今週の『GIANT KILLING』#79
2008.08.22 00:22
2週ぶりの今週の『GIANT KILLING』ですが、すいません、今週は、ひとまず雑感のみアップと言うことで。
(※ストーリー部分、雑感も少し追記しました)
自分が意図的に走らされていたという王子のパスの真意を知るも、もうすでに手遅れな感のある平賀。
試合の流れが少しずつ、けど着実にETUの方へと傾いてきている中、どんな展開になってきますかというところで、今週号は始まっていきます。
当初自分が思い描いていた展開と変わってきたからか、途中まであれだけ陽気に振る舞っていたダルファーは、一転、沈黙し険しい表情でピッチを見つめていて、ダルファーの変化をソノダくんも察した様子。
そんなダルファーの様子を見た達海は・・・
「あんたが悩んでいるその時間こそ…… 俺達の時間だ!」
自身の頭の中で描いた通りの試合展開になってきたことに、愉快痛快といったところか。
達海の作戦が明らかにされていく中、放送室から試合を観戦していた、代表監督のブランは、達海の意図を知り、突然に笑い始めます。
ブランは、(ときおり、ピッチで戦う選手たちの様子も映しながら)達海の作戦の意図など、今の試合状況について、通訳君や秘書さんに解説。
その内容を大まかに書いていきますと・・・
達海の作戦のターゲットは平賀。
王子のパスの意図は、スピードのある椿と、その平賀とを競り合わせスタミナを消耗させること。
で、平賀のスタミナを消耗させれば、ETUが(ETUサイドから見て)平賀の主なプレーエリアである中盤左サイドを制圧したようなもの(そのスペースをより突いていくために左サイドバックをフレッシュな選手と交代)。
さらには、中盤で劣勢になることで、片山も守備的にフォローせざるを得なくなる(となれば、丹波も上がって行きやすくなる)。
じゃあそれなら、なぜ平賀を交代させて、フレッシュな選手を投入しないのかという秘書さんの問いに対し・・・
それには、ダルファーの監督としてのスタイルに触れ、大阪はスタメンが固定制で交代のパターンもほぼ同じ(そういった監督、実際にいますよねぇ)で、それは、相手に合わせるのではなく自分たちの哲学を貫くダルファーのやり方からくるもの。
それに、平賀はキャプテンで代えの利かない大黒柱。
そんな選手を代えてまで、勝利を優先させるのか、理想を貫き通し今後の糧とするのか、その狭間で迷っているのではということをブランは指摘。
・・・と、ひと通り説明し終わると、再び試合を見入り始め、完全にひとりの世界に入ってしまいます。
かつて、達海と一緒に少年サッカーを観ていたときのような、感覚的な言葉炸裂しまくってます。
場面は変わりまして、今度はスタンドからピッチを見守る古株サポ(今後は、江戸前応援軍団と表記します)たち。
何か思いついた様子の吾郎は、自分たちの持ち込んだ横断幕を、壁にかけられないなら、手で掲げてみないかとシゲに提案。
まだその中身を知らないというシゲたちと横断幕を広げてみれば・・・
それは、椿の横断幕でした!
(吾郎の独断によるものw)
予想外の中身に、シゲは驚きを隠せませんが、作っちまったものは仕方ねえと、みんなで一緒に全力で椿を応援し始めます。
その様子に気付いた、コータたち3人組もそれに呼応し、椿を応援し始めます。
さぁ、そして、その椿がETUのチャンスを演出してくれそうな予感が!
杉江からパスを受けた王子は、大友がプレスをかけにきたを反転して丹波にパス。
その丹波は、中盤で前を向いてパスを受けられそうな椿へパス。
試合時間の残り少なくなってきたところで、フリーでパスを受けた椿は、ETUの同点ゴールを演出できるのか・・・といったところで、今週はここまでです。
■ 私的雑感
いやぁ、今週言葉は何一つ発してないですが、勝負を優先するのか、己の理想を貫き通すのかで葛藤してる(かと思われる)ダルファーの様子と、(ブランが説明してくれた)その周囲にある背景の描写 を見ていくのが実に面白かったです。
あれだけ陽気なダルファーがシリアスな顔して沈黙してしまっている。
無言であることが、ダルファーの今の心理状況をよ~く表していますよね。
大体は、自分がイメージしていた通りのものだったのですが(#78の記事を参照)、それに加え、明らかになったことは、ダルファーの選手起用は、ほぼ固定されているということ。
まぁけど、選手起用の固定化うんぬん関係なく、中盤の広大なスペースを守備的にカバーできる平賀のような選手は、替えにくいところではあるかなぁと思います。
だけど、現に平賀は運動量が低下し始め、(大阪側から見て)中盤右サイドをETUに支配されてきている。
このまま平賀を使い続けても、ETUにどんどん右サイドを蹂躙されていくでありましょう・・・。
けれども、自分のサッカー哲学を捨ててまで、勝負を優先した采配をすることは、ダルファーのプライドがきっと許さない。
ダルファー大いに悩む!
