今週の『GIANT KILLING』#86
2008.10.10 00:40
※ストーリー部分を追記しました。
今日(日付変わってしまいましたけど)は、時間がなかったので、とりあえず、ざーっと雑感だけいきます
場面は、リーグジャパン第11節、大分vsETUの後半25分ほど。
椿は、相手選手のチェックを受けながらも、右サイドにいる赤崎を見つけ、裏のスペースに左足でパスを送りますが、パスは少々長く、赤崎は追いつけず、タッチを割ってしまいます。
赤崎は、「もったいねえことすんなよ椿!」と、パスを送った椿を怒鳴りつけ、椿のガクーン気を落としますが・・・
今のシーンを、よくよく振り返ってみた赤崎は、「でも今のボール…… 俺がもう少し早く感じてたら……」と、自分の動きについても、反省すべきところはあったと感じている様子。
「あ~ やっぱり凡ミスやらかすなー 椿って選手は…」なんて声も聞こえてくる中、椿の過去について取材していた藤澤さんは・・・
「今のボールは 赤崎に前のスペースで勝負して欲しいという椿の意思……
ボールを蹴ることで人とつながってきた……
彼なりのコミュニケーションだわ……」
と、取材すると、いろいろ見えてくるけど、若干贔屓目になってしまう自分を嫌に思いつつも、そのように感じた藤澤さんは、先日取材した椿の過去についても思い出し始めます。
中学時代の椿は、普通のサッカー部に所属し、絶対的なエースという存在でもなかったとのこと。
けど、この頃から、プロを志していたそうです。
その理由として、"プロになって活躍したら、廃校で離れ離れになった人達が自分を見てくる"と、通常とはちょっと異なるものだったとか。
そしてその後、椿は、彼のプレーに光るものを感じた顧問の勧めで、高校は関東の強豪校へと進学していきます。
高校時代の椿は、名門校だけあって、実力のある我の強い子供たちがたくさん入部してくる中、おとなしかった彼は、3年になるまでは、監督からほとんど印象にない選手だったとのこと。
そんなあるとき、練習でレギュラー組の中盤を翻弄しまくったという、光るプレーを見せた椿をスタメンで使ってみたそうですが、やっぱりダメだったみたいでで、結局、椿の高校時代は、最後まで控え選手だったようです。
けど、高校時代の監督は、「コイツはこれから伸びんのかもな…」とは、思ったそうです。
その上、椿には運があったとも。
たまたま、交替選手で椿を使ったら、2得点の活躍を見せたという椿。
その試合を、たまたまFC武蔵野の人が見ていた・・・それ以降の話について、少し後に語られます。
とりあえず、場面は、試合に戻り・・・。
王子からパスを受けた椿は、そのままドリブルで持って上がっていきます。
そこでふと、赤崎が、「裏へパスを出せ!」・・・とは、実際には言ってませんが、そう言わんばかりに、視線を送る赤崎のことを感じ取った椿は、今度は右足で、右サイドの裏のスペースにパスを送ります。
「椿の野郎… 俺を走らせるなんて生意気なんだよ」
なんて、内心赤崎は思いつつも、椿のパスをそのままダイレクトで中に折り返します。
そこに待ち受けていたのは・・・
この日、2本の決定機を外し、ここで決めないと、モジャモジャ野郎というあだ名をつけられてしまう夏木。
その夏木は、赤崎からの折り返しを、豪快に蹴り込みETUが先制点を挙げます!!
沸きあがるETUサイドの人々。
「達海猛と…… 椿大介…… ETU…… 7番の系譜か……」
今の得点シーンを、プレス席から見つめる藤澤さんは、そうつぶやいていました・・・。
ここからは、再び、藤澤さんの回想シーン。
FC武蔵野……
リーグジャパン1部・2部の下、"ニッポン・フットボール・リーグ"に属するチーム。
高校で実績の残せなかった椿は、このFC武蔵野に所属しますが、そこでも彼自身の根本の問題はそう簡単には改善されず、結果を出せずに、苦しんでいたとのこと。
しかしその1年後・・・
椿は、リーグジャパン1部の、とあるクラブの誘いを受けることになるわけですが・・・
その椿を、ETUへと導いたのが、スカウトの笠野という人物。
その笠野氏を訪問しようとする藤澤さん・・・の場面で、今週号はここまで。
続きは、来週号となります。
■ 私的雑感
今週は、試合シーンから始まってるー(リーグ戦11節の大分戦)と思ったら、まだまだ、"藤澤桂のズッコケ大冒険編"は続いていました。
試合シーンをはさみながら、バッキーの中学~高校時代を、簡単に振り返っています。
※
バッキーの経歴。
地元小学校 → 地元中学校 → とある関東の強豪校 → FC武蔵野 → ETU
高校 → ETU ではなく、間に下部リーグを挟んでいたのが、私的には意外でした。
私のイメージだと、ごくごく普通の高校のサッカー部で、たまたま強豪校相手にバッキーが輝くプレーを見せて勝利へ導いて、それが強豪校目当てで試合を見に来ていたスカウトの目に・・・みたいな感じで、まぁ、FC武蔵野加入への経緯に近いですが、私はそんなふうに考えてました。
それにしても、FC武蔵野ってどんなクラブだったのでしょうか?
