連載情報と雑談的なものなど
2009.04.26 23:40
■ 『キャプテン翼』の新シリーズがスタート!
5月7日発売の週刊ヤングジャンプ2009年23号より、『キャプテン翼 海外激闘編 IN CALCIO 日いづる国のジョカトーレ』が始まります(サブタイトル長いなw)。
それと、おそらく、新シリーズスタートするということだからと思うのですが・・・
スポルティーバ2009年6月号では、"『キャプテン翼』DNA"と称した特集が組まれています(どちらも集英社なので)。
内容は、Jリーガー145人にアンケートを取り集計した名場面ベスト11や翼くん以外での好きなキャラベスト11。キャプテン翼と日本や世界のサッカー年表を比較したもの、"翼"に最も近づいた男として、書かれた小野伸二の記事。国内外さまざまなサッカー選手(フェルナンド・トーレスなど)がキャプ翼について語っていたり・・・、企画の最大の目玉は、高橋陽一先生とカカのスペシャル対談となっています。
私も、ひと通り読んでみましたが、無印・キャプ翼を懐かしむという意味では、結構楽しませてもらいました。いやぁ、こういう企画は、キャプ翼じゃないとできないことですよね~。企画に参加している面子を見ていると、その偉大さを改めて実感します。
ひとつ残念に思ったのは、せっかくトッティにインタビューしてるのだから、雷獣シュート(ネオタイガーショットでしたっけ?)を真似て・・・の件についてのコメントを聞いてみてほしかったかなってことでしょうか。
興味の方は、本屋のスポーツ誌コーナーに行けばすぐに分かると思うので、チェックしてはいかがでしょうか。
■ もうひとつ新連載の話
それともうひとつ、月刊少年マガジンGREATから新装刊される"マガジンイーノ"で、サッカーマンガが連載されるようです。
連載が始まるのは、新装刊2号目(5月発売)なので、まだしばらく先の話になりますが、またその時になったらレポートしたいと思います。とりあえず、女子サッカーものなのかは分かりませんが、主人公は女の子みたいです。
■ フットサルマンガの話
フットサルマンガの記事を書くと言っておきながら、いまだ書いてないわけなのですが、それは決して忘れてしまっているとかサボっているとかいうわけではありません。
昨年、コミックブンブンにて、『クラッキ!』(作者:ゆづか正成)というフットサルマンガが掲載されていたとのことで(2008年6月号~11月号)、(未読なので)どうせなら単行本化を待って、作品を読んでから記事を書こうと思っていたのですが・・・、今のところ発売されそうな気配はなくどうしたものかと・・・(^^;
『クラッキ!』は、児童向け漫画誌掲載の作品ではありますが、フィジカルが弱くてサッカーを辞めてしまった子がフットサルをしていく・・・といった感じのストーリーで、オーソドックスではあるけれど、評判的には悪くはなさそうな印象を受けたので、すごく気になっている存在です。
もし、このまま単行本化されないようなら、ブンブンのバックナンバーを探して読んでみるしかないのですが、そうなるとまたいろいろ大変なので、できれば単行本化してもらいたいところなのですが・・・。もうちょっとだけ、待ってみることにします。
とりあえず、商業ベースで描かれているフットサルマンガは、以前取り上げたことのある、『あかねSAL★』に『HOLA!! -オラ!!-』、今挙げた『クラッキ!』に、もうひとつ、『渋谷女子校フットサルクラブ 紫EXPRESS』というのがあります(この場では、ひとまず内容については触れません)。
あとは、『フットブルース』も、本来フットサルを題材にした作品ではないはずですが、フットサルの大会に出場しているので、数に入れてもいいのかな。・・・まぁ、実際にフットサルの大会に出場するところは、単行本化されてないので、これも読みたければチャンピオンのバックナンバーを探すしかないんですけどねぇ。
兎にも角にも、現状では、あまりに少ないフットサルマンガ。
1チーム5人とサッカーに比べれば人数が少なく個々のキャラの立てやすいですし、足技も見せやすい、それに男女一緒にプレーできるのも、漫画として描くのにアドバンテージになりそうに私は思うんだけどなぁ・・・。
できることなら、メジャーな週刊少年誌あたりで、読んでみたいものです。
各誌の編集者さん及び漫画家のみなさま、ぜひともフットサルを題材にした作品についてご一考いただきたいと思います!
