今週の『GIANT KILLING』#146
2010.01.14 22:53
最新単行本13巻は、来週の金曜1月22日発売です!
毎回恒例の初版限定ステッカーは、“かっこいパッカ君”ステッカーだそうです。パッカ君がどんな風にカッコよくなっているのか、13巻はパッカ君の大活躍も描かれるだけに楽しみですねー。
それと、先週書きそびれてしまったので、ここで書きますが、ジャイキリも連載が始まって4年目に突入しました。
今年は、4月からアニメが始まるということで、ジャイキリを取り巻く環境も変わっていくかもしれませんが、仮にアニメの方が大コケしてしまったとしても(縁起でもないこと書くなw)、原作の方はこれまで通り、笑ったり、泣いたり、熱狂したり・・・と、読む者を楽しませてくれる作品であってほしいなと思っています。
私も私なりに、応援していきたいと思っていますので、4年目以降もよろしくお願い致します。
「イングランドのクラブが… 達海を獲りたがってる……!?」
イギリスに滞在する梨田という記者から、現地での噂話を聞かされたところで先週号が終わりました。今週は、その続きからになります。
・・・
梨田記者によれば、達海に興味を示しているのは、来期からプレミアに昇格小さなクラブとのこと。なんでも、そのクラブの関係者は、達海のことを1年ほど前からチェックしてたらしく、梨田記者の知り合いが達海の日本での評判について訊ねられたとか。
しかも現地では、すでに・・・
「日本からスタープレーヤーが来るらしい!」
「プレミアで戦う切り札だ!」
などと報道され、勝手に盛り上がっているのだそうです。
しかし、笠野さんに事実関係の確認を取った梨田記者は、ETU側にまだ何のコンタクトも取ってないことを知り、ただの噂話かもしれないですね・・・として、話をまとめていました。
梨田記者との電話を切り、考えをめぐらせる笠野さん。
達海ほどの選手なら、自分の元にまで届かない噂話ぐらいいくらでもあるはず。誰かにこの話をすることによって、クラブ内に動揺が走ってもまずいなと考えていましたが・・・
クラブハウスに引き上げてくる達海の姿を見て、だからと言って達海にまで話さないのは何か違うと思い直し始める笠野さん。
一緒に居た松ちゃんのことをいじりながら(笑)、クラブハウスに引き上げてきた達海に、笠野さんは、まだ走れる状態でもないのに練習にやって来たことについて声をかけます。
それに対し、練習に来たのは、自分を見に来ているファンのために顔だけでも出すよう津川会長に言われたからだと答える達海。
それによってグッズが売れる・・・という津川会長の理論には疑問を投げかけるものの、怪我をしている自分にできるはそれぐらいだからと、クラブのことを考えた行動を取る達海。
そんな誠実な達海に対して、やはり、噂話程度でもきちんと話しておくのが筋であると考えた笠野さんは、その場を去ろうとする達海のことを呼び止めます・・・。
一方、達海がいなくなったETUの練習場では、“達海に対してしか興味を持たない”ファンたちが潮が引くように練習場を後にしていました。
・・・
場面は変わり、ETUは、アウェイで清水インパルスと戦っています。
ETUが左からハイクロスを入れるものの、松本があと一歩の所で及ばす、GKにキャッチされてしまいます。そのボールをキャッチしたGKは、日本代表の新守護神と清水サポからも言われ、現ETUのGKである緑川でした。その緑川がETUに加入するのは、この時から8年後のお話。
試合の方は、2-0で清水が勝利しています。
東京ダービー以降、怪我で欠場が続いている達海不在の影響が大きいのか、達海離脱後1ヶ月のETUの成績は1勝4敗と振るいません。
こうも顕著に結果に出てしまうと、達海の存在が嫌でも目に付いてしまうなと、ぼやく笠野さん。
試合終了後、サポーターに挨拶に行く選手を、ゴローたちと親しい、東京ダービーで羽田たちを連れてきた黒い帽子を被ったETUサポは、また次へ切り替えるように温かい視線を送りますが、そのふたり左隣にいるサポは・・・
「おいおい!! いい加減にしてくれよ!
せっかくいい位置につけていたのによ……
お前らのせいで順位ガタ落ちじゃねえかよ!!
俺達は達海が引っ張ってた面白えサッカーが観たいんだよ!!
カウンターで放り込むだけのサッカーなんてつまんねえんだよ!!」
と、ここぞとばかりに罵声を浴びせます。
このサポ、まだ収まりがつかないようで・・・
「特に深作! お前トップ下で入ってるけどよ
お前じゃ達海の代わりは務まらねえんだよ!
