『ANGEL VOICE 5』 / 古谷野孝雄
2008.06.06 22:30
Amazonおすすめ度:

※多少ネタバレ的要素がありますのでご注意ください
ついて11人が揃った市蘭サッカー部。
5巻は、11人揃っての初の練習試合、八津野高校戦がまるまる収録されています。
感想としては、相変わらず地味なんですけど、じわじわっと熱くされてくれる作品だなぁと(笑
4巻の最後のところで描かれていたセットプレーなど、練習してきたことの成果が出て、前年度インターハイ準優勝の八津野から先制点どころか2点目も奪ってしまう市蘭。
もしかしたら・・・
なんて気持ちが、サッカー初心者組には芽生え始めたりもしましたが、やっぱり現実は甘くなんかない。
元々は調整目的な位置づけの試合とはいえ、相手はフルメンバーであり、あっという間に同点、そして逆転、さらに突き放されていく展開に、戦う気持ちを失い現実的な冷めた発言する広能。
そんな広能のことを殴る脇坂。
険悪なムードが漂うところを、一転させたのは百瀬の見せたキャプテンシーでした。
4巻の感想でも書きましたが、闘将タイプでなく、さわやか系なんですけど、味方を鼓舞し、チームを再び戦う方向へと導いた百瀬のキャプテンシーがたまらなくいいんですよね。
"1つのチームが―― 一気にレベルアップする瞬間"
百瀬のキャプテンシーによって、気持ちがひとつにまとまった市蘭のディフェンス陣たちは、試合の中で大きな成長を見せる。ここまでの、5巻全体の流れがすごくよかったと思います。
※
今回のところで、個人的にすごく気に入っているのが、成田が初めてという、自分の思い通りにドリブルで相手を抜いたシーンです。
なんか、すっげーこの気持ちが分る気がするって・・・思いました(笑
自分のイメージ通りの動きで、ドリブルで相手を抜いたときは、本当に気持ちがいい!
ゴールを奪うのもそうですけど、普段それがなかなかできない人の方が(自分含むw)、その分だけ、快感は大きいんじゃないかと思います。
きっと成田の得た快感も、私側に近いそれなはず(笑
・・・で、成田のそのドリブルは、すぐに相手に見破られ、止められてしまうところが、またよかったです。
「右に蹴りだすの苦手でしょ?」のシーンには笑いました。
この作品の、極端な誇張表現がなく、なるべく忠実に描こうとするサッカー描写が私は好きです。
※
さて、次の6巻は・・・
いよいよ、運命の選手権の県予選が始まっていくようです。
ですが、その前に、また一波乱が・・・。
と、いったところで、続きはまた6巻の感想にて。
個人的には、ずっと言ってるように好きなサッカーマンガではあるんですが、やっぱり絵柄とか、そういった部分で損をしてしまっている印象は否めないですね。
パッと見の先入観だけで"否"と判断されてしまってるとするなら、それは残念なことだと思うのですが、私は好きですし、応援もしていますので、今後の飛躍に期待したいです。
■ 掲載
第34話~第42話
週刊少年チャンピオン2008年4・5合併号~13号
八津野高校との練習試合まで収録
タグ : ANGEL-VOICE
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