今週の『GIANT KILLING』#147
2010.01.21 22:56
最新単行本13巻は、明日1月22日発売です!
私も仕事終わったら、真っ先に本屋へダッシュするぜー。
感想は土曜日を予定しています。
そして、モーニング本誌に情報がありましたが、アニメの放送開始は4月4日(日)からになるそうです。時間帯については書かれてませんでしたが、NHKBS2の日曜の番組表をざっと見た限りだと夜遅い時間になりそうな感じですね(私はよく分からないので、詳しい方教えてください)。
「頼むぜおい……
このオファーの一件…… 噂話のままで終わってくれよ……!」
先週は、かっさんが心から願っていたところで終わりました。
さて、今週はどうなっていきますでしょうか。
・・・
場所は、東京浅草。
ここに金髪(?)の外国人と思しき若い男がひとり・・・。
男は周囲を見回し、人力車など目に映る日本の文化に興味津々といった様子ですが・・・
「おおっと待て待て
観光は任務を完遂してからのお楽しみだろリチャード
俺の目的は……
タケシ・タツミの現在の状態をしっかり調査してくること……」
彼の名はリチャード。
リアルでいうところの“FIFA公認選手代理人”的な存在と思われるリチャードは、日本の次世代のエースと期待される達海のことに興味を示し、まずは調査に日本にやって来たようです。
リチャードは、さっそくETUのクラブハウスを訪れようと、ポケットから地図を取り出そうとしますが・・・
なんと、クラブハウスまでの地図をホテルに忘れてくるという大失態!
そうすると、不思議とこれまで楽しそうだった異国の文化が、急に出口の無い魔境のように見えてしまうになります。
慌てふためくリチャード。
ママの言葉を思い出しながら、目的を完遂するために何とか自らを奮い立たせようとしていたところで・・・
「浅草寺?」
ひとりの男がリチャードに声をかけます。
リチャードは、驚きながらも声の主に視線を向けてみると・・・
その男は、タケシ・タツミその人でした。
(この時点では、リチャードは達海本人であることを確信していない)
まだ英語を話せないこの当時の達海は、ただの観光客だと思っているリチャードを浅草寺まで案内します。
そして、浅草寺に着くと、初めて見る雷門の大きな提灯に目を奪われながらも、本来の目的を思い出し我に返るリチャードに、「写真撮ってやろうか?」と声をかける達海。結局リチャードそれに乗せられてしまい、すっかり達海のペースで観光案内されてしまいます。
「この町は人情に厚い人が多いからさ…
わかんねーことあったら周りに聞いてみな きっと助けてくれるよ」
「ハブ ア ナイストリップ」
ひと通り案内した達海は、そうしてリチャードと別れようとします。
しかし、その場を去ろうとした時、達海は地元の人たちに声をかけられ囲まれてしまいます。
その様子を見てリチャードは、浅草寺まで案内してくれたのは自分が探していた達海猛本人であることを確信します。
人々に囲まれて、楽しそうに談笑する達海。
「タツミはいい選手だ…
この光景は間違いなくそれを証明している…」
達海が地元の人たちに心から愛されていることを知るリチャード。
人形焼持って行け、おばちゃんの親戚にいい子がいてね・・・
矢継ぎ早に話しかけられている達海。と、そこで、今度は達海の存在に気付いた若いETUサポ3人組が達海に声をかけて来ます。
怪我で戦列を離れている達海。現在の脚の状況を聞いてくる若者たちに、「んー… ほどほどってとこかなぁ…」と答える達海。
そうすると若者たちは達海に対し、他の連中じゃ頼りないから早く戻ってきてくれという旨の発言をします。
この若者たちの、ETUの他の選手たちへの心ない言葉に、先程まで達海を囲んでいた人たちのひとりである、眼鏡をかけたおじさんが注意を促しますが・・・
「んなこと言ってる場合じゃねえんだ
今なんとかしねえと降格する可能性だってあるんだぞ
そもそもETUは達海のワンマンチームみたいなもんなんだからよ
達海が抜けて勝てるはずがねえんだよ!」
と、さらに発言をエスカレートさせる若者たち。
さすがにこれには、「うるせえぞお前ら!・・・」と、めがねのおじさんも強い口調で言い返します。
「言う権利はあるだろ!
達海はこの町のクラブのエースなんだからよ!」
「勝手なことばっか言うな!