上手くもねえのにそんなポジションやってんじゃねえよ!」
と、達海の替わりにトップ下のポジションを務めている、深作のことを激しくなじります。この言葉には、深作も怒り、サポーターとあわや乱闘かという事態に・・・。
達海の活躍によって、新規のサポーターが増えたものの、これまでゴール裏にサポをまとめていたゴローやシゲは、生まれてくる(生まれた?)子供のためスタジアムに来られない状況にあり、ゴール裏の雰囲気は最悪なものとなっていました・・・。
・・・
清水戦を観戦していた津川会長は、席から立ち上がり、笠野さんに達海の怪我の回復状況について訊ねます。
ランニングくらいはこなせるようになったけれど、まだ様子を見ながらの状況なので、無理はさせられないと答え、怪訝そうな表情を浮かべながら津川会長を見つめる笠野さん。
その視線を感じた津川会長は、達海に無理させようってわけじゃないと言いながらも、ちょっとした仕事をクラブのためにしてもらいたいと話していました。
さらに、場面は変わり、遠征から戻ってきた夜(?)、クラブハウスの2階でビールを飲ながら、ひとり考えを巡らせる笠野さん。
笠野さんは、スタジアムでの津川会長の様子を見て、何かを企んでいると察しています。ただでさえ、チーム状況が悪い時に、余計な面倒を起こしてくれるなよ・・・というのが、本音のようです。
それはさておき、ETUのチーム状況について考える笠野さん。
以前は、達海が不在でもそこまでの影響はなかったようですが、現在は達海の成長に比例して、知らず知らずのうちに達海に強く依存する形になっていってしまったのかと推測しています。
「とにかくはっきりしていることは
ETUは今 達海に抜けられると相当まずいということ・・・」
そして、時間を戻して、イングランドでの噂話を達海にした時の回想シーン。
イングランドでの噂話については、噂の段階じゃ何とも言えないよって答える達海。
けれど、本当にオファーが来たとしたなら・・・
「噂になってんのは小さいクラブだけどよ
プレミアっつたらマンチェスター・ユナイテッドやらアーセナルやら
世界最高峰のビッグクラブがひしめき合ってる
きっとそれらをブッ倒せたとしたら
何物にも代え難い快感だと思わねえのか?」
と、仮の話として、冗談半分的なニュアンスで(私はそう感じたけど、実際は違うかも)達海に話しかける笠野さん。
しかし、この言葉に達海は一瞬沈黙してしまいます。
この微妙な空気に気付いたのか、達海は振り返り・・・
「やだなあ笠さん 前にも言ったじゃん
俺このクラブ好きだって
だからそんな話されても ETUを出たい気になんてなんないって」
と、答えます。
そして、回想シーンから戻り・・・
「あの沈黙と…… この言葉……
きっとその両方とも…… 偽らざる達海の本音だ……」
もし、この噂話が正式オファーまで発展したとしたら・・・。
達海の将来とETUのクラブ状況との狭間で、オファーのことを真剣に考えなければならなりません。したがって・・・
「頼むぜおい……
このオファーの一件…… 噂話のままで終わってくれよ……!」
という、笠野さんの偽らない本音が描かれたところで、今週はここまでとなります。
■ 私的雑感
とうとうETU崩壊の様子が描かれ始めていきましたね・・・。
タッツミーが怪我で試合に出られなくなりチームが勝てなくなってしまったこと、それによってゴール裏の雰囲気が悪くなってしまっているのにゴローさんたちが大事な家族の事情でいないこと、そして、タッツミーへのイングランドからのオファーの話・・・
何と言いましょうか、よりによってタイミングの悪いところで、一気にネガティブな要素が噴き出してるなという感じがしますね。ここで、さらにタッツミーのイングランド移籍話がメディアなどを通して表面化してきたら、もっと大変な騒ぎになってしまいそうです。そうして、ますます負のスパイラルに陥っていく展開になるのでしょうか・・・。
練習場での、タッツミーがいなくなると同時にタッツ目当てのファンが潮が引くようにサッといなくなるのはしょうがないかなと思える部分もあるのですが(詳しくは書けないけど、これに似た状況を実際に目の当たりにしたことがあるので)、清水戦に敗れた後の深作を激しくなじっていたサポーターの言動は、「いくらなんでもそれはないだろう・・・」というのが正直な感想。
チームに対して、苦言を呈したりすること自体はあっていいことだと思ってますが、腹いせに感情的な個人攻撃するというのはちょっとね・・・。まぁ、でも、実際に言う人は言いますからね。これもある意味リアリティのあるものかもしれません・・・。
