今週の『GIANT KILLING』#173
2010.07.29 23:17
リーグ戦第19節の神戸戦のキックオフ直前。
10年前のレプリカユニフォームを着たタケ坊が姿を現し、一緒にスタジアムに行かないかと誘ってきたところまでが描かれた先週。
今週は、店番をサボろうとする吾郎に奥さんの怒号が飛ぶ中、吾郎とタケ坊がスタジアムに向かって走り出すところから始まっていきます。
・・・
海外旅行に服買い放題・・・
店を抜け出してサッカーを観に行くため、そんな約束をしていたことに驚くタケ坊に吾郎は苦笑い。
その約束が果たされたことはいまだないものの、妻に対して申し訳ないという気持ちだけは持っている吾郎は、俺だって昔みたいに気楽にスタジアムに行けてるわけじゃない、でも今日は特別、タケ坊がその気になったのにそそのかした俺が行かないでどうする・・・という男気を見せつつスタジアムへ走ります。
そして、吾郎は、昔みたいに必死に応援すれば、達海がきっと面白いサッカーを見せてくれる、だから応援しようとタケ坊に言葉をかけます。
・・・
場面は、隅田川スタジアムへと移っていきます。
そこには、試合前の撮影が終わり、各ポジションに散っていく選手たちの姿がありました。
神戸戦のスタメンは、GK:1.緑川、DF:16.清川、2.黒田、27.亀井、4.熊田、MF:6.村越、7.椿、15.赤崎、10.王子、FW:20.世良、11.夏木の11人。前節・札幌戦からは、石神に替わり清川、上田に替わって世良というメンバー構成で、前節活躍を見せた亀井と熊田は今回もスタメンとなっています。
前節ほどではないとはいえ、いまだ杉江はスタメン復帰しておらず、清川は本来とは違う右サイドバックでのスタメンと・・・、会長も副会長もこのメンバー構成に若干不安を抱えている様子。
それに対して後藤は、札幌戦はそれで結果を出したし、チーム一丸となって全員で戦う、これが達海の考えるベストメンバーですよと2人の不安を取り除こうと(?)言葉をかけますが、副会長からはそんなのわかっとるわそれでも不安なのだと返されてしまいます。
そんな副会長のリアクションに、後藤も内心、副会長の言い分ももっともだよなと考えていました。
チーム内の競争が高まるのはいいことだけど、結果に結びつかなければ意味がない。札幌戦で得たものを確固たる自信に変え、チームを軌道に乗せるためにはこの試合での勝利が必要不可欠であると考える後藤。
しかし、サッカーはそんな簡単なものでもないことは、十分理解している後藤。だから、一瞬たりとも気を抜くなよと、達海に対して強く思っていた後藤でしたが・・・
その達海本人は、思いっきり伸びをしながら、久々のホームゲームにベンチでくつろぎ、気抜きまくりな状態となっていたのでした。
あまりにくつろぎすぎている達海に対し、締まるものも締まらないですよと突っ込む松ちゃんでしたが、くつろいでるんじゃなくて自然体だと言ってくれ主張する達海。
そんな言い方の問題はともかくとして、気合い入れまくってガチガチにしてたら、いざって時に対応できないと言う達海は、雲行きも怪しい今日の試合、予想外のことが多く起こる波乱の展開になることを予感しているようです。
そんなこんなで、試合はキックオフされていく中、ETUのゴール裏では、この試合もスカルズを中心にサポーターたちがETUコールで選手たちを鼓舞していました。
そんな中、ふと、東京ダービーで吾郎とにらみ合ったことを思い出す羽田。
この試合、江戸前応援軍団の姿が見られず、来ないならそれに越したことはないと考える羽田。しかし、その一方、子供たちが自分たちのグループを作り応援している姿を見て、あいつらの方がよっぽど根性がありそうだと、少し感心しているようにも見えます。
パッカくんの顔と“TEAM OKKO”の文字があしらわれたフラッグを振りつつ、自分たちの応援をしている子供たち(山さん含む)。
