今週の『GIANT KILLING』#104
2009.02.26 22:32
オフィシャルのほうですでに告知されていましたが、何やらJリーグ4クラブのホームゲーム(柏、F東京、川崎、神戸)にて、「GIANT KILLINGシート」というのが用意されるようです。
詳細については、今週号のモーニングをご覧になってください。
見たところ、ジャイキリシートが用意される各クラブのホームゲーム1試合につきペアで観戦チケットがプレゼントされるようですね(リーグ戦+ナビスコ杯or川崎はナビ予選は免除なのでACLの予選リーグ)。
おぉ~、これはすごいですね。
"スタジアム観戦経験の少ないサッカー初心者に、サッカーの魅力にどっぷりはまってもらう目的で設置したシート"
とあるので、私は応募しないですが、スタジアム観戦をしたことがないという方は、これを機に、応募してみてはいかがでしょうか?
タグ : GIANT-KILLING
『GOLDEN★AGE 12』 / 寒川一之
2009.02.24 00:02
※ネタバレとなり得る要素を含んでいますのでご注意ください
"WEB連載 アクセス殺到!!"書かれている帯が、なんとも微妙な気分にされてくれる、『GOLDEN★AGE』12巻の感想です。
いよいよ決勝戦を迎えた県大会。
かもめ中と対するは、今までに一度もフリーキックを決められたことがないというGK・滝数馬が率いる横浜永和。
かもめ中は、超守備的な布陣を敷く横浜永和を前にリズムを作れないでいる中、試合前、父親に会い「お前は何もできない選手(プレイヤー)だ」と言われ、何とか見返してやろうとするものの空回ったプレーを続ける近江が、自陣ゴールに近い位置で相手にフリーキックを与えてしまいます。
ここで、前半早い時間なのにも関わらず選手交替をする横浜永和。
その出てきた選手とは、なんと、偵察に行った時、ただのヘタッピかのようにしか見えなかった三島剣二だった!
・・・といった感じで12巻が始まっていきます(前置きが長くなってしまった・・・)。
その三島が見せる究極の一芸。
徹底した守備サッカーを見せる横浜永和を相手に、唯たちはいかにして突破口を見出していくのか?
空回りしまくりな近江は、この後一体どうなってしまうのか??
このあたりが、今回の見どころになってくるかと思います。
12巻全体を通した感想としては、試合描写がメインではあるんですけど、サッカーの話よりは、思いっきり主人公しまりくな近江と、キャプテン徳ちゃんのエピソードが良かったな思いました。サッカー描写については、栄大藤沢戦の面白さから比べると微妙だった・・・かな(面白いところもありましたけどね)。
※
まずは、何と言っても、徳ちゃんの話に触れないわけにはいきません!
三島のFKで先に失点し、その後も攻め続けチャンスを作っても作っても同点ゴールを決められないままハーフタイムを迎え、閉塞感が漂うロッカールーム・・・。
なんとかこの空気を変えたいと思った徳ちゃんは、「おめーら、大丈夫だぜ。 かもめ中はあんなキーパーに負けやしねーよ!!」と、後半開始前の円陣の中で声を出し、そしてメンバーそれぞれに声をかける(トラと蓮葉に拒否られてたのには吹いたけどw)。
この徳ちゃんの見せたキャプテンシーが、閉塞感漂う空気からチームを解放し、後半持ち直すきっかけとなっていくのがすごく好きでした。
そして、もうひとつは、横浜永和の追加点を防ぐために思わず、エリア外で手を使ってしまい、一発レッドで退場になってしまうシーン(あれは、連載雑感でも書いたと思いますけど、ボールを止めるため無我夢中になりすぎてしまった結果、知らぬ間にエリア外まで出てしまってたんでしょうね・・・)。
理由はどうあれ一発レッドは当然のことで、この後どうなってしまうんだよと思いながら読んでいたのですが・・・
「うおおおお!!!!」
と、突然大泣きする徳ちゃん。
やってしまったことは、確かに大チョンボもいいとこだったんですけど、「情けねえ~」と自責の念に駆られ大泣きする徳ちゃんの姿を見て、読んでる私まで泣けてしまいました。本当、こう来るとは思ってなかったのでやられました。
かつて東神にサッカーのスコアとは思えないほどボッコボコにされ、次々に部員が辞めていく中でも、真田、佐渡とともに残り、かもめ中サッカー部を支えて、誰よりもかもめ中サッカー部の躍進を嬉しく思っていた徳ちゃん。
実力的には、ぶっちゃけ大したことないかもしれないけど、それでもキャプテンとして自分なりにできることを頑張ってきた徳ちゃん。
この先も、試合の中での見せ場はほとんどなさそうですが、とにかく今回、私の胸を一番熱くさせてくれたのは、他でもない、徳ちゃんだったのでした!
