『イナズマイレブン 5』 / やぶのてんや
2010.03.01 23:23
※ネタバレとなりうる要素を含んでいますのでご注意ください
オリジナルであるニンテンドーDS用ゲームソフト『イナズマイレブン2 脅威の侵略者』の出荷本数が110万本を越え、アニメも予定の期間を延長して放送中、またゲームの最新作も発表され、ますますその勢いが増していく印象のある『イナズマイレブン』のコミック版5巻を読んだ感想です。
フットボールフロンティア地区予選で帝国学園を破り、全国大会出場の切符を手に入れた、主人公・円堂守が所属する雷門中。5巻では、そのフットボールフロンティアの全国大会の様子が描かれていきます。
※
今回も、コロコロらしいというか、『イナズマイレブン』らしい王道的な熱血ストーリーで魅せてくれます。このあたりの作品のベースとなっている部分にブレはありません。
(今回ようやく登場となった)響木さんが思わず守のおじいさんの姿をダブらせてしまう爆裂パンチでシュートを止めるシーンや、豪炎寺と鬼道が協力してプレーする場面、じいちゃんが殺されたという真実を知り(戦う気持ちは見せるけど)今ひとつ精彩を欠くプレーを見せる守のために協力して“トリプルディフェンス”を発動させる壁山と栗松のシーンなんかは、やっぱり胸を熱くされてくれます。
そういう描写がある中・・・
「じいちゃんが好きだったサッカーでぶっとばす!!!」
と、真実を知った守が静かに闘志を見せるシーンには、また違った意味で心揺さぶられるものがありました。
ただ、いい意味を見せてくれる反面、全国大会を勝ち進んでいくプロセスがコミック版では大幅に端折られてしまっているのは、ちょっと残念かなぁと思います。それによって、戦国伊賀島戦なんかもただのかませ犬的存在になっている印象を受けますし。
このあたりのことは、前巻の感想でも書いているのですが、現状の連載ペースを考えると仕方のない部分はあるんですよね。ゲーム版はすでに最新作「3」が発表され、それどころかアニメ版の方ではすでに「3」のストーリーに入っている中、コミック版はまだ「1」の終盤を描いているわけですから。
そのあたり、やぶの先生は適度にアレンジしつつ上手くまとめようと頑張ってらっしゃると思います(きっと苦心されてることと思います)。それでもやっぱり、私としてはもっとじっくりと読んでみたいないう気持ちの方が強いです。ここは割り切るしかないのですが・・・。
その他には、今回も本編の他に恒例となってきている特別ギャグ編が収録されていたり、ゲームやアニメをご存知の方ならお馴染みであろう吹雪士郎のストーリーを描いた読み切りも掲載されています。
コミック版は、ゲームやアニメほどの存在感は示せていない印象もありますが、もし興味があるならコミック版の方もチェックしてみてはいかがでしょう。
※
続く6月末に発売予定の6巻では、フットボールフロンティア全国大会決勝戦、世宇子中戦の決着がつくようです。コミック版では、フィナーレの部分をどのように描いていくのか、注目していきたいと思います。
■ 収録
第18話~第20話、イナズマイレブン特別編 吹雪士郎外伝、イナズマイレブン特別ギャグ編
2009年10月号~2010年1月号、別冊コロコロコミック2009年12月号
フットボールフロンティア全国大会決勝、円堂たちがトリプルディフェンスで相手シュートを止めるところまで収録
タグ : イナズマイレブン
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