ETUのスクール生たちに山さん親子、声を出し気持ちの入った応援をしている彼らにサムアップするテッタでしたが・・・、それに比べて、ひとりやたらとテンションが低いコータの姿がありました。
コータのテンションが低い理由は、キョーコちゃんがスタジアムに来てくれなかったことにあるようです。
山さん宅で集まってミーティングを開いたその時に、コータは懸命にチャントなどを伝授しますが、そんなコータの話を女子たちはポカーンとして聞いていたよなと当時の様子を振り返るヨシオ。
それでもコータは、キョーコちゃんたちが来なかったのは、夜出かけるの危ないし、雨が降るかもしれなかったからだ・・・と、必死にキョーコちゃんが“来れなかった”理由を見出そうとしています。・・・そんなところに、ちょうどポツリポツリと空から雨粒が落ち始めてきました。
そんな中、ピッチの中では試合が続けられていきます。
そして、亀井から赤崎へ、右サイドのスペースへパスが送られていきます。
ボールを追いかける赤崎でしたが、同じくボールを追いかける神戸の6番に身体を当てられ、それに対抗するかのようにユニフォームを引っ張る赤崎。それに苛立ちを感じた神戸の6番は、振り払おうとし赤崎が両膝をついてしまったところでファールとなります。
神戸の6番のラフなプレーに声を荒げる赤崎に対し、先にシャツを引っ張ったのはお前だろうと言い返す神戸の6番。さらに赤崎がその前に身体を入れたのが悪いと言いたげに文句を言ってるところに、慌てて審判がピピピピとホイッスルを鳴らして両者に近寄っていく一幕も・・・。
そんな赤崎の行動に、そんなことでカードもらったらバカバカしいぞと落ち着かせようと声をかけていますが・・・
・・・
場面は変わりまして、隅田川スタジアムのバックスタンド。
そこには、スタジアムにやって来た、吾郎とタケ坊の姿がありました。
試合のスコアは、前半20分をすぎて0-0のままのようです。
そこでタケ坊は、吾郎にどうせ雨が振って濡れるならゴール裏に行った方が良かったんじゃないかと言います。しかし、どうしてもゴール裏には行くたくない事情のある吾郎は、そこはお茶を濁しつつ、ピッチの中を注目するように仕向けますが・・・
そのピッチの中では、世良が相手選手に倒され痛がっていました。
心配そうに駆け寄る椿。
今のファール、神戸の選手が思いっきり後ろから行ってるようで、夏木は相手のプレーに対し怒りを見せています。それに対し、神戸の選手も、お前たちこそさっきからファールまがいのプレーばかりじゃないかと、ピッチの中は険悪な雰囲気。ETUゴール裏からは、今のファールにカードを出さない審判に対して怒っています。
段々と収拾がつかなくなりつつあるピッチ内の状況に、松ちゃんはなんとか・・・
「お―― ち―― つ―― け――」
と、声をかけますが、ピッチの選手たちにその声はどれだけ届いているのか・・・。
そんな試合状況を見た達海は決断し、金田に対し、堀田にアップさせるように命じます。
達海の早めの判断に対し、前半で交替カードを切るのか訊ねる松ちゃん。
達海はそれに対し・・・
「まだわかんないけど
色々準備しとかないと……
こうも荒れたピッチ上と試合内容だとね……
怪我人が出てからじゃマズイ」
と、最悪のケースも視野に入れているようです。
依然として、選手たちがもみ合っている中・・・
(ああ――……
なんか苦手だなー こういう雰囲気…)
という、椿の心の本音を描いたところで・・・今週はここまでとなります。
、
■ 私的雑感
さぁ、いよいよ始まりました、リーグ後半のホーム初戦となる、第19節のウィッセル神戸戦。
タケさんが久々のスタジアム観戦となり、子供サポたちのグループが旗揚げ、スカルズ以外の集団に気をかける羽田も含めたETUサポたちのお話、そして、天候もピッチの中も早くも荒れ模様の様相を呈す試合と・・・、やっぱりいろんなものを見せてくれそうだという予感がさらに強まった今週ジャイキリだったと思います。
※
まずは、神戸戦に挑むETUについてから。
