今週の『GIANT KILLING』#136
2009.10.22 21:36
単行本最新12巻は、明日発売です!
感想は、週末中にできればいいなぁ(希望的観測を含むニュアンス)。
今週も、先週に引き続き、過去編が描かれていきます。
練習を終え、グラウンドから出てきた達海の前にやって来たのは、津川会長(とその取り巻きの香田)。
いい話を持ってきたという津川会長をスルーしようとした達海でしたが、そこは津川会長に呼び止められ、ちょうどそこにチームメイトたちもやって来たところで、津川会長はある発表をします。
それは、グーグーウォーターから発売されているスポーツドリンク「ダイナモ」のCMに、達海の出演が正式決定したということでした。
この「ダイナモ」は、ジャイキリワールドではかなり有名なものらしく、テレビCMも全国的に流されるもので、津川会長曰く「このクラブ始まって以来一番大きな宣伝となると言えるだろうな」とのこと。
その話を聞き、沸いていたチームメイトたちに対しては、奮起を促す津川会長。
このCMを取ってこれたのは、ETUで活躍し、日本代表としても存在感を出してきた達海のスター性、将来性を期待されてのものだという津川会長。現に、このCM枠を争っていたのは、この当時の東京Vのエース・成田誠だったのだそう。
CMを選んだ企業が、成田ではなく、達海を選んだ意味・・・。
その意味を問う津川会長は、達海に次の東京ダービーで成田よりも多くゴールを奪って勝てと言います。
FWでもない達海にゴールを求める津川会長に、チームメイトたちも苦笑いと言ったところですが、プロならそれをやりなさいというのが津川会長の主張。ファンあってのプロ選手、その期待にプロは応えるべきであると。
「ファンは今のサッカー界に変化を求めている……
新たなるスターの台頭を…!
それを担えるのは達海猛をおいて他にない!」
それは、達海のためばかりでなく、クラブのためでもあるを忘れるなと念を押す津川会長。
この延々と語り続けた津川会長に対して、あくびで返した達海は、自分の意見を言おうとしますが・・・
話を遮ったのは、GMの笠野さんでした。
身体を冷やす前にさっさとシャワーを浴びろと、チームメイトたちを引き上げさせると、達海にも(先週描かれていた)サポーターとのTシャツの撮影があるだろと引き上げさせる笠野さん。
選手たちを呼び止めてしまった津川会長は、表面的には謝罪の意を示しますが、笠野さんを見つめる津川会長の視線には敵意を感じ取ることができます。
・・・
場面は変わり、クラブ事務所。
「ダイナモ」のCMを取り付けた津川会長を絶賛する、とある広報部員に、永田弟は、津川会長の方が自分たちよりも広報として仕事してるとでも言うのかとけんか腰。
少し戸惑いの表情を見せた広報部員は、ワンマンでサッカーに詳しくないことを認めながらも、津川会長は、クラブを真剣に大きくしようとしている、達海猛というチームの顔になれる選手がいる今、攻めの姿勢に出ることは当然であると、津川会長のやり方を支持する姿勢を見せます。
津川会長が達海に結果を求めたことに対しても、期待の表れだろうとの見解を示す広報部員に、考え込んでしまう永田兄・・・。
「このクラブは今…
何か大切なものを見落としているような気がする……」
・・・
場面は、夜の練習グラウンド。
この当時から、考え事があるとグラウンドをひとりウロウロがあった達海に声をかけたのは笠野さん。
「ちょっと話そうや達海」
この後、この2人はどんなことを話すのでしょうか。
続きは、また来週となります!
■ 私的雑感
フロント内が、真っ二つに分かれてしまっているような感じですね。
スター選手(タッツミー)を利用して、どんどん知名度を上げてクラブを大きくしていこうとする津川会長派と、地域密着と一体感を大切にしていこうとするかっさん派。
東京Vと同じ規模を目指していくのか、規模が小さいなりに密度・結束を高めていこうとするのか。
同じ「東京」という名の付くヴィクトリーを相手に、どのように対抗していくか、その手段の違い。
津川会長にしても、かっさんにしても、お互いにクラブのためを考えた結果がゆえの対立形式として描いていけばと、私は思うのですが・・・
「クラブのため、サポーターのため、達海猛のため。大義名分は探せば、いっくらでもある」と1ページ目にあったり、“ETUの知名度を上げることに情熱を燃やす野心家”と登場人物欄で紹介されていることころを見ると、津川会長は、悪役的な扱いとして描かれようとしていると受け取っていいのかな。
タッツミーは、スターシステムの犠牲者にさせられようとしているといった感じなのでしょうか。
確かに、タッツは、真のスターとはなりうる存在だけれど、タッツはそういうタイプではないですよね(かと言って、スターになっても自分を見失うタイプでもないと思うけれど)。ケン様のように、スターであることを謳歌できるタイプならそれでもいいのかもしれないですが。自由奔放であってこそ輝くタイプ。
まぁ、津川会長の言ってることは、表面的に言葉だけを受け取ると、ファンの期待に応えるのがプロだとか、クラブのためでもあるとか、絶対的に否定するべきものではないとも思うのですが・・・(今のETUだって知名度を上げたいと考えいるわけですし)、でも、津川会長を悪役的という視点で見るなら、それは詭弁でしかないんだろうなと。
津川会長は、そもそもどういった経緯でETUの会長となったのか、どうして会長職を引き受けたのか、津川会長の本音はどこにあるのかなど、まだ津川会長については分からないことが多いです。多分、私は、津川会長にETUに対する愛情の部分がどこかにあってほしいと、心のどこかで願っているんだろうなぁと思います。
うーん、どこか心にもやもや感があって、スッキリしません。
こういう時はあれこれ考えもしょうがないですね。事実が明かされるのを待つとしましょう。
タッツミーとしては、ただただ純粋にみんなでフットボールを楽しんでいたいだけなんだと思うんですよね。
夜のグラウンドで、タッツミーとかっさんがどんな会話をするのかに注目したいです。
本当、何がタッツミーを移籍させるきっかけになったのだろうか。
また、タッツミーが移籍して、その後不破が監督になるじゃないですか。不破が監督の時は、すでに永田兄弟が会長職にいたっぽい印象があるんですけど、それだと、津川会長はどうなったんだって話ですし、このあたり、かなり目まぐるしく変化していったであろうETUの環境についても気になるところです。
タッツミーが、グラウンドで右足首に触れているところも気になりますし、どういうプロセスで話が進んでいくにしても、ETUが崩壊していくということは確かな事実で、胸が痛くなる思いです。
※
あとは、勘定書きにて。
- そもそもCM契約って、本人不在のまま勝手に進められるものなの?
- タッツミーが全国放送のCM出演している姿が、私には想像できない(笑
- 成田さんの下の名前は、“剛士”ではなく“誠”でしたか(そういえば、ヤングサンデーに同名のタイトルのマンガがあったけなぁ)
- 永田弟は、人望がなさそうだ・・・というか、フロント内の溝を深くしている要因にもなってそうな印象さえします
- 扉絵の「うまい話には、ウラがある」? 印刷が悪くてほとんど見えません
※
さて、来週号ですが・・・
おおよそ半年ぶりの表紙&巻頭カラーです!
ストーリー展開的に、楽しみですね~と言えるような状況ではないですが、どのような表紙のデザインになるのかには注目ですね。
タグ : GIANT-KILLING
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