■ 今後の更新について少しだけ
ジャイキリのまとめも整理してかなければ・・・と思っているのですが、それよりも先に、『ANGEL VOICE』のまとめを・・・と言っても、登場人物と戦績とスコア程度のものですがやろうと思ってます。というか、ちょこちょこ程度にですが、作業を進めてます。
久々に、全体を通して、『ANGEL VOICE』を読み返しましたが、やっぱり面白いなぁ、じわじわときますね~(笑
最近、『ANGEL VOICE』関係のキーワードで来てくださる方も増えた印象もありますし、もっと多くの人に読まれてほしい作品です。
5月以降は、少し更新ペースがトーンダウンしていくと思いますが、今後もよろしくお願いいたします。
今週の連載雑感(2009年4月20日~4月26日)
2009.04.26 19:23
今週の雑感リスト
- GOLDEN★AGE
- ANGEL VOICE
- LOST MAN
- 未来のフットボール(2話・クラブサンデーへの掲載は5月5日です、なのでネタバレ要注意)
『GIANT KILLING 10』 / ツジトモ (原案・取材協力:綱本将也)
2009.04.25 21:26
Amazonおすすめ度:

※ネタバレとなり得る要素を含んでいる可能性がありますのでご注意ください
(単行本では)今回より綱本先生のクレジット表記が変更になっている、『GIANT KILLING』10巻の感想です。
10巻では、リーグ戦第12節のジェム千葉戦の続き(と言ってもジェム戦は少しだけしか描かれていませんが)、カレーパーティーの話を挟んで、リーグ戦第13節の川崎フロンティア戦が始まっていきます。
※
10巻のほとんどは(10話中8話)川崎戦となっていますが、ストーリーの山場は11巻のほうにあるので、川崎戦については今回は簡単に触れる程度にしておきます。
選手の才能を見つけ伸ばすのが大好きなネルソン監督率いる川崎フロンティア。
ネルソンによって力を伸ばした選手たちは、"ネルソンのために!"の想いでまとまり、若手主体のチーム構成というのもあり勢いに乗せると怖い相手。
一方でETUは、キャプテン・村越がイエローカードの累積警告で出場停止(リアルJリーグだと、累積のイエローカードが通算4枚になると次の試合に出場できないというルールがあります)、それに加え、王子が足の張りを訴え欠場(・・・のわりに、バカンスを計画してたりとかね?w)という状況。
そんなベストメンバーが組めない状況で達海は、椿にゲームをキャプテンを任せたり、これまでとメンバー構成を少し変え、これまで出番の少なかった、石神、堀田、堺といった年長組の選手をスタメンで起用します。
これらによって、ETUはどんな戦いぶりを見せてくれるのでしょうか?
というのが、川崎戦でのテーマになっていきます。
今回は、とりあえず川崎の中心選手で、椿とマッチアップすることになる八谷渡の話が良かったです。
暑苦しく椿に絡んできて、ザコキャラオーラを放っているように見える(それはそれで楽しませてくれました)八谷ですが、彼が自分の力を十分に発揮できないまま複数のクラブを渡り歩いていたという苦労人ぶりや、ネルソンが八谷をボランチにコンバートする時にかけた言葉・・・
「君とは運命共同体なのだわ」
には、胸にぐっとくるものがありました。
選手の才能を伸ばすことに心血を注ぐという、監督として達海やダルファーなどとは違う個性(哲学)を見せてくれるネルソンの存在も良かったです。
それと、今回スタメン起用された年長組の選手たちについては、11巻のほうで触れていきたいと思っていますが、開幕戦でスタメンでありながらも、いつの間にか若手の石浜にポジションを奪われてしまいた石神が見せるキャラクター。
ここから一気に評価を上げていくことになる、石神のまさに"飄々とした"という言葉が似合う活躍ぶりは必見で、注目しておいてほしいなと思います(笑
※
続いて、今回一番私を心震わせてくれたのが、カレーパーティーのエピソードです。
"選手だけでなく、ベンチ、フロント、サポーターがともに前を向く!!