-------夏木-------
----------------
-世良----王子----赤崎-
----------------
------椿---------
---------村越-----
----------------
-熊田--亀井--黒田--清川-
----------------
-------緑川-------
※一応ETUのベスト布陣とされる、4-2-3-1ベースで書いてみましたが、セリーは攻撃の時はもっとFWに近いイメージ、ボランチはコシさんの攻撃への意識が強まった今となってはコシさんを後ろ気味に書く必要はないかもしれません。
札幌戦で好プレーを見せた亀井と熊田は、神戸戦でもスタメンを勝ち取っています。
今回もスギがスタメンから外れているのは、会長の言う通りまだ本調子ではないというのと、前節の勢いを大切にしたタッツミーのメンバー選考、どっちの意味もあるんじゃないかと思ってます。
ETU一番安定した守備を見せてくれるのは(頼れるのは)スギだと私は思っています。しかし、そのスギを無理して使う必要がないとタッツミーに思わせるだけのプレーを亀井が札幌戦で見せたからこその今節のスタメン。今節も熱いプレーに期待したいです。
そして、スタメン復帰を果たしたのは、キヨとセリー。
キヨは、今回右サイドでの起用ということですが、右と左で視野の違いがあるとは思いますが、元々右利きのキヨなので問題なくこなしてくれるものと思っています。むしろ、これまで見ることのなかった、ザッキーとキヨの右サイドのコンビネーションが面白いことになるかもと密かに期待しています。
もっと言うと、もしこの試合でガブが右サイドで途中出場したとなったら、これまで紅白戦でマッチアップしてきたガブとキヨが右サイドでコンビを組むということにもなり、そういう展開も見てみたいなと思ってる自分がいます。まぁ、ガブが今節ベンチ入りしてるか分からないですが、相手にエキサイトしてるザッキーの描写は、何かのフラグな気もするんですよねぇ・・・。
プレーの面でも天候の面でも、序盤から大きく荒れ模様の様相を呈しているこのゲーム。
この空気を嫌がっているバッキーの描写もあり、あぁやっぱり何か起こってしまうんだろうなっていう気持ちの確度強まっていくのですが・・・、この試合どうなってしまうのでしょうか? こう荒れてしまうと、本当、どうなってしまうかわからない。
タッツミーがその気配を察し、いつ何が起こってもいいように堀田にアップをさせておくと備える描写は、いい判断だと思います。
ただ、試合が荒れ狂っていくほどに、監督の采配というのも及ばなくなっていくと思うので、そうなるとますます試合がどう転がっていくか分からないですね。こういう時こそ、ゲームをコントロールする審判さんの腕の見せどころとなってきますね!
(カード的な意味じゃなくて)
※
今週、奥さんに怒鳴られながらも店を飛び出し、隅田川スタジアムに向かって駆けて行くゴローさんたちにの・・・、見事なまでのお約束、出オチ展開に吹いてしまいました。
ゴローさんは、本当に申し訳ないと思うなら、せめて店番中ぐらい新聞見てニヤニヤするのはやめましょうよと思ってしまうのですが(名古屋戦後)、でも、せっかく10年ぶりにスタジアムに行こうと決意したタケさんの気持ちを真摯に受け止めていたシーンは良かったです。
それでもやっぱり、スタジアムに来ると腰が引けてる情けないゴローさんの姿ではありましたが・・・、タケさんの気持ちに応えて、“コエーもん乗り越えてここまでやって来た”わけじゃないですか。その気持ちが、いい方向に回ってくれるといいなって願ってます。
それと、これは私の勝手な想像ですが、さりげにシゲさん、カッちゃんさん、ユウジさんもスタジアムのどこかにいるんじゃないかと思ってたり・・・。そういえば、前に一緒に応援に来てたことのある、ヨシちゃん、伸吉という人はどうなったのでしょうか?
