今週の『GIANT KILLING』#140
2009.11.19 21:58
本編に入る前に・・・
今週号のモーニングにて、ジャイキリの作画スタッフの募集をしています。
ここを読んでくださっている方で、応募しようという方は・・・いないかなとは思いますが(仮に、仮にですよ、私にそれだけの絵心があったとしても、純粋に作品のファンでいたいから応募はしないと思うので)、興味のある方は、どうかツジトモ先生を助けてあげて下さい。
ジャイキリは、連載が始まって3年近く、一度も休載がないですからね。その仕事ぶりには、本当に頭が下がります。ですが、スケジュール的にあまりに厳しいのなら、場合によっては休載を視野に入れてもいいのではないかと、私は思っています(“急募”と書かれているのが、ちょっと引っかかってしまう)。
ツジトモ先生を始めジャイキリに携わるスタッフの皆様方に対しては、いつも楽しませていただいてますし、感謝の気持ちでいっぱいです。これからも、無理しない程度に頑張っていただければと思っています。
まだまだ続いていきます、ETUの過去編。
10年前の東京ダービーは、前半の成田のPKにより先制した東京Vが、1点をリードした状況で後半を迎えます。
・・・
津川会長をこれ以上調子に乗せたくないけれど・・・
この東京ダービーを戦っていくためには、達海が本領発揮してくれないと厳しい・・・。
「会長のことは気にしなくていい……
そのために俺がいるんだ
もうお前を…… クラブのゴタゴタには巻き込ませねぇ
お前はただ… このピッチで好きなだけ暴れてくれりゃいい…!」
そう心の中でつぶやき、スタジアムから後半のキックオフを見つめる笠野さん。
こうして、後半が始まっていきます。
後半のETUに、メンバー交替はありません。
前半の苦戦ぶりから永田弟は、選手交替など、何か策を講じないと厳しいと考えているようですが・・・
駒田監督がハーフタイムに精神論で押していたことを兄から知ると、「やっぱり! あいつどっか頼りねえんだよ」と発言(会長が連れてきたから言いたくないけど・・・とも言ってますが)。
仮に監督が具体的な策を授けないまま、後半へと送り出したとしても・・・
ハーフタイムでの達海の様子を見ている永田兄は、後半の達海はきちんと考え、何かをやってくれると期待しているようにも見えます。
東京Vからボールを奪ったETU。
後半も、達海には、もれなく厳しいマークが付いていますが、それに対し達海は・・・
「ね――
後半もさ―― あんたら俺にピッタリ付くの?」
と、心理戦を仕掛けていきます。
ピッタリと付いてくる東京V5番と会話しながらプレーする達海。
「俺… 後半はさ
自分が楽しいと思うようにやるからさ
勝負事なんてのは…… 楽しんだほうの勝つもんだろ?」
そう言うと、急加速して東京V5番のマークを外す達海。
そこにすかさず、味方からパスが入ります。
パスは、もうひとりのマーカーである3番・曽根との中間付近に入りますが、曽根に対し背を向けてボールを受けた達海は、左足でボールを頭越しに浮かせるとそのまま反転し、加速してマーク2人をかわしにかかります(言葉での説明は難しいので、とにかく読んで下さい!w)。
さらに、シュートコースが空いていると見るや、ペナルティエリアやや外の位置ですが、浮かせたボールをそのまま左足ダイレクトでシュートを放つ達海!
ジャストミートした強烈なシュートでしたが、惜しくもゴールポストを叩き、ゴールにはなりませんでした・・。
この一連の達海のスーパープレーに、一瞬沈黙するスタジアム・・・。
しかし、それはすぐに大歓声へと変わります。
サポーターたちは、達海のすごさを改めて知り、津川会長は、華々しい達海のプレーに興奮気味、笠野さんも「入ってたら歴史に残るようなゴール」と言い、初めてのスタジアム観戦の羽田たちも、今のプレーには素直に驚きを見せていました。
そして、東京Vの選手たちは、改めて達海猛というプレーヤーの“恐ろしさ”を思い知らされることとなり、成田も「とにかくあいつにボールを持たせるな 絶対にだ……」と念を押しています。
一方で、ETUの選手たちは、この調子でどんどん狙っていきましょうと勢いづきますが、自分へのマークがさらに厳しくなることを予測(理解)している達海は、それをやんわりと否定。
「なんスかそれ! ポジティブに捉えましょうよ!」
「ドライ過ぎだろ!!」
などと、味方から言われた達海は、スタンドのサポーターたちを指差し・・・
「さ 楽しんでいこうじゃねえの」
と、次はお前たちの番だぜと、言わんばかりの態度を示したところで今週はここまで。続きは、また来週となります。
■ 私的雑感
今週は、あまり書くことがない・・・かな。
今週号の感想を一言で言うなら、ワンプレーで試合の流れを一変できるタッツミーのプレーが素晴らしかった・・・ですね。
ジャイキリは、トリッキーな個人技を見せる描写が少ないので(基本的にサッカーマンガは、どうしてもハイレベルすぎる個人プレーになる傾向にありますが・・・)、その分、タッツミーの魅せたトリッキーなプレーは映えていたと思います。
ワンタッチで一瞬にしてふたりを置き去りにして、そのままダイレクトでシュートするなんて凄すぎるぜ、タッツミー!
