今週の『GIANT KILLING』#125
2009.07.30 23:47
単行本11巻は、好評発売中です!
それから、今週号のモーニングには、9月開催分のジャイキリシートの募集要項が掲載されていますので、興味のある方はチェックしてみてください。締め切りは8月7日までとなっています。
(参考リンク:「GIANT KILLINGシート」でサッカーを観よう! 9月開催分の募集開始です。)
タグ : GIANT-KILLING
今週の連載雑感(2009年7月20日~7月26日)
2009.07.26 16:51
■ 今週の雑感リスト
- ANGEL VOICE
ごめんなさい。
急遽外出することになり、帰宅後自分が更新できる状態かも分からないので(苦笑)、今、手早く簡単にですが更新しておきます。
【↓以下追記】
本当、慌てて更新したので、いろいろミスってた部分がありました(修正済み)。
メールの返信も日曜中にしたかったのですが、状況がそれを許さず、遅くなってしまって申し訳なく思います。
【↑追記終了】
タグ : ANGEL-VOICE
『GIANT KILLING 11』 / ツジトモ (原案・取材協力:綱本将也)
2009.07.25 14:14
※ネタバレ要素が含まれていますのでご注意ください
※各回のもっと細かい感想を読みたい方は、連載を読んだ当時に書いている、今週の『GIANT KILLING』の過去ログをご覧になってください(連載を読んだ当時に書いているものなので、多少間違いなどには目を瞑っていただけるとありがたいです)。
リーグ戦第13節、アウェイでの川崎フロンティア戦。
王子、村越と主力2人を欠く布陣を強いられているETUは前半、椿を囮に使う作戦がはまり、試合を優位に進めていくものの、カン・チャンスのゴールで0-1とリードを許している状況。
後半に入り、ETUの作戦が相手にバレてしまい、試合の流れも川崎が支配し始めてきた中で、ETUはどんな戦いを見せていくのでしょうか・・・といったところで、11巻は始まっていきます。
11巻は、川崎戦の決着、14~16節の状況を間に挟んで、リーグ前半戦の折り返しとなる17節東京ヴィクトリー戦のキックオフ直前の話まで収録されています。
※
王子と村越がいない状況で、 達海は、先日のカレーパーティーでよく働いてくれた選手、 すなわち、クラブへの想いの強さでメンバーを選んでいました。
その結果、スタメンに抜擢されたのが、これまで出場機会の限られていた、 石神、堀田、堺という年長組の選手たち。
そんな彼らが期待に応え、同点ゴールを奪ってくれました!
開幕スタメンでありながらも、すぐさまポジションを奪われ、 これまで作中でもまともな出番すらなかった石神。
飄々とした軽い言動が持ち味(?)の石神ですが、 ディフェンスラインを上げるように声をかけたり(その理由がらしくて笑えます)、 同点ゴールの場面では、サイドの裏のスペースを突いてオーバラップを仕掛け、 ゴールにつながるクロスを上げるなどの活躍を見せてくれます。 ゴールの起点となった堀田のパスを引き出したのも、石神が堀田に声を掛けたからこそのこと。
それから、椿の台頭により、ベンチに居る時間が増えることになってしまった堀田。
決して、実力的に劣っているわけではないですが、いつしか、自分の限界を決めつけ無難なプレーに終始する選手に。 しかし、ポジションを奪われた椿と一緒にピッチに立ちプレーしたことによって刺激を受けた堀田は、 石神の後押しされる言葉もあり、チャレンジする縦パスを送るようになっていく。 同点ゴールの場面では、右サイドの裏をオーバーラップしていく石神に、 起点となる40mぐらいのロングパスを見事に通します。
そして、常にコンディショニングに気を配り、 最もプロフェッショナルな姿勢を見せていた選手でしたが、FWのポジション争いでは3番手という立場で、 出場機会が多いとは言えなかった堺。
その堺は、同点ゴールを決めるという大仕事をやってくれます!