お前ら見たいのが最近スタジアムの雰囲気わるくしてんだぞ」
ついには、激しい言い争いにまで発展していってしまいます。
そんな様子を見て達海は・・・
「そっか… 俺のワンマンチームか
そんなつもりでプレーしたこと… 一度も無いんだけどな…」
と、どこか寂しげな表情で話す達海・・・。
この時の達海の心境はどのようなものだったのでしょうか・・・。
・・・
場面は変わり、達海が出演している“ダイナモ”のTVCMの映像が流されています。
この映像を駒田監督に見せていたのは、津川会長でした。
このCMは翌日から流されるものなのでそうですが、津川会長は、もしサッカーに詳しくない人がこのCMがきっかけで達海を知りスタジアムに足を運んだとして、その達海がいないと知ったらどう思うのかと駒田監督に問います。
「ガ… ガッカリするでしょうね」
そう答える駒田監督に、同意する津川会長。
だったら、そのファンの気持ちを大切にするべきではないだろうかと、さらに駒田監督に問う津川会長は、1ヶ月ほどが経ち軽いランニングができる状態に回復してきた達海について・・・
「次節…
達海をベンチ入りさせろ スタメンじゃなくても構わん
残り15分でもロスタイムでもいい…
達海の姿を新たなるファンに披露しろ」
圧力をかけるように、命令口調で達海の起用について言及してきます。
それに対して、戸惑い気味の駒田監督を映したところで、今週はここまでとなります。続きはまた来週。
■ 私的雑感
前半は新キャラが登場し、笑いと心温まるいいお話でしたが、後半では一転、切なさと怒りを覚えるものとなっていきました。
※
まずは、新キャラの話からいきましょうか。
キャラの名はリチャードで英国人。
先週号の流れから、いきなりタッツミー獲得を狙うクラブの人間がやって来たのかーと思ったら、そうではなく、彼は代理人(選手エージェント)だったんですね。
まぁ、印象としては何と言うか、彼もまたジャイキリワールドの色に染まり切った濃いキャラの持ち主だなぁと(笑
今週だけを見ると、タッツをこの人に任せてしまって大丈夫なんだろうかと本気で心配したくなるのですが・・・、今後ストーリーの中にどう絡んでくるか気になるところであります。
おそらく、そのままタッツミーの代理人となるはずでしょうし、ETUからイングランドのクラブへ移籍した後のタッツミーを一番よく知る人物ってことになるのではないかと思われます。私的には、意外と重要な人物になるような気がしてます。
まぁ・・・、マザコンだけどね!(笑
※
タッツミーが地元の人たちに囲まれている描写は、とても温かい光景で、またタッツがETUを気に入っている理由のひとつがここにあることを、#1のイーストハムでのタッツを見ても感じられると思います。
その反面、タッツミーの存在がきっかけでETUのサポーターになった人たちは、タッツ自身が最も嫌う、“絶対的なエース”であることを押し付けようとする。
旧来のファンと新規のファンが真っ向対立してしまうというのは、よくある話だと思うのですが、この当時、新規のファンが増えているのはタッツミーによる影響が大きいわけじゃないですか。
「そっか… 俺のワンマンチームか…
そんなつもりでプレーしたこと… 一度も無いんだけどな…」
タッツミーが成長して活躍すればするほど、それに比例して自分の理想から遠い現実になっていってしまう・・・。このあたりの描写は何とも皮肉というか、読んでいて切なくなってしまいますね。
このあたりの描写も、タッツミーのイングランド移籍のエピソードに少なからず影響しているんでしょうね。
ただ、あの若いサポたちも、タッツミーが引っ張るETUを見て応援するようになったわけですから、ああいう態度になってしまうのも仕方がないのかなって気もしてます(個人的には、ちょっと納得しがたい部分もあるけれど)。もし私が実際にあの状況のETUを見ていたとしたら、私自身も恐らくタッツミーのワンマンチームという認識をしてしまうだろうなとも思いますし。現にそれだけタッツミーは際立ってると思います。
※
タッツミーが出演してたダイナモのCM描写を見て、最初は普通に「かっけー」って思ってましたけど、ふと某スポーツドリンクのCMが頭に浮かび・・・。そういえば、昔その某スポーツドリンクのCMに出演したサッカー選手って・・・
何が言いたいか分かる人には分かってもらえると思うんですけど、これって知っててやってることなのかなと、ちょっと考えてしまいました。いや、まさかとは思うんですが、ただどうしてもイメージが重なってしまって・・・。
※
そのダイナモのCMを見ていた、津川会長と駒さん。
はぁ・・・(ため息
津川会長は、タッツミーを試合で使うように圧力をかけるのか。
会長の現場介入は、ヨーロッパとかではよく見る話ですけど、タッツはまだ軽いランニングを始めたばかりのような状況だしさすがにこれはやりすぎ。許されるべきことじゃないと思います。
当然、駒さんも乗り気じゃなさそうですが(タッツのCMを「なんで俺にわざわざ見せるの?」と言わんばかりの表情が印象的だった)、駒さんも津川会長ルートでETUの監督に就任しているだけに言われたら断れないでしょうね。きっと。
そして、タッツミー自身も怪我の状況がどうであろうと、「出ろ」と言われたら、短時間であってもきっと自分にできる全力のプレーをしてしまうと思います。それが何かの引き金にならなければいいけれど・・・。
実際に出場選手登録される前に、かっさんの知るところとなってひと悶着って展開もありそうな気もするし・・・、このあたりは先を読んでみないと何とも言えないですね。