※
さて、子供たちのサポーターグループは、正式に旗揚げされたようです。
“TEAM OKKO”というのがグループ名なのかな?
すごいですよね、ちゃんと自分たちのフラッグを作って振ってるんですから。本当、立派だと思います。
けど、コータはテンションがやたら低いと思ったら・・・
原因はキョーコちゃんにあったのか!
あ~、コータの気合いが悪い方に作用してしまったんですね・・・。
うん、まぁ、しょうがないよ。ほら、直接フラれてしまったわけじゃないんだから。きっとチャンスはある、あきらめたらそこで試合終了ですよ?
で、話を戻していくと、子供たちのその行動力には、羽田も感心していたように見えます。子供たちの存在が大人たちにどんな変化をもたらしていくのか。このあたりは、引き続き注目しておきたいところですね。
※
来週以降の話ですが。
試合が荒れ模様となっている神戸戦。
本当、何が起こっても不思議じゃないような展開になりつつあります(タッツは怪我の懸念をしていましたが、カード乱発にも要注意かも)。
様々な心配要素がありますけど、そんな状況の中、ETUはしっかりと勝利を引き寄せることができるのか。この目でしっかりと見届けたいと思います。来週が楽しみです。
タグ : GIANT-KILLING
コメント
盛りだくさんらしい神戸戦
雨中の試合…確かに川崎戦のように堀田の出番もあるかもしれないので、達海の指示のシーンは良かったですね。
しかし、願わくば達海のいう「悪いこと」が起きないといいのですが…
怪我もそうですが、カードが出るのも嫌ですね。
そういえば、椿は前半戦3枚貰ってるのでひょっとしたらカード貰って累積で次戦出場停止もあるのか…?
サポーターの話も色々動きがありそうですが、
まずは試合がどのように展開になるのかが気になります…。
コメントありがとうございます。
ジャイキリって、本当何が起こるか分からないので油断なりませんよね。
そのドキドキ感こそが面白いという見方もできると思うのですが・・・。
次号は合併号ですが、嫌な意味での緊張感を抱えたまま
2週間を過ごすというような展開にはならないことを願っています。
いえいえ、こちらこそ、いつもありがとうございます。
バッキーに関しては、どうなるか分からないですが、
個人的には、荒れた試合展開に入っていけず、
気弱なプレーでチームのピンチを招いてしまわないかという方を心配してます。
カードの方は、まだ出ていないようですが、
今の状況が続くとイエロー連発でレッドも・・・ということになりかねないので
(松ちゃんの言う通りそんなんでカードもらうとしたらバカバカしいと思う)、
何とか落ち着かせてほしいと思うのですが・・・。
でも、こうなってしまうと、なかなか冷静にはなるのは難しいですよね・・・。
まずは来週、どんな展開になってしまうのか注目したいです。
コメントの投稿
トラックバック
http://soccermanga.blog84.fc2.com/tb.php/733-2cbfd7b8
前号の予告にあった「弱小チームだってこと、忘れるな!」が
呪いのように脳裏にまとわりついていて、今回の話はなかなか
読み始められませんでしたが・・・
ひー、こわい。
どうなるのか何が起こるのか。
またしばらくは、毎号、緊張の連続です。
ただ、タッツいわく「良いことも悪いことも山ほど(起きる)」ですので、
「良いこと」を心待ちにしつつ、「悪いこと」も受け止めようと、悲壮な
覚悟をいたしました。
それにしても、試合開始早々の合併号はつらいですね。