『キャプテンどんかべ 3(完結)』 / 大石普人
2007.01.07 13:50
個人的には、結構好きな作品だったんですけど、残念ながら最終巻となってしまいました。そんな、『キャプテンどんかべ』の第3巻。
高校総体の県予選、負ければ廃部の条件で校長から部としての認可をもらった、どんかべ率いる奥寺第二高校サッカー部(以下、デラ高)。 その、初戦の相手は、県でナンバー2の強豪、高城工業・・・
ほぼ初心者ばっかりのデラ高には、圧倒的不利な状況であるけれど、チーム唯一のホンモノプレイヤー、U-17代表の肩書きを持つ渚潤を中心に、上手くハッタリを駆使して、なんと、前半を1-0のリードで終えます(主人公のどんかべはサブスタートでフィールドにこの時点ではいませんがw)。
しかし、そんな見せかけのハッタリは、そう長くは通用しない。
ホンモノは潤だけで、残りはニセモノであることが見破られ、後半に入って徐々に劣勢に立たされてしまいます。
そのニセモノを見破ったのは、中学時代、どんかべやまっつん(どんかべの友人であり、デラ高サッカー部のDF)を、FKの壁にするなどパシリ的に使っていた杉村というFWだったりするわけですが・・・
"万年補欠のニセモンが・・・
調子に乗ってんじゃねェよ。"
杉村が、まっつんとの競り合いの中で言い放ち、シュート体勢に入るところを、まっつんが、最後粘って頭から突っ込んでかろうじてコーナーへ逃れます。
サッカーをやっている。
初めての公式戦を、みんな本気で戦っている。
"僕たちは・・・
ニセモノなんかじゃない!"
と、このまっつんのセリフ。
これこれ、これですよ!(笑
例え、ダサかろうが、カッコ悪かろうが、泥にまみれても、体を張って全力でボールを追いかける姿勢。
そのハートが、私をすごく熱くさせてくれるんですよね。
形はどうであれ、こういう気持ちを前面に出して戦うのって、やっぱり私は大好きなんだよなぁ(笑
この後、結局は試合に敗れてしまうんですけど(それが、この作品らしいな)、彼らのハートは周囲の人たちの心を動かし、なんだかんだで、部を存続させることができました。
私的に、この流れで、ストーリーが合宿へと進んでいくのを見て、当時、これで打ち切りは回避できたのかな~なんて思っていたんですが・・・
結局は、そうならずに、フィナーレへと向かっていきます。
そこからの展開は伏せておきますが、イングランドのチームからオファーが来ていることが発覚した潤と、デラ高サッカー部員たちのエピソードは、感動すること間違いなし!
リアル系サッカーマンガとうわけではなく、作画やイロモノ系が多いキャラクターなどは、決して万人受けしないとは思いますけど、初心者だらけの弱小サッカー部がひとつになって戦っていく姿、その熱意は十分伝わってくる作品だと思うので、興味を持ってくれた方は、ぜひとも読んでみてくださいね(笑
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