今週の『GIANT KILLING』#125
2009.07.30 23:47
単行本11巻は、好評発売中です!
それから、今週号のモーニングには、9月開催分のジャイキリシートの募集要項が掲載されていますので、興味のある方はチェックしてみてください。締め切りは8月7日までとなっています。
(参考リンク:「GIANT KILLINGシート」でサッカーを観よう! 9月開催分の募集開始です。)
真夏の祭典オールスター編。
日本人選抜vs外国人選抜、リーグジャパン屈指の選手たちが集い競演する、この最高のお笑いイベントは、まだまだ続きます。
「ほら――っ 私言ったじゃん!!」
ピッチでは、パッカくんが退場劇を演じ、観客の笑いを誘っている中、すでに日本人選抜チームロッカールームでは、ミーティングが始まっていたようで、有里に手を引かれ、怒られながら、ロッカールームへと連れて行かれる達海。
そのロッカールームでは、日本人選抜の監督である東京Vの平泉が、スターティングメンバーを発表をし終えたところでした。
「異論のあるものはいるか?」と、メンバーたちに問いかけた平泉に対して、まず手を上げたのは川崎の八谷でした。
「つまりこいつは……
東京ヴィクトリーに俺が移籍してもスタメンが確約されてるってことですかね?」
と、平泉が東京Vへの移籍にラブコールを送っていると、なぜだか分からないけど勝手な勘違いをしている八谷。当然、平泉は、そっけなく否定。
「じゃ…… じゃあ……」と、もうひとり手を上げて質問したのは・・・夏木でした。
「ひょっとして…… オレがスタメンじゃないってのは……
俺が人気じゃなくて…… 監督推薦で選ばれているってのが関係してるんでしょうか……」
この夏木の問いにも、平泉はあっけなくそっけなく否定。
それでも、夏木はいまひとつ納得しきれないようで、ファンに選ばれなかったとしても、達海は自分を(オールスターに)選んでくれた、「俺は監督の人気者ですよね!?」と達海にすがる思いで問いかけますが・・・
「え? 何で? 俺がお前を選ぶって?」
達海は、何を言っているのかさっぱり分からないといったリアクション。
・・・と、ここで、有里が夏木がオールスターに、監督推薦で選ばれた真相を話してくれます。
「あーゴメン夏木(ナツ)さんあのね……
これ…… 達海さんが全然話聞いてくれなくてね…… だから
後藤さんが選んだの…… 内証だけど……
夏木さんなら張り切ってくれるだろうって……」
この有里の言葉に、夏木はショックを受けています。
・・・と、こんなやり取りを見ていた平泉は、半ば呆れた顔をしながら、全員出られるルールにしてあるんだからいらん心配をするな、怪我などしてシーズンに影響が出ないように気をつけるようにと、注意を促しこの場をまとめます。
この平泉のスタンスに、選手の一部は、あまりオールスターに勝ちに行くことには関心がないという受け取り方をしているようです(平泉の本音は分かりません)。
これを受けて・・・
(ここからは、日本人選抜のメンバー紹介的な感じになっていきます)
「…… でもまあ
せっかくの機会だからな このメンバーでのプレーを皆で楽しもう
そういう楽しさはお客さんにも伝わる それが俺達に出来るファンサービスだ」
いつもながらに、優等生発言に酔いしれるの東京Vの城西。
その城西に声をかけられていたのは、日本代表のFWである鹿島の岩淵。
敵だと怖いけど味方だとワクワク、有里もひとりはしゃいでます。
続いて・・・
「俺の考えではMVPって……
ゴールを決めた人がもらえる確率高いわけ……
でもそうなるとFWが有利だから それをフェアにするために……
ゲーム中…… 全員のポジションをグルグル入れ替えるべきだと俺は思うんだよね」
と、持論を熱弁しているのは、大阪の志村。
で、話を聞かされていたのは窪田。
ロッカールームの中でも、このふたりだけは、異空間のように見えます。
さらに続きまして・・・
「やあ達海
おっと……敬語じゃないとまずいかな? ねえ達海監督」
と声をかけてきて、達海も「ははー やめてよケンケン」と返すなど、何やら親しげな感じを受けるこのお方は・・・
「ケ… ケン様――っ!!」
と、有里には、キラキラ輝いて見えてしまうほどのオーラを放っているこの選手は、山形の古内健。
日本サッカー界を永らく牽引してきたパイオニア、40歳を過ぎても未だ現役の生ける伝説・・・らしいです。
そんなすごい選手に対して、普通にタメ口きいてる達海に、有里もびっくり。
そしてそして、有里が今年のオールスターを最もワクワクさせているのは・・・
今まで選ばれながらも「面倒」とか「怪我っぽい」とか「用事」とかでことごとくこのイベントを回避してきたという・・・我らがETUの10番・ジーノ様が、オールスターでも10番をつけて参加することになったこと!
