アニメ『GIANT KILLING』#10・感想
2010.06.06 23:51
4月から始まったジャイキリアニメも今回で10話目。 なんだかんだで、もうそんなに経つんだなという気持ちです。
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ジャイキリアニメ#10は、まるまるリーグ戦第4節の名古屋グランパレス戦となっています。原作でいうと、4巻の37話~5巻の40話の半分ぐらい、おおよそ3.5話分が描かれていきました。
なんだろう、今週は番組構成の都合からでしょうか、時間を余らせ気味というか、先週を振り返る時間が多めにとられていたり、原作から追加されてる場面が多く見られたのが気になる回でした。
今回は試合描写がメインでしたが、黒田vs板垣のマッチアップなどのキャラクター同士のやり取りを描いた部分というのは良かったと思います。ですが、サッカーシーンの描写に関しては、想定内ではあるんですけど・・・、やはり、厳しいなと思う場面が多かったかなと。
サッカーシーンは、序盤のスローで描いていた部分だったり、王子が赤崎へロングパスが送ったシーン(原作と同じ構図)、ゼウベルトが反転して村越を抜いていったシーンなど、局面では悪くない部分もあるんですけど、全体的な流れの中の動きということで見ていくと、原作の臨場感ある描写が再現されてるとは言えず、やっぱり、客観的に見て満足できていない自分がいます。
今週観ていて一番びっくりしたのは、試合シーンでのブラジルトリオ(と言っても、ペペはしゃべらないので、実質ゼウベルトとカルロスの2人ですが)のセリフが同時通訳状態になっていたことですね!(※追記:私とぼけたこと書いてしまいましたけど、同時通訳されてたのはゼウベルトの心理描写のセリフのみでしたね)
セリフを同時にしゃべらせるということで、聞き取りにくくなるという一面もあるかもしれないのですが、私は結構いいなと思いながら観ていました。実際の視聴者全体の評判というのは分からないですが、そういった試みをするというのもアリなんじゃないかと思います。
ブラジルトリオは、今週もリフティングシーンを魅せてくれましたが、やっぱりあの動きはいいなと思います。無駄に動きが良いです(笑
サッカーシーンは、個人単体を描く時はそんなに悪くないと思うんですけど、流れの中の動きをテンポ良く見せることについてはまだまだと感じる部分も多く、もうちょっとそのへんの見せ方が改善されてくることを願いたいです。個人的には、コミカルシーンもカットする方向なのだから、試合シーン中に入る細かなシーンは、カットする方向で試してみてもいいような気がしてます(素人意見ではありますが、画面を分割して試合シーンを映しながらスタンドやベンチを映してみるのはどうだろうと思ってたりします)。
そして、ペペは今週もかわいさを見せてくれました(笑
オフサイドを取られてしまったシーンのリアクションが原作同様に好きだったんですけど、ひとつ不満がするなら、副審にアピールする時の指差してる仕草が再現されていなかったこと。個人的にあの仕草がペペのアピール度合いを強調しているように感じられて好きだったので、細かいところではあるのですが、そこはちょっとだけ残念だったかもしれません。
※
試合前のETUの選手たちの描写も良かったなと思います。
冒頭にも書きましたが、今週は構成上時間の問題なのか、カットされてるシーンもなくて面白かったです。
赤崎の発言に「な… 生意気だぞ赤崎!!」とコミカル顔で言い返してた清川のシーンや、ペペを警戒している黒田(セリフも追加されてました)、そして村越の肩を組んで「勝とうってことさ」と言っていた王子のシーン(普通にカッコよかったな!)、一番好きだったのは円陣組んで村越が気合いを入れてたシーンだったんですけど、それらがしっかりと再現されてい満足です。
※
今週の一番の私的な見どころは、黒田と板垣のマッチアップでした。
お互い似ている部分があるもの同士の意地の張り合い、熱くて感情任せというイメージの強い黒田が見せたクレバーなプレー、板垣を封じきっている黒田が調子乗ってる場面などは、アニメで観ても私を楽しませてくれましたね。アニメのクロも、なかなか暑っ苦しさがよく再現されていていい感じです。
黒田については、来週放送分にも個人的に楽しみな場面があるので、来週がまた待ち遠しいです。
※
あとは箇条書きにて。
- 試合前、達海と握手する時の不破のセリフが原作より挑発的になっていて笑ってしまった。
- スタジアムでの江戸前応援団のコミカルシーン、ゴローさんの名演技っぷりにも笑う。
- 江戸前応援団の4人がETUコールを始めた時、スカルズメンバーがちょっとうっとうしそうな目で見ているシーンは、原作にないところでしたね。それと、あの太鼓はETUらしくていいなと思った。
- 「我々もよく振り回されてますけどね あの3人には」という、笑える名古屋の通訳(?)のセリフは残念ながらカット。
- ゼウベルトのボールを村越がカットして王子に渡るシーンは、動きながらしゃべらせる方が良かったと思いました。多少ならいんですけど動きとセリフを完全に切り離すのは、ジャイキリだけの話ではないんですが、私は好まないです。
- 東京Vの時もそうでしたが、相手クラブのチャントは、モデルになってるクラブのものを意識してるのでしょうか?
