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ひとりの"サッカー好き"が書く、主観的なサッカーマンガの読書日記。『GIANT KILLING』と『ANGEL VOICE』を猛烈にプッシュ中!

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今週の『GIANT KILLING』#177 

2010.09.02 21:37




リーグ戦第19節の神戸戦は、試合後半0-1と神戸にリードを許している状況。

「随分とつまんねえ面してんな椿」

緑川を負傷させてしまったという責任感から集中力に欠けるプレーを見せ続け、ポジションを左サイドバックから右サイドバックへと移された椿に声をかける村越。

今週は、椿に対し言葉をかける村越の描写から始まってきます。

・・・

試合に入り込めないでいる椿に、その理由を問いかける村越。
そんな中で・・・

「ドリさんの負傷にショックでも受けて ゲームに集中できねえか?」

という、言葉をかけます。
その言葉に対し、椿は、図星を突かれたかのような反応を示します。

そして村越はさらに・・・

「テメエのこの舞台に懸ける気持ちはその程度のもんなのか? 椿」

と、椿を問い詰める言葉をかけますが・・・

・・・

ひとまず話は試合描写へと移り、佐野のゴールキックを夏木が相手との空中戦に競り勝ち、ETUが攻撃を仕掛けようとしていました。

世良からパスを受けた王子は、タイミング良く左サイドをオーバーラップしてきた清川へボールを展開。

本来の左サイドに戻り、水を得た魚のようにプレーしているようにも見える清川は、神戸の14番と1対1の状況になり、縦へと突破を仕掛けていきます。

そして、並行して走るお互いの足が接触し倒れる2人。

神戸の14番が清川の足を後ろから蹴ったかのように見えましたが、逆に清川が引っ掛けたと判断したのか、主審は清川のファールを取ります。

この判定に、赤崎は思わず食って掛かろうとしますが、ここは「赤崎! 審判リスペクト――!」と堀田になだめられ何とか堪えます。

しかし、ETUサポーターたちは、この判定に納得できず主審にブーイングを浴びせ、スタジアムは後半も変わらず険悪な空気が漂い続けます・・・。

このスタジアムの空気を、子供たちは嫌がっているようでした。

「そんなんじゃ駄目だ…
それじゃまるで口ゲンカをしに来てるみたいじゃないか…
サポーターは選手を勇気づけなきゃ意味がないんだ……!」

特にコータは、そのように心の中で強く思っていました。

そんなスタジアムの空気はETUベンチにも伝わり、松ちゃんは、この状況だとまだ何が起こるか分からないから、3人目の交代枠を残しておかないと・・・・ということを達海に言います。

しかし、達海の見解は、「そうも言ってらんないかもよ」というものでした。

今のファールのシーンのように、最近気持ちが入りすぎて力んでしまうプレーが多いという理由から右SBで使っていた清川。それでも、ポジションチェンジして自主的に本来の左SBでやりたいならと言うならやらせてもいい。なぜなら、椿よりもいいプレーを見せてくれるだろうからと言う達海。

しかし、達海は、ポジション云々関係なく、ゲームに入れていない椿の方が問題だと言います。

椿が右サイドでも相手に付け込まれるようならば、いくら左サイドが機能してもすぐに崩れてしまう。先に2点目を取られてからでは遅い。ならば、いくら早い時間帯でもそうなる前に3枚目のカードを切って椿を下げると、達海の頭の中ではすでに椿を交代させる準備ができているようでした。

そんな達海の発言に、これまでフルタイム出場を続けたきた椿を下げるという発言に、松ちゃんたちコーチングスタッフは、驚きの表情を見せていました。

・・・

そして、再び話は椿と村越のやり取りを映していきます。

試合は先程のファールによってまだプレーが止まっているようで、ピッチ脇で給水する村越の側に行き・・・

(気持ち… この舞台に懸ける気持ち……)
「それはあります… あるんです」

と、言葉をかける椿。
でもそれと同時に、自分の下手さ加減にも嫌気が差すと、椿は自分の胸の内を村越に話し始めます。

今までもチームに散々迷惑をかけてきたけど、その時はミスを挽回しようと必死にやって来たという椿ですが、今回は少し事情が違うようです。緑川の怪我の原因を作ってしまったこと、怪我の状況がもし悪かったらと考えると・・・それがどうしても試合への集中を妨げているようです。