クラブで戦う! それがフットボールだ!!"
選手も、フロントも、食堂のおばちゃんやジュニアのコーチまでをも巻き込み、地元のETUを愛する人々を招き、一緒に仲良くカレーを食べながら、コミュニケーションを深めお互いの結束力を高める。
これはクラブの監督が主導で行うことではないよなー・・・なんてことを思いつつも(笑)、こういうクラブとサポの素敵な関係は、読んでいて心が震えました。
特に、実際に自分の応援するクラブを持っている人なんかは、そういう思いを強く感じたのではないでしょうか(これを読んだ当時、私の応援していたクラブも、それぞれがバラバラな状態だったので、これエピソードを読んで、いろいろ感じるものがあったんですよね・・・まぁ、そんな話はどうでもいいですね・苦笑)。
達海も元々はETUでプレーしていた選手です。
達海の、"クラブで戦う!"といった思想の根底には、現役時代、彼自身がスタジアムに駆けつけた人々から多くのパワーもらっていたから・・・といった要素もきっとあったんだと思います。
それがこういう形で還元されて(と言っても、チームが素晴らしいフットボールで勝利してくれるのが最高だと思いますけどね)、サポーターもまたETUを一生懸命応援しにスタジアムに駆けつけ選手たちに戦う勇気を与える・・・
それらがお互いに作用に循環していくことによって、クラブの歴史が紡がれていく・・・
私が書いてることは、現実的に見れば、幻想的な理想論でしかないかもしれないですが、(今はサポ同士での対立があったりもしますけど)ETUはそんな素敵なサッカークラブであり続けてほしいなぁと思います。
ジャイキリは、達海猛という監督が主人公で、サッカー監督にスポットが当てられた作品ではありますが・・・、ETUというサッカークラブを軸に、それらを取り巻くあらゆる人々の織り成す人間ドラマも非常で魅力的であるということを再認識させてくれるエピソードでした。
やっぱり、私がジャイキリが大好きだな~と思いますね(笑
※
あと、もうひとつ書いておきたいのが、最近特に異常なまでに私を楽しませてくれる、黒田一樹という男について。いやぁ、最近のクロの面白さは神がかっとる!
カレーパーティーでは、達海に意のままに操られビラ配りに行くことになるクロ、しかも、一緒に行った相棒の杉江は、女子高生にサインを求められさらにショックを受けるクロ。
川崎戦試合前のロッカールームでは、椿のゲームキャプテンに異を唱え、さりげに自分をキャプテンにとアピールしてみるものの、達海から"陰キャプテン"という微妙な役職を与えられ、私たちの笑いを誘ってくれるクロ。
・・・さらには、テンパりまくりの椿の代わりに、円陣を仕切ろうとするも、年上選手から「陰キャプ」と茶化されるクロ。
また、おまけカットでもネタにされてたりもするし・・・
クロは、本当みんなに愛されてますよね!
時々やらかしてしまうことはありますけど、プレーヤーとしても心強いですし、私もそんなクロが好きですよ。
まぁ、サッカーとは全然関係ないところでの話ですが、こういうキャラクター同士のやり取りもジャイキリの楽しさのひとつだと思います。
次は、どんな風に私たちを楽しませてくれるでしょうかね?(笑
※
毎回恒例の初版限定ステッカーについて。
やはり、週刊モーニング2009年19号で使用された表紙にあった、達海のフラッグでした。
冒頭部分には、ETUのこれまでの試合結果が掲載されています。
ですが、18ページの電光掲示板の結果と照らし合わせると、計算が合ってなかったり・・・。
文中でも触れてますが、おまけカットはいつも通り面白かったです。
陰キャプがやっぱりツボでした(笑
王子のも面白かったですけどね・・・そうやって、またファンが多国籍化していくのねと。
あと、さりげに表紙の赤崎の代表ユニがいいなと思いました。
※
さて、続く11巻についてですが・・・
1点をリードされたまま後半を迎えたETU。
椿をゲームキャプテンに指名した意図、年長組をスタメン起用した狙いなどが明らかにされていきますが・・・
「俺わかってるからさ
お前らがこんなもんじゃないってことぐらい」
果たして、ETUはここから逆転勝利を収めることができるのでしょうか?
