アニメ『GIANT KILLING』#07・感想
2010.05.16 23:42
まだもう少し先の話になりますが、ジャイキリアニメのDVD1巻が7月21日発売になります。
そのDVD1巻には、初版限定で特製"ETU"エンブレムワッペンが封入されているそうです。 そのデザインは、リンク先のページで見られるので、興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
(参考リンク:ETUエンブレムワッペン 試作品到着!(ジャイアントキリンググッズサイト))
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ジャイキリアニメ#07では、リーグジャパン開幕戦、ジャベリン磐田とのホームゲームに臨んでいるETU、試合序盤は攻勢に出るものの、磐田・田辺のクロスミスがまさかの失点へとつながってしまったシーンから、黒田がサッカーテニスの参加を拒否し、練習グラウンドから立ち去るシーンまでが収録されました。原作3巻#27の3ページ目~4巻#30の10ページまでとなります。
今週描かれた主な内容は、先制点を許した後の磐田戦、リーグ第2節広島戦とその帰りのバス内での出来事、サッカーテニスと達海のやり方に対する黒田の反発といったものになっています。
今週は、丁度良い加減だったというか、ほんの少しだけカットされて残念なところもあったんですけど、普通に楽しんで観ていました。原作忠実度も高かったように思いますし、原作を思い起こしながら楽しんでましたね。
話の構成上の問題もあったのでしょうが、特にコミカルシーンが多めに含まれていて笑ってしまった部分も多々あり、達海監督就任後、思うような結果が残せずチームが険悪な雰囲気になっていく様子(と言っても、達海のやり方に直接反発した黒田によるものがほとんどですが)というのが非常によく描かれていたのではないかと思います。
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まずは、コミカルシーンが楽しかったというところから書いていきますと、のっけの田沼夫妻(八百屋)のコントぶりに(当人たちはそういうつもりじゃないのだけれどw)笑ってしまいましたね。
話としてはベタなところではありますが、アニメによる映像+音声によってさらに笑えるものとなっていて、個人的には原作以上に好きな場面でした。
その後の、海のことを思いワクワクしながらスタジアムへと颯爽と走っていくシーン、そしてスタジアムに着く頃にはバテバテでゼエゼエ言ってってたシーンと、このあたりのゴローさんに演技ぶりも秀逸だったと思います。
これはコミカルと言ったら、本人に怒られてしまうかもしれないですが、藤澤さんのキャラも良かったんじゃないかと思います。
試合後の記者会見シーンでの、達海と藤澤さんのやり取りで、藤澤さんが「こういう顔なんです!」っていう原作にはないセリフをしゃべっていて、これはアドリブなんでしょうかね、観ていて笑ってしまいました。
あとね、コミカルシーンの名手と言ったら、やっぱり松ちゃんですよ!
松ちゃんの顔の印象が微妙に違うような気もしたのですが、それはまぁいいとして、達海に振り回される役回りを担う松ちゃんは、やっぱりアニメでも大好きだな。・・・その声には、まだちょっと慣れないけれどね(笑
広島戦の帰りのバス内での、将棋が得意なことを得意げに話そうとしてスルーされたりとか、あとは、達海にサッカーテニスの説明を読まされてる場面なんかはやっぱり笑わずにはいられませんでした。欲張ったことを書くと、もうちょっと、「エイエイオー」と言うところでを恥じらいを見せたり、言ったあとにもっと寒~い雰囲気が出ていたりしてると良かったんですけど、松ちゃん好きとしては十分満足しています。
そんな不憫な役回りを担わされている松ちゃんなのだから、達海に不満を露にされた後、「あんまだりだ」という胸の内をセリフを言葉として言わせてあげてほしかったですね(笑
とまぁ、そんな感じで、コミカルシーンを多く楽しめたというのが今週は良かったです。