※
徳ちゃんのことを書いて、何だろう、すでに文章を書ききったかのような充実感があったりするのですが(笑)、もうひとりの男についても触れておかなければなりません。
あの徳ちゃんの退場のそもそもの発端となり、その徳ちゃんの退場によりようやく目を覚ましたG★Aの事実上の主人公とも言える近江舷也についてです。
まだ空回るぐらいならまだしも、スタジアムで観戦していた父親の姿が見えなくなった途端、覇気のないプレーを見せ始めた近江には、正直イラッときてました。
けど、徳ちゃんの退場後、「オレは… オレにできることをやる!」、"チームのために"を意識し始めてからの近江は、王道展開ではありますがスカッとさせてくれたと思います。
そして、決勝点となったのは、フラグが立っていた、あのロベカルシュート!
決めるシーン、近江の心理描写あたりはすごく好きなのですが、"やはり、あの左に大きく外れた場所をめがけて蹴ったシュートが逆サイドのネットに突き刺さってしまうのやりすぎだろー!"という印象はありました。
ただ、もともとG★Aは、(特に近江の場合)誇張表現が激しい傾向にありますし、何より、主人公してる近江を楽しむのがメインテーマだと思っているので、あれはあれでいいんだと思っています。
近江と徳ちゃん、この2人の物語が面白かった12巻でした。
※
毎回のお楽しみになっている、巻末のおまけまんがは、これまでとは趣が違って、G★Aの担当編集者のドジっ子ぶり(あ、編集者さんは男性ですよ)ついて描いた内容となっていました。
サンデーの編集部については、まぁ・・・、その、なんだ、いろいろなことがネットの世界では囁かれていたりしますが、そんなイメージを吹き飛ばすような(どんなイメージしてるんだ?w)ほのぼのとしたものとなっていて、ある意味このおまけまんがが一番の見どころかもしれません(笑
※
さて、続く13巻は、早くも3月18日発売となっています。
ストーリーは、かもめ中の次なる戦いへ!
サンデー本誌収録分は、これで収まることになります。
ウェブコミックに移行した2nd legは、隔週での連載なので、13巻が出ると、その次は結構待たされることになってしまいそう・・・と思うと、少々複雑な気持ちもあるのですが、とりあえずそのことは忘れて、来月の発売を楽しみにしたいと思います(笑
■ 掲載
GOAL107~GOAL116
2008年36・37合併号~46号
横浜永和戦、試合終了のホイッスルが鳴ったところまで収録
タグ : GOLDEN★AGE
今週の連載雑感(2009年2月16日~2月22日)
2009.02.22 23:57
■ 今週の雑感リスト
- LOST MAN
- GOLDEN★AGE
- ANGEL VOICE
- うるとらスーパーさぶっ!!
- マイスター
『YATAGARASU 19』 / 愛原司
2009.02.22 00:02
Amazonおすすめ度:

※ネタバレとなり得る要素を含んでいますのでご注意ください
チームの目標である、高円宮杯出場に向けた第一歩、日本クラブユース選手権の地域予選が始まりました。
初戦の相手は、前年度2位だった虎池FCガーズ。
虎池FCは、かつて反町(&諸見里)が当時所属していた高校のサッカー部をやめることになる原因にもなった因縁の相手。
19巻では、18巻の最後のほうから始まった、虎池FC戦がメインとなっています。
フィジカルを前面に押し出したハード・・・というよりは、少々ラフなプレーを仕掛けてくる虎池のサッカーに対し、グランヴォーチェの選手たちはどんな戦いを見せてくれるのかが今回の見どころです。
※
今回も、江守くんや宮がカッコ良さを見せてくれて個人的には大満足でした(笑
江守くんについては、ディフェンスラインを上げるように塚口に提案する場面や・・・
「逆に相手を追いつめていくには…
相手の一番得意なところに真正面からブツかっていかなきゃって…」
と、結局は負傷して交替となってしまったけれど、怪我をすることを恐れずに相手ボールになるのを阻止しに行った場面は、すごくカッコ良かった。
また、その江守くんの勇気を持ったプレーが、茂木の同点ゴールを生むきっかけになっているところも良かったと思います。
江守くんは、最初の頃は、茂木に振り回されるだけの役回りのキャラかと思っていたのですが、地味にだけど着実に成長を見せてくれていますね。
宮については、最初は練習した成果を見せられずに失点してしまいますが、江守くんの提案でディフェンスラインを上げてからは、浅いディフェンスラインの裏を突かれてもエリア外まで飛び出してクリアしたり、PKを止めたり、試合終了間際の相手の強烈シュートをナイスセーブしたりなど、19巻のMVPとも言えるほどの大活躍!