・・・ですが、オールスターで使われる、ユニフォームは襟がついておらず、そのことが王子のやる気を奪っているようです・・・。この王子の自分勝手な振る舞いに有里は怒ってます。
・・・
さて、ここで年に一度のお楽しみ、日本人選抜vs外国人選抜のオールスターゲームが、日本人選抜のキックオフで始まります!
今回は外国人選抜として出場している川崎の星野は、いきなりコミュニケーションの壁に阻まれているようですが大丈夫か?
日本人選抜のベンチでは、監督とコーチが何やら話をしています。
急造チームを指揮するのは難しいと話す平泉。
それに達海も同調し、個の力では勝てないから組織で対抗したいとするけど、急造チームがそんなすぐまとまれるわけないと返しますが・・・
「いや 条件は向こうも同じですからね きっとつけ込むスキはありますよ
コッチも日本を代表する一流の選手達ですからね」
と、話に入ってきたのは、モンテビア山形の監督である佐倉。
今回は、達海と共に日本人選抜のコーチとして参加しています。
達海は、リーグ戦半での山形との対戦時、存在が地味であったがゆえに、間違ってコーチの人と握手してしまったらしく、実質このふたりがきちんと話すのは初めてな関係のようです。
「タッツミーでいいよ」の言葉に対して、「じゃあ私のことはサックラーでいいです///」と返すなど、和やかな会話をしていた両者でしたが・・・
「そうですね歳も近いせいか……
サッカー観も似てる気がしますよ 私の勝手な解釈ですけど」
“サッカー観も似ている”という佐倉の言葉に、引っかかるものを感じた達海。
リーグ前半でのETUと山形の対戦は、作中では思いっきりスルーされていますが1-1の引き分け。この試合、達海には何やらやり辛さを感じていたようです。この描写は、いずれ再認識させられるという展開になっていくのかもしれません。
さて、話はピッチの中へと移ります。
カルロスからパスを受けたのはゼウベルト。
ゼウベルトは、当然、クラブでもチームメイトであるペペのことをまずは意識しますが、そこに「ポストプレー ボクを使え!!」と、ペペの走りこんでいるコースに割って入ってきます。
そこで仕方なくゼウベルトは、ハウアーにハイボールを入れます。
ハウアーは、パスを胸で落とし、今度こそペペがボールを持って・・・、と思いきや・・・
「チャ――ンス!!!」
とばかりに、思いっきり突っ込んできたカン・チャンスが、ハウアー、ペペと交錯し3人とも転んでしまいます。・・・何やらとんでもないことになっています。
ハウアーといい、カンといい、なぜゆえここまで猛烈に自己主張したがるのかといえば・・・
「…… だって……ボク」(ハウアー)
「MVPホシインダ……」(カン・チャンス)
「……」(ペペ)
試合への意欲は満点でも、チームとしてのまとまりがない外国人選抜の様子を見て・・・
「案外楽勝かもよ」
なんて言ってる達海ですが、この試合の行方の続きはまた来週となります。
※
■ 私的雑感
今週も先週に引き続き、真夏の祭典オールスター編。
今回は、日本人選抜のロッカールームの描写、そして、試合のキックオフ直後の様子までが描かれていました。
さすがに、強烈なインパクトを残した先週ほどではないですが(これは私の主観)、今週もキャラクター同士のやり取りを中心に笑ってしまう話が満載で楽しませていただきました。今週も面白い、面白すぎるわ!
んで、まずは、選手たちについて触れる前に、今後のストーリーの何かの前触れにもなりそうな、山形の監督・佐倉についてから話してみたいと思います。
前触れというか、タッツと佐倉のサッカー観が似ている(年齢が近いことは何も関係ないと思いますw)と気にかけているところは、後半戦で山形との対戦が描かれるフラグなのかなと思いました。
「なにげない会話のように見えても
腹の中では相手の手の内を探ろうとしているはず
この時点でどちらがイニシアチブを取るか!
フフフ…… すでに戦いは始まっているのだった」(ブラン)
オールスターというお祭りですし、実際この両者の会話に、そこまで強いニュアンスはないかもしれないですが、そういう視点でこのふたりを眺めていくのも面白いかな~なんて思います。
山形とは、後半戦に入って、ETUが上位争いに絡み始めてきたあたりで、ETUの行く手をさえぎる存在として登場しそうな気がしてます。果たしてどうなりますでしょうか。
あと、これは分かる人だけに向けたものですが、この佐倉という人、一目見て、某サッカーマンガに登場する同名の監督思い出したという人は・・・私だけ?