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ストーリー全体としても、開幕戦のまさかの大敗、続く第2節広島戦でも結果が出ず、チーム内の雰囲気が悪くなっていく様子、特に元々達海のことが気に入らない、その上にサッカーテニスとか良く分からない奇抜なことを始める達海に反発心を見せていく黒田の描写というのも、原作の雰囲気がよく出ていて良かったのではないかと思います。
独特熱いキャラを持つ黒田役の声の方もハマっていますね。
それをなだめる立場のクールな杉江も良い感じです。
これらの問題解決を描くのは、来週の話となっていくわけですが、原作は何度も何度も読み返して知っている場面ではありますけど、アニメでそこがどう描かれていくのか楽しみです。
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カットされていて残念だーのお話。
原作ジャイキリだと、ユニフォームのサプライヤーはアディダスで、実際にアディダスとのコラボで今秋にETUのレプリカユニフォームが発売されることが既に決定しているわけですが、アニメだと残念ながらアディダスの名前を出すことができません。
ユニフォームのデザインも、アディダス特有の袖のスリーラインが再現されず、ツーラインと一本カットされているのが残念だ・・・あ、いや、そういう意味でのカットの話がしたいわけじゃないんですが(苦笑
今回、広島戦の描写で、アニメで初めてETUのアウェイ用のユニフォームが登場したわけですが、本来だったらスリーラインの真ん中が赤で描かれているんですけど、アニメでのその真ん中のラインがカットされているために黒のラインしかない・・・。
私は、ぶっちゃけETUのホームよりアウェイユニの方が好きだということを以前から書いてたりするんですけど、ETUのアウェイユニはあのカットされてしまった真ん中の赤のラインが入ってるデザインだからこそ好きなわけで(あの赤がいいアクセントになってると思うんですよ)、それが原作と違うというのが個人的には残念でした。なんか、あの赤いラインがないと全然印象が違うんですよね。
まぁ、ストーリーの進行上は、本当にどうでもいい話なのですが(苦笑んで、セリフカットが残念だったという話に移っていくと、王子のイスの話のシーンになりますかね。
「いいよねえイス…… 囲まれてると気持ちが安らぐよね――」
がカットされていたのが残念でした。
これも、ストーリーの進行上カットされたとしても何の問題もないんですけどね、でも、王子のイス好きっぷりを強調するためにはきっと欠かしちゃいけないセリフだったと私は思うんだ!
ジャイキリアニメの王子の演技ぶりがすごく好きだったりするので、あのセリフも読ませてみたかった・・・、まぁ、そんな風に思いながら観ていました。
けど、その直後のシーン、これは松ちゃんの話ですが、達海がゲームの商品として次の試合の出場権を言った時の、「ええぇーーーーっ!」ってセリフと派手なアクションがアニメで追加されてたものなのですが、この部分は逆に追加されてて良かった部分です。
あともうひとつ、これはカットというか、上手く合理化を図られてしまったという場面なのですが、黒田が杉江に移籍するという気持ちをスタジアムのベンチで伝えていましたけど、この場面、アニメではそのシーンを直接松ちゃんが見ていたことになっています。
しかし、原作ですと、松ちゃんは後日、クラブハウスでお弁当を食べいる途中に、チームのマッサーからその報告を受けるという形になっていて、話を知り驚いた松ちゃんが、「い… い…」と言いかけたところでめくりとなり・・・
「移籍? 黒田が?」
という、緑川(と、杉江)のシーンへと見事なつながりを見せていく展開になっていて、実際アニメでやるとテンポが悪くなるかもしれないんですけど、でもその秀逸なつなぎをアニメでも見たかったなーと思いがあり、ちょっと残念でした。原作では描かれているはずの、松ちゃんのタコさんウインナーをつまんでいるシーンが見ることができなかったことも併せて残念です(笑
個人的にカットされていて残念に思ったのは、これぐらいでしょうか・・・。
あ、ごめんなさい、あともうひとつ。
クラブハウスで達海と後藤が遭遇するシーンで、原作だとホワイトボードがバックにあるんですけど・・・そこがカットされていたのが残念だったかも。アニメはアニメでまた違ったことがボードに書かれてたら面白かったのになと思ってました。