先の展開は知っていますが、単行本でまた読み返すのを楽しみにしてます。
単行本出せるだけのストックはあるので、2ヵ月後ぐらいに出してもらえると嬉しいなぁ(笑
■ 収録
#88~#97
週刊モーニング2008年47号~2009年6号
リーグ戦第13節vs川崎フロンティア、後半開始直後まで収録
タグ : GIANT-KILLING
今週の『GIANT KILLING』#112
2009.04.23 22:10
単行本10巻は、今日発売です!
感想記事については、もう少しお待ちください。
初版限定のステッカーは、やはり、先々週号のモーニングの表紙に描かれていたものでした(赤の色味は若干違いますが)。
・・・で、先々週号のモーニングの表紙と言えば、モーニング公式サイトのジャイキリのページにて、その表紙のイラストが壁紙としてダウンロードできるようになっています!(情報くれた方ありがとうございます)
デザイン的にデスクトップの壁紙にはしづらいかもしれないですが、表紙用に加工されてない、ツジトモ先生が描いたイラストをそのまま見ることができて、壁紙そのものは、なかなかいい感じです。
また、イラストは、壁紙サイズの比率になっているわけですが、表紙の上下は壁紙用にカットいるんですけど、逆に左右は表紙では見ることのできなかった部分を見ることができるので、ぜひとも一度チェックしてみていただけたらなと思います。
こういうのを見てしまうと、オリジナルの原画を見てみたいなぁと思ってしまいますね。
(参考リンク:モーニング公式サイト - 『GIANT KILLING』作品情報)
それと、今年もタマシコでジャイキリトレカの配布を行うみたいです。
その話については、こちらの記事をご覧ください。
タグ : GIANT-KILLING
【読み切り雑感】 『ナリキン!』 / 鈴木大四郎
2009.04.23 00:30
ここ最近、ずっと私は何かを忘れている・・・と思っていたら、これだ、この作品のことをすっかり忘れてました・・・orz
現在発売中(結構日数が経ってます)の月刊少年チャンピオン5月号にて、鈴木大四郎先生の『ナリキン!』という読み切りが掲載されているので、読んだ雑感を書いていきたいと思います。
ジャイキリ10巻の表紙&今年もタマシコでジャイキリトレカを配布
2009.04.21 22:07
ジャイキリ10巻の表紙の画像があったので、一番でっかいのを貼っておきます。
カレーに合わせるなら、表紙の色は黄色でもよかったような・・・?
発売まであと2日ですね。
モーニングの発売日と被ってしまうので、当日中に感想を書くのは無理ですが、週末中にはなんとか・・・。
※
昨年、川崎フロンターレvsFC東京の多摩川クラシコ(等々力)で、ジャイキリのトレカが配布されていましたが、今年もトレカの配布が行われるようです。
昨年と違うのは、5月24日の味の素スタジアムでのFC東京のホームゲーム、8月1日の等々力競技場での川崎フロンターレのホームゲーム、それぞれで配布され、2枚のカードを合わせると絵が完成するという仕様になっているとのこと。
トレカは、ツジトモ先生がデザインされたそうです。
下記のリンク先のニッカンの記事にあるのが、それっぽいです。
あれが、縦半分に切り取られるということは・・・
パッカくんが真っ二つに切り裂かれてしまうということですね!(笑
まだ先の話のではありますが、興味のある方は、スタジアムまで足を運んでみてはいかがでしょうか?