※
日本代表選抜について、本当いろいろ触れたいことが多すぎて困ってしまうのですが(笑)、まずは、選ばれている選手についてまとめてみたいと思います。
GK:1番・名前不明
DF:3番・浦和のキャプテン、5番・フルヤ(横浜のキャプテン)
MF:6番・志村(大阪)、8番・城西(東京V)、10番・王子(ETU)、13番・八谷(川崎)
FW:7番・窪田(大阪)、9番・岩淵(鹿島)、11番・古内(山形)、12番・夏木(ETU)
布陣は、ホワイトボードを見た感じだと、ボックス型の4-4-2のように見えます。
あと、15番の選手は番号のみ、18番はFWのスタメン選手でしょうか(名前は不明)。あと14番の選手もいます。
持田は、やはり残念ながら怪我で辞退って形なんでしょうね。残念。
※
ここからは、それぞれのキャラについて触れていきたいと思いますが・・・
個人的に、一番印象に残ったのは、ケン様ですかね~。
さわやかな笑顔でキラキラオーラを振りまくケン様に吹きました。
いや、それ以上に、“40歳を過ぎても未だ現役の生ける伝説”っていう有里の表現の仕方が・・・(笑
タッツミーとは、代表で仲良くなったんでしょうね。
波長的には、かなり合いそうな気がします。
ケン様が試合でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみです。
シムさんとクボタンの大阪勢は、彼らのところだけ、まるで違う空間であるかのようになっていたのが笑えました。シムさんの活気的すぎるアイデアは、ハウアーに教えてあげればいいと思うよ!
八谷に関しては、八谷の発言が面白いというか、その後のコマの平泉の一瞬の間が好きです(クボタンの場面もそうですが、微妙な間がいいですよねw)。平泉は、あの瞬間何を思ってたのか、その本音を訊いてみたい(笑
シロニーは、いつも通りの優等生発言でしたが、あの場にモッチーがいたら、何を言い返すのかが見てみたかったですね。
9番をつけた代表FWである鹿島の岩淵と18番の選手の見分け方が今のところ分かりません。
外国人選抜は、やっぱり、あの3人の絡みが面白かったですね。
というか、まさかページめくってあんなオチが待っているとは思わなかったので、声出して笑っちゃったじゃないですか!
ペペは、そういうことを考えてないと思いますが、まぁ、そりゃあみんな点取ってMVPになりたいですよね。前半しばらくは気苦労の耐えそうない、ゼウベルトのゲームメイク、チャンスメイクに注目です。
あと、外国人選抜は、地味にだけどリマと浦和のCBのコンビが好きですね。
なんかじわじわときます。
今後、星野とどう絡んでいくかが見物です。
※
ここからは、ETU勢のお話。
ETUからは、ナッツと王子の2人が選出となりました。
バッキーが選ばれないのは、まぁ、リーグ全体の知名度、コンスタントな活躍度という観点でも見れば仕方ないというか当然ですね。それでも、準主人公的な存在なだけに、メンバーに選ぶかなと踏んでましたが・・・。
ザッキーの方は選ばれるかなーと思ってたんですけどね。
本人もきっと、ナッツが出て自分が出れないことに納得してないだろうなーなんて思ってます。
それと14番(?)の選手が、なんかタンさんっぽいな思いました。
・・・
ナッツは、身内にならまだ構わないけど、他のクラブの人にまで迷惑をかけちゃあいけません!
平泉は、否定してくれたけど、スタメンはファン投票で選ばれた選手が中心となるのは当然の話ですからね。
その後の、ナッツとタッツと有里のやり取りは笑ってしまいました。
ナッツなら張り切ってくれるだろうっていう後藤の選出理由が・・・
でも、いいじゃないですか。タッツが選んでくれなくても、後藤の人気者ではあるんですから!
それこそ、出たくても出れない選手はいっぱいいるんですからね。
この思いは、試合でぶつけてほしいなと思います。
王子は、今回は初出場のようです。
個人的に王子は、結構好き好んで出ているのかななんて思ってましたが、ナッツ以上の曲者たち(キャラ的な意味で)が集う場となれば、できればその輪には入りたくなかったのかもしれません(笑
オールスターのユニフォームは襟なしということで、すでにやる気がなさげなのですが・・・
どこかで見せ場を作ってほしいなって思います。
※
さて、来週号はオールスターの試合の様子が引き続き描かれていくことになります。
どんな展開になっていきますかね~?
外国人選抜のFWのグダグダっぷりを見て、まずは、日本人選抜が先制して、それによって火がついた外国人選抜が逆襲を見せるといった展開を予想してみます。
先制ゴールは、ケン様とみた!
やっぱり、スーパースターは、お祭りとか大舞台に強いですからね!