ニッポン・フットボール・リーグというのは、要はJFL的な位置づけと思われますが、FC武蔵野は、リーグ・ジャパン入りを目指しているセミプロクラブ的な捉え方でいいのかな?
※
椿大介という選手について。
今回のエピソードを読んで思ったのは、今はバッキーは王子の猟犬としてピッチの中でプレーしているけど、"誰かに使われるタイプではなく、使う側というか、周囲を活かすタイプのプレイヤー"というのが、彼の本質なんだなぁと。
小学校時代に培われたものと、現在のプレースタイルは、違うけれど、それは、高校、プロへと進んで行き、バッキーの本質は、周囲の強い個性の中に埋もれていってしまっただけであって、本質そのものが失われたわけではないと。
ザッキーへの最初のパスのシーンにも見られましたが、イメージはあって、さりげに実践していても、それを活かせてないみたいな(あれは、バッキーのイメージでパスが通れば、ザッキーにとって最高に仕事のしやすい、バッキーなりの先を見据えた上での思いやりのパス)。
けど、言葉で主張したくても、できるタイプではないし、また、ハートが弱くて、常に高いパフォーマンスを発揮できていたわけでもないだろうから、なかなか思い通りにプレーできなくて、それが2巻のところのコンプレックスの根源となっていくのでしょうね。バッキー視点のストーリー展開ではないから、そのあたりについては、描かれなかったですが、私はそんな感じで解釈してます。
スピードとスタミナに優れ、味方を活かすパスセンスもあり、中央からドリブルしていくこともできるバッキーは、常に高いパフォーマンスを発揮できれば、本当最強ですねー。
今週、王子は実に楽しそうにバッキーを走らせるパスを出してましたが、あんまりうかうかしてるとトップ下のポジションをバッキーに奪われちゃうかもよ?(笑
※
藤澤さんが言っていた、ETU7番の系譜。
バッキーは、タッツミーの"何かやってくれる期待感"の持てる選手という意味では、確かに7番の系譜を受け継いでます。
・・・フェルナンド的な意味合いで、7番の系譜にならなくて良かったなぁと(笑
※
バッキーのパスに追いつくことができず、文句を言ってみたものの、ちょっとそれを反省して、2回目は、しっかりと(ザッキーのほうから)アイコンタクトとして、バッキーのパスを受け、クロスを上げたザッキーのシーンはよかったですね。
・・・というか、その謙虚に思い返す気持ちを、両サイドバックにも持ってあげてください(笑
※
あとは、ざっと箇条書きで。
- やはり、ナッツは、豪快なゴールがよく似合うなー
- この試合のメンバーを見ていると、左サイドにタンさんがいましたが、外されたのは誰だ?
- というか、セリーは? もしかして、大阪戦で蹴られた影響で欠場?
- バッキーがプロを目指した理由に、やはり、サッカーでなければならない理由はなかったですね
- バッキーの高校の監督は、強豪校の監督には見えない(笑
- ゴール決められた大分のGKがボールを蹴り出してるのが地味に芸が細かい
※
さて、来週号については、いよいよバッキーがETUに加入するときのエピソードが見られそうです。
ETUスカウトの笠野氏は、一体バッキーの何に惹かれて、彼をETUへと誘ったのか("いざなった"と読んでねw)。そのエピソードに注目したいです。
タグ : GIANT-KILLING
コメント
いつも、コメントありがとうございます。
バッキーは、微妙にですが(本当に微妙にですけどw)、1巻の紅白戦で、司令塔っぽいところは見せていたので、今回の話も何の脈絡もなく・・・ってことではないと思ってます。
個人的にバッキーには、司令塔というより、アタッカーとして才能を開花させていってほしいな(ただの個人的な好みの話ですw)って思いますが、そのあたり、綱本先生がバッキーをどのように成長させていくのかが楽しみです。
次にスポットが当たりそうなのは、ぶらんさんご指摘の通り王子、もしくは、ドリさんあたりでしょうか。私的には、いつの間にか、石浜にレギュラーの座を奪われてしまった、石神の話も読んでみたいと思ってたり(笑
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いきなりプレースタイルに手を加えるとは・・・
安易でしょ~
村越・黒田&杉江・夏木・椿
キャラのたっているプレイヤーにスポット
あててきたので
次はルイジ吉田ですかね