今週の『GIANT KILLING』#138
2009.11.05 21:13
ジャイキリまとめの登場人物周りを、ちょこちょこと更新しました。
今後の予定的には、連載でリーグの後半戦が再開されそうなあたりを見計らって、リーグ戦前半を振り返る記事を書こうかと思ってます(まとめの戦績にコメントを加えた手抜き仕様になる予定ですが)。
まだまだ続いていきます、ETUの過去編。
今週は、10年前の東京ダービーがいよいよキックオフされていきます。
※
「ケッ! 東京Vめ!
もうお前らの時代じゃないことを証明してやるよ!」
・・・と、吠えているのは、ピッチの外から試合を見つめる広報の永田弟。
その隣にいる兄は、「お前が言うと負け惜しみっぽくなる」なんて言いつつも、強がりを言いたくなる弟の気持ちに(心の中で)理解を示します。成田を筆頭に代表クラスが多く顔をそろえる名門・東京Vに、存在感で渡り合えるのは達海だけと考えている永田兄。彼もまた、達海を頼る気持ちが強いようです。
ここで、レフェリーのホイッスルが鳴り、試合がキックオフされます。
沸きあがるスタジアム。
有里は、ETUのTシャツにタオルマフラーを見につけてスタンドからの観戦。
試合が始まり、達海は、ゆったりと周囲を見回しながら、「こいつはなかなかやり甲斐ある90分になりそうだな」と、マイペースながらもやる気十分。
・・・ですが、この試合初めて達海に渡ろうかとしたボールは、東京V・5番の選手にカットされてしまい、やや拍子抜け。
東京Vは、立ち上がりから飛ばし気味で、ETUゴールを目指して果敢に攻めますが、ETUの15番・ロナウドがスライディングで攻撃を防ぎます。
達海は、その相手から奪ったボールを、一度サイドにはたき、試合を落ち着かせようと考え味方に指示を出します。しかし、その指示は伝わらず、ボールを持ったETUの選手は、直接達海へパスを出します。
東京Vのペースに呑まれてしまっている味方に困惑しつつも、味方からのパスを受けようとする達海。しかし、2人のマークに素早く動きを封じられ、自由にプレーさせてもらえません。それでも、ボールをあっさり奪われることなく、むしろファールをもらっているところは、津川会長の言うとおり、さすがと言えるのかもしれません。
この試合、東京Vは、普段はCBを務めている3番・曽根を中盤の底に置き、達海の動きを封じる策に出ているようです。名門のプライドを捨ててまで、達海対策を施してくる東京V。それだけ、達海は、怖い存在になっていると言えそうです。
そんな東京Vに対して、達海は、いつも通りのマイペース。
そんな達海をじっと見つめる東京Vの成田は、何か思うところがある様子・・・。
その後の試合展開も、達海以外のETUの選手たちは、東京Vのペースに呑まれたまま。達海は、自分がマークを引きつけて、味方にスペースを空けようと意図するも、その動きを感じてもらえません。
「まずいな
手詰まりになると取りあえず達海に預けようとする……
ウチの悪いパターンにつけこまれている」
とは、永田兄。
それに対し弟は、エースだからそれも仕方ない、それは成田だって同じだという旨の発言をします。
・・・
「!」
成田がフリーなことに気付いた達海。
慌てて戻る達海でしたが、味方からパスを受けた成田は、達海の動きを見透かすかのように、軸足の後ろにボールを通し達海をかわすと、左足のインサイド気味のキックで、ゴール右隅を狙ったシュートを放ちます!
ダギャッ(効果音)
ボールはクロスバーを叩き、なんとか失点の危機を逃れます。
自分が迫っていることが見えていて、それを冷静にかわし、シュートを打った成田のプレーを素直に讃える達海。
「お前かわして決めたら世代交代とか言ってる連中黙らせられるかと思ってさ……」
と、達海の言葉に答える成田。
達海はそんな成田の言動を“余裕”と受け取っているようですが、成田の本音は、それとは違ったところにあり・・・
「俺は必死だよ達海 追われる側だからね
俺には… お前のほうがよっぽど余裕があるように見えるよ」
と言う成田。
成田は、成田なりに必死で、達海猛という存在を強く意識しているようです。
そんな成田の言葉を受けて、達海は何を思うのか・・・
といったところで、今週はここまで。続きは、また来週となります。
■ 私的雑感
10年前の東京ダービーがキックオフ。
いつもはタッツミーが監督としての立場で、チーム全体の視点で描かれてますが、今回はタッツミーが選手としての立場で、タッツミーと成田を中心に試合が描かれているといった感じでしょうかね。これはこれで、いつもとは違った新鮮味があってなかなか面白いと思います。
手詰まりになると、取りあえずタッツミーに預けようとする・・・というのは、タッツミーがそれだけ、ETUの中で頼れる存在になっている(それだけの仕事をしてくれる)っていうことで、そうなってしまうのは、仕方がないんだろうなと思います。
試合を観戦している立場からすれば、「あー、なんでわざわざマークついてるところにパス出すかなー」というような状況であることが頭に浮かびます。けど、ピッチの中でプレーする立場からすれば、厳しいプレッシャーの中で、冷静に周囲の状況を見渡し判断するのは難しく、信頼できる味方が視界に入ると、つい安心して無意識にボールを預けてしまうといった感じなのかもしれません(後者の部分は、フットサルなどプレーしてる自分に置きかえて言ってるだけですがw)。
せめて、タッツミーのプレーに対して、気の利いたプレーができるボランチがいてくれれば、もう少し負担が減って、もっと自由にプレーにさせてあげることができたのかもしれない。もし、コシさんが、あと1年早くETUに入っていれば、また違う展開になっていたのかもしれないなぁ・・・なんて、所詮は勝手な妄想レベルの話でしかないですが、そんなことをふと考えてしまいました。
まぁ、多少の苦労はあるようですが・・・
どんな状況でも、タッツミーは自由奔放ですね!(笑
すごく楽しそうにフットボールをしているところがいい。
その一方で、追われる立場となっている成田。その心理描写といい、上手くキャラを立てられていていいんじゃないかと思います。シュートシーンの描写も良かったですね(コマ割り、カメラワーク、メリハリのつけ方)。ポジション的に、直接のマッチアップは多く見られないと思いますが、今後のこの両者のプレーには注目していきたいです。
※
あとは、箇条書きで・・・。
- 「お前が言うと負け惜しみっぽくなる」・・・、私もそう思ってしまった(笑
- 扉絵の構図がすごく好きだなぁ。
- さっそく15番・ロナウドの地味な活躍が見られて満足です!
- 駒さん、スーツが似合ってないと思う。
- 「達海挟まれるぞ!!」って言うだけじゃなく、フォローにも走ってあげて・・・と思う。
- この試合にコシさんや後藤さんは出場していない?
※
さて、来週は、引き続き10年前の東京ダービーの模様が描かれていくことになりそうです。成田の発言もあり、ますますストーリーが過熱していきそうで楽しみですね。
ピッチの外では、まぁ、不穏な出来事がありますけど、今は純粋に10年前の東京ダービーの描写を楽しんでいたいと思います!
タグ : GIANT-KILLING
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