石神のクロスから世良がヘッドを落としたところに走り込み、 飛び出してきた川崎のGK星野の動きを冷静に見極め、ちょこっとボールを右足のアウトサイドでずらし、かわして、がら空きのゴールに落ち着いて流し込みゴールを決める。渋くてカッコいい堺らしいゴールでした。
連載で読んだときも泣きましたけど、
単行本で読み直したときも、この瞬間はやっぱり泣きました。
6巻で堺の言動を見たときから、ずっと活躍してくれることを願っていましたし、この瞬間をずっと待っていましたからね・・・。とにかく、心の底から溢れ出してくるものを止めることはできませんでした。
丹波がゴールに絡んでなかったことがちょっとだけ残念な気もしますが (まぁ、タンさんは彼らより出番多いからね)、 この試合スタメンに抜擢された年長組3人がそれぞれ特徴を活かしてゴールを奪ってくれたことは本当最高でしたね。
椿や赤崎といった、若くて才能のある選手が未知なる可能性を見ていくというのは、 ものすごくワクワクさせてくれるものがあります。
けど、そればかりじゃなくて・・・
「カッコイイとこ見せてくれよ お前らが活躍するってことは……
若手が伸びるのと同じくらい… クラブにとっての希望なんだ」
と、達海も言ってますが、その機会は少ないとしても、 生え抜きのベテラン選手が活躍を見せてくれるというのも、クラブを応援している立場からすれば、それはそれで大きな喜びなんですよ!
そういうところにも、スポットを当てて描いてくれることを嬉しく思いました。
クラブを大切にする選手を“信じる”というのは、監督マンガという視点からすれば、 説得力も何もあったものではないかもしれないですが(現に試合には負けてしまってますしね)、 “クラブで戦う!”という理念の下に行動する、そんな達海を私は支持したいです。
10巻の感想でも少し書きましたが、達海が現役時代ETUでプレーして、サポーターから多くのものをもらってい“クラブで戦う!”ということの意味を身を持って体感しているからこそできることなのかもしれないですね。
現実は、なかなか理想通りにはいかなけれど、こういうのは、とても素敵なことだと私は思いますね。
※
一方で、村越が出場停止のため、キャプテンマークを巻いている椿。
前半は、達海の作戦通り、囮として動いていましたが、後半作戦が相手にばれてしまい、マッチアップしている八谷が本来の動きを取り戻したのをきっかけに、自分の存在を自問する椿。
今までの彼だったら、そこで下を向いたままだったかもしれないけれど・・・
自らの意志でプレーを変え、仕掛けの動きを増やしていくことよって、川崎の傾いた試合の流れを徐々に取り戻していくという、椿のメンタル面でのステップアップを見ることができたのが良かったですね!
試合の流れ的には、いい方向に傾いていきましたが、終了間際に川崎のレアンドロに決められ、結局試合には敗れてしまいます。
まぁ、フットボールなんてそんなもんさー。
悔しいけれど、内容が良くても勝てるとは限らない、それがフットボールの真理というもの。
ですが、負けてしまったとはいえ、得たものも多いです。
椿のメンタル的な成長もそうだし、年長組もさらなる伸びしろを見せてくれたことで、チーム全体の底上げにもなりました。チームとして、ひとつの成長のステップを踏むことができたという点で、大きな意味のある川崎戦となりました。
そのことは、その後の試合で、選手たち自身が証明しています。
いや、本当の意味で証明されるのは、その先の東京ダービーってことになるのでしょうが。
※
毎回の恒例になっている、初版限定ステッカーは、“夏木アクロバティックステッカー”です。
同じく巻頭部分には、『突撃!! となりの松原さん』という、子供が5人と暮す松原家の日常話を描いた5コママンガが掲載されています。「男は…そうある“べき”だ」という松ちゃんの言葉には、ある種の深さが感じられて笑ってしまいました。
おまけカットも合わせて要チェックです。
個人的には、ペペの似顔絵のやつが一番好きです。
※
続く12巻では、まるまる東京ダービーが描かれていきます。
なかなか思うような結果が残せず苦しんでいる王者・東京ヴィクトリーに対し、川崎戦以降いい流れで来ているETU。今回は、アウェイでの対戦ということで、圧倒的な緑色のサポーターたちの前でどんな戦いを見せてくれるのか。
単行本派の方は、巻末の次回予告を眺めながら(いつもながら、この手作り感がいいなぁ)、12巻は講談社のコミック発売予定リストを見る限りでは8月・9月のではなく、いつも通り10月になると思われますが、楽しみに待っていてください!
