アニメ『GIANT KILLING』#22・感想
2010.08.29 23:43
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ジャイキリアニメ#22では、引き続き大阪ガンナーズ戦の模様が描かれていきます。前半が終了し、Aパートではハーフタイム中のエピソードを描き、Bパートでは試合の後半の様子が描かれていきました。原作の8巻#69の序盤部分~#72、今週もおおよそ4話分が消化されています。
個人的には、今週はハーフタイム中のエピソードだけで終わるという展開もアリかなと踏んでいたのですが、むしろハーフタイム中のエピソードはAパートのみで描き切るという形になっていました。
原作の大阪ガンナーズ戦の話は9巻#83までで11話分ということで、ジャイキリアニメは残り4回、これらをどのように振り分けていくのか。最終話で大阪戦を目一杯描くということはないと思うので、どういった形で話を切るのかといった部分も含めて気になるところです。
※
今週は、原作4話分を詰め込んでいったということで、冒頭の先週のおさらい部分も30秒ですませ(こういう尺の調整の仕方はちょっとなぁ、もしシリーズ化されるなら次回以降は考え直してほしいと思います)、久々にカットシーンも多めで台詞回しなんかもテンポ早く進んでいったなという印象を受けました。
今回特にそのカットシーンの被害者(?)となったのはソノダくんでしたね。
コミカルシーンはもとい、通常の会話シーンまでカットされてるのを見ると泣けてきます。
でも、それ以上にストーリーの流れ上、そこはカットしてほしくなかったなと思ったのが、ハーフタイムになってロッカールームへ向かう達海を見つめてたダルファーのシーン。
前半のETUの戦い、達海に対し、“物足りない”と感じつつ引き上げるダルファーの描写の裏で、不敵な笑みを浮かべる達海・・・という原作のシーンがカットされていて、アニメでは立ち去る後姿を移しているだけでした。
ここは、原作でも1ページまるまる使っている描写で、2点のリードを許しても達海はそういう表情でいられる、非常に意味のある描写だったと思うのでカットしてほしくなかったです。むしろ、歩きながら達海の表情を映しつつ、いつもの1枚画で決めるって感じにしたら、すごくカッコよかったと思うんですよ。
今回、大阪絡みの(コミカル)シーンを中心にいろいろとカットされていた場面がありましたが、今のところがカットされていて一番残念に感じたところでした。コミカルシーンのカットも残念ですけど、そこは、大阪戦はそういう傾向で描いているので仕方ないかなと・・・。
それと、ハーフタイム中のエピソードをAパートだけで終わらせてしまったのは、個人的には早すぎたかなと感じたのですがどうなんでしょうか。
ロッカールームの達海の言葉のシーンだけは、その言葉ひとつひとつにより深み(含み)を感じさせるためにも、もっと言葉と言葉の“間”を大切にしてほしい・・・、これはここまでのジャイキリアニメを通してずっと感じ続けてきたことで、何度も書いてきたことですが、ここでもそう思いました。
いや、達海が選手に言葉をかけるシーンは、アニメで観ても普通に好きなのですが、原作で感じるほどまでのフィーリングを得られないことが多くて・・・、あー、やっぱり、残念だと思ってるんですね自分は。
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ネガティブなことばかり書くのもあれなので、黒田と杉江が見せた熱いシーンについても書いておこうかと思います。
やっぱり、クロ&スギは、いいコンビだよなと思いますね。
ロッカールームのアレの後(原作で好きだった「俺達を殴れ! さあ!」と言った黒田にドン引きしてる表情を見せる杉江がアニメで再現されなかったのが残念でしたがw)、後半のピッチへと向かうところでそっと黒田に感謝の言葉をかける杉江。
それによって後半の杉江は、いつも隣で闘志を見せながら戦ってた黒田のことを思いながら、自分も闘志を持って戦い、前半あれだけ好き勝手に振り回された窪田に自由を与えなくなる。
「俺が成長しないでETUが強くなるかよ……!」
という、杉江の言葉は、原作同様胸を熱くさせてくれるものがありましたね。
一方黒田の方も、“ツルピカ”だとか“ツルツル”だとか大阪の選手に酷い言われようではありますが(笑)、マッチアップするハウアーのをしっかりと止め、苛立たせていている。達海の言う通り、確実に相手にダメージを与えることはしているわけです。
大阪戦での彼らのピークは、まだ先にあるんですけど、今週の展開に胸が熱くなりつつも先の展開が楽しみに思います。
※
あとは、箇条書きにて。
- 大阪のロッカールームのカットシーンを書き出すとキリがないってぐらいにカットされてた。ダルファーが雄弁に語るけど誰も聞いてなくてソノダくんが怒るシーンも、志村の長袖話も(あれがカットされてるってことは、村越とのあれもカットされるのか)アニメで観てみたかった気もするのですがしょうがないですね。
- ハーフタイムのロッカールームで、松ちゃんをペシペシしてた達海に笑ってしまった。アニメーションするとより笑えますねw
- 江戸前応援軍団とスカルズのやり取りは、サッカーをあまり観ない人にはどのように映っただろう? ・・・ということを、ジャイキリでその手の描写があるたびに思う。
- 窪田の「ヘイッ」がかなり控え目な感じ。
- 窪田の止めた杉江のシーンは熱いですね。
- チャンスを潰した夏木を見つめる王子の冷めた表情が・・・w
- 自分のミスをファールアピールして誤魔化そうとする夏木のシーンが好きなのですが、これもアニメではカットされていました。
- 個人的には、試合シーンの流れをぶつ切りにする1プレー間の小さなセリフの方をカットとして、流れをスムーズにテンポ良く見せる方がリアリティ路線のサッカーマンガが原作のアニメとしてはスマートかなと思います。誰が見ても「このサッカーアニメの描写はスゲェ!」って思えるようなサッカーアニメが観たい。できれば、それがジャイキリであってほしい。今でも十分楽しんでるけど、すべてにおいてジャイキリが最高のサッカーアニメであってほしいっていうファンとしての願望(笑
※
さて、来週以降のジャイキリアニメについての話ですが・・・
予告にもある通り、来週のメインは夏木陽太郎です。
今週すでに、らしさを見失ってる夏木の描写がありましたが、そんな夏木のエピソードをアニメではどのように描いていくか。コミカルシーンとか、しっかり描いていくのかなぁ・・・?
あとは、ぼちぼち試合の方も動きが見え始めると思われるので、そのあたりにも注目していきたいです。
タグ : GIANT-KILLING
コメント
コメントありがとうございます。
サポの描写は、表面的なネガティブなイメージばかりが
先行しないといいなぁというのを常々思いながらジャイキリを見ています
(実際に、ネガティブなイメージが強いんだなと感じるメールをもらったこともあるので)。
残り4回、今週みたいにサクサクペースで進めば
大阪戦をあと3回で終わらせられることができると思いますし、
最後どのような形で話をまとめていくのか気になりますね。
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今回はカットばかりでわたしもガッカリしました。
結局、ダルファーとソエダのコミカルなやり取りを含め、アニメでは大阪ガンナーズの良さが伝わってきませんでした。
ふれてぃすたさんの言うとおり、サポータ同士のやり取りはサッカーを知らない人に理解してもらうにはちょっと難しいかもしれませんね。(ジェフでは3年前にサポータの対立が2ヶ月くらい続きましたが...)
だからあのシーンをカットして他のシーンを充実するとか、満遍なく再現する必要もないですよね。
あと残り4回ですか、どこまでやるんだろう。大阪戦で終わるなら、結構、時間をかけて再現するような気がしますがね。
こんなアニメの見方、はじめてです。おもしろいですね。