今週の連載雑感(2010年2月22日~2月28日)
2010.02.28 19:47
■ 今週の雑感リスト
- ANGEL VOICE
- LOST MAN
- フットボールネーション
- さよならフットボール
- うるとらスーパーさぶっ!!
□ ANGEL VOICE
今週は、巻頭カラーということで期待してたのですが・・・
えぇ~っ、カラーって扉絵だけ??
あ、いや、カラーのイラストそのものはすごく良かったんですが、せめて4ページぐらいはカラーページがあると思っていたので、そのあたりはちょっと残ねだったかなぁと。
・・・
本編の方では、練習を積み重ねてきたサイトチェンジからが初めて実戦で決まり、そこからキヨハルがGKの前に速いボールを入れシンゴが飛び込むという形で市蘭がゴールを奪う展開が良かったと思います。
市蘭のサイドチェンジの形は、一発のロングパスで局面を変えるのではなく、ボランチ(百瀬、山守)を経由して素早く逆サイドにボールを展開させるやり方。
一発のロングパスを通す方が、絵的にもダイナミックさが表現されてカッコいいかなと思う反面(いずれ、テルヒサがそんなシーンを見せてくれることに期待したいです)、後者のスタイルの方がなんて言うのかな、チームとしてより緻密なコンビネーションが必要とされるもので、こちらの方がこの作品らしいところなのかなとも思います。
そして、サイドチェンジを成功させるまでのプロセス・・・
複数の方向からプレスを受けることで焦りを生んでプレーの精度を落とさせているという描写(その背景には、ラフなプレーをする六原学館が相手というのも(山守のシーンの)深層心理にはあったのではないかと思う)、ワッキーがもし必要ならオレたちがきちんとコーチングするだろという描写を経て成功に至るというのも良かったのではないかと思います。それと、テルヒサの単独突破の描写は、ここに繋がってたのかと納得。
『ANGEL VOICE』は、ストーリーもそうだけどサッカー描写も、派手さはなくすごく地味なんですが面白いところを突いてる作品だなーと思います。
※
□ LOST MAN
試合が終わり、何かと和やかな回でした。
ギボンさんスベってるスベってる!
ミッコリは懲りないなー。
詩乃さん空気読んであげて!
帰宅後のマツモトと詩乃さんの描写も和やかでした。
どうせ催眠術にかかったふりをするなら、火星人であると貫き続ければよかったのに(笑
和やかであると同時に、“自分の帰る場所”ができたことを改めて描く描写があって一時の休息。 この後、どんな展開が待ち受けているのでしょうか。
※
□ フットボールネーション
今号も千尋と迅の過去のお話。
中学生にしては頭のキレまくりな千尋の恐ろしい子ぷりを今回も見せてくれます。
そして、現在の迅がなぜそこまで千尋のことを恐れているのかという背景についても描かれていました。
まぁ、迅としては難しいところですね。
正当防衛の範囲内にされるだろうとはいえ、実際に人を刺して迅だという事実。
サッカーについても、試合に使われていたのはミスをしない(リスクを負わない)、監督の求めるものを速やかに実行しポジションを守り続けてきたわけだけど、実際には常に先を進んでいたのは千尋の方だったということ。
まだ若いし人間何がきっかけで変わるか分からないから何とも言えない部分は多いですが、このままだと行く先を見失った迅の限界が見えてしまう日は近いように思えますがどうなっていくでしょうか。迅自身、自らの現実が見えているだけ、まだいいのかもしれないですが。
一方で、言葉はないけど、東京クルセイドでサッカーをする決意をした千尋。
ここから先、千尋と迅がどのように交わり、物語を展開させていくのか注目して見ていきたいですね。
※
□ さよならフットボール
単行本1巻は発売中!
(感想はこちらの記事より)
弟・順平と強引にすりかわって後半のピッチに立つ希。
やり方はちょっとアレかもしれないけど、それでも、自分の髪を切って弟に扮してまでピッチに立とうとする希の心情のことは察するべき。
いざ、念願のナメックと対峙することになる希は、自分の力を見せつけることができるのか・・・?