このあたりのダルファーの心理をあれこれ考えながら読むのが面白いなぁ。
そりゃあ、タッツミーは、そんなダルファーの心理を想像するだけでも、さぞかし痛快でたまらないしょうね。
・・・とはいえ、まだETUはリード"されている"立場なんですけどね。
この先、ダルファーは平賀を交代させるのかどうか。
悩んだ末にダルファーがどんな選択をするのか、注目して見ていきたいと思います。
※
ゴローが発注したという、バッキーの断幕がカッコよかったですね。
ゴローの7番に対する思い入れの強さが感じられてよかったです。
勝手な暴走っぷりがよかった(笑
今は、断幕がないというバッキーだけど、そう遠くない未来、バッキーの断幕が数多く見られるようになっていく・・・ような選手になってくれることに期待したいですね(笑
それと、父親たちに呼応して、子供たちが椿の応援を始めるところが個人的には好きです。
そういえば、"江戸前応援軍団"というのは、吾郎たちのグループの名前だったんですね。
※
前号で、清川に替わって、左サイドバックで途中出場してるタンさんですが、王子の呼び名は、"タンピー"であることが判明しました(笑
あぁなるほど、そうきましたか。
今週号は、まぁぼちぼちタンさんに見せ場はありましたけど、"ここぞ"の場面でオーバーラップしていってクロスを上げるだとか、もうちょっと決定機に絡んでいく仕事をするタンの姿が見てみたいです。
※
さて、来週号に向けて。
スギ→王子→タンさん、そしてバッキーへとパスが渡り。
中盤でフリーで前を向いてパスを受けることができたバッキーは、ここからどんなプレーを魅せてくれるのか?
おそらく、バッキーがETUの決定機を演出してくれるであろうと思われるので、来週号どんな展開になっていくか、ダルファーの動きとともに楽しみにしています。
【↓以下追記↓】
改めて読み返して、ダルファーの葛藤ぶりに、(サッカーマンガ的な視点で)やはりニヤニヤしながら読んでいました(笑
勝負を優先させるのか、己の哲学を貫くことを優先させるのか?
「美しく敗れる事を恥と思うな、無様に勝つことを恥と思え」
とは、かのヨハン・クライフの言葉ですが、まぁそうですね、個人的な希望としては、ダルファーもオランダ人ですし(というか、個人的な好みとしても)、己の哲学を貫いてほしいかなって気持ちはあるんですけど、かといって、勝負を優先する采配をしたとしても、私はそれを決して恥ずかしいとも思いません。
自分のプライドを捨ててまで勝利を求めようとする。
それを決断することは、大きな勇気・覚悟が必要ですからね。
そうしてまで、勝負を優先させる判断をしたことを、誰も責めることはできなはず(いや、誰も責めてなんかいないし、そもそも勝手な妄想で書いてることなんですが、それは気にしない方向でw)。
もちろん、いかなる状況においても、自分の理想を貫き通すというのも大きな勇気だと思います。
実際、ダルファーがどのような選択をするのかは分かりませんが、ダルファーがどちらの意味においても、その"勇気"を見せてくれる決断をしてほしいなぁなんて、私は思いました。優柔不断であれこれ悩んだ上に何も動けなかったというのではなくてです(さすがに、ダルファーにそれはないと思いますが)。
※
放送室において試合を観戦する、ブラン、通訳君、秘書さんの3人のやりとりが面白かったです。 なんというか、通訳君必死すぎだろうと(笑
個人的には、秘書さんは、質問役ではなくて、普通にブランとサッカーの話が通じているような役回りであってほしかった気もしますが、もしそこまで秘書さんが優秀だったら、通訳君なんか必要なくなっちゃいますからね(笑
通訳君が、今後有能なところを我々に見せてくれるときが来るのか、密かに注目して見守っていこうと思います。
※
バッキーからパスを受けたセリーがドリブルで前へと運ぼうとしたら、あっさりと大阪の31番にカットされてしまって、ちょっと切なかったです(笑
この試合は、ナッツがいるので、左サイドでのプレーが多いように思いますが、一応FW登録で出ているのに、ゴール前でパスを要求してもパスが来なかったり、守備では自陣のエリア内まで戻ってきたりと、彼はやはりこういう役回りなんですかねぇ(^^;
・・・といったところで、今週はこのへんで。
来週も、いや、当分雑感のみ先行でアップという形が続いてしまうかもしれませんが、多少遅れても記事は毎回アップするようにするつもりでいますので、気長に待っててもらえるとありがたいです。
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