも話が動かなかったなということだったんですよ。せめて、決定的なシュートシーンにつながるところまで行くのかな、そこまでは持ってかないと・・・なんて考えてました。
けどその分、試合のペースが神戸にあるところから、バッキーのプレーが試合の流れを変えていく(かもしれない)という過程をじっくり描けるし、ツジトモ先生もそこを見せたかったのかなというのを読み返しているうちに感じ始めました。そう考えると、今週はこれで良かったんだなと!
あと、バッキーの表情の変化を読み取って・・・
「もう少しだけ… 信じてやんよ」
このタッツミーの描写も良かったなぁ。
※
クロはナイスタックルではありましたけど、この日の主審のジャッジレベルもあるし、クロ自身もちょっと感情任せに行ってしまってた部分もあったためか・・・結構ヒヤッとしてましたな?(笑
夏場に強いらしいクロはいいとして、ナッツにしてもザッキーにしても亀井にしても、試合の残り時間がまだ30分ぐらいあるのに、スタミナ切れを起こしているところがきついなーと思います。
残りの交代枠1人をどのように使うか。
堀田と佐野がすでに交代出場していて、残りのサブメンバーは、スギ、ガミさん、堺さん、タンさん、上田の5人。
ポンポンとあっさり逆転できたら、スギ投入がベストだと思いますが、多分そうはならず、試合は終盤までもつれていくと思うので・・・
フレッシュな運動量を求めるなら上田、一発の得点力を求めるなら堺さんって感じでしょうかね。最近、タンさんの見せ場がないような気がするので、バランス的にもそろそろタンさんが見たい気も?
いずれにしても、右SBにバッキーがいて、攻守に渡って頑張らせられるということで、下がるのはザッキーではないかと予想してみます。
交代枠の話が作中結構出てきてることからも、3人目の交代が何か鍵を握りそうな気がします。タッツミーは、誰を投入するのか、このあたりも注目して見ていきたいです。
※
さて、来週以降についてですが・・・
右サイドを駆け上がってきたバッキーにボールが渡ることになると思うのですが、そこからどんなプレーでETUのシュートチャンスにつなげていくのか。ツジトモ先生の描写力も含めて、注目していきたいなと思います。
タグ : GIANT-KILLING
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