(参考リンク:多摩川クラシコでお宝カード2万枚配布 (nikkansports.com))
(参考リンク:「多摩川クラシコ」で有名漫画家のトレカ配布!! (スポーツ報知))
タグ : GIANT-KILLING
今週の連載雑感(2009年4月13日~4月19日)
2009.04.19 20:20
今週の『GIANT KILLING』#111
2009.04.16 21:18
『ANGEL VOICE 10』 / 古谷野孝雄
2009.04.14 21:15
Amazonおすすめ度:

※ネタバレとなり得る要素を含んでいる可能性がありますのでご注意ください
今、一番読む者の心を強く揺さぶるサッカーマンガかもしれない・・・
『ANGEL VOICE』10巻の感想です。
全国高校サッカー選手権の決勝トーナメント1回戦。
千葉南光と戦う市蘭サッカー部は、試合序盤こそ初めて体験する芝のピッチに戸惑いを見せるも、尾上のミドルで先制点を奪うことに成功。10巻は、その千葉南光戦の先制点後から描かれていきます。
10巻で描かれている内容は、千葉南光戦の決着、現在の市蘭サッカー部をめぐる話、そして、いよいよノルマである県大会ベスト4をかけた大一番であり、県内いや全国クラスでの強豪校である、船和学院戦が始まっていきます。
今回も非常に面白かったです。
というか、ストーリーが進むにつれて、どんどん面白くなっていると思います。
※
まず、取り上げたいのは、市蘭サッカー部のメンバーたちは、それぞれに努力して、全力で戦い、成長を見せている・・・にもかかわらず、厳しい現実にさらさせているということ。
ピッチの外の話でその部分が描かれているのは、第81話~第82話のエピソード。
県大会でベスト8進出を決め、市蘭サッカー部を取り巻く環境もいい方向へと傾き始めても・・・と思うところですが、現実は、以前サッカー部を荒らしていた連中が再度動きを活発化させている影響もあり、市蘭の一般生徒たちの視線はあくまで冷たく、まさに、ホームになのに完全にアウェイであるかの状況。
「オレはあいつらとは違う
オレは変わったんだ もう以前のオレじゃねえ」
「わかってるよ万代
でも……… それは自分で口に出して言うことじゃない」
言い方は厳しいかもしれないけれど、少なくとも、以前は一緒になって学校を荒らしていた、万代、二宮、水内、脇坂にとっては、この仕打ちは決して理不尽なことではありません。それは、そもそも彼ら自身が招いたことなのだから・・・。
ですが・・・
誰もが市蘭サッカー部の存在を認めてくれない生徒たちばかりという状況の中、「次の試合頑張れよ」と声をかけられ、そのことが彼らにとってすごくすごく大きな勇気と希望を与えていたのにもかかわらず・・・、実際にそいつは、単にからかっていただけでこれっぽちも応援する気なんかなかったという現実。それを知った時の脇坂の涙には、さすがに言葉にならない悲しさとやるせなさがこみ上げてきました・・・。
ごくごく少数派でも、彼らを応援してくれる人がいることを、読んでる私も素直に嬉しく思っていたので、このショックのダメージは私にとってもかなり大きなものとなりました。彼らは、ここまでの仕打ちを受けなければならないのかと・・・。
そして、ピッチの中での話に目を向けると、それはやはり、敗れた時点で廃部が確定してしまう、運命をかけた船学戦。
正真正銘、絶対に負けられない戦い!
市蘭のメンバーたちは、これまで仮想・船学として、大学生を相手に練習を重ね、着実に強くなっていました。
・・・にもかかわらず、船学の古川には簡単にパスを通され、ユゥエルには簡単に突破を許し、あっという間に先制ゴールを許してしまいます。
その後も、反撃を試みるも得点を奪えず、さらには追加点を奪われ、前半の早い時間帯に3点のビハインドを負うことに・・・。
サッカーは何が起こるか分からないとはいえ、相手のことを考えると絶望的とも言える点差で、厳しい現実にさらされている状況と言えますが・・・
「少なくともここ数ヶ月の練習量はこっちの方が上だろーが!!
