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サッカーマンガを読もう!

ひとりの"サッカー好き"が書く、主観的なサッカーマンガの読書日記。『GIANT KILLING』と『ANGEL VOICE』を猛烈にプッシュ中!

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今週の『GIANT KILLING』#164 

2010.05.27 22:30

最新単行本15巻は絶賛発売中!
続く16巻は、7月23日の発売になります!

15巻の発売から1週間ぐらい経つものの、まだちっとも単行本感想には手をつけていないのですが、すみません、やるにはやるんですけど、今はちょっとあれこれ整理中なので、実際に取り掛かるのはもうちょっと先になります。

16巻が出るまでにはやりますが、みんなが忘れた頃にこっそり記事になってると思うので、もうしばらくお待ち下さい。




先週のETU!
「練習中にアイスを配るおじさんと、虫取り中年の姿あり。」

毎週何かと笑わせてくれて、だいたいあってる、“先週のETU!”ですが、今回のは特に私的にツボだったので・・・(笑

新加入選手も加わり、キャンプの課題も克服の兆しが見え、しっかりと収穫が得られた感のあるETUの夏季キャンプ。

先週にもほのめかす描写がありましたが、今週のジャイキリはキャンプ地からは場面が変わり、とあるコーヒーショップから始まります。

・・・

テーブルのコーヒーには手をつけず、向かいにいる人物の様子を窺う藤澤さん。その向かいには、コーヒーはすでに飲み干されていて、「フッ フハハハッ」と、(別に笑えることなんて書いてないんだけどな・・・と不安がる藤澤さんを映しつつも)何かの原稿を読んでいたのは・・・

笠野さんでした!

その原稿の中身とは、藤澤さんが以前から取材していた椿のルーツを追いかけていった内容のもの。

笠野さんは、椿のルーツを追いかけていくのも楽しいとするものの、何より自分のことを「謎につつまれた腕利きのスカウト」って感じに書かれていたことがお気に入りのようでした。

しかし、そのお気に入りの部分は、この日の取材によって直すつもりであることを知らされると、あからさまにテンションを下げる笠野さん。そんな態度に対して藤澤さんは、考えておきます・・・という返答しかできないでいました・・・。

このやり取りがひと通り落ち着くと、笠野さんは、このまま雑誌に載せるのは難しいかもしれないという見解を示し、それには記事を書いた藤澤さん本人も理解しているようです。

その難しいという理由は、記事の主人公である椿の知名度が全国的にはまだ低いということ。シーズン前半、フル出場を果たしているとはいえ、椿の存在を認識しているのは、ETUのサポやファン、そして、リーグジャパンの試合を詳しくチェックしているようなコアなファンぐらいのものであろうと。

そういう意味では、世に出すには時期尚早で、記事のボリュームを減らすか、来たるべき時が来るのを待つかのどちらかにすべきでは・・・と、提案する笠野さん。

それに対し、来たるべき時期という提案をしたのは、椿が全国的に知られるほどの一流選手になる時が来る確信があるからなのかと言わんばかりに、笠野さんを問いただす藤澤さん。

「椿大介は達海猛の再来だ」

笠野さんがかつて椿を見たときそのように漏らしたという、FC武蔵野関係者からの証言をぶつけますが、笠野さんは煙に巻くような態度を取ってみたり・・・。

藤澤さんは、今回の笠野さんへの取材で聞きたいこととして・・・

「プレーヤーとしてタイプの違う椿君が…
どういう意味で達海さんと同じなのか
そしてもうひとつは…
10年程前…
エースを放出したためにチームの降格を味わい…
GMの職を辞したあなたが…
フロントに復帰した後も現場に顔を出すことのなかったあなたが…
このタイミングで姿を現したのは何故ですか?
あなたの狙いはETUをどうしていくことにあるんですか?」

ということを、笠野さんに尋ねます。
しかし、一気にたたみかけるように質問した藤澤さんに対し、少々返答に困っている様子の笠野さん。

藤澤さんは、ひとまず急いたことを謝ると、取材でいろんな人に話を聞いてまとめていくと、10年前のETUの黄金期を中心になって築き上げたのは、他でもない笠野さんであるという結論に達したことを伝えます。そして、その笠野さんがETUに戻ってくることを待っていた人も多かったのではないかということも。