■ 掲載
#98~#107
週刊モーニング2009年7号~16号
東京ダービー、選手入場シーンまで収録
タグ : GIANT-KILLING
今週の『GIANT KILLING』#124
2009.07.23 22:32
単行本11巻は、本日7月23日発売です!
感想の方は、もう少しお待ちください。
今週号のモーニングに、11巻のカラー広告があります。 11巻の表紙を加工ものなのですが、これはこれでなかなかカッコいい出来になっているので、普段は単行本派の方も興味があればチェックしてみてください。
タグ : GIANT-KILLING
情報と更新予定
2009.07.23 01:09
ゲキサカのニュースに、中村憲剛選手が、『MAGiCO』の佐久間力先生のインタビュー取材を受けたという記事が載っていました(携帯サイトなので、記事のリンクは貼れません)。インタビュー記事は、月刊少年ライバル10月号(9月4日発売)に掲載されるようです。興味のある方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。
私思うに、講談社は、せっかくゲキサカを運営しているのだから、ジャイキリばかりではなく、他のサッカーマンガについても、もっと積極的に取り上げればいいのに・・・なんて思ったりします(時々、好きなサッカーマンガのアンケートはやってますけどね)。
※
最近、『大分トリニータ物語』の単行本についての検索ワードが多いのでその話を。
最終話が掲載されたBJ魂には、単行本が7月発売に出る書かれていたのですが、今のところ7月はおろか8月のコミックの発売予定リストにもその名を見つけることができません。
発売が決まれば、右サイドバーの単行本の発売予定リストに入れておきますので、また1ヵ月後ぐらいにでもチェックしに来ていただければと思います。
※
さて、日付が変わったので、ジャイキリ11巻は本日発売となるわけですが・・・
実質1年ぐらい放置状態になっていた、ジャイキリまとめ・登場人物(ETU編)の記事を、ようやく改訂しました。とりあえず、11巻の発売前に完了できてよかったー(笑
あまり変わり映えしてなかったり、どうにも書きようのない人物もいたりしますが、ほぼ全員リニューアルはされています(特に選手関連)。今回は、コンパクトに美しくまとめたいと思っていましたが、結局いつも通りグダグダになってしまったなというのが反省点。つい、あれもこれも言葉をつぎ込みたくなってしまうんですよねぇ・・・(苦笑
文章が、客観ではなく主観に傾いているのは、一個人ファンが書いたものということで、それが仕様だと思ってください。というか、(個人サイトは)そうじゃないと面白くないと思っているので。
ご意見、ご感想、異論などは、いつでも受け付けていますが、何かございましたら、管理人までご連絡ください。
単行本11巻の感想は、書くことのイメージは大まかに固まっているとはいえ、今週のジャイキリの更新があるので今日は無理です!(きっぱり)
できれば金曜日中にやりたいですが、最悪でも日曜の夜までには何とかしたいと思ってます。
『GOLDEN★AGE 14』 / 寒川一之
2009.07.20 21:09
※ネタバレとなりうる要素を含んでいる可能性がありますのでご注意ください
完結するなどの情報があったりもしましたが、まだまだ続きます、『GOLDEN★AGE』14巻の感想です。
サエグサ杯予選リーグの3戦目。
対戦相手は、唯の実兄である出雲光、トレセン編にも登場した唯と同等の実力を持つ丹波を擁する、優勝候補の大本命・横浜ドルフィンズjr.ユース。
U-15世代最強チームとの対戦を前に、トラやナリアちゃんといった元シーサペンツJr.ユースのふたりですら平常心を失う中、まずは、先制攻撃を仕掛けようと目論む唯と近江。そして、キックオフ直後、唯がドルフィンズのDFラインの手前に落とす絶妙なロングパスを送るが・・・といったところから14巻は始まっていきます。
※
まずは、その先制攻撃から奪うゴールの場面が好きですね。
DFラインの手前でバウンドさせて、それを近江のズバ抜けた身体能力を活かして競り合い落としたボールを蓮葉が決める。ゴールへ結びつけるプレーのアイデアと、絶妙な飛び出しからしっかりとゴールを決める蓮葉がいいです。
そして、そのゴールが、かもめ中の他のメンバーたちに勇気を与えることになるのですが、しかし、圧倒的な強さを誇るドルフィンズは、それに動じることなく、すぐさま丹波のゴールで同点に追いついてきます。
ドルフィンズのスピーディーな展開についていけず、動揺を隠せないかもめ中ディフェンス陣ですが、ここで強さを見せてくれたのはナリアちゃん!