・・・
切ない。
読んでいて、ひたすらに切ない気持ちになりました。
ちょうど単行本1巻が発売されそれを読み、ストーリーをひと通り振り返って、希のこの試合に出たいと強く願っていたその背景が強く記憶に残っている状態なので・・・。
希は、男女間のフィジカルの差というを自分でしっかり認識できているわけじゃないですか。 それを踏まえて、“今ならまだギリギリ対抗できる”と思っていたわけです。
しかし、実際にピッチに立ってみて希が痛感させられたのは、“強さ”を身につけたナメックが自分の先を行ってしまっているという悲しい現実。
エラシコで瞬間的に逆を取ったとったにもかかわらず、すぐさま身体を当てられバランスを崩されボールを奪われてしまう希。
半ば強引にボールをもらい、何度も何度もチャレンジしても、屈強なナメックに跳ね返され何もできない希。 ボールを奪われた希のところから、カウンターを受けチームがピンチにさらされていく・・・。
そして、訪れた最悪の瞬間・・・
再びボールを奪われた希は、ナメックに股抜きをされる屈辱を受け自陣へ戻る(ナメックを追いかける)。ナメックは、ボールをサイドに展開し、そこからゴール前に走り込んでヘディングシュートを狙っていく。
希は、ナメックに追いつき、ヘディングをさせまいと競り合うものの、競り勝つことができずゴールを決められ、さらに自分は地面へと身体を叩きつけられてしまう・・・。
ピッチに立つ前まではあれだけ自信を持っていた希。でも、何もさせてもらえませんでした。希がテクニックとアイデアに優れ、チームも引っ張っていけるグッドプレイヤーであることは疑いの余地はないです。でも、実戦と紅白戦とではやはり違いますし、またその裏には女の子である希に対する手加減のようなものがあったわけです。
地面に打ち付けられ、現実を見せられ、女の子である自分の運命を呪う。悔しさのあまり、涙を流して横たわる希の姿は、見ていて切なすぎて泣けてしまいます。
試合シーンの合間合間に希やナメックなどの心理描写といったものが上手く挟まれていて、それがまた切なさを加速させていると思います。
ボールを奪われても奪われても強引に突っかけていく希の気持ち、それでもやっぱり何もさせてもらえなくて、挙句の果てには股抜きされるという屈辱を受け、汗ではなく涙を散らして追いかける希の気持ちはどんなところにあったたのだろうか・・・
ナメックとしても、再会した時こそ上手く言葉出ず、そばで見てる後輩の手前もあり突っ走ってしまったけど、今でも希のことを気にかけている。サッカーは下手で不器用だったかもしれないけれど、不器用なりに懸命に努力し“強さ”を身に付け、江上西のキャプテンにまで登りつめたナメック。その背景には、希に対する思いがあって、自分の今の姿を親分である希に見てもらいという気持ちを思い描いていた・・・。
「俺は恩田希が作り上げたフットボーラーなんだ」
「ボールを最後までよく見る」と、1巻の回想シーンの中であった希に教えられたことを忠実に実行して、ヘディングシュートを決めたナメック。このあたりの描写も非常に効いていて、話の見せ方がすごくいいなぁと感じました。
単行本1巻を読んで面白いと感じたなら、面白いと思ってもらえるんじゃないかなと・・・思います。単行本と連載とのタイムラグがない状態ですから、単行本派の方も続きがきになってしょうがないから、連載の方で追いかけてもいいんじゃないかなと思います。
全体的に切ない展開が続きましたが、冒頭のナメックがナメックと呼ばれるエピソードの描写については普通に笑ってしまいました。てか、そのナメックだったのか(笑
さて、次回はどうなっていきますでしょうか。
残り3~4話程度で完結と言うことで・・・
厳しい現実を突きつけられた希だけど、1回でいいからナメックをドリブルぶち抜くシーンを見たいな~と願っているのですが・・・。ここからどのように話をまとめていくのか要注目です。
※
□ うるとらスーパーさぶっ!!
香川は見ていて切なくなってきたなあ。
ネタうんぬん関係なく、香川ももう少し長い時間使ってあげても良かったのに・・・と、私は思いましたけどねぇ。
犬飼さんは、あのキャラが板についてきましたね(苦笑 そこから川淵さんネタにもっていくところは、さすがだと思います(笑
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