『ばもら! 1』 / 長田佳巳
2009.10.15 01:02
※ネタバレ要素はないと思いますが、念のためご注意ください
現在、月刊コミックフラッパーでフットサル部を舞台にした『ばもら!』と作品が連載されていて、すでに先月単行本1巻も発売されています。
えーっと、本当ごめんなさい、この作品のことは全っ然知りませんでした。
(そもそも、コミックフラッパーという雑誌さえも・・・苦笑)。
作品の感想記事は書いていたのですが、一度書いたものを寝ぼけてうっかり消してしまったり、書き直したもののPCの不調で消えてしまったり、再び書き直すもののまたもや自分のミスで消してしまったりで・・・、さすがに4度目はモチベーション的にしんどいので、かなり手抜き気味にさっくりと感想を書いていきます。
コワモテ女子高生 meets フットサル。
身体を動かす喜びも、放課後の楽しさも、
部室の居心地も、後輩に慕われる快感も、
そして、人と触れあう痛みも。
部活に入って、はじめて知った。 (作品の帯より)
フットサル部を舞台にした作品ですが、少なくとも現段階ではフットサルという視点で話せるようなことは、ほとんどありません。
というのも、練習シーンなどが少し挟まれてますが、フットサルそのもののプレー描写はまったくと言えるほどありませんし、ストーリーも主人公と周囲の人間関係やその心理描写に主眼が置かれたものになっているからです(この作品のそういった部分の面白さについては、他のサイトさんの感想を読んでみて下さい)。
本当、本格“普通の部活”マンガというキャッチコピー通りの内容の作品といった印象。
部活マンガは部活マンガでも、一般的な運動部を舞台にしたスポーツマンガ系ではなく、 サークル的というか、ゆるめの文化部系マンガのフィーリングに近いタイプなのかなと思います (私は、そういうタイプのマンガを多く読んでいるわけではないので、違った認識をしているかもしれません)。
そういった感覚の作品をスポーツマンガでやるなら、男女が一緒のチームでプレーできて、少人数でも気軽に楽しめるフットサルがまさに格好の題材。そういった意味でこの『ばもら!』は、フットサルマンガのひとつのスタンダードな形を示した作品と言えると思います。
ただ、チームメイトと一緒に部活動をする楽しさについては確かに触れられているのですが、 フットサルというスポーツについての部分が置き去りにされてる感があったのは、個人的には残念に思いました。
主人公の女の子がフットサル部に入部したのは、純粋にフットサルというスポーツに惹かれたのではなく、クラスで孤立する存在だった自分に、普通の高校生活を送る楽しさを教えてくれたクラスメートがいるからという理由からでしたし・・・。
せめて、釜ちゃん(主人公)を誘った久米ちゃん(クラスメイトの子)が、もっとフットサルの魅力を楽しそうに語ったりプレーしたりするシーンを見せてくればと思ったのですが・・・。
(さりげに、ハンドボールでリフティングを披露(しかも、フライング・クリック)してる場面はありましたけどね)。
ですが、主人公がフットサル部として本格的に始動していくのはこれからの話で、今度は練習試合をするという展開にも進んで行きそうですし、作品のフットサル描写についてはもう少し様子を見てから結論を出したいなと思います。
個人的な価値観で恐縮ですが、フットサルが大好きで楽しんでいるとか、真剣に打ち込んでいるといったところで、キラキラと輝いている姿を見たい・・・私は、フットサル(サッカーもといスポーツ)マンガにはそういうものを求めてます。
長田先生は自身でプレーされる方(そのあたりは、長田先生のブログを参照)のようなので、だからこそ、フットサルをメインで楽しむ作品性ではないことは承知していますが、フットサルの楽しさ・面白さを引き出してくれるような描写“も”描いてくれることに期待したいです(フットサルマンガは、レアな存在なのでなおさら)。
少なくとも1巻を読んだ限りでは、フットサル描写に期待をするべきではないですが、 それでも作品に興味を持った方は、 1話をまるまる試し読みできますので、まずはご自身の目で確認してみてはいかがでしょうか。
※
2巻の発売は、来年春頃だそうです。
単行本でしか読んでいないので、先の展開が正直わからないのですが、 練習試合をするという方向に話しが進みそうなので、ここからどうなっていきますか。
私は、連載を追わずに、次の単行本派として追いかけていく予定です。
■ 掲載
第1話~第6話
コミックフラッパー2008年11月号、2009年2月号、5~8月号
タグ : ばもら!
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