オールスターゲームは、点が多く入る展開になりやすいので、ジャイキリのオールスターでも素晴らしいゴールシーンがたくさん見られればいいなと思います。
・・・ということで、それではまた来週。
・・・
・・・
#124は、記事へのリアクションが今までで一番多かったです。
それだけ、みんなに愛される神がかった回だったんだなぁと実感しました。
拍手コメントも、いくつかいただいたので(ありがとうございます)、簡単にですが返信していきたいと思います。挨拶的なものは、こちらの方で省いています。
タンノくんwww 私も同じことを考えてましたw
たぶん、あれを知ってる人は、真っ先に思いついたのではないかと思います(知らない人は、画像検索でググってみよう・・・けど自己責任でお願いしますねw)。あの作品の細かいストーリーは正直あまり覚えてないんですけど、タンノくんの初登場シーンに関しては、今でもハッキリと覚えてますね。というか、忘れたくても忘れられません(笑
今週は管理人さんのおっしゃるように神回だったと思います。
ところで、ジェム千葉のマスコットが落花生なのは何故?
落花生は千葉の名産品でした。
千葉県民なのに全然知りませんでした。
ごめんなさい、落花生が千葉の名産というのは、私も初めて知りました(苦笑
かくいう私も、うなぎが浦和の名物だというのを知ったのは結構最近の話だったりするので、何ら問題はないと思います!
それと、記述ミスのご指摘ありがとうございました。
以後、なるべく気をつけたいと思います(苦笑
・・・
レフェリーの話について、コメントくれた方。
話の内容については伏せておきますが、えぇそうです、私がイメージしてたのはその人です(笑
私は、あのシーンを読んで真っ先にその人のことが頭に浮かんだのでちょっと書いてみたんですけど、反応があってちょっとホッとしました(笑
タグ : GIANT-KILLING
コメント
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どうも
こちらもジャイキリについて毎週ブログに書くほどのフリークなのですが、佐倉監督があまりにもあの漫画の!?と言う気持ちで気になって検索してこちらを発見しました。気づいた方、いらっしゃるのですね~。嬉しいです。
もしよろしければ、各チームのスポンサーについて現実とリンクしているところを発見したりしたのですがお教えしてよろしいですか?
また見に来ますよ。
いつもありがとうございます。
山形の佐倉監督&ケン様登場に、きっと喜んでるだろうな~と思ってました。試合が描かれるのは、またしばらく先の話になると思いますが、どのように私たちを楽しませてくれるのか、待ち遠しいですね。
カン・チャンスのダジャレ話は、単行本10巻にもありましたが、あとどのぐらいネタのストックがあるのかが気になります。
>非公開コメントで送ってくれた方
コメントありがとうございます。
ここまで共通点があると、偶然とは思えないですよね~(笑
本当、描き手の絵柄の違いによる範囲内の差しかないように感じられます。
>Yusuke-EuExさん
個人的に、ブログを拝読させていただいたことはありますが、はじめましてです。
コメントありがとうございます。
佐倉監督は、やっぱり「あの作品の佐倉監督か?」って思ってしまいますよね?(笑
結構、反応してくださる方がいらっしゃったので、私も嬉しく思います。
>もしよろしければ、各チームのスポンサーについて現実とリンクしているところを発見したりしたのですがお教えしてよろしいですか?
記事を読んでくださってる方の中も興味あると思うので、もしまとめていらっしゃるのなら、ぜひともお願いしたいです。
今週号で何が一番私を 『にんまり』 させてくれてかって
いえば、かつて 千葉のオレンジ色のユニフォームのクラブの
監督(代行)をしていた筈の方が、モンテビオ山形の監督に
就任されてた、ってことでしょう。。。
どう考えても
・メガネ
・37歳
・ギザギザ髪
・(申し訳ないけど)割と地味キャラ
・・・しかも 『佐倉です』 て名乗っちゃってるし!
ここまで似ちゃっていると、単なる偶然ではなく、あちらの作品に
対するオマージュ、あるいはリスペクトとしてツジトモ先生(綱本先生の意図?)である、と思えてしまいますよね。
mixi内のジャイキリトピでもこのこと、私書き込みましたら、
やっぱ反応される方、いらっしゃいましたね。
こういう ”お遊び” は私は大好きです。
コメントありがとうございます。
あの作品も、”サッカークラブを通じた街づくり”がテーマですし、偶然ではない何かがあるのではないか思ってしまいますよね~(あくまで真相は制作者のみぞ知るですが)。
私も、こういうお遊び要素は大好きです。
あまり内輪的な方向に行き過ぎるのも好ましくないですが、たまには、こういうネタで盛り上がるのも楽しいなと思います(笑
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まさかこんな形で登場するとは思っていませんでした。
やりにくかった試合、という言葉に後半戦への期待大です!
カンチャンスの「チャーンス!」に吹き出しました。
それはシャレですか?とつっこまざるをえません(笑