タッツミーは、自由にプレーできると輝きを放ちますね。王子なんかもそうですが、自由に振る舞うことが許されるだけのものを、チームにもたらしている存在と言えます。
もちろん、ツジトモ先生の描写の上手さも光っていたと思います。
あの形だと、シュート時のボールの軌道はアウトサイド気味になりそうな気がしますが(というか、私的にそっちの方がカッコよかったように思う)。
まだ後半始まったばかりとはいえ、このプレーをきっかけにタッツミーへのマークがさらにきつくなっていくことを考えれば、ここで同点にしておきたかったところですけどねー。
ただ、タッツミーが、スタンドのサポたちのことを指し示したところから、他の選手たちが奮起してくれるのかなと思ってます。
※
タッツミーのプレーが羽田たちの興味を引いてる描写がありました。
この段階では、まだ、軽く興味を引かれているといった程度ですが、ここからどうやって彼らがETUに魅入られていくことになるのか。その描写が楽しみです。
・・・というのも、これは同意してくれる人がどれぐらいいるか分からないですが、スポーツマンガでも恋愛マンガでも何でもいいんですけど、何かに本気で魅入られていく瞬間の描写を見るのが私は好きだからです。
サッカーマンガだと、能田達規先生の『フットブルース』の1話目で、主人公の少年が試合終了間際に起こった劇的なスーパープレーを見て、感動のあまり言葉も出ずただ涙を流すというシーンがあって私はすごく好きなのですが、あのフィーリングをジャイキリでも味わいたいなぁと思っているんですよ。
この東京ダービーでも、最後はタッツミーが魅せてくれると思っているので、そのあたりをどう描いていくのか楽しみしています。
※
あとは、箇条書きで。
- 駒さんが、津川会長ルートでETUにやってきたというのは、私的にすごく意外でした。私のイメージだと、永田兄弟が連れてきそうな感じ。不破は、誰が連れてくるんでしょうね。
- タッツミーの「それって楽しい?」と言ってた部分は、某作品を思い出してしまうからか、あまり好きにはなれませんでした。
- 先週の津川会長については、やはり見方が二手に分かれましたか・・・という印象です。確かに理解できる部分はあるんですけどね・・・。
※
さて、来週以降ですが・・・。
まずは、同点を目指す展開になるかと思いますが、タッツミーはより厳しいマークを受けそうなので、他のETUの選手たちの活躍に期待してみたいです。コシさんも、どこかで見られるといいなぁ。
過去編は、もうしばらく時間がかかりそうですね。
ぼちぼち現在のETUのキャラたちのことが恋しくなってきたので、作品を1巻から読み返そうと思ってます(笑
タグ : GIANT-KILLING
コメント
コメントありがとうございます。
タッツミーの海外移籍。
かっさんがGMを辞める。
津川会長がETUを去る。
永田兄弟が会長・副会長に就任。
不破が監督に就任・・・
これらの出来事が短期間に起こるので、どういう成り行き、
順序で話が進んでいくのか、ずっと気になってます。
不破と相性が良さそうなのは津川会長の方だと思うのですが、
駒さんに対する反動があると考えれば、
永田兄弟が不破を選んだという考え方も十分にできますね。
不破自身も、10年前だと新任監督だったことも考えられますし、
永田兄弟の経営者としての本質を見抜けず
(もしかしたら、津川会長の野心的なイメージが強くあったのかもしれません)、
ETUと契約してしまったという感じでしょうか。
実際のところ、どんな事情があるのか分からないですが、
過去編を描くからには、このあたりの関係もしっかり描いてほしいなと、
個人的には思っています。
自分は全く関係ないのですが
達海のあのトリッキーな動きからシュートまでの動作が
キャンプの夜自主練で(ディフェンダーもいなかったから結構違うかもしれませんが)椿が打ったシュートを思い出しました~
コメントありがとうございます。
それから、J1昇格おめでとうございます~。
バッキーは、サラッとやってのけてますが、あれもすごいですよね。
バッキーもあの時に比べたら、精神的にも成長しているので、
試合の中でもあんなプレーを魅せてほしいですねー。
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しかしよくもわるくも家族的な経営だったETUとは野心家で理想を要求するタイプの不破さんとは合わずチーム崩壊って感じだとうまく繋がる感じがします
フロントと現場の間に入ってた笠さんはこの時期はもうGM辞めてるでしょうし兄弟とは意思疎通がうまくいかないまま終わってしまうのも想像しやすい