『GOLDEN★AGE 7』 / 寒川一之
2008.03.05 22:32
『GOLDEN★AGE』7巻のレビューなのですが、例によって、あまり記事の作成にあまり時間を割けないため、"今回ここだけはどうしても書いておきたかった"部分を中心にまとめていこうかと思います。
7巻も、6巻に引き続き、東神学園との県大会予選決勝戦が描かれています。
唯を始めとして、トラにナリアちゃんの元シーサペンツのJr.ユース組に、実は東神の監督もスカウトしようと狙っていたという蓮葉、そして実質主人公的存在(?)の近江など、前年東神学園に26点を取られて大敗したチームらしからぬ実力者たちが揃うかもめ中ですが(笑)、6巻までの展開ですでに2点のリードを奪われた状態から、逆転勝利を収めることができるのでしょうか?
・・・といった感じで、東神学園戦のクライマックスまで収録されています。
※
今回は、試合描写がほとんどで、その内容も面白かったと思います。
ですが・・・
内容が面白いと思えるからこそ、その作画の躍動感のなさがサッカー描写の魅力を半減させてしまっていることを、強く残念に思ってしまうんですよ(好きなサッカー描写のシーンもあるんですけどね)。
それを今回、一番に感じてしまったのが、唯の決勝ゴールを決めたシーンです。
東神DF3人のマークを受けていた唯が、近江の意志を持った全力ダッシュにほんの一瞬気をとられた東神DFのスキを突いて、マークを外し、トラのパスを受けてゴールを決めるというシーンなのですが・・・
あそこはですね。
サッカーマンガとして、唯の手品師(トリックスター)と呼ばれる凄さ、または、東神DFサイドからすればほんの一瞬スキを作ってしまうだけであっという間にゴールまで持っていかれてしまうという唯のプレーの恐さというものを、作画でもしっかり説得力を持たせなければいけなかったシーンだったと思うんですよ!
というか、私自身"読んでいてゾクッとしたかった"というのが本音かな。あの場面は。
その直前の、近江の強い意志を持った全力のオーバーラップが非常に気に入ってただけに(このプレーについても書きたいのですが、時間の都合上カットします・・・こうなるんだったら、連載雑感のときに書いとけばよかった)、なおさら、拍子抜けしてしまった感がありました。ここで、もっとゾクッできるだけの説得力があったら、本当に最高の場面だったろうと思うだけに、そのあたりが、すごくもったいない。
まぁ、けど、G☆Aのキャラクター同士のやり取りとかは何気に好きで(最初はそうでもなかったですが、読んでるうちに馴染んでしまいましたw)、作品の世界観的にも、この絵柄がしっくりくるというのはあるんですけどね・・・。
絵柄そのものは変わらなくても、サッカー描写で説得力を持たせるための表現の工夫はあれこれできると思うので・・・まぁ、その、自分で出来もしないくせに無茶苦茶なこと言ってるなとは思いますが、個人的には応援してるので、頑張ってください!(苦笑
※
あとは、「ボクはミスしませんよ」の、近江のように派手に目立つわけではないけれど、ピリリと効いた存在感を見せる蓮葉のシーンがすごく好きだとか、甲斐の"そこは勝負するところじゃないだろう!"という場所で唯にボールを取られたシーンに吹いたとか、おまけマンガの三国志の話とか(そこでも、司馬懿役で出てくる蓮葉が効いてますねw)、ミヤッチのキャラ紹介あたりが印象に残っています。
※
次の8巻は、新展開へと突入していきます。
新キャラも、あれこれ登場するのですが、そのあたりについては、8巻のところで書いていきたいと思います。
7巻は、好きなところだったので、もうちょっと時間をかけて書きたかったところですが、個人的に主張しておきたかったところに絞って、手短にまとめさせてもらいました。
■ 収録
GOAL57~66
週刊少年サンデー2007年32号~42号
東神学園との決勝終了後まで収録
タグ : GOLDEN★AGE
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