今週の連載雑感(2007年12月3日~12月9日)(1)
2007.12.09 16:31
■ 今週の雑感リスト
- LOST MAN
- 清く正しく美しく
■ LOST MAN
短期集中連載の5話目、最終回となりました。
後半になっても0-0のまま試合は経過。
試合は残り5分。
マツモトの高い攻撃能力を恐れ、結局ここまで、積極的に仕掛けていくことができなかったキヴ。
けど、前半のマツモトの仕掛けは偶発的に成功したものであって、それをキヴが勝手に必要以上に恐れてしまっていたとのこと(実際のところはどうか知らないが、自分は心理戦を仕掛けていたわけでないことを、キヴに告げています)。
そして、マツモトは、再びドリブルで自ら持って上がっていきます。
右サイドから上げたクロスは、前半シュートを外したエルヴィン・・・にではなく、アウトサイドにボールを曲げ、シュートを狙ったのか・・・と思いきや、ボールをゴールポストに当て、そのリバウンドを自らシュートを放ちゴール!
場面は変わって、数ヶ月後・・・
監督が止める中、クラブハウスを去るマツモトたち。
その先には、パレスFCの選手たちの姿が・・・。
クラブを一部昇格へと導いたマツモトに、 お別れ言葉を??
いや、決してそうではなく、クラブを昇格させ、無能な監督をクビにすることができなかったばかりか、一部に昇格したクラブに自分たちの居場所がなくなってしまうことなど・・・
"結局、お前のやったことはチームにとっては無意味だったんだよ"
と、元チームメイトたちに言われてしまうマツモト。
そんな物の言い方に志乃は怒りますが、サカザキは、このたびを続けている限りお前に仲間などいないと言い、それにうなずき、寂しげにその場を去っていくマツモト。
そして・・・
マツモトを元気付けようと、日本からたこ焼きセットを送ってもらった志乃が、オフィスの鍵を開けドアを開けると・・・
そこは、机があるだけの人気のないオフィスとなっていました・・・
志乃は机の上にある封筒を見つけ、中にお金が入っている確認すると、事の意味を察した志乃は寂しそうに涙を流します・・・
その頃、マツモトとサカザキは飛行機の中で、次なる目的地はブラジルのサンルイスFCであることを告げるサカザキ、ふたりを乗せた飛行機の後姿のシーンで物語は、ひとまず完結です。
※
いくつか思うところはあるのですが、まず、自分が一番期待していた、マツモトがいかにして、パレスFCを勝利へと導くのかという、その部分のサッカー描写に関して言うと、自分でクロスを上げてポストに当て、そのリバウンドを自らシュートしてゴールを決めて、1アシスト(5000ユーロ)、1ゴール(1万ユーロ)をゲットしたというやり方は、正直言って萎えました。 キヴとの心理的駆け引きの描写は面白かったんですけどね・・・。
けどこれは、『ファンタジスタ』ではないわけで、それと同じようなものを期待するのは間違ってるのかもしれない(ファンタと同じようなものを描けば、ファンタと変わらないじゃんって突っ込まれてしまうでしょうし)。でも、あれは、私的にはちょっと・・・ですね。短期集中連載で、ページ数的な都合を考慮すれば、それも仕方がないところなのかなぁ・・・。
※
志乃の知らぬ間にどこかへ旅立ってしまうというラストは、だいたい自分のイメージしていた形ではありました。
「私は…ただのバイトだとは、思ってなかったのにな……」
という、志乃のセリフは、すごく切ない気持ちになったなぁ。
その前の、パレスFCを去るときの後味の悪さ、あくまでマツモトやサカザキからすれば、サッカーはビジネスのための手段であり、金さえ得ることができれば、あとはクラブがどうなろうが関係ない的なスタンスも(心のうちがどうであるかはともかく)、少年サンデーでの掲載ではないのだし、あれはあれで十分アリだと思います。
まぁ、今回に関して言えば、5話は短かったですね。
パレスFCのチームメイトとのやりとりは皆無でしたし、もうちょっとクラブの内情を描いてくれれば、最後の後味の悪さは、より切れ味が増したのではないでしょうか。
個人的には、デモンストレーション~契約の流れをもっと短くまとめて、サッカー描写もしくは、キャラクター描写に時間を割いた方がよかったような気がします。サッカーとキャラ描写どちらに重きを置くにしても、もうちょっと深く描いてほしかったところです。
短期的なスパンでクラブを渡り歩いて、いろいろな国のいろいろサッカー、様々なクラブ事情に触れていくというアイデアは、面白いものだと思うので、もうちょっと全体を深く練り込んで、5話ではなく、コミック1冊分ぐらいの長さで、もう一度、マツモトたちの物語を読んでみたいなぁと思います。
元の期待値の高さを考慮すると、今回は"普通"の領域を超えるほどの面白さではなかったと、そう結論付けておきます。
■ 清く正しく美しく
連載2回目。
サッカー的には、何も見どころはなかったです。
サッカーしたいんだけど、留学生として決められたスケジュールをこなさなければならないキッカは、渋々ながらも従いますが、出席した懇親会の場で会った他校の女子生徒たちは、礼儀や言葉づかいなど表面的部分には優れているが、サッカーについてどこか否定的で、キッカを迎えに来た友美を見下すような態度をとったことに、「ココロを大事できないできない人はヤマトナデシコじゃないよ」と激怒するキッカ。それで、その場から抜け出し、最後は友美と一緒にサッカーするキッカのシーンで終わっています。
やはり、サッカーを通じた友情物語というのがメインなようです。
その中で、サッカーをどのように描いていくのかというのが、私の注目したいポイントなので、サッカーに対する作品のスタンスがもうちょっと見えてくるまでは、今後は雑感の更新はしない予定です。一応、作品はチェックするつもりではいますが。
どんな理由があったにせよ、決められたスケジュールから抜け出して、友美とサッカーしてしまうキッカは、私にはわがままに映ってしまいました。気持ちは分からなくもないんですけどね。けど、自分に課せられた義務を放置するのは良くないのではと。いかなる理由があったとしてもね・・・というのが、個人的な感想。
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