そんな苦悩の表情を浮かべる椿に対し、村越は言葉をかけていきます・・・

緑川が怪我をしてしまった一連のプレーに関わっているのは、足を取られてミスキックをした亀井、その亀井にパスを要求した堀田なども一緒で、何も寄せが甘くエリア内で突破を許してしまった椿だけではない。辛いのは皆同じなんだということ。

それでも、ピッチに立ってる以上は、前を向いていくしかない。

(このあたりで、主審のホイッスルが鳴りプレー再開)

ピッチに立つことができるのは、チームから必要とされ信用された者だけ。
そのピッチに今、ETUの選手の中で一番長い時間立っているのは、他の誰でもなくお前であるという事実。それは、ひとりの選手として監督やチームに認められたからではないのか?

ミスが多くて、ビビって足が止まってしまうこともあるけど・・・
いざって場面では、お前は前を向いて果敢に相手に挑んでいき、お前のそんな姿勢を周りは認めたのではないのか!

(狙われた椿のいるサイドへのパスを村越が止め・・・)

「ミスしておめおめと塞ぎ込むような野郎なら
俺はとっくにお前をピッチから追い出してる
もうそうじゃねえだろお前は
ドリさんのことが心配なら
このことで後悔があるなら
その思いごと背負って走れ!
俺が買ってるETUの7番は
こんな所でつまずいてる野郎じゃねえはずだ!」

・・・

達海のいるETUベンチの反対サイド。
何かの変化に気付いた様子の達海。

そこには、真剣な眼差しで前を見つめピッチに立つ椿の姿がありました。

・・・と、そんな椿を映したところで、今週はここまでとなります。




■ 私的雑感

今週は、コシさんの言葉によって下を向いていたバッキーの心が蘇りを見せる・・・というのがメインのお話でした。

あぁ、コシさん言葉に・・・、胸が熱くならずにはいられない!

セリフが長すぎるがゆえ、ひとつひとつ細かく引用はしていきませんが、その言葉からは、厳しくもあるけど思いやりと込められた期待を感じ取ることができます。

コシさんもまた、ボランチとしてシーズンの半分コンビを組んでプレーし続けてきた中で、少しずつでも弱点だったバッキーのメンタル面が成長していること、自分で前を向いていけるようになってきていることを知っているんですよね。

だから、本人は実感がないかもしれないけど、誰よりもピッチに長く立っているという事実自体がチームに認められていることなんだと教え、最後に俺だってお前の持ってる力を認めて期待しているんだということを伝える。

「ミスしておめおめと塞ぎ込むような野郎なら
俺はとっくにお前をピッチから追い出してる
もうそうじゃねえだろお前は
ドリさんのことが心配なら
このことで後悔があるなら
その思いごと背負って走れ!
俺が買っているETUの7番は
こんな所でつまずいてる野郎じゃねえはずだ」

特に最後のこの言葉の部分ですよね。
読んだ瞬間は、言葉にならないほど心に深く響いてくるものがありました。

4巻の連敗してた頃にコシさんがバッキーにかけた言葉は、今(その当時)のお前はまだ試合経験が少ないんだからどんどんチャレンジして失敗して経験値をあげていけばいいというニュアンスだったと思います。

それが、今のお前だったら思いや期待を背負っていけると信じている。別の言い方をすれば、これぐらいlのことは乗り越えてもらわなければ困る、と言わんばかりの期待と叱咤が入り混じったような(自覚を促すって意味もあるのかな)言葉をかけるコシさん。この変化が、何よりバッキーがコシさんが認められる存在にまで成長を見せたという証だと思います。

ミスターETUと呼ばれる男にそこまで言わせるバッキーは・・・
最後のページの表情を見れば、もう心配はいらないですよね?
(あのページの表情がまたいいなー)

今週は、本当素晴らしいものを見せてくれたと思います。

来週号からのバッキーの逆襲に期待です!

