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ひとりの"サッカー好き"が書く、主観的なサッカーマンガの読書日記。『GIANT KILLING』と『ANGEL VOICE』を猛烈にプッシュ中!

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『ANGEL VOICE 11』 / 古谷野孝雄 

2009.07.12 20:53




※ネタバレとなりうる要素も含んでいますのでご注意ください




ストーリーの大きな山場を迎えている、『ANGEL VOICE』11巻を読んだ感想です。

全国高校サッカー選手権千葉県予選は準々決勝。
ここを勝ち上がれば、サッカー部存続のためのノルマでるベスト4入りが達成となるのですが、その準々決勝の相手は、高校サッカー界の王者である船和学園。

しかも、前半の早い時間帯に3点を失ってしまい、まだ時間は残されているとはいえ、状況はかなり厳しいと言わざるを得ません。まずは、1点を返さなければ・・・というところから、11巻は描かれていきます。

読んだ感想としては・・・

熱いです。
とにかく、胸を熱くさせてくれます。

テーマとしては、“いかなる状況でも決して諦めずに、全力で戦い続ける”という、これまで市蘭サッカー部のメンバーたちが何度も見せてくれたものです。

ですが、ストーリー的にサッカー部運命を決める船学戦だからというのもありますが、その熱量が巻を重ねるにつれて、どんどん加速していっているところが本当にすごいなと思うんですよ!

それを象徴するのが試合後半・・・

前半を0-4折り返した市蘭イレブンは、後半開始10分で持てる体力すべてを出し切る決意で後半を迎えます(文章の都合上割愛しますが、ハーフタイム中のエピソードも見どころです)。

決死の覚悟で臨んでいることもあり、船学を押し込み、惜しいチャンスを何度か作りますが、船学のGK・皆川によって防がれ続け、どうしてもゴールを奪うことができません(この皆川という男、市蘭視点見ている側からすれば、本当憎たらしくてたまらない)。

そうこうしているうちに、タイムリミットを迎えた後半11分。
市蘭は、1点を奪い返すどころか、逆に船学の古川(ゴザル君)にディフェンスラインを破られ、飛び出してきた所沢の頭をふんわりと越える、決定的なループシュートを打たれてしまいます。

ですが・・・

「ゴールラインを割るまで得点じゃねえんだよ!!」

と、みんなで(画を見る限り8人います!)ゴールラインを割るギリギリまで諦めずにボールを追いかけていく・・・まず、この場面にグッときました。

けれど、現実には無情にもゴールが決まってしまう・・・。

(シンゴは別として)メンバーたちは、この失点の示す意味を理解しているはずです。
それでも、まだ可能性残されていると信じていたいからだと思います。「あと10分走れ!」という言葉を求めて、彼らは監督である黒木の方を見つめます。

しかし、黒木は、「これ以上走れ!」と、メンバーたちに言うことはできませんでした。
ここまで諦めることなく、自分たちの限界を超えて走り続けてきた彼らに、黒木は、これ以上のものを求めることはできなかったんです。

・・・支えとなっていたものが失われ、“廃部”が現実味を帯びた状況となり、とうとう心が折れてその場にへたりこんでしまう脇坂・・・そして、広能。

読んでいる私の方も、彼らの心情を思うと、涙を流さずにはいられなかったです。

そんなとき・・・、いつもキャプテンの百瀬は、チームを救ってくれますよね。
すでに廃部が決定的となっている状況でも、走り続ける意味・・・

「悔しいから…… 最後まで走るんだ」と百瀬は言います。

「船学を相手にこんな状況になったら
ほとんどのチームが諦めて足を止めてしまうだろう
そんなどこにでもあるようなチームのことを
あいつらが覚えていると思うか?
今走るのをやめたら 1週間もすればオレたちのことは忘れられてしまう
――それが悔しい
チームが出来て半年とちょっと……
短い間だったけど…… 最高のチームだと思う
だからっ…… このチームのことを忘れられるのは悔しい!!
せめてあいつらの胸に刻み込んでいこうよ
市蘭サッカー部が存在したことを
高校サッカー最強チームに思い知らせてやろう
オレたちは―― オレたちはここにいたんだ」

もう、この百瀬の言葉が最高でした。
この自分の気持ちを上手く表現できない自分に本当ガッカリしますけど(苦笑)、最高に心打たれる場面でした。

そんな百瀬の言葉に、市蘭イレブンも息を吹き返し、再び走り始めます。

5点を奪われた後でも、集中を保ったプレーを見せる市蘭のサッカーは、船学の選手たちの心をも突き動かし、大量リードでテンポを緩めるどころか、むしろ本気のプレーを引き出します。

その結果、さらに4失点を重ね、0-9とされてしまうのですが・・・

「――それでも…… それでも走るんだ」

市蘭サッカー部はなくなってしまうかもしれないけれど、せめて、船学の胸に自分たちの存在を刻み付けてやるために、彼らは走り続けるんですよ!

