今週の『GIANT KILLING』#148
2010.01.28 23:15
※後でもう少し手を加えると思いますが(というか、もう少し書きたい)、ひとまずこれでアップします。
ジャイキリ13巻は、現在発売中です。
13巻の感想記事はこちらより。
ジャイキリアニメの放送時間について、すでにNHKのジャイキリアニメ公式サイトで明らかにされていますが、ここでも明記しておこうと思います。
放送開始日 : 2010年4月4日(日)~全26話
NHK BS2 : 毎週日曜午後11時~11時25分
NHK BShi : 毎週日曜午前9時25分~9時50分
サイドバーのジャイキリコーナーにも載せていますが、また放送日が近くなったら告知したいと思います。
「次節…
達海をベンチ入りさせろ スタメンじゃなくても構わん
残り15分でもロスタイムでもいい…
達海の姿を新たなるファンに披露しろ」
先週号は、津川会長が駒田監督に対し、達海を試合で起用するよう圧力をかけていたところまで描かれました。さて、今週はどうなっていきますでしょうか。
・・・
場面は、試合開始前の隅田川スタジアム。
「CM見た?」
「ダイナモでしょ」
「カッコイイよね達海――」
「(フン… にわかファンめが…)」
「ニュースに出てたぜ? 今日達海復帰だって」
「マジかよ 思ったより早かったじゃん!」
「だからこんなに人入ってんだろ」
・・・などと、スタンドからサポーターたちの声が聞こえてくる中、ETUの選手たちがウォーミングアップのためにひとまずピッチに登場します。その中には、達海の姿もあり、サポーターたちから熱い声援を受けています。
その様子を見て、微笑みを見せる津川会長でしたが・・・、笠野GMが若い広報部員の制止を振り切り貴賓室へと入って来るのを知ると、その理由は分かっているのでしょう、表情を一変させ・・・
「お前との話し合いは先ほどしたはずだ
そしてこっちにも来ないようにと言ったはずだろう
聞いてなかったのか? 笠野」
と、冷めた言葉をかけます。
笠野さんは、広報部員の手を振り払うと、それは話し合いではなく事後報告としながら、納得のいかない様子で・・・
「こんなやり方をしていたら… 近いうちチームは崩壊しますよ」
と、津川会長に抗議します。
すると津川会長は、満員に入ったスタジアムの観客を指し・・・
「ではお前のやり方でこれだけの客を呼び込むことはできたのか?
色んな人間の意見を取り入れたクラブ作り…… 大いに結構だ
だがそんなアマチュアじみた考え方でどれだけの営業利益を上げられる?
私はこんな小さなクラブでもこれだけの結果を出している
何もしていないお前に文句を言われる筋合いは無い」
そのように言い返します。
それに対し、達海を犠牲を払わせといて何が結果だと強く憤る笠野さんですが・・・
「その達海がいないと勝てないチームを作ったのは誰だ
お前に責任はないのか笠野
達海はETUの… いや日本の宝だ
ぞんざいに扱って壊すようなことはしない
だからこそ中断前のこの時期を選んだのだ
中断期間に入ればそこでしっかりと怪我を治せる
安心しろ 今日だって残り時間の少ない場面で投入させる
脚に影響のないようにな」
さらにそのように続ける津川会長。
そんな考えで勝てるほどプロは甘くない、とい笠野さんも言い返しますが・・・
「勝て 私はそうとしか言えん」
それには、少々無責任な言葉を返す津川会長。
そして、しばしの沈黙が流れ・・・
ここはお前が理想論を語る場じゃないと、津川会長は笠野さんを貴賓室から追い出します。
・・・
スタジアムでは試合が行われている中、スタンドから試合を見つめる笠野さんは・・・
達海を欠いたチームの不振、フロント内の軋轢、新旧サポーター間の溝・・・
ETU崩壊の危機を肌で感じ、危機感を抱いていました。
このまま会長のやり方に振り回れていったら、最悪・・・
「このクラブのことを最も大切に思っている……
あいつが壊されてしまうんじゃないのか……」
達海のことを強く気にかけています。
そのことを思うと、さらに危機感を強め、ここまで有効な手を打てなかった自分自身に後悔の念を抱きつつも、ETUのために自分にできることは何なのかを真剣に考えます。
そして、笠野さんがふと頭に浮かんだのは、達海と2人で話した夜の練習場でのこと。
「いろんな人から色んな意見を募って
そのいい部分を活かしてクラブを発展させる
笠さんの言ってたクラブ作り… まあいい方向に向いてんじゃない?