決定的なピンチを体を張って防ぐなど(というか、GKの徳ちゃんのさらに背後から飛び出して止めるとかカッコよすぎる!)、その身体の強さもさることながら、心の強さも見せドルフィンズの攻撃を最後に食い止める。そのプレーに周囲も刺激を受け気持ちを取り戻し、ゲーム流れを引き戻していく・・・ここもすごく好きなところです。
※
そこからは、唯と光、かもめ中とドルフィンズ、チームをそれぞれを引っ張る兄弟対決の構図が強まっていきます。
敵味方の力を正確に判断し、すべてを自分のプラン通りに進め、チームの100%を引き出す兄の光。
選手の力を決め付けず、いつだって仲間が120%の力を出せると信じてプレーする弟の唯。
この両者が、それぞれの持ち味を見せていきます。
光は、プロとしてプレーしているし、カカばりの高速ドリブルなどプレーヤーとしてすごいところを見せてはいるのですが、完全無欠な主人公の唯の前では、どうにも小者的な存在に見えてしまうのが、個人的にはちょっと残念かなと思いました。
性格的なもの含め、光自身に難点がある部分があるのは確かなんですけど、もう少し上手くキャラを立てることができたのではないかという思いがあります。このあたりは、今後のストーリーの中でフォローされていくことに期待したいです。
先制点を奪いながらも、一時は1-3とリードを許しますが、近江のゴールで1点差に。
今こうして読み返すと、トニオとの特訓の成果が、すでにこのゴールで出ていたんだなってことに気付きました。近江と相手GKとの接触は、近江のファールじゃないかと最初は思ったりもしていましたが、ファールを取るとするなら、むしろ進路を塞いでしまったGK側にあるように見えますね。まぁ、何にしても、これも近江らしいゴールだなと思いました。
ここから、何とか同点に追いつくために、攻めるかもめ中に、守るドルフィンズという形になっていきますが、この先の展開は、15巻で描かれることになります。
※
今回は、本編に加え、単行本用に描き下ろされた読み切り、『燃えろ!! 蓮葉くん』が収録されています。
内容は、おそらくG★Aファンの要望が多かったであろう、蓮葉と近江の出会いを描いたもので、小波のお仕事の場面や、蓮葉の妹である依々子(“いいこ”と読む)も登場します。
・・・ごめんなさい、依々子は、どうしても女装した蓮葉にしか見えn
蓮葉に関しては、これまで何かと謎の多い人物だったので、家族のことも含めていろいろ知ることができるのは、G★Aファンには満足の内容だと思います。まぁ、何と言いますか、蓮葉家恐るべし!(笑
ただ、ひとつ残念なのは、この読み切りが収録されたことによって、いつも楽しみにしてるおまけまんがが載ってなかったことですねー。個人的には、すごく楽しみにしているものなので、次は掲載されるといいなと思います。
※
さて、続く15巻では、まだ連載の方が単行本の収録範囲まで進んでいないので何とも言えないですが、ドルフィンズ戦のクライマックスまで描かれることになると思います。
隔週での掲載なので、どうしても単行本が発売されるまでのインターバルが空いてしまうのが残念ではありますが、気長に待つとしましょう。
■ 掲載
GOAL127~GOAL134
ソク読みサンデー2009年1月21日配信号~3月4日配信号
クラブサンデー2009年3月25日配信号~5月5日配信号
かもめ中が2点目を奪い(2-3)、ドルフィンズを押し込み始めるところまで収録。
+
【描き下ろし読み切り】『燃えろ!! 蓮葉くん』
タグ : GOLDEN★AGE
今週の連載雑感(2009年7月13日~7月19日)
2009.07.19 14:40
■ 今週の雑感リスト
- GOLDEN★AGE
- LOST MAN(スピリッツの発売日の都合で今回は2話分更新)
- ANGEL VOICE
- 龍時
今週の『GIANT KILLING』#123
2009.07.16 23:34
最新単行本11巻は、いよいよ来週の木曜、7月23日になります。
表紙の画像がどんな感じになるのか、今から楽しみですね!
