3度目の正直となるか週刊少年ジャンプにて新連載『少年疾駆』第1話雑感
2010.05.24 18:51
5月24日発売の週刊少年ジャンプ25号にて、『少年疾駆』(作者・附田祐斗)というがスタートしました。なので、読んで雑感を簡単にですが書いていこうかと思います。
まずは、物語の概要をざっと書いていきますと・・・
少年サッカー(小学生)ものです。
主人公の名前は、大鳥晴輝。
ポジションはFW。県内でも有数の実力を誇るという御崎FCに所属し、前年の地区大会の得点王でチーム不動のエースとのこと。
どういったタイプのプレーヤーなのかの記述はありませんが、晴輝は極度のかっこつけたがりで、自分の脳内に存在するか“かっこつけリスト”なる、様々な状況に応じたかっこつける術が記されているということは描かれています。
そんな晴輝のクラスに、陣明薫という名前の転入生がやってきます。
陣明は晴輝と同じ御崎FCに加入することのですが、晴輝はイケメンで女の子たちの気を引いてる薫の存在が気に入らない様子。
晴輝は自分が御崎FCのエースであることを知らしめるため、陣明と1対1の勝負を仕掛けていきますが、攻守入れ替えながら5回ずつ計10回挑んだ1対1の結果はあえなく10連敗。まったく歯が立たない状況でした。
その後も悔しいけれど、かっこいいところを見せ付けられた晴輝は、負けたままではかっこわるいと翌朝再び陣明に勝負を挑んでいきます。
それでもやっぱり歯が立たずあっという間に0-9。
何度(脳内の)リストを開いても、どれだけページを開いても答えが見つからない。
追い込まれる晴輝。でも陣明に勝ちたい!
・・・・・・
追い込まれ極限を超えた脳内の白紙ページの中から、新しい“何か”を見出した晴輝は、陣明のスライディングをかわし、シュートをゴールに叩き込み、1点を返すことに成功します。
「近代サッカーにおいてプレイヤーに最も求めらる能力
それは プレーを閃き生み出す力―― 創造力(クリエイティビティ)」
そんな才能の片鱗に晴輝は目覚めたのかもしれない。
陣明も勝負の中で急成長を見せる晴輝に、一目置いたようにも見えます。
陣明は帰り道の中で、自分の目標について晴輝に問われ、一度その目標を語りまともに取り合ってもらえなかった過去を一瞬思い返し躊躇するも、ヨーロッパチャンピオンズリーグの決勝の舞台に立ちたいと、自分の夢を口にします。
過去の経験から反応をおそるおそる確認する陣明でしたが、でっかい野望はかっこいい、極度のかっこつけの晴輝は、そんなかっこいい夢ひとりじめされるかと強いライバル意識を燃やす。
数多のライバルが待つ熱戦のフィールドを少年たちは駆け抜ける――)
第1話をざっと振り返ると、こんな感じになっています。
※
第1話は、今後物語を引っ張っていくであろうメインの2人が出会う話が描かれていきました。所属クラブのエースとして君臨していたはずの主人公(もうちょっと、この部分晴輝もすごい選手なんだってところを見たかった気もします)のもとに、自分をはるかに凌ぐ実力を持った転入生が登場。この2人が出会って化学反応を起こしていく(であろう)物語というのは、わりとオーソドックスなところではないかと思います。
1話を読んだ私の正直な感想としては、そこまでピンと感じるものはありませんでした。
でも、自分のキャパシティを超える才能に出会った晴輝が、その才能を抗うため、必死に自分の中にあるページを開いて探し見つからず、その極限を超えたところで、何も書かれてないはずの真っ白なページから新しい“何か”を見つける・・・、個人的にこの表現の部分はすごく好きです。
サッカー描写のテーマとして、“創造力”というキーワードを出していて、その“創造力”のあるプレーを作中でどのように見せていくのか、観る物をワクワクさせてくれるような“何か”を見せてくれるといいなと期待しています。“創造力”という言葉を使うからには、心ときめかせてくれるサッカー描写が見たいです。
ぶっちゃけ言うと、それらを表現する力というのは、新人の漫画家さんというのもあるのでしょうが、まだまだ足りてないものがあると思います。このあたりは、連載を重ねれば、段々洗練され安定してくるところだと思うのですが・・・。そのためには、まず10週の壁を乗り切ってほしいです。
週刊少年ジャンプのサッカーマンガは、2作品連続で10週で打ち切られてしまっているので、ちょっと恐る恐る見守っているところもあるのですが(苦笑)、まずは10週越えを目指して、何とか生き残って作品を軌道に乗せるところまでいってほしいなと願っています。サッカーマンガだっていけるってところを見せつけてやってほしいです!
タグ : 少年疾駆
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