18巻の感想にも書きましたが、愛原先生の作品は、主役クラスを中心にストーリーを動かしていく傾向が強い中、彼らのような日陰系のキャラが活躍は、読んでいてとても嬉しくなってしまいます。
あとは、虎池FCと因縁のある反町と諸見里。
反町は、相手の挑発にも乗らず精神的に成長したところを見せてくれたのが良かったですね。
決勝点はアクロバティックなゴールを決めてくれたりと、反町らしいところも見せてくれました。
ただ、諸見里には、もうちょっと見せ場を作ってあげてほしかったかな。
個人的には、相手の激しいコンタクトプレーを反町が個人技で軽くいなし突破したところでクロスを上げ、それを諸見里が決める展開が見たかったかも。
あ、でも、面白かったですよ。
相手の虎池FCも、プレーにラフなところはあったし、どこからどう見てもヒールでしたが、"勝ちたい!"という気持ちの強さ、身体を張ったディフェンスなどは悪くなかったと思います。
※
サッカー描写的には、(特に江守くんの提案でラインを上げるようになるまでの)GK(宮)とディフェンスライン(塚口、大沢など)の微妙な関係が面白かったですね。
あとは、虎池FCのスタイルにもあってか、コンタクトプレーの描写が多めだったような気がするんですけど、その描写力はさすがと言いますか、力強さがあって見ごたえがあったと思います。
一定のサッカーマンガファンの層以外には、なかなか評価されにくいのかなという印象はありますが(『YATAGARASU』の感想って検索してもほとんど見つからないんだもの・・・)、愛原先生はサッカー描写で勝負できる数少ない方なので、個人的には応援したいです。
※
さて、次の20巻では、予選リーグを突破し、決勝トーナメントを戦っていくことになります。
グランボーチェの次なる相手は御陵川FC。
御陵川は、守備偏重のシステムに加え、GKもかなりの実力者な様子。
この作品は、単行本でしか読んでいないので、先の展開はまったく知らないのですが、19巻を読む限りでは、反町がキッカーとして練習してたセットプレーが鍵になりそう?
とにかく、20巻の発売が楽しみにしています。
■ 掲載
Vol.72~Vol.75
月刊少年マガジン2008年9月号~12月号
江守くんたちが御陵川のGKのすごさを知るところまで収録
タグ : YATAGARASU
『マイスター』の連載が終了
2009.02.17 00:23
週刊少年ジャンプで連載されている加地君也先生の『マイスター』が、今週号(2009年12号)をもって、最終話となりました。
久しぶりの少年ジャンプでのサッカーマンガということで注目されていた『マイスター』でしたが、残念ながら10週打ち切りという最短コースでの連載終了(8週で打ち切られてしまった作品もあるようですが・・・)ということに・・・。
う~ん、まぁ、しょうがないと思います(苦笑
作品全体を振り返った感想については、単行本で全部読んだときに書くつもりでいます。
その単行本1巻は、4月3日発売予定です。
"1巻"となっているいうことは、全2巻となるのでしょうか?
その場合、コミック未掲載の読み切り作品も収録されることになると思われます。
・・・最終話の雑感については、"続きを読む"よりどうぞ。
ただし、ネガティブな内容なので、読むかどうかは自己責任でお願いします(苦笑
タグ : マイスター
今週の『GIANT KILLING』#102
2009.02.12 20:57
まずは、本編に入る前に・・・
先週の土曜、ジャイキリがほんの少しだけ登場した、"世界一受けた授業"という番組をご覧になりましたでしょうか?
番組の内容については、うってつけの拍手コメントをいただきましたので、まずはそちらを。
「世界一~」観てみました。レシート(買ったもの)でプロファイリング・・・という授業で出てきました。「イケメンが出てくる漫画(だからこのレシートは女性のもの)」「こういうのを読む人(女性)は恋人がいない」と推理されていました(苦笑)。
確かにジャイキリに出てくる人達にはカッコいい人だらけですが,彼等の魅力はフットボールに対する愛情の深さ思いの強さ,一所懸命さに拠るところが大きく,それに対し「イケメン」は「先ず外見」というイメージなので・・・自分としては「イケメン漫画」括りが悲しかったです。最新刊の表紙が小さくとも全国ネットで映されたので,それは嬉しかったんですが!
