『YATAGARASU 18』 / 愛原司
2008.11.15 23:24
Amazonおすすめ度:

※多少ネタバレ要素がありますのでご注意ください
記事のアップも遅れまくりで申し訳ないのですが、 あまり更新に時間が割けないため、簡単にいきます。
元城ヶ丘FCで私たちにも馴染みの深い反町をはじめ、新メンバーが加わったグランヴォーチェ。
18巻では、かつての城ヶ丘FCのチームメイトだった三枝が所属する柴山一高との練習試合に、そしていよいよ、チームの目標である高円宮杯出場に向けての第一歩、日本クラブユース選手権の地域予選が描かれていきます。
今回のところで、個人的に気に入っているのが、どちらかというと陽の当たらないポジションにいる、江守くんや宮にもスポットが当てられていたところでしょうか(笑
ボガータユースを蹴って、新生の街クラブ・グランヴォーチェでプレーすることを選んだ、茂木や森村に対し、懐疑的な視線な見方をする柴一のメンバーふたりへの怒りから、気持ちの入ったプレーを見せる江守くんは、すごくカッコよく・・・
そして、おそらくこの作品一番のヘタレと思われる宮のほうも、新メンバー+経験の少ないメンバーも含めた面子で構成された未成熟のディフェンスラインという影響もあると思うんですけど、不安定なプレーぶりを見せ、反町にボロクソ言われたりしながらも、地道に練習を重ね成長を見せていきます。
愛原先生の作品は、主役クラスを中心にストーリーを動かしていく傾向が強いほうだと思うんですけど、そんな中で、こういう日陰系のキャラの見せ場もたまにはあってもいいよねって思い、嬉しくなってしまいます(笑
あとは、日陰系キャラではないですが(笑)、暴力行為で出場停止になり、高校のサッカー部もやめるきっかけとなった、因縁の虎池FCと戦うことになる反町。それに関連した、反町のさまざまな心理描写というのも見どころですね。
サッカー描写は、いつもながらに面白く、サッカーをしている動きを描く上手さは、愛原先生の最大の魅力ですよね!
さて、次の19巻では、引き続き、虎池FC戦が描かれていくようですが、フィジカルを前面に押し出したハード・・・というよりは、少々ラフなプレーを仕掛けてくる虎池のサッカーに対し、グランヴォーチェの選手たちはどんな戦いを見せてくれるのか(特に、因縁のある反町、それに諸見里・・・にも出番は来るはず)
19巻の発売が今から楽しみです。
純粋にサッカー描写で勝負する(できる)、硬派なサッカーマンガというのは、すごく貴重な存在なので、愛原先生には頑張って連載を続けてほしいなと思います。
あ、あと最後にひとつ書き忘れていていたのを思い出したのですが・・・
「なんで俺のシュートは肝心なときにバーやポストに当たりやがんだぁ」
という、茂木のセリフなんですが、過去のシーンをいろいろ思い返して笑ってしまいました(13巻の感想でもそのへんのことに触れていましたね、私はw)。
■ 掲載
Vol.68~Vol.71
月刊少年マガジン2008年5月号~8月号
日本クラブユース選手権地域予選初戦、vs虎池FCガーズ キックオフ直後まで収録
タグ : YATAGARASU
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