『やんちゃぼ~和久実村FCのキセキ~ 2』 / 高田靖彦
2006.12.04 01:22
2巻の帯は、ガンバの播戸竜二選手です。
『これを読んでサッカーはスポーツだけじゃないと感じて欲しい!!』
と、コメントしていて、この作品の魅力を表してるいいコメントだなと思います(笑
サッカーマンガとしてというよりは、作品の舞台である和久実村の人々の人間ドラマという色が濃いですからね。
ただの草サッカーチーム同然のアマチュアの和久実村FCを率いて、合併で消滅する運命にある、和久実村の名をもっと多くの人に知ってもらうために、天皇杯での優勝を目指すそれらのスケールの大きさが・・・
サッカーを通じて織り成される和久実村の人々の物語、なんて言うのかな、人と人とが触れ合う温かみみたいなのをすごく感じて、このあたりがこの作品の魅力というか、私が好きなところです。
和久実村FCの新旧メンバーの軋轢や、小茂田自身の家庭の事情がマスコミに報道され村人たちから不信感を持たれるなど、さまざまな問題が噴出してくるわけですが・・・
いいところも悪いところも、すべてを受け止め、正々堂々自分と向き合って生きる主人公・小茂田登の人間性にも惹かれるものがありますね(多少の野心はあるにしてもね)。
ただ、サッカーという点で言うと、試合シーンはダイジェスト的に進み、サッカーのプレーそのものを語る部分はほとんどなく、それがすごく残念だな~と個人的にはそう思ってしまいますね。
天皇杯を勝ち上がっていくということは、プロチームを相手に(戦力的におそらく)劣勢を強いられながら戦わなければならないわけで、そこを和久実村FCのメンバーたちがどう乗り越えていくのか、そこをリアリティのあるサッカー描写で描いてくれたら、きっと自分の中で最高クラスになると思うんだけどなぁ・・・という気持ちがすごくあるので。
作画についても、相変わらず線がぶっとい!(笑
けど、これはこれで悪くはないです。
侑剛さんという小茂田の恩師的な人が出てくるのですが、その人が王監督にそっくり(アビスパの布部にも似てるかな)で笑いましたが。
作品の知名度は、めちゃくちゃ低いのですが(試し読み推奨で書店にビニール袋をかけるなというほど売り込むのに必死だったりするし)、大人でも読みやすいマンガとして十分面白いと思うので、ぜひ一度チェックしてもらいたいなと思います。
タグ : やんちゃぼ
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