少しくらい意地見せてやろうって思わねえのかよ!!」
この脇坂の言葉で、やられっぱなしだった船学の攻撃に対し意地を見せ始めます。
これまで作中で何度なく見せてくれていますが、どんな状況であろうとも、決して諦めず投げ出すことなく全力で戦っていこうとする彼らの姿勢に胸が熱くならずにはいられません。
本当に、彼らを取り巻く状況は厳しい・・・。
それでも、彼らは本気でサッカーに取り組み続けていく・・・。
彼らは、本当にカッコいいと私は思います。
※
登場人物たちの着実な成長や、彼らのサッカーに対する姿勢も非常に魅力的ですが、作中に見られるギャグ描写も私は好きです。
芝のピッチでシュートをふかしてしまう成田が、ふかさないようにするためにアドバイスを受けシュートを打ったら、思いっきりダフった場面は、9巻にも描かれていますが・・・。
シュートを打つたびに、芝のえぐれ方が小さくなっていって、その成田の見せる進歩が地味に相手DFに恐怖を与えている画が私的には笑えます。
あとは、9巻で出会っている、船学のエース・"ござる君"こと古川鷹山と成田が、試合前に再会する場面もかなり面白かったです。
ストーリー的に、シリアス度が加速していくところではあるのですが、その中で見せるギャグ的描写がまた秀逸で、シリアスに偏りそうな空気をいい具合に和ませているなと思います。
このあたりのギャグ描写を面白いと思う感覚などは、人それぞれ大きく異なる部分だとは思うのですが、私からすれば、そのへんのバランス感覚は絶妙に感じられます。
※
さて、続く11巻では、船学とのベスト4入りをかけた戦いが続いていきます。
早々に3点を奪われる厳しい、非常に厳しい状況ではありますが・・・、それでも全力で戦い続ける彼らの姿を見守ってあげてほしいなと思います。
少しずつ伸びてきているとはいえ、まだまだ過小評価されていると言わざるを得ない作品。
私自身も、もっとこの作品の面白さについて、伝えていけるようにしていければいいなと思ってます。
■ 掲載
第79話~第87話
週刊少年チャンピオン2008年52号~2009年10号
県大会準決勝、市蘭vs船学、船学3点目まで収録
タグ : ANGEL-VOICE
今週の『GIANT KILLING』#110
2009.04.09 21:07
今週号のモーニングは、ジャイキリが表紙&巻頭カラーになっています。
表紙がなかなか素晴らしいものなので、単行本派で普段は連載はチェックしないという方も、チェックしてみてはいかがでしょうか?
タグ : GIANT-KILLING
『マイスター 1』 / 加地君也
2009.04.08 23:24
※ネタバレとなり得る要素を含んでいる可能性がありますのでご注意ください
週刊少年ジャンプにて、10週打ち切りとなってしまった、『マイスター』1巻の感想記事ですが・・・、作品の総括的なものは、2巻(完結)のほうでやりたいと考えていますので、今回はなるべく簡単にまとめたいと思います。
※
作品の舞台は、新設校ながら、前年県大会でベスト4の成績を残したという総海(さとみ)高校。
主人公の新岸頼歩(あらぎし らいほ)は、チームのキャプテンで、"楽しんで勝つ"をモットーに、個性的過ぎる部員たちとともに、インターハイ出場を目指していくといったストーリーです。
1巻では、全10話のうちの半分、Play.1~Play.5までが収録されて、大雑把に書くと、総海高校に入学した新1年生の話と、総海高校が目指すサッカーについての話が描かれています。
私個人の感想としては・・・
"マイスター"という言葉の示すの意味、"一芸に秀でた者が多く常識に捕われない考え方でチームを構成している"という総海のサッカースタイルと、"楽しんで勝つ!"の要素をストーリーの中で上手く見せていくことができれば、少なくとも10話で打ち切られることはないかなぁと考えていたのですが・・・
(現に序盤の展開では、サッカー描写的にツッコミどころはあるにしても、悪くはなかったと思います)
やっぱり・・・、Play.3で頼歩が錦(元プロクラブJr.ユース出身の新1年生FW)に言い放った、「ふざけるなァ!!」が、作品を悪い方向を加速させてしまったかなぁと思います。