※
あとは、箇条書きでダラダラ書いていきます。
- スコアボードの表示が0-3→0-4に変わる演出が地味に好き。
- 開幕戦の敗戦が決まった後、羽田の「負けた……」というセリフがカットされてましたけど、あれはむしろ言葉がないほうが悔しい気持ちが伝わってよかったのだと思う。羽田は広島戦の敗戦後に、「また負けた… リーグ戦2連敗」というセリフが追加されてたり、徐々に怒りを募らせていくよう描かれていたと思う。
- 「また始まったよ」の石浜&清川については、言葉をシンクロさせてほしかったかも。
- これは原作からの話なのですが、赤崎の「実際失点多いんだし」のセリフに対しては、攻撃陣だってまだ無得点じゃないかとツッコんでみたくなるw
- バス内で王子が笑っていたことを指摘していたのはアニメだと佐野ですが、原作だと宮野です。このふたり、さりげに似てるかもですが。
- 清川の「やっぱり始まった」と言ってる時の迷惑そうなアクションが好きです。これはアニメ独自のもの。
- 丹波と村越の会話中も、しっかり言い争ってる黒田と赤崎。
- 「あのクソ野郎」→「あの野郎」に。倉茂さん対してはジジイと普通に言ってたし、暴言系の言葉はどこまでがOKどこまでアウトなんだかよく分かりません。
- 黒田がサッカーテニスに反発してるところで、「勝つためにやるのか?」と訊くコシさんがすげぇカッコよかった。
- 「FWもいけますよドリさん」と言ってるのはアニメだと堺でしたが、原作だと矢野です。個人的に、堺さんにあのセリフは似合わないというイメージが。
- ドリさんヘッドがアニメでも見ることができて、私は感無量です!
- これも原作の問題ですけど、後半43分で1点差まで追いついて、「後の祭り」と言ってしまうのもな・・・。まだ諦めるところじゃないだろうと、実際に同じ場面に出くわしたとしたら、私はきっとそう思う。
- リーグ戦第3節の清水戦、アニメだと試合に出場しているのは石神になっていますが、原作だと石浜です。
- ドリさんは、アニメでもカッコいいっす。
ダラダラと書いてきましたが今秋はこんな感じで。
来週は、新旧サポーター同士の話と、黒田問題の解決の話に注目です。
それでは、また来週更新します。
タグ : GIANT-KILLING
コメント
赤いラインが無いと寂しいですね
以降のアウェー戦がちょっと心配です
細かい点ですが、試合のシーンの前に
「リーグジャパン第2節 サンアロー広島戦」
とテロップが出るのは良かったと思いました
コメントありがとうございます。
タッツと藤澤さんのシーン、個人的にはあまり気にしてなかったのですが、でも、もう少し表情に変化を豊かに描いてほしいなというのは作品全体を通して感じてたりします。試合シーンの選手のちょっとしたアクションの部分も然り。
>くらはしさん
コメントありがとうございます。
そうなんですよ。
決して白黒のカラーリングそのものが嫌いってわけじゃないんですが(というか、むしろブログのカラーリングを見ての通り、白黒は一番好きな組み合わせです)、ETUアウェイユニに関してだけは、あの赤がないと寂しいなと感じてしまいます。
テロップは、個人的にジャイキリにナレーションは合わないと思っているので、良いやり方ではないかなと思います。
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FWとしての立ち位置が危うい堺さんに「ドリさん、FWもいけますよ!」と言っている余裕はないだろうと私も思いました(苦笑
今回は珍しくのんびりとしたテンポでしたが、藤澤さんとのやり取りがコミカル顔ではなく会話だけ再現されていたので、達海が単なる無礼者に見えやしないかとヒヤヒヤしました。
コミカルシーンをカットしたのは、アニメの流れをスムーズにするためと、コミカル顔/通常・シリアス顔の切り替えが大変だからだろうと思うのですが、今回のような再現をするなら顔や演出もそれなりにしてほしいな……と思ったりして。
あと、このころの話は原作でもタメにタメての部分なのですが、音声と動きがつくとクロがとってもダメなヤツ!に見えますね。