その藤澤さんの言葉に笠野さんは、それは買い被りすぎで、自分はただのスカウトのおじさんでしかない。取材するならユナイテッド・スカルズのメンバーにも話を聞いてみればいい、それすれば自分はETUを降格させた戦犯のひとりになっているはずで、そんな出来た人間ではないことがわかるだろうと返します。

それでも食い下がる藤澤さんは、キャンプでかき氷を配っていたことを例に挙げ、その光景を見ただけでもに笠野さんが影響力を持った人だとわかる・・・

「たとえ立場は一スカウトだとしても……
あなたの現場復帰がクラブにもたらす効果は
決して小さくないと私は睨んでるんです」

と、ETUを取材してきて過程で得た、自分なりの見解をぶつけていく藤澤さん・・・。

(その頃、夜の練習グラウンドに姿を見せようとする達海の描写があり)

そんな熱く語る藤澤さんに対し、そんなこと言われても俺からは何も言えないと言う笠野さん。

「クラブの理想なんて何とでも言えるし
俺は一度失敗してる人間だ
何を言っても虚しく響くだけってもんだ」

「しかし」・・・、それでも自分を卑下しようとする笠野さんに対し、さらに食い下がろうとする藤澤さんでしたが、「ただな」と、笠野さんはさらに言葉を続け・・・

忘れてはいけないのはすべての中心には選手たちがいること。
クラブ、地元、サポーター、スポンサー・・・・
結果を出すのが一番なのは当然だけど、それよりも大事なのは応援したくなるような魅力のある選手たち。人々を心から満足させられるのは選手しかいない。ETUにはそんなポテンシャルを持った選手たちが沢山いるけど、自分もまたそういった選手だけを選んできた・・・という内容のことを話します。

「そしてごく稀に
気付いたら応援させてしまうだけの魅力を持ち ピッチで画になり
そして想像以上のことをしでかして
観ている人間の心を揺さぶっちまうような逸材に出くわす
俺にとってそれが達海であり… 椿なんだよ」

と、椿を達海の再来と評した理由について笠野さんは語りました・・・。

・・・

場面は変わり、夜のグラウンドで、ひとり椿はペナルティエリアの外からミドルシュートを打っていきます・・・が、ボールはゴールポストに嫌われていました。

そんな自分の打ったシュートの軌道を見て、ガッカリと肩を落とす椿でしたが、そんなところに声を掛けてきたのは達海でした。いつしかの夜の光景を思い出すシチュエーション。

「お前も懲りねえな椿
まーた忍び込んでたのかよ」

突然の達海の登場に焦った椿は、慌てて片付けその場を去ろうとしますが、達海にこれが昔からやってるお前の調整方法なら気の済むまでやればいい、ただし翌日に疲れを残すなよという言葉を掛けられると、「はいっ」と静かに返事をします。

達海は、椿のいる反対の陣内で考え事するから・・・と、その場を去っていきますが、達海がいることで悪い意味で緊張が高まってしまった椿はガチガチになってしまい、本来のプレッシャーに弱いところを見せてしまっているのでした・・・。

そうして、ETUの夏季キャンプも終わりを告げ・・・

真夏の照りつける太陽。
周囲に山が見える、どこかのアウェイの地のゴール裏に陣取るETUのサポーターたち。

いよいよシーズン後半が幕を開けるか・・・といったところで、今週はここまでとなります。




■ 私的雑感

今週は、まだシーズン後半戦には進まず、コーヒーショップで取材を受けるかっさんと取材をする藤澤さんの様子から描かれていきました。最後の方では、夜の練習グラウンドでの遭遇再びとなっています。

かっさんと藤澤さんのやり取りは、コミカルな表現を交えながらのジャイキリらしいテンポで進んでいきました。

藤澤さんが取材で“本当の意味で”聞き出したかったのは、かっさんが椿のことを「椿大介は達海猛の再来だ」と発言したことの真意、そして、GM職を辞してスカウトとして復帰後も旅人して放浪し続けていたのに、なぜ今このタイミングで現場復帰したのかその狙いを知りたいというもの。