奇をてらおうとすること自体に何も問題はないのですが、それには相応の説得力が必要になると思います。あの「ふざけるなァ!!」は、読む者を納得させることができるだけの説得力はなく、「なぜ?」という疑問ばかりが残るものでした・・・。
また、あの場面については、連載を読んだ当時の雑感でも書きましたが、楽しさを強調していこうとしていく作品なのなら、まずは、錦のプレーの良い部分を認めるところから入るべきだったのではないかと今でも思えてなりません。そうすれば、また違った展開になっていったようにも思うんですけどね・・・。
そして、あともうひとつ、楽しさを強調するサッカーマンガなら、やるべきではなかったと感じたものがあったのですが、それは2巻収録のお話なので、作品の総括的なものも含めて、そのあたりは次回に書きたいと思います。
リアリティのあるサッカーマンガというよりも、サッカーを楽しく描いていこうすることを目指した作品性。
10週で打ち切られてしまった作品である(アンケート至上主義の少年ジャンプでそういう判断が下された)、ということを踏まえたうえで、興味のある方はチェックみてはいかがでしょうか。
※
さて、本編以外にも、10週打ち切りなのにもかかわらず全2巻構成というだけあって、単行本用に加えられた描き下ろされたも多く掲載されています。(通常のコミックよりページ数は多いです)
ウ○イレの能力値付きのキャラクター紹介に、サッカー用語解説、ギャグの元ネタなどについての解説もあったりして、個人的に、裏話的なものが好きだったりするので、こういうものは楽しんで読んでいたりするのですが・・・これに関してはちょっとばかりしゃべりすぎな部分があったかもしれませんね(笑
あと、カバーをめくっても面白い(?)ものが見られます。
そして、描き下ろしの解説の他に、以前週刊少年ジャンプで読み切り掲載された、『ストライカー義経』というサッカーマンガも掲載されています。
サッカー大好きだけど、名前負けしていじめを受けている、"弁慶"という名の少年が、弁慶の学校に転校してきた、自らを源義経の生まれ変わりと豪語する、"義経"と出会い、弁慶をいじめていた先輩たちに勝負を挑んでいく・・・といったお話です。
義経に触発され、自分の弱さを克服していく弁慶の姿など・・・、ひとつの読み切り作品としては、加地先生が必死に言い訳するほど悪くはないと思いますが、サッカー描写という点では、それほど見どころはない作品だったかなとは思います。
※
さて、完結となる2巻は、5月1日発売になります。
一応、話の結末を知っている私としては、描き下ろし部分がどうなっているのかが 気になるところです。
■ 掲載
Play.1~Play.5
週刊少年ジャンプ2009年1号~6・7合併号
インターハイ県予選の組み合わせが決まるところまで収録
+
【読み切り】ストライカー義経
週刊少年ジャンプ2004年50号掲載
タグ : マイスター
新連載・『未来のフットボール』第1話雑感
2009.04.06 23:16
今週の連載雑感(2009年3月30日~4月5日)
2009.04.05 20:17
『MAGiCO 2』 / 佐久間力
2009.04.04 00:26
※ネタバレとなり得る要素を含んでいる可能性がありますのでご注意ください
2巻は、前半は部の存続をかけた横浜港南戦のクライマックス、後半は蔵希が撫子高校入学後初めての公式戦・全国高等学校総合体育大会一次予選が始まっていきます。
『MAGiCO』という作品について、1巻の感想のところで、"熱を帯びたシンプルな王道ストーリー+主人公が魅せる「マジコ」という名の創造的なスーパープレー"を楽しむものと書きましたが、今回もそんな『MAGiCO』の魅力に触れることができます。
個人的には、横浜港南戦で、カトパンが相手選手に誘われ痛恨のオウンゴールを喫し、逆転を許してしまった場面から、蔵希が相手と同じプレーでオウンゴールを誘ってやり返すところが一番気に入ってます。