だから笠さんが会長のいい部分を活かしてくれりゃ俺はそれでいいよ」
「いいよいいよ 笠さんに任す」
その時の状況を思い出し、ハッとした表情を見せる笠野さん。
・・・ちょうどその時、深作に替わりピッチには達海が送り出され、待ちに待った達海の登場にスタジアムのボルテージは最高潮に達していきます。
その様子を立ち上がって見守っていた笠野さんは・・・
「前からお前は……
俺に腹くくれっていってたのかもしんねえな… 達海」
と、呟いていました・・・。
・・・
達海が途中出場したものの、試合は0-1でETUが敗れてしまいました。
「くそっ!!!」
試合後のロッカールームで声を荒げていたのは、達海と途中交替させられてしまった深作。自分が交替させられてしまったことに、当然のこととはいえ納得できていない様子。
深作は、怪我を押して出場した達海を頑張ったとは言うものの、後半の相手DFが疲れた状況では、(疲れた相手をさらに引っかき回すため)スピードのあるFWを入れるべきだろう主張。
しかし、この日、そのタイプである三浦はベンチ外。
なぜなら、“大人の事情”によって達海がベンチ入りとなったからだと言う深作。
さすがにこの深作の言い過ぎた発言に、横山も諌めようとしますが、深作はさらに興奮してしまい・・・
「うんざりなんだよ!!
どいつもこいつも俺と達海のこと比べるしよぉ!!
フロントもサポーターも達海達海言いやがって……
そんなに達海が大事かよ!
いつからETUは達海ひとりのチームになったんだよ!!」
タオルを投げつけながら、ここぞとばかりにこれまで蓄積された怒りをぶちまける深作。
・・・そして、ロッカールームの外では、達海がこの一連の話を人知れず聞いていました。深作の心の叫びを聞き、静かに瞳を閉じる達海・・・。
・・・
一方で、帰路に着くサポーターをかき分けつつ、何やら慌てふためいた様子でスタジアム内を駆ける永田兄。
永田兄は、笠野さんを見つけると、クラブハウスに届き、それをスタジアムへファックスさせたものを見せます。まだ、津川会長の目には触れさせていないとのこと。
その中身は一体・・・?
英文で書かれているその文書は、英語の分からない永田兄でもおおよその察しがつくものでした。文書を確認した笠野さんは、永田兄の察した通りのものであることを告げます。
「こいつはイングランドからの 達海への正式オファーだ」
とうとうクラブの元に達海への正式オファーが届いたところで、今週はここまでとなります。この続きはまた来週!