タッツミーに、かっさんに、津川会長に、ETUサポーターに・・・
それぞれの立場が複雑に絡まり合っていて、この先がどうなっていくのか分かりません。本当、単純な話ではないんだなとここ数話を読んでそう思っています。ただひとつ言えるのは、その先には悲しい出来事が待ち受けているというだけで・・・。
来週号は、この続きが描かれていくことになると思われます。
過去編もクライマックスに近づいていることは間違いないですが、まだ話が二転三転と動きそうでもあり、話が続きが気になります。
タグ : GIANT-KILLING
コメント
コメント&情報ありがとうございます。
というか、HNKのHPぐらいはチェックしておけよ自分っていう・・・(苦笑
原作がまだシーズンの半分しか進んでいないので、
アニメ版ではどこで話を切るのかは大いに気になるところですよね。
個人的には、どこで話を切るにしても、
オールスターの話だけは入れてほしいなと思っています。
全力疾走するシャッチーの姿を是非ともアニメで見たいので(笑
デカ○タですね。確かサントリーは当時ヴェルディと関係していたのでカズがヴェルディのユニフォームで出ていましたが、岡野のユニフォームには"MIRAGE"じゃなくて"MIRACLE"と書いてあったのが印象的でした。
しかし恐ろしいですね、デカビタは。
あっデカビタって言っちゃったね(笑)
もとい、正直ちょっと狙ってスポーツドリンクと言う設定にしているとも思います。
コメントありがとうございます。
カズさん、城、岡野が出てきたデカビタのCM懐かしいです。
個人的に、岡野ひとりが違うバスに乗ってしまい、
カズさんが「行かせてやれ」とか言っていたやつが好きでした(笑
ちなみに、私が記事内で書いたスポーツドリンクの話は、
結構前の話ですが“ア○エ○○スの呪い”のことをイメージして書きました。
考えてみれば、サッカー選手というかCMに出演したスポーツ選手の
話でしたけど、浦和ファン的には二度あったことなので・・・。
タッツミーがダイナモを飲んでいるシーンを見て、
画的にも重なるというのもあってか、
ふと田中達也のことを思い出してしまったというのがきっかけでした。
ジャイキリのことなので、やはり少なからず意図した部分は
あったのかなって気がしてしまいますね。
アニメ
ジャイキリのアニメも評判次第ではシリーズ化されると思います。
さすがに26話でオールスター戦までは厳しいと思いますので…
個人的には大阪戦が一番好きな試合なのであの逆転劇をドラマチックに表現してほしいです。
コメントありがとうございます。
やっぱり、26話内でオールスターまで話を持っていくのは
難しいです・・・よね(苦笑
変に先に進めようとして展開が端折られまくるよりは、
どうなるかはわからないけど、シリーズ化を想定した
丁寧なストーリー構成してほしいように思います。
大阪戦の逆転劇も、名古屋戦の鮮やかなカウンターも、
PSMのコシさんのゴールもその他諸々・・・
アニメでどのように表現されるか、不安があることも否定しないですけど、
楽しみにしたいですね!
ワンマンチーム…
しかし、だからこそ、
移籍してETUを出た後、戻ってきて監督としてチームをまとめようとしている今の達海があるんだなあとしみじみ思いました。選手の怪我や移籍やチームへの意識に気を配りチームが全体で支え合うようにする…全て昔のETUが見えていなかった失敗を省みています。現にチームはいい方向に進んでいます。
まだ不安はあるけど
(スポンサーやサポーターの問題)これから現在編に戻ったらこれらの事が「チームで」解決出来るだろうと思い楽しみにしています。
自分としては、達海がイングランドへ行き、恐らく怪我でプレーができなくなってしまった後、自分がチームをどうすれば良くなるのか、といった事を冷静に考えるような事もこの先描かれないかな…と思ってみたりもしました。(選手時代は自分が指揮する側に立つことは考えていないようなので)
ジャイキリは、やっぱりサッカーは「ワンマンチーム」が許されないチームのスポーツだと改めて感じさせてくれるなあとも思いました。
(というのもサカダイで経営危機に陥っている某J2チームの記事を見たからでもあり…どこか矛盾を抱えてるチームって一つ歯車狂うと…)
長々とすみませんでした。
コメントありがとうございます。
>>しかし、だからこそ、
>>移籍してETUを出た後、戻ってきて監督としてチームを
>>まとめようとしている今の達海があるんだなあ
>>としみじみ思いました。
私もそのように思います。
過去の悲しみを知っているからこそ、タッツミーには、
それを教訓にしっかりと新しいETUの基盤を築いてほしいですね。
その意識は、ETUのフロントみんなも持っていてほしい
(有里は大丈夫そうですけど)。
やはり、ひとりひとりが責任感を持った上で(←ここ重要)、
みんなでクラブを支えていくことが大切なのではないかと思います。
現在のETUがそういうクラブに成長していくプロセスを
楽しみに見守っていきたいです。
私も彼らならきっと解決してくれると信じてます。
タッツミーが監督になるルーツとなるエピソードは、私も読んでみたいですね。
というか、私はそこまで描いてくれると勝手に思ってますよ?(笑
コメントの投稿
トラックバック
http://soccermanga.blog84.fc2.com/tb.php/607-d9205bbe