本来の左SBにポジションを移して躍動してるかのように見えるキヨでしたが、タッツから見れば、悪くはないにしても、気持ちが入りすぎて力んでしまってるプレーが多いようです。だから、札幌戦では熊田が抜擢され、この試合も(気分転換的な意味合いで?)右SBでの起用だったんですね。

キヨは、シーズン前半からポジション争いに対する危機感を持っていたと思うんですけど、シーズン後半になってよりポジション争いが激化し、少し気持ちが入りすぎてしまってるのかも? ハマとの約束も、余計に負けられないと思わせてる要因なのかもしれないですね。

で、キヨが仕掛けたプレーは、キヨのファールとなってしまい神戸ボールに。

この微妙な判定に、ザッキーはかろうじて堪えたけれど(堪えるザッキーのリアクションと、堀田さんGJぶりが良いですw)、スタンドのETUサポたちからは前半から続く主審への不信感が収まることはなく・・・。

選手たちばかりでなく、試合を観る側にも主審へのリスペクトが必要ってことなんだと思います。ただ、やっぱりスタジアムへは自分の応援するクラブを観に行く人が多いわけで、応援するクラブ側に不利な(と感じられる)ジャッジがされれば、この試合はすでにそういう空気が出来てますし、こういった雰囲気になってしまうのは仕方ない部分もあるかなと思います。

とはいえ、そういう雰囲気になったところで、事態が良くなるわけでもないわけで、やっぱり主審をリスペクトすることが大事。あ、これは自戒の意味も込めて書き留めておくとします(苦笑

で、そんな中・・・

「サポーターは選手を勇気づけなきゃ意味がないんだ……!」

という強く心に思うコータの姿勢は立派だと思います。
そういう気持ちをいつまでも大切にしてほしいなぁ。

グループも規模も身体も、まだ小さなTEAM OKKOではありますが、このコータの描写は、今後の何かのフラグになると思うので、今後の彼の動きに注目しておきたいです。頑張れ少年たち!

さて、来週以降についてですが・・・

なんと言っても、復活したバッキーのプレーぶりが楽しみです。
試合時間は、ロスタイムも含めて残り30分ぐらい。

まだ十分に時間はあるので、まずは同点ゴールにつながる展開を期待したいです。それと同時に、荒れ模様な試合ですからね・・・。さらなる試練が訪れないことも願ってます。

タグ : GIANT-KILLING

コメント

 

今週の感想はひとことで・・・
『村越△』です はい

 

>くらはしさん

コメントありがとうございます。

いくら言葉を重ねようとも、
すべてはそのひと言に集約されますよね。
本当、コシさんには心震えさせられました!

コシさん!!! 

こんばんは。
>俺が買っているETUの7番
しびれました。
まさに椿の背中をはりたおすような怒涛の長台詞

長すぎ?と思いましたが
過去にもコシさんは、椿に話した後
「余計なことをしゃべっちまった」なんて言ってたから椿のキャラがそうさせるのか・・・なんて思います。

さて、ここまで言われたら、もうじうじできません。
来週のバッキー、期待しています。

椿の公式戦ゴールは、ヴィクトリー戦以来だから
連載上では1年以上ご無沙汰です。
また2頁見開きでどーんというのをみたいです。

それと、各選手にとっての背番号
「お前は〇番なんだから~」とか言われると、言われたほうは、なにか説得力、おもみがあるんでしょうね。
そういうところも面白いです。

 

>ぽん太!さん

コメントありがとうございます。

コシさんがあえて“ETUの7番”という言い方をした背景には、
タッツの姿があるのかなーって思ったりもしてます。
特別な深みが感じられますよね。

>連載上では1年以上ご無沙汰です。

そういえば、もうそんなに経つんですね。
サイドバックなので、ゴールを狙うのは難しそうではありますが、
チャンスがあるなら思い切って狙って行ってほしいです。

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