これをきっかけに深作が奮起する物語を読んでみたい気もするのですが、さすがにそれを求めるのは無理な話でしょうかね。野次にもめげず頑張れ深作。でも、一番損な役回りですし気持ちは分かるけど、だからと言って、サポに対してキレてしまうのも良くないと思います。あと、この件で、深作がタッツミーに対して何か心無い言葉をぶつけてしまいそうで、チームの雰囲気も悪化してしまわないか心配です。
もうひとつ気にかかるのは、津川会長が何か企んでいるっぽいってことですね。
あくまで、かっさん視点だから、津川会長に厳しい見方をしてるのは間違いないと思いますが、でもやっぱり何かやらかしてしまいそうな気がしてしまいます(これも、私が津川会長に抱いているネガティブなフィルタがかかってるからかもしれない)。この件が、タッツミーの去就と関連するものになるのかどうかも気になるところですね。
※
かっさんとタッツミーのやり取りを見て思ったこと。
「あの沈黙と…… この言葉……
きっとその両方とも…… 偽らざる達海の本音だ……」
この部分は、私もかっさんと同じことを考えて読んでました。
かっさんに対する恩義やETUというクラブのことがすごく気に入っているというのは事実だと思います。でも、やっぱりタッツミーもフットボーラーだし、ましてや、大物相手になると目の色が変わる男となれば、世界のトップを相手にしてみたいという衝動は心のどこかにあると思うんですよ。
かっさんとしても、夜の練習グラウンドでの発言を見ても、本来ならばオファーが来れば、喜んで送り出してあげたいと考えていると思います。けど、今のETUは、とてもじゃないけど、そんな状況ではなくなってしまっている。
イングランドからのオファーがただの噂であってほしいと、そう本気で願わざるを得ないかっさんの心境を思うと複雑なものがありますね。
いざ実際にイングランドのクラブからかっさんのもとに正式オファーが届いた時、かっさんはいかにして悩み、タッツミーに移籍を薦めることになるのか、そのあたりの描写(過程)は過去編の大きなみどころになっていくのかなと思っています。
かっさん自身、ETUにもタッツミーにも個人的な思い入れが強くあると思うので、適切な判断を下すというのは、相当に難しい心境になるのではないでしょうか。
※
あとは箇条書きにて。
- 梨田さんは、なんとなくだけど、サッカー関連の記者って感じがしない
- 「なんでいちいちテキトーなこと言うんだ! お前は!」、・・・あれ、私なぜか松ちゃんの心境がよく分かるぞ?(笑
- ドリさんがイケメンすぎる。っていうか、最初誰だか分からなかった。描写を見る限り、この時代表のレギュラーっぽい感じですが、以前の合宿シーンでは再確認してみたけど出てませんでしたね。あのドリさんだったら、実際に居たとしても気付かなかっただろうと思いますw(ごめん、ドリさん悪意はないんだ)
- この試合では横山がキャプテンマークを巻いていることを確認
- かっさんが飲んでいるのはETUの看板スポンサーでもあるジェットビール。けど、合宿中にタッツミーが飲んでたのは、違う銘柄だった記憶があります
※
さて、来週以降についてですが。
普通に続きが描かれていくことになると思われますが、果たして次号で正式オファーは届くのでしょうか。さらなるETU崩壊の図が描かれていきそうで、読むのがちょっと怖い気持ちもあります。でも、気になる。
少しずつ少しずつ、過去編のクライマックスへと近づいているのが分かるだけに、先を読むのにもドキドキしてしまいますね。この続きは、また来週更新します。
タグ : GIANT-KILLING
コメント
コメントありがとうございます。
リアルだとイングランドのクラブへ移籍するための労働ビザの発給条件は、
過去2年間に75%以上代表の試合に出場することとなっていますね。
ジャイキリワールドで、このルールがあるかは分かりませんが。
噂のイングランドのクラブはタッツミーに1年ぐらい前からチェックしていると
という話があったので、その頃から代表に入っていたのかなと思います。
成田が不調時、代わりにゲームメイクしていたところなどもしっかりチェックして、
評価してるのではないでしょうか。
東京ダービーで大きな存在感を見せつけ、
代表監督にも名指しで期待されているタッツミーが代表で
どんなプレーを見せてくれるのか見てみたいですね。
ただ、あの怪我がその後プレーに悪い影響を及ぼしたりしないか、
気にかかるところではあります。
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たしか1年間の代表試合の80%出場?or招集?でしたっけ?
うる覚えですみません。
海外からオファーがあるということは代表試合での活躍が評価されたのですかね?
ちょっと知りたいですね。代表での活躍もいつか見たいですね。