記事アップして早々、私がのんびりアイス食べている間に拍手コメントくださった方ありがとうございます。amazonに表紙画像きてました。というか、今回amazonはやっ!(笑
例によって、一番でっかい画像を。
タグ : GIANT-KILLING
『ANGEL VOICE 11』 / 古谷野孝雄
2009.07.12 20:53
Amazonおすすめ度:

※ネタバレとなりうる要素も含んでいますのでご注意ください
ストーリーの大きな山場を迎えている、『ANGEL VOICE』11巻を読んだ感想です。
全国高校サッカー選手権千葉県予選は準々決勝。
ここを勝ち上がれば、サッカー部存続のためのノルマでるベスト4入りが達成となるのですが、その準々決勝の相手は、高校サッカー界の王者である船和学園。
しかも、前半の早い時間帯に3点を失ってしまい、まだ時間は残されているとはいえ、状況はかなり厳しいと言わざるを得ません。まずは、1点を返さなければ・・・というところから、11巻は描かれていきます。
※
読んだ感想としては・・・
熱いです。
とにかく、胸を熱くさせてくれます。
テーマとしては、“いかなる状況でも決して諦めずに、全力で戦い続ける”という、これまで市蘭サッカー部のメンバーたちが何度も見せてくれたものです。
ですが、ストーリー的にサッカー部運命を決める船学戦だからというのもありますが、その熱量が巻を重ねるにつれて、どんどん加速していっているところが本当にすごいなと思うんですよ!
それを象徴するのが試合後半・・・
前半を0-4折り返した市蘭イレブンは、後半開始10分で持てる体力すべてを出し切る決意で後半を迎えます(文章の都合上割愛しますが、ハーフタイム中のエピソードも見どころです)。
決死の覚悟で臨んでいることもあり、船学を押し込み、惜しいチャンスを何度か作りますが、船学のGK・皆川によって防がれ続け、どうしてもゴールを奪うことができません(この皆川という男、市蘭視点見ている側からすれば、本当憎たらしくてたまらない)。
そうこうしているうちに、タイムリミットを迎えた後半11分。
市蘭は、1点を奪い返すどころか、逆に船学の古川(ゴザル君)にディフェンスラインを破られ、飛び出してきた所沢の頭をふんわりと越える、決定的なループシュートを打たれてしまいます。
ですが・・・
「ゴールラインを割るまで得点じゃねえんだよ!!」
と、みんなで(画を見る限り8人います!)ゴールラインを割るギリギリまで諦めずにボールを追いかけていく・・・まず、この場面にグッときました。
けれど、現実には無情にもゴールが決まってしまう・・・。
(シンゴは別として)メンバーたちは、この失点の示す意味を理解しているはずです。
それでも、まだ可能性残されていると信じていたいからだと思います。「あと10分走れ!」という言葉を求めて、彼らは監督である黒木の方を見つめます。
しかし、黒木は、「これ以上走れ!」と、メンバーたちに言うことはできませんでした。
ここまで諦めることなく、自分たちの限界を超えて走り続けてきた彼らに、黒木は、これ以上のものを求めることはできなかったんです。
・・・支えとなっていたものが失われ、“廃部”が現実味を帯びた状況となり、とうとう心が折れてその場にへたりこんでしまう脇坂・・・そして、広能。
読んでいる私の方も、彼らの心情を思うと、涙を流さずにはいられなかったです。
そんなとき・・・、いつもキャプテンの百瀬は、チームを救ってくれますよね。
すでに廃部が決定的となっている状況でも、走り続ける意味・・・
「悔しいから…… 最後まで走るんだ」と百瀬は言います。
「船学を相手にこんな状況になったら
ほとんどのチームが諦めて足を止めてしまうだろう
そんなどこにでもあるようなチームのことを
あいつらが覚えていると思うか?
