『LOST MAN』第1話雑感
2008.05.06 13:50
週刊ヤングサンデー21・22合併号より、"新連載"としてスタートした、草場道輝先生の『LOST MAN』を読んで雑感を簡単にですが、まとめておきたいと思います。
今回の舞台はブラジル。
なんと驚くことに、主人公のマツモトは、臨時教員をやっていました!(笑
・・・もちろん、それは仮の姿なわけですが、今回、マツモトの代理人であるサカザキがターゲットにしたのは、ファゼンタFC。
数年前までは、サンパウロFCとも張り合えるほどの名門クラブだったとのことですが、現在は、近隣の大都市の新興クラブに選手を持っていかれてしまい、かなり厳しい状況にある様子。
その真相は、大都市側の企業家たちが、さらなる利益を求めるために、ファゼンタの土地を欲しているため。ですが、自然に恵まれ、街の古い歴史を引き継いできた、街の人々の誇りも高く、土地を売ることに同意するはずがない。
そこで、大都市側の企業家たちは、彼らの誇りの最たるもの、"ファゼンタFC"を叩き潰せばいいと考え、潤沢な資金をバックに、ファゼンタFCを潰しにかかっている(作中で、そのあたりの具体的描写はないです)。
そこに目をつけたサカザキは、"救世主(メシア)の代理人"として、マツモトを連れてくるのだが、果たして、マツモトは、このファゼンタを、大都市の企業家たちの欲望から守ることができるのか?
で、第2話は、マツモトのお手並み拝見ってことで、マツモトは日本語を教えている子供たちをチームメイトに、ファゼンタFCのメンバーたちと勝負するといった展開になっていきます。
※
1話目を読んだ雑感として、前回の集中連載時の舞台となった、ルーマニアのクラブのときに比べて、舞台の背景描写がしっかりしているかなぁと感じました。マツモトも臨時教員として、すっかりと溶け込んでいますしね(笑
んで、気になるのは、サカザキは、なぜ、ターゲットにファゼンタFCを選んだのか?
ということ。
「あなた方と同じルーツを持つものとして力になりたい…」
という、サカザキの台詞を、素直に受け取っていいとも思えないしなぁ(笑
かといって、前回のように、ふっかけられるような資金の出所があるとも思えないし・・・。
今、個人的に気になってるのは、そこですね。
※
サッカーマンガとして、この作品を見た場合・・・。
草場先生の描くサッカーマンガですし、選手同士の駆け引きの部分だとか、要所ではそれなりに楽しませてくれるだろうとは思っています。
ですが、マツモトの実力レベルは、前回すでに・・・。
超越しすぎな感が強いんですよね。
前回を見る限りだと、『ファンタジスタ』のときに、私自身が一番の魅力だと感じていた、"勝負を決する創造的なひらめきの瞬間"を描いたドキドキワクワク感を期待していくのは、ちょっと難しいのかなぁ と思っています。もう少し見ていかないことには、なんとも言えないですけどね。
とりあえずは、サッカーマンガとしては、ちょっとだけ引いたスタンスから、登場人物たちのやり取りを楽しみながら(そこも個人的には好きなところ)、ターゲットとなるクラブの行く末を見守っていくという読み方をするのがベターなのかなという感想です。
読み切りから連載を勝ち取ったってことは、前回が高い評価を得ているからだと思われますし、作品が少しでも長く続いてくれればいいなぁと思っています。これからの展開に期待しましょう!
タグ : LOST-MAN
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