サッカーマンガを読もう！

ストーリーは、大雑把に書きますと、王冠をかぶることが習わしという、ヨーロッパのサンクトリウス家の王子・ジーナスが、サッカーをするため日本の高校に入学するというもの。

しかし、王族の王子がサッカーで怪我でもされたりしたら・・・ ということで、ジーナスにサッカーをさせたくない校長は、強豪校との練習試合に負けたら廃部という理不尽な要求を唐突に突きつけます。

「そんなにサッカーしたけりゃ
自分（テメエ）の国でやってりゃいいじゃねぇかよ!!!」

ジーナスがわざわざ日本までやって来た理由を知らないサッカー部の部長は、突然訪れたサッカー部存続の危機の原因となったジーナスに対して怒りを露にしますが・・・

果たして、ジーナスは、チームメイトたちに受けて入れてもらえるようになれるのか？
そして、練習試合に勝利し、サッカー部を存続させることができるのしょうか？

あらすじとしては、そんな感じです。

※

読んだ印象としては、赤マルジャンプで読んだ時と大まかには同じです。
サッカーよりも、仲間と共にサッカーすることを求めて日本にやって来た、ジーナスの物語が主軸の作品と言えます。

ですが、赤マル版に比べて、作画が力強くなっていて、サッカー描写にもより力を入れようとしているのかなというのは感じられました。とはいえ、描写そのものは、少年マンガらしいもので、リアリティ路線ではありません。

それから、前作との比較で言えば、チームメイトとの絆がより強く描かれている部分は良かったかなと思います。

ただ、ジーナスのキャラが微妙に変わってるからなのかな・・・
“純粋に仲間たちとサッカーがしたいんだ”というジーナスの想いの強さや楽しそうな雰囲気は、前作の方がよく伝わったかなと思いますね。

今回、こうしてノミネートされているということは、前作が読者に支持されていたからだと思うのですが、ぶっちゃけ、この作品が“サッカーマンガ”として支持されたとは思えません。

それなのにもかかわらず、前回の良かった部分を消されてしまっている、かといって今回サッカー描写が劇的に魅力的になっているかといえば、そういうわけでもないので、この作品が生き残るのはかなり厳しいのではないかと思います。

今回は、ストーリーの導入部分は、唐突すぎな感もありますし・・・
改善されている点もあるのですが、もう少しいい方向に仕上げることができる余地はあったはず。

個人的には、全体的には前回の方が良かったと思ってます。

・・・とはいえ、“百聞は一見に如かず”ですので、興味のある方は、ご自身の目でチェックしてみてください。