後者については藤澤さんに話すことはしなかったものの(というか、その過程を私たちは過去編で見ているので描写を省いただけなのかも)、前者については、まず理想のクラブ像を築き上げるため、その中心にいるのは選手たちであるということ、その中でかっさんは、応援したくなるような魅力のある選手たちばかりを選んできた、その上・・・

「そしてごく稀に
気付いたら応援させてしまうだけの魅力を持ち ピッチで画になり
そして想像以上のことをしでかして
観ている人間の心を揺さぶっちまうような逸材に出くわす
俺にとってそれが達海であり… 椿なんだよ」

と、コメントしていました。
要は、これまでもゴローさんの心理描写などで描かれてきた部分ではありますが、サッカー選手としてのピッチ内で見せるプレースタイルではなく、理屈じゃなくて感覚的にボールを持つだけでワクワクしてしまう“何か”を魅せてくれる存在。と、いうことなのでしょう。

その他、かっさんのコメント全体を読んで改めて思ったのは、かっさんは10年前に失敗を犯したという自分の現状をしっかり認識しているということですね。そのことを再確認することができました。

そのことを理解しながらも、現場に戻ってきたかっさん。
それでも断ち切ることのできなかったETUへの想い。

結果ばかりではなく、そのプロセスにもかっさんに適切でなかった部分はあると思う。応援してるクラブとはいえ、チームの内情を知らなければ(実際だったら、勝手な憶測が混じったり、その内情が適切に伝わることもないでしょうしね)、自分も普通にかっさんを非難していたかもしれません。

ですが、かっさんは自分の現状をしっかり理解できているし、何より自分の愛すべき物を崩壊させてしまう痛みを知っている。だからきっと、簡単には同じ過ちは繰り返さないと思うし、もう一度名誉を挽回させるためのチャンスも与えられるべきで・・・とにかく、かっさんには頑張ってほしいなと思います。

一方で藤澤さんには、このバッキーの記事絡みではないにしても、ETUの10年前を別の視点から・・・、つまりは、かっさんのことを戦犯扱いするであろうスカルズたちからの視点についても、しっかりと取材して、作中でも絶対に描いてほしいなと、ここも私としてはしっかり強調しておきたいです。

それと、藤澤さんの書いたバッキーの記事も読んでみたいですね。
できれば、かっさんに会う前と会った後のふたつの原稿のバージョンをね!(笑

それともうひとつ、話は変わりますが、かっさんがバッキーについて、全国的には無名、知ってるのはせいぜいサッカーファンそれもETUの試合までチェックしてるようなコアなファン、記事を世に出すには時期尚早ということを言ってましたが、バッキーの知名度に関しての記述はまったく同意だなぁと、思ってました。個人的には、2003年後半~2004年ぐらいの長谷部ってぐらいの感覚で捉えてます。

でも、全国的な知名度といっても、実際に日本のサッカー選手で全国的な知名度の選手って言ってもそいういるわけじゃないですし、センセーショナルなところも魅せているのだから、先物買い的な意味でも思い切って記事にしてもいいんじゃないかと思いますけどね。その藤澤さんの記事がいつ載るのかも、密かに注目しておきたいです。

かっさんと藤澤さんのシーンの後に、夜のグラウンド、ETU7番の系譜、タッツミーとバッキーの描写を持ってきたのは意図的だったんだろうなぁと思います。

タッツは、まーた忍び込んでのかよって、その言葉、そっくりそのまま返されるべきだろうと思ってしまうのですが(笑

でも、この2人の描写はほのぼのとさせてくれるものがあり、また、ガチガチになるバッキーの姿にも笑ってしまいました。バッキーはこれでガチガチになってしまうようじゃなあ・・・、弱点の本当の意味での克服はまだまだ先の話となりそうですね。

さて、来週以降の話ですが・・・

いよいよシーズン後半戦が始まりそうです!

最後のコマには、どこだかわからないけれど、周囲には山が見渡せるアウェイの地、ゴール裏に集まるETUのサポーターたちの姿が見られます。

どういった感じで描かれていくのか、今の段階では分かりませんが、石浜がチームを去ってしまいましたけれど、ガブリエルに殿山の2人が加わって、シーズン後半のETUがどんな布陣でどんな戦いを見せてくれるのか大注目です!

タグ : GIANT-KILLING

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