そんな彼らの姿勢は、船学を応援に来た、99.9%の観客の心をも突き動かし、市蘭サッカー部へと声援を送り始めていきます。

この畳み掛けるような心揺さぶられる展開の連続には、居ても立ってもいられない気分になります!

これだけ圧倒的に点差をつけられている試合を、これだけ読ませるストーリーに仕上げることができる古谷野先生は、素晴らしいと思いますね。

とにかく、彼らの諦めずに走り続ける姿を見てあげてほしい!

絶望的な状況でありながらも諦めずに走り続ける彼らの姿に、読者である私たちも、心突き動かされる“何か”を感じずにはいられないはず!

もし自分がこの先、何か壁にぶつかるようなことがあったとき、この船学戦を読んで勇気をもらいたい。私は、読んでいてそのように思いました。

これまで、この作品を何とな~く敬遠していた方もいらっしゃると思いますが、今最も熱いサッカーマンガのひとつなので、まずは、連載誌である週刊少年チャンピオンをパラッと立ち読みするところからでもいいから、作品に触れてみてほしいなと思います。単行本で最初から読み始める場合は、2~3巻ぐらいまでは見てほしいです。

もう本当、この熱くなりっぱなしの気持ちをどうしてくれようか?(笑
(その気持ちが高じて、簡易まとめを作っちゃたわけですが

この作品が、現在一番売れてるサッカーマンガの半分どころか、4分の1も売れていないというのは不思議な話です(もちろん、それには相当の理由があるはずなんですけどね)。

今回は、文章の都合上カットしましたが、試合中にシザースをマスターしていくシンゴの描写、ルカ姐さんと校長のやり取り(姐さん男前すぎっす)、ヘタレキャラから格段の成長を見せてきてる脇坂の名言、ハーフタイム中の麻衣の歌なんかも良かったと思います。

さて、続く12巻は言いますと・・・

試合の結末が描かれていくのですが、後半33分の時点で0-9というスコア・・・。その数字が示す意味というのは、言葉にするまでもなく想像できるかと思いますが、まだ試合は終わっていません!

その後の展開も描かれますが、それよりも、いかなる状況でも全力で戦い続ける市蘭サッカー部のメンバーたちの姿を、まずは最後まで見届けてあげてほしいなと思います。

■ 掲載

第88話~第96話
週刊少年チャンピオン2009年11号~19号
試合終了間際、成田がシザースで辻井をかわすところまで収録

タグ : ANGEL-VOICE

コメント

 

チャンピオンでなければ売れていた(別物にされる可能性もあるけど)
チャンピオンでなければこんな面白い漫画は生まれなかった(売れないけど)
という相反する意見が近年は良く出るチャンピオンの連載作品ですが、
船学戦をやっていた時期のチャンピオンはこの作品の独壇場でしたね。
今までの積み重ねが結実し圧倒的な面白さに繋がる。
読者としてファンとして嬉しいことこの上ないです。

しかし売り上げはじわじわ伸び、遂には巻頭カラーまできました。
この勢いでもっともっと売れて欲しいです。

 

>名無しの方

コメントありがとうございます。
そうなんですよね。決して目先の派手さにとらわれることなく、地味だけれど着実に積み重ね続けてきたものがあるからこそ、あの船学戦の面白さがあるんですよねー。

作品のタイプ的に、売り上げが伸びにくいのは仕方がないんだろうな・・・と思いつつも、何かきっかけさえあれば一気に火がつくんじゃないかと信じているので、『ANGEL VOICE』の今後の更なる飛躍に期待しています。

実は私チャンピオンでエンジェルボイス読みとばしてました 

絵が嫌いで読んだことがなかったんですが、読んでみたら面白い!バックナンバー引っ張りだして、最初から読みました。
主役やヒロインを過剰に活躍させる他のスポーツ漫画と違って面白い!
ルーキーズよりも好きですね。
今や、バキよりも楽しみな作品です。読まず嫌いは、ダメですね

 

>しのさん

コメントありがとうございます。

『ANGEL VOICE』は、サッカー描写もサッカーマンガにしては忠実と言えるほど現実的ですし、派手さはないんですが、素晴らしいスポーツマンガだと思ってます。
まだまだ読まず嫌い的な感覚で敬遠されている方もいらっしゃると思うのですが、少しずつだけど着実に伸びてきている作品なので、今後の飛躍に期待したいです。『ROOKIES』ぐらいの存在になれるだけのポテンシャルは秘めてると思います。

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