今走るのをやめたら 1週間もすればオレたちのことは忘れられてしまう
――それが悔しい
チームが出来て半年とちょっと……
短い間だったけど…… 最高のチームだと思う
だからっ…… このチームのことを忘れられるのは悔しい!!
せめてあいつらの胸に刻み込んでいこうよ
市蘭サッカー部が存在したことを
高校サッカー最強チームに思い知らせてやろう
オレたちは―― オレたちはここにいたんだ」
もう、この百瀬の言葉が最高でした。
この自分の気持ちを上手く表現できない自分に本当ガッカリしますけど(苦笑)、最高に心打たれる場面でした。
そんな百瀬の言葉に、市蘭イレブンも息を吹き返し、再び走り始めます。
5点を奪われた後でも、集中を保ったプレーを見せる市蘭のサッカーは、船学の選手たちの心をも突き動かし、大量リードでテンポを緩めるどころか、むしろ本気のプレーを引き出します。
その結果、さらに4失点を重ね、0-9とされてしまうのですが・・・
「――それでも…… それでも走るんだ」
市蘭サッカー部はなくなってしまうかもしれないけれど、せめて、船学の胸に自分たちの存在を刻み付けてやるために、彼らは走り続けるんですよ!
そんな彼らの姿勢は、船学を応援に来た、99.9%の観客の心をも突き動かし、市蘭サッカー部へと声援を送り始めていきます。
この畳み掛けるような心揺さぶられる展開の連続には、居ても立ってもいられない気分になります!
これだけ圧倒的に点差をつけられている試合を、これだけ読ませるストーリーに仕上げることができる古谷野先生は、素晴らしいと思いますね。
とにかく、彼らの諦めずに走り続ける姿を見てあげてほしい!
絶望的な状況でありながらも諦めずに走り続ける彼らの姿に、読者である私たちも、心突き動かされる“何か”を感じずにはいられないはず!
もし自分がこの先、何か壁にぶつかるようなことがあったとき、この船学戦を読んで勇気をもらいたい。私は、読んでいてそのように思いました。
これまで、この作品を何とな~く敬遠していた方もいらっしゃると思いますが、今最も熱いサッカーマンガのひとつなので、まずは、連載誌である週刊少年チャンピオンをパラッと立ち読みするところからでもいいから、作品に触れてみてほしいなと思います。単行本で最初から読み始める場合は、2~3巻ぐらいまでは見てほしいです。
もう本当、この熱くなりっぱなしの気持ちをどうしてくれようか?(笑
(その気持ちが高じて、簡易まとめを作っちゃたわけですが)
この作品が、現在一番売れてるサッカーマンガの半分どころか、4分の1も売れていないというのは不思議な話です(もちろん、それには相当の理由があるはずなんですけどね)。
今回は、文章の都合上カットしましたが、試合中にシザースをマスターしていくシンゴの描写、ルカ姐さんと校長のやり取り(姐さん男前すぎっす)、ヘタレキャラから格段の成長を見せてきてる脇坂の名言、ハーフタイム中の麻衣の歌なんかも良かったと思います。
※
さて、続く12巻は言いますと・・・
試合の結末が描かれていくのですが、後半33分の時点で0-9というスコア・・・。その数字が示す意味というのは、言葉にするまでもなく想像できるかと思いますが、まだ試合は終わっていません!
その後の展開も描かれますが、それよりも、いかなる状況でも全力で戦い続ける市蘭サッカー部のメンバーたちの姿を、まずは最後まで見届けてあげてほしいなと思います。
■ 掲載
第88話~第96話
週刊少年チャンピオン2009年11号~19号
試合終了間際、成田がシザースで辻井をかわすところまで収録
タグ : ANGEL-VOICE
今週の連載雑感(2009年7月5日~7月12日)
2009.07.12 20:52
■ 今週の雑感リスト
- ANGEL VOICE
- うるとらスーパーさぶっ!!
