『GOLDEN★AGE 11』 / 寒川一之
2009.01.17 22:33
Amazonおすすめ度:

※多少のネタバレ要素を含みますのでご注意ください
今回は、早く更新しましたよ!(笑
ということで、『GOLDEN★AGE』11巻の感想です。
11巻は、県大会準決勝、栄大藤沢戦の続きから始まっていきます。
先制したものの、リスクを恐れず前進し攻撃を仕掛ける栄大藤沢に、逆転を許してしまったかもめ中。
再び逆転して勝利するために、唯の取った行動とは何か?
そして、とうとう決勝までやって来たかもめ中。
地区予選でかもめ中に敗れ、"同じ相手には二度負けない"と強い意気込みで県大会に臨んでいた県内最強の東神学園を破って決勝まで進んできたその相手正体とは?
あとは、決勝戦直前、とある人物と出くわしてしまった事実上の主人公である(笑)近江の決勝戦でのプレーぶり・・・。
そのあたりが、11巻の見どころになってくるかと思います。
※
まずは、栄大藤沢戦の続きについて。
同点~逆転へとつながっていく、試合の流れが面白く描かれていたと思います。
逆転を許してしまったかもめ中ですが、なんとか栄大藤沢の攻撃を凌いでカウンターを仕掛けようにも、頼みの綱である唯がMF・倉地の厳しいマークにあってしまい、攻撃の形を作ることができません。
そこで唯は、倉地の陣取る中央付近を避け、左サイドにポジションを移し、栄大藤沢の右サイドから突破を試みます。
最終的にゴールに結びつけることはできなかったものの、唯の突破力は、栄大藤沢の右サイドバックに強烈なインパクト(自サイドが破られる恐怖)を与え、オーバーラップを封じ、栄大藤沢の片翼を機能不全に追い込んでいく・・・というサイドをめぐる攻防がすごく面白かったです。
左サイドを突破した唯が、ゴール前で待ち受ける近江に、一瞬消えたように見えたブレ玉のクロスを送り決めるという同点ゴールは、少々トンデモティックではありましたが(笑
逆転ゴールは、両サイドをワイドに使う攻撃サッカーの栄大藤沢の片翼を封じたとなれば、攻撃パターンも読みやすくなり、相手のボールを奪った蓮葉が、今度は唯を封じるため右サイドに動いた倉地の本来居るべき中央のスペースをドリブルで持って上がりトラにパス。
相手DFが、この試合2点を取っている近江に気を取られている隙を突き、トラがミドルシュートを決めたという展開もまた良かったと思います。
ゴールを奪った試合の流れも良かったですが、何よりトラが決勝点を決めてくれたことが嬉しかったですね(笑
こうして栄大藤沢戦の幕は閉じるわけですが、10巻ところでも書いた相手チームの立て方といい、サッカー描写の面白さといい、個人的にはG★Aの中でもベストと言えるぐらい気に入った試合となりました。
※
続く決勝戦は、東神学園を破った横浜永和と対戦することになるのですが、このあたりについては、12巻へとつながっていく布石となっていくので、単行本派の方は、そのあたりを意識して読んでいくといいと思います。
とりあえず11巻の後半部分は、布石となりそうな部分と、あらゆる方向に空回っていく近江の姿をお楽しみくださいってことで(笑
あとは、そうだ、決勝の横浜永和戦は、テレビ中継されているというのもあって、"作品史上初実況解説付き"の試合描写となっています。
普段実況のない試合描写をしている作品がたまに実況を入れる分には、それはそれで新鮮味があっていいかなぁと思ったりしました(笑
(↑基本的に私は不自然な実況解説はないほうを好みます)
※
さて、続く12巻は、引き続き横浜永和との決勝戦が描かれます。
ただのヘタッピかのように思われた、横浜永和の三島が見せる究極の一芸。
徹底した守備的サッカーを見せる横浜永和を相手に、唯たちはどんな戦いを見せてくれるのか?
空回りしまくりな近江は、この後一体どうなってしまうのか??
12巻は、もう来月、2月18日発売です。
元々単行本の発行ペースが遅いとはいえ、2ヶ月連続で発売されるのは嬉しい話ですね。
※
最近のお楽しみになっている、巻末のおまけまんがは、昔話風になっていましたね。
なんかよく分からないですが、心温まるお話でした・・・けど、全然オチてないぞ?(笑
■ 掲載
GOAL97~GOAL106
週刊少年サンデー2008年第26号~第35号
前半早くも三島が投入されるところまで収録
タグ : GOLDEN★AGE
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