今週の連載雑感(2009年10月26日~11月1日)
2009.11.01 20:08
■ 今週の雑感リスト
- LOST MAN
- ANGEL VOICE
- うるとらスーパーさぶっ!!
□ LOST MAN
今週はやばいっすね(笑
シンプソンに替わって投入され、シンプソンに引けをとらないプレーを見せる、謎の背番号66にざわめくサポーター。
「彼の名はマツモト」
その志乃の言葉を聞いた(?)、ひとりの青年がタオルマフラーを掲げ歌い始める・・・
「groly~ UNION♪
There's only one・・・ MATSUMOTO!」
その青年に呼応されるように、ひとり、またひとりと立ち上がり、タオマフを掲げ「MATSUMOTO」の名を呼び、それが瞬く間にスタジアム全体へと広がっていく・・・
「松本さんが世界最高リーグに、認められていくわ……」
何だろう・・・
理屈とかじゃなくて、このシーンを頭の中でイメージした瞬間、ぶわーっと鳥肌が立ち、それが全身に広がっていくような感覚がありました。そりゃあ、詩乃さんも恍惚の表情を浮かべますよ!
プレミアのスタジアムに行ったこともない私が言うのもあれですが、私のイメージの中にある、素晴らしいプレミアのスタジアム像を(勝手に美化しすぎてるかもしれないですけど w)、再現してくれたものだなぁと感じました。
ファゼンダ編も好きですけど、やっぱり、私は、サッカーの要素が濃い話が読みたくて・・・イングランド編素晴らしいですね。もし、サッカーの要素の少なさで『LOST MAN』から離れてしまっている方がいるなら、戻ってきてほしいなと思います。
草場先生は、サッカーシーンを描くのが一番輝いていると、改めて、そう認識されてくれるものでした。 今後の展開が楽しみです。
あと余談ですが、キム・チソンというネーミングが、草場先生らしくあり、あまりに絶妙すぎて笑ってしました。
※
□ ANGEL VOICE
選手権の千葉県大会決勝、船学vs八津野。
先制点は八津野。
天城の心理描写などは、この作品らしいところだと思うのですが、どうしてだろう、彼らがかませ要因にしか見えません(苦笑
試合描写では、天城、ユゥエル、ござる君の3人が並んだ時は緊張感はそこそこにあったと思うのですが、全体的に作画に躍動感がないのが残念に思います。
古谷野先生の作画は、それなりに身体に力が入っているようには見えるのだけど、躍動感がないと私は感じてしまう・・・。
前々から気になって、ずっとどうしてなんだろうと考えていたテーマではあったんですけど、もっと言うと、筋肉のしなやかさの表現というか、腰の回転や上半身の柔軟性が上手く表現できていないところに原因があるのかな・・・ということに、最近やっと気付きました(それが正しいかどうかは分からないですが)。
それは、特にキックのモーションを描いた時に感じるんですけど、腕と足ばかりが強く緊張している状態なので、全体の身体の動きがガッチガチに硬く見えてしまう。古谷野先生は、キャリアもあり画の描き方が完成されているので、今から改善を望むのは難しいと思いますが、このあたりが改善されれば、もっと見栄えが良くなるような気がします。
このへんの話は、個人的に気になったテーマを書き留めてみたといったところで、何かご意見があれば聞かせてほしいなと思います。
スポーツマンガにおいて、スポーツシーンの描写に一番大切なのは、運動をしている身体の動きだと私は思っています。もちろん、漫画的な手法(効果線)も大切なのですが、いくら効果線(テクニック)を駆使したとしても、身体の動きをきちんと表現できていなければ、真の迫力は生まれてこない・・・というのが、私の考えです。
このあたりのテーマは、いずれ単独記事でまとめることができればと思ってます。・・・というか、話が脱線してごめんなさい(苦笑
あとは、シンゴとテルヒサ、島村のじっちゃんに笑ってしまいました。
1点を先制した八津野、次は船学が魅せる番になりそうな気がしますが、この先どうなっていくのか楽しみです。
※
□ うるとらスーパーさぶっ!!
今週は、2本目がツボでした。
本田様は、フリーキックを蹴りたいから、わざとシュートを外したんですね!(笑
清水は、やはり、トップに立ったところで足踏み状態になりましたか。下位から連勝を重ね首位に立ったチームは、首位になった途端にその勢いが止まる・・・というイメージが私にはあるのですが、なぜなのでしょうか?
コメント
偉そうですが。。。
コメントありがとうございます。
>試合の流れに沿った写真を連続で見ているような感覚
私の『ANGEL VOICE』の作画のイメージって、正にそんな感じです。
躍動感に欠ける作画と言いつつも、シンゴが初めてドリブルで抜いた瞬間だとか、美浜戦での死ぬ気でゴール前まで戻ってクリアした場面、帝稜戦でテルヒサのミドルをGKが弾いて通路の屋根のガーンと当たる場面など、雰囲気が伝ってくる、好きなシーンも多くあったります。
古谷野先生は、サッカー描写よりも人間ドラマの描写の方がより生きる方で、作画も少なくとも古谷野先生の個性に沿ったものは描けていると思います。ですが、私個人の好みというのもありますけど、大衆の目を引くという点でも、もう少しダイナミックな方向に作画が改善されれば・・・という思いもあります。それこそ、私の方が偉そうで、余計なお世話だって話ですけどね(苦笑
サッカーマンガと野球マンガの比較においては、古谷野先生に限らず、全体的に比較しても野球マンガの方が“それらしく”見えることが多いように思います(一般的にも、サッカーマンガは面白くないと言われがちですし・・・)。このあたりは、スポーツの特性と漫画の相性の差によるものが大きいのかもしれません。
ちなみに、真の迫力・・・云々と書いている部分は、サッカーマンガに対しての私の持論のようなものですが、それは、古谷野先生対してというよりは、違う作品の漫画家さんに対する私の気持ち・・・だったりします(苦笑
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動きの少ない、どちらかと言えば心理戦が主体となりうる、例えば前作の野球のようなスポーツマンガでこそ古谷野先生の画風は輝くのではなんて思ってしまいます。
がしかし、実は、私的にはこのマンガのポイントは、例えば学校と学校、教師と生徒、学生と生徒といった関係性を掘り下げ、登場人物全ての描写(信頼、裏切り、敵対、友情、成長etc...)を描き切ることによって意味を成すのだと勝手に解釈しています。
つまり、スポーツマンガというよりスポーツを題材としたヒューマニズム的ドラマとして見ている部分が強いんですよね。少年マンガに何を求めているんだという感じですが(笑)
ので、私は肝心のサッカーシーンは躍動感を求めるというより、一コマごとに前後の話の伏線としてみることができるというか、試合の流れに沿った写真を連続で見ているような感覚で読むことにしています。
試合を直接観戦するのと、後からTVでワンシーンごとを解説を見るのとでは印象が違うのと一緒っていうのが近いですかね?
ああ、直接のコメントになっていない上、長々とどうしようもない文章を失礼しました。。。