- MAGiCO
- 蹴球少女
『LOST MAN』は、休載です。
今週の『GIANT KILLING』#122
2009.07.10 00:41
すいません、遅くなりましたが今週のジャイキリです。
いつもより早足にまとめたわりに、いつもより長文になっているので、いろいろミスってる部分もあると思うのですが、それは、あとでこっそりと修正しておきます(笑
タグ : GIANT-KILLING
とりあえず代理原稿?
2009.07.09 22:01
今週のジャイキリは、更新時間がいつもより遅くなるので(現在22時・・・日によっては、もう記事をアップしてる時間ですね)、というか、今から記事の作成に取りかかるので、代理原稿ってわけではないですが、とりあえずつなぎとしてひとつ記事をあげときます。
ジャイキリは、日付が変わってからになると思いますが、寝る前にはアップできる予定です。大丈夫です。意地でも寝る前までにはやり遂げます(笑
7月4日発売の月刊少年ライバル8月号に、『エリアの騎士』の番外編が掲載されています。
内容的には、駆たち小学生時代を描いたもので、奈々がアメリカへ飛び立つ前のエピソードが描かれています。1巻で描かれていた、あの場面の真相も明らかになっています。普通にいい話にまとまってます。
いずれ単行本にも収録されるかと思いますが、興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
そのついででもいいので、『MAGiCO』もチェックしてみてください(笑
※
あとついでにもうひとつ。
というか、こういうときのために、取っておいたものがあるのさ!(笑
先日、『VIVA! CALCIO』について調べていたら、こんなものを見つけたので、ビバカル読んだことがあって、今お時間のある方は、ちょっとやってみてもらってもいいですか?
4択問題なのですが、合格率が示している通り結構難しいです。
VIVA!CALCIO ビバ!カルチョ powerd by けんてーごっこ
・・・
正直に言うと、私は4問しか分からなかったです・・・orz
私は、Q4、6、9、10が正解でした。
正解したところは、一応、全部記憶の中に残ってるものでした。
ブルーノの父親の名前の選択とか、「なんか全部嘘くさいな~」とか思ってたら、全部登場していた名前だったのには思わず苦笑い。・・・正直、「おっさん」としか覚えてなかったなぁ。
シーナの高校時代は、トイレのモップ被って、フリットのものまねをしていたシーンしか覚えてません!(笑
いやぁ、これ合格できた方はすごいです。
私もこれを機に、もう一度ビバカルを読み返して、復習したいと思います。
・・・ということで、ひとまずこれにて。
今週の連載雑感(2009年6月29日~7月5日)
2009.07.05 15:34
■ 今週の雑感リスト
- 龍時(新展開スタート)
- GOLDEN★AGE
- LOST MAN
- ANGEL VOICE
- うるとらスーパーさぶっ!!
『未来のフットボール』の最終話に関しては、こちらの記事で書いています。
単行本化することはすでに決定していますが、発売日に関して、7月3日の配信で情報が出るかなと思っていたんですけど、今のところ情報は出てませんね。そのあたり、明らかになったら、情報を載せたいと思ってます。クラブサンデーでの最終話の配信が9月2日までとなっているので、発売はそれ以降になるものと思われます(現に、7~8月のコミック発売のリストにはありません)。
今週の『GIANT KILLING』#121
2009.07.02 23:02
最新単行本11巻が、7月23日(木)発売になりますが。毎度恒例となっている、初版限定ステッカーは・・・
“夏木もじゃもじゃ11ステッカー”
だそうですー。
もじゃもじゃは、ナッツの頭のことを指しているのは分かるのですが、それがどうステッカーとしてデザインされているというのか。11巻に収録されるあのシーンを単行本で読み直すのもすごく楽しみにしているのですが、どんなステッカーに仕上がっているのかも非常に気になるところです。
それと、モーニング本誌には、ジャイキリシートの8月開催分の応募要綱も掲載されています。締め切りは、7月10日(金)となっていますので、興味のある方は応募してみてはいかがでしょうか。
(参考リンク:「GIANT KILLINGシート」でサッカーを観よう! 8月開催分の募集開始です。)
タグ : GIANT-KILLING