強豪・横浜港南相手とはいえ、勝てなければ廃部という厳しい条件の中、逆転を許してしまったけれど、それでも戦う姿勢を見せていく撫高のメンバーたち姿は、シンプルではあるけれど、熱い気持ちにさせてくれます。
「オレはあんたとサッカーやるためにユース蹴ったんだぜ 最後まで付き合えよな」
という、蔵希が疲労も限界に達しようとしているカトパンにかけた言葉も好きです。
カトパンの屈辱的なオウンゴールを、まったく同じプレーでやり返す蔵希の閃きもいいですよね(これは、"マジコ"ではないですがw)。
サッカーマンガとして、リアリティを追い求める作品ではないですが、カトパンをはじめとする撫高サッカー部員たちの見せる熱さや、蔵希の見せるマジコなど、作品の軸はしっかりとしているので、今後佐久間先生の描き手としての経験値が上がっていくほどにもっと面白くなっていくのではないかと個人的には期待しています。
特に、"マジコ"の描写は、トンデモ系に寄ったものではありますが、"創造性"は感じられるので(『イナズマイレブン』のようなぶっ飛んだトンデモではないです)、ここはもっと磨いていってほしいな個人的には思います。
あと、横浜港南戦には負けたのにもかかわらず、結局あっさりと存続が決まってしまったのには吹いてしまいました。総体一次予選の1回戦も、"ウサギ狩り"なんて言葉も出しておきながら、あっさりと勝っていましたね(笑
さて、続く3巻は、2巻の後半から描かれている総体一次予選の2回戦、海老名東戦の続きからになっていきます。
1-0で勝利し続ける海老名東を相手に、先に失点してしまうことの意味。
撫高の右サイドハーフ・斉藤と何やら因縁のある海老名東の別所という男。
蔵希のマジコを止めてしまう海老名東のGK・糟谷。
いろいろ気になる要素はありますが、撫高は無事2回戦を突破することができるのか。
先の展開は知らないので、どんな物語を見せてくれるのか楽しみです。
■ 掲載
STAGE4~STAGE7
月刊コミックライバル2008年12月号~2009年3月号
総体一次予選2回戦vs海老名東、先制点を許すところまで収録
タグ : MAGiCO
今週の『GIANT KILLING』#109
2009.04.02 21:24
まずは、告知事項から。
単行本10巻は、4月23日発売になりますが、今週号のモーニングに、初版限定ステッカーは、"達海フラッグ"と載ってました。どんなデザインのものになるのか楽しみですね。
それと、ジャイキリシートの5月開催分の応募要項も載ってます。
締め切りは4月10日(ハガキだと消印有効)だそうなので、興味のある方はぜひ。
それと、もうひとつ。
目次ページの梅吉先生の切り絵マンガにて、ナッツがネタされてるので、興味のある方はチェックしてみてください。
・・・私も朝は思いっ切り苦手なタイプですが、あんな起こし屋は絶対嫌だわ!(笑
タグ : GIANT-KILLING
2009年4月発売予定のサッカーマンガ
2009.04.01 01:15
■ 4月3日発売
『マイスター 1』 / 加地君也
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】
『MAGiCO 2』 / 佐久間力
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
■ 4月8日発売
『ANGEL VOICE 10』 / 古谷野孝雄
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
■ 4月15日発売
『ファンタジスタ[文庫] 7』 / 草場道輝
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
■ 4月17日発売
『エリアの騎士 15』 / 原作:伊賀大晃 漫画:月山可也
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【bk1で見る
】
■ 4月23日発売
『GIANT KILLING 10』 / ツジトモ(原案・取材協力:綱本将也)
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】