■ 私的雑感
今週は泣いてしまいましたね・・・。
「このクラブのことを最も大切に思っている……
あいつが壊されてしまうんじゃないのか……」
この言葉を見てしまった瞬間、気持ちが抑えられなくなってしまいました・・・。
あとは、話としてはベタだとは思うんですけど、ロッカールームの外で話を聞いてしまったタッツミーの場面も同様に・・・。深作については別項で書きたいと思いますが、タッツミーの思い・言動とは裏腹の現実というのは、先週も書きましたけど何とも言葉にできない切なさがありますよね。
あとは、かっさんの・・・
「前からお前は……
俺に腹くくれって言ってたのかもしんねえな… 達海」
これも切ないものがありました。
ここに来て(ようやくと言うべき?)ETU崩壊の危機を真剣に考えるかっさん。
けど、チームのタッツミーへの依存体質やフロント内の軋轢、新旧サポ間の溝・・・、ここまでくると小さな火種の燻りではなくすでに発火してしまった状態と言え、ハッキリ言ってしまえばもう手遅れの状況ですよね。
でも、だからと言って、何もしないでいいわけじゃなくって・・・・
せめてタッツミーだけでも救い出す(守る)ため・・・とは違うかもしれないけど、この時、イングランドから正式オファーがあったら、タッツミーをETUから送り出そうと決断したのではないのかなと思っています。
ごめんなさい、自分でも何が言いたいのか上手く言葉にしていけないんですけど、タッツミーがこのままETUに残るとしたら、私はかっさんが言ってたようにタッツミーは(精神的にも肉体的にも)壊れてしまったのではないかと思います。
結果論として、どっちにしてもタッツミーもETUも崩壊してしまうわけなんですけど、もしETUに残るとしたら、今まであったタッツミーのETUへの愛情さえも失ってしまった可能性もあったのではないかと。
だからなんと言いますか、今の状況はすでに手遅れで崩壊からは逃れることはできないけど、タッツミーのイングランド移籍は、本当の本当に最悪の事態にはならずにすんだ形なのだなと感じてます。かっさんは、すでに手遅れな状況下の中ではできる限りのことをしたんじゃないかと(エピソードが全部描かれてない時点でこう書くのは早計だとは思うけれど)。
だからこそ、タッツミーが監督としてETUに戻ってきて、新しいものを築いていこうとする現在のETUがある。
※
チームのエースとされるタッツミーの代役で試合に出場している深作。
エースの代役として役者不足と言わんばかりに痛烈な非難を浴びせられたりするとなれば、言動がああなってしまうことに同情できる部分はあると思います。
感情が昂ぶった状態なので、口調が激しくなるのも仕方がないとも思いますけど、やっぱり言っていいこととそうでないことはありますよね。特に、年齢的に上のほうと思われるだけにいただけないかなと。
ただ、タッツミーは怪我を押して頑張ってたとも言ってますし、悪い人でもないと思うので、今後過去編で物語に絡んでくるか分からないですけど、いい人である部分も見てみたいなと思ってます。
それと、深作の背番号が11なんですけど、あれ、11番は確か違う名前の人だったような・・・?(#6を参照)
※
さて、来週以降に話ですが・・・
来週は、表紙&巻頭カラーです!
えー、あー、このタイミングで来ましたか。
私的には、アニメが始まるタイミングで来るかなーと思っていたのですが、過去編最大の山場を迎えそうな来週号が巻頭カラーというのもアリですね。
クラブに正式オファーが届き、タッツミーの移籍話はどのように進展していきますか。
今週も泣いてしまいましたが、来週も泣かされる展開になってしまうかなぁ・・・。私としては、ただ静かに物語を見守っていきたいと思います。それでは、また来週。
コメント
コメントありがとうございます。
後藤さんがETUいれば・・・かぁ。
確かに、そういう見方はできますね。
後藤さん自身は、京都に移籍して気持ちが充実しているようだったので、
これで良かったのだと思いたいですが、
もしチームに残っていてくれたら・・・
この「if」の行方は気になってしまいますね。
アトランタ世代の不協和音の話は今となっては何とも・・・
ただ、ブラジル相手にジャイキリしても、
予選リーグを2勝1敗という成績だったのにもかかわらず
敗退してしまったのは、必然のことだったんだなぁと
その当時その話を知って考えていた記憶があります。
O選手については、純粋に選手としてピッチに立つ姿が見たかったです。
あの頃私は、本気で世界を相手に戦う選手になっていくんだと
思っていたんですけどね・・・。
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当時アトランタ組は現地入りした辺りからなんとなくギクシャクした雰囲気があったと聞いています。もし、O選手がメンバー入りしてオフェンス組とディフェンス組のパイプ役になっていたらナイジェリア戦での自滅もなかったかもしれないとも…
今週だって後藤さんが選手としていれば、クッション役になってくれて、選手同士だけでも円満にやっていけたかもしれなかったのに、と
(タッツミーもアトランタ世代ですし…)