【新連載】足のきれいな選手を集めたクラブが舞台?・・・『フットボールネーション』第1話雑感
2009.12.12 00:51
12月11日発売のビッグコミックスペリオールにて、連載がスタートした、『フットボールネーション』(作者:大武ユキ)の第1話を読んだ雑感です。
まずは、第1話のストーリーをさっくりと説明していきますと・・・
主人公は、有料で河川敷の草サッカーの助っ人をしている17歳(学年的には高校3年)。周囲からは“ジョーカー”と呼ばれています。本名は、まだ明らかにされてません。
優れたサッカー技術と頭脳を持ち合わせているジョーカーは、草サッカーチームの中では自らの力にリミッターをかけ、周囲を活かすプレーを徹するものの、攻守に渡って活躍を見せチームを勝利に導きます。
そんなジョーカーのプレーを見ていた、東京都社会人リーグ3部に所属する東京クルセイドの監督は、ジョーカーに声をかけ、チームの練習試合に助っ人として参加させます。10万円+1ゴールにつき1万の報酬を払う代わりに、本気のプレーを見せるという条件で。
この東京クルセイドというクラブ。東京都社会人リーグ3部に所属しているのですが、天皇杯の都予選でベスト4入りしています。ジョーカーの参加する練習試合は、チームのセレクションの最終テストを兼ねていて、セレクションの応募条件には“足のきれいな選手”というのがあり、ただならぬ何かを感じます。
関東1部リーグ所属・南海大との練習試合に臨む東京クルセイド。
ジョーカーは、中盤をダイヤモンド型にした4-4-2のボランチとしてプレーし、ここでも抜群のサッカーセンスでピッチを支配し、先制点を奪います(ラストパスを送ったFWのシュートをGKが弾きバーに当たって、それを詰めていたというゴール)。
試合のハーフタイムに、監督から「本気を出せ!」と言われたジョーカーは、「間違いなくパスミスになるぜ」と、自信に満ちた表情で返したところで、以下次号といった感じです。
※
河川敷発世界行き――
日本の、真の意味での
“サッカー先進国”への道は
ここから始まる……!!
サッカーを愛する人、
サッカーを耳にしたことがある人、
全ての人に捧ぐ…
巨弾新連載!! 一挙38P
この文章からストーリーを読み取っていくと、東京クルセイドがジョーカーを中心にして、東京社会人リーグ3部から登りつめていくといった感じになっていくのでしょうかね。天皇杯の都予選を勝ち上がっているという描写があるのも(あっち限定って言葉はそれを示しているような気も)、今後に向けて興味深いものになるのかもしれません。
読んだ感想としては、“足のきれいな選手求む”とか、フォトジェニックの話が出てきたりとか、大武ユキ先生らしいサッカー観(美学という方が適切?)がマンガに反映されているなと思いました。
今回だけで評価を下すのは難しいですが、大武先生の作品らしいサッカー的な面白さのあるものになっていきそうな期待感はあります。
『フォトジェニック』というのは、大武先生が何年か前、月刊チャンピオンに掲載した読み切りサッカーマンガのタイトルでもあります(登場人物などの関連性は、今のところありません)。フォトジェニックという言葉は、写真写りがいいという意味があるそうですが、作品での意味合いとしては、“一流の選手というのは、それにたがわずそのフォルムも美しい(写真映えする、絵になる)”といった感じなのかと、私は捉えています(実際は必ずしもそうとは言い切れないと思いますけどね)。
もも裏の筋肉の話は、なんとなく聞きかじったことがあるぐらいのものだったので、ちょっと検索してみたんですけど、そしたらこの作品の協力者として名前が出ている高岡英夫氏の著作が出てきました。筋肉の使い方の話も、そこからの引用みたいですね。休みになったら、著書を一度読んでみたいと思います。そういう選手を集めてチームを作っていくという発想は、面白いなと思いました。
主人公は、17歳でありながら、パスセンスもあるし、ラストパスを出した後しっかりゴール前に詰めている抜け目のなさもあるし、高さもあり、読みもポジショニング抜群、おまけに味方にしっかりとしたコーチングもできる・・・という、技術が高くサッカー頭脳にも優れたスペシャルな能力の持ち主(ただ、決して物理的にあり得ないプレーはありません)。でも、これでもまだリミッターがかかってるという・・・。
次回は、そのリミッターを外したジョーカーの本気のプレーが見れそうです。そこで何を見せてくれるのかが楽しみです。「間違いなくパスミス連発になるぜ」と言ってるのは、ジョーカーのプレーについてこれないってことなのでしょうが。
作品として、ジョーカー個人の視点を軸にしていくのか、それとも、ジョーカーを中心にチーム作りをして東京都社会人3部から上を目指していく東京クルセイドというクラブ全体を軸にしていくのか、まだそのへんが見えてこないのですが、とりあえず、第2話を読んでからまた考えてみたいと思います。名前だけ出てきてる、高校生Jリーガー・一ノ瀬迅、クルセイドを取材に来ていたカメラマン兼ライターの緒方紫嬢が今後どのように物語に絡んでいくのかも気になります。
今ひとつまとまりのない文章になってしまいましたが(苦笑)、私としては、大武ユキ先生の久々の連載サッカーマンガということで楽しみにしている作品です。私的には、いけそうな予感はしてます(笑
スペリオールの公式サイトにて、少しだけ試し読みができるので、興味のある方は、そちらでまず確認してみてはいかがでしょうか。
タグ : フットボールネーション
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