- 世良が相手とのプレーで背中から落ちたとき、原作にあった、王子のやる気なさげに声かけるシーンはカットされてましたね。
- 王子独特の腰に手を当てながら歩く動きをアニメで見ると吹いてしまう。
- 防戦一方のETU、さりげにドリさんの活躍シーンが追加されていて良かった!
- ゼウベルトがさりげに原作にはないルーレットをやってましたね。
※
さて、続くジャイキリアニメ#11では、引き続き名古屋グランパレス戦の様子が描かれていきます。
名古屋戦最大の山場は、ペース的に来週ではなく再来週になると思うのですが、来週はアニメしか観ていない方だとあまり印象が良くないであろう名古屋の監督・不破の描写に注目してほしいです。あとは、先週の感想のラストで書いた“あの人”の登場があるなら、来週出てくるとはずなので、“あの人”がアニメでどう再現されるのか、個人的に楽しみにしています。
それではまた来週。
タグ : GIANT-KILLING
コメント
今回放送分は、個人的に「ん~ん…」という感じでした。すっきり感がなかったのが残念。#1~#5までのスピード感プラス達成感(?^^;)が好印象だっただけに、一話としての完成度がイマイチだったかなあ、と。
その分、次回への期待が高まっていますけれど。
ゼウベルトの二重音声風(^^;)は、たぶん心のせりふに限った部分のみだと思われます。声に出す時は、字幕に戻っていたような…。
工夫だろうとは思いますが、ちょっと聞きとりにくいので、内心の声も字幕のままでも良かったかなあというのが正直なところでした。(^^)
ではまた!
コメントありがとうございます。
同時通訳を使うのは、キャラの心理描写のみに限定されてるみたいなので(私、何か勘違いして書いてました)、会話シーンは字幕はきちんと出るのでしょうが、ゼウベルトの試合中の心理描写については、この先も変わらないっぽいですね。
クロと板垣は、シュー・・・のところですね(笑
あの2人のやり取りは熱いです。後半も楽しみですね。もちろん、あの回想シーンも!
>shungikuさん
コメントありがとうございます。
私思うに、アニメ制作側がコミカルシーンのカットが残念だ・・・などの原作ファンの意見を意識してるような気がします。事の善し悪しは別として、それによってスマートさがなくなってきたのかなと感じてます。
二重音声の部分については、何か勘違いして書いてしまいましたが(苦笑)、会話と心理描写のシーンの区別をしっかりつけたくて、ああいう形を採ったってことなんでしょうね。パッと見た感じだと、否定派の方が多いようです。
まぁ、この部分は、今後発売されるDVD版で、字幕か同時通訳かを選べるようにするのがベストだと思ってます。実際にどうなるかは分からないですけどね・・・。
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ちょっと面食らいました。
第1回でイーストハムの会長さんのセリフが吹き替えではなかったので
今後もそのまま通すのかと思っていました。
当初は吹き替えの方がいいと思っていました。
今後も何度かある日本人プレイヤー&外国人プレイヤーが
「何を言ってるのかわからねーよ」という場面で
そのキャラが普段話している言語+字幕でやった方が
場の雰囲気が伝わるような気がします。
今週は、やはり黒田と板垣のマッチアップですね。
セリフを最後まで言わせるかいっ!とばかりに止める黒田と
セリフを最後まで言わせろよっ!と何度も抜こうとする板垣と
黒田と板垣のマッチアップを企てた達海と・・・
その謎が解明されるのは来週のお楽しみですね。
もちろん、その謎に関わる「あの人」と「彼の過去の姿」も楽しみです。