数点のレシートの中身から人物像を割り出し、それが出演者の誰のなのかをプロファイルするという内容で、ジャイキリが登場したのは、本当の本当にほんの少しだけ。
番組は番組で面白かったですが、ジャイキリファンの観点から見て、もし仮に見逃してしまったとしても、それほど悔やむほどのものでは・・・なかった・・かなぁと・・・(苦笑
コメントの番組の感想部分については、私もまったくもって同じ感想です。
「イケメン漫画」で括られてたのは、サッカーマンガとしてのジャイキリ好きからすれば悲しかったですが(まぁ、番組の趣旨を考えると仕方がないんですけどね)、ただ、人気があるということも言っていたと思います。
今回は、このような形での登場となりましたが、今度は作品の中身の魅力を語られる形での登場を期待したいですね。
もし、また何かジャイキリが取り上げられる機会があるようでしたら、うちでも取り上げたいと思います。
タグ : GIANT-KILLING
『あかねSAL☆ 4(完結)』 / 原作:岡田惠和 漫画:なかはら★ももた
2009.02.11 01:08
Amazonおすすめ度:

この記事は、下書きだけして10ヶ月ぐらい放置されたままになっていたものをベースに書き上げたものです(基本的に当時のままで手直しはしてません)。
フットサルマンガの記事を書くために、あれこれ調べていたら、すっかり忘れ去られていたこれを発掘しまして、とりあえず、こちらのほうをアップしておきます(笑
今回で最終巻だったんですね。
一応、"フットサルマンガ"というカテゴリーではありましたが・・・
本格志向のフットサルマンガというよりは、ひょんなことから、女子アイドルフットサルチームの選手兼コーチとして加入し、そこでのさまざまな出会いや出来事を通じて、"主人公・田丸茜が成長していく姿を描いていく"ほうがメインテーマと言える作品でした。
正直、3巻(の感想は書けませんでしたが)で茜がフットサルアイドルとして芸能人になってしまったときは、どうなることかと思いましたが、プロクラブのレディースに誘われて悩んだりしつつも、最終的には、子供たちにフットサルを教える、指導者としての道に活路を見出していくといった形で、それなりにキレイに話はまとまったかなぁと思います。
茜が指導者としての道を決心させるところは、雅の言葉に後押しされるよりも、茜自身の強い意思でもって決めてほしかったかなぁって気持ちが私の中には残ってしまったのですが、まぁけど、それもまた決断力のない茜らしいところなのかな?(笑
私がどう感じようが、そもそも私は作品のターゲット層ではないでしょうし、茜と同じような境遇の子が何かを感じ取ることができたなら、それでOKなのだと思います。
それよりも、フットサルを通じてつながっていく心の温かみを描く場面が魅力的で・・・
フットサルって楽しいよ♪
と、茜が子供たちに指導するほんわかとした空気感がすごく好きですね。
特に、運動のちょっと苦手そうなマリちゃんが、リフティング50回を達成する場面なんかはすごく良かったです。とにかくそのマリちゃんがかわいすぎるんですよ、マリちゃんが(笑
真剣勝負のフットサルというよりは、楽しく一生懸命にプレーするフットサル。
フットサル描写そのものには、物足りなさを感じてしまいますが(特に茜が高いレベルでプレーしているときは凄さを感じてみたかった)、楽しく一生懸命にプレーする彼女たちの姿を読んでいるとすごくフットサルをしてみたい気持ちにさせてくれる・・・。
わりと気軽に読みやすい作品で、個人的には好きなんですけど、一般男子が本屋で買いにくいのが難点ということでー(笑)、まぁ、興味のある方はチェックしてみてください。隠れた良作ではないかと私は思ってます。
■ 収録
第20話~最終話
Kiss2007年No.20~No.22、2008年No.1~No.3
タグ : あかねSAL☆
『ANGEL VOICE 9』 / 古谷野孝雄
2009.02.10 00:22
Amazonおすすめ度:

※ネタバレとなり得る要素を含んでいますのでご注意ください
高校サッカー選手権千葉県予選の1次予選を突破し、2次予選を見据え徹底的にフィジカル強化を目的とした合宿に取り組みパワーアップした市蘭のメンバーたち。
9巻では、2次予選、そしてさらにその先の戦いが描かれていくことになります。
※
今回は、サッカーの部分も、『ANGEL VOICE』らしいキャラの成長やドラマを描いた部分も両方楽しめる内容となっています。
まずは、最近プレー中のミスが多く、自信を失ってしまった広能と、練習後、広能のために特訓に付き合う乾とのエピソード。
自暴自棄になる広能には、ちょっとイラッとしていまいましたが、その後はしっかりと成長を見せてくれましたし、何より、優しさを見せる乾のいいヤツぶりがすごく良かった。
また、ふたりの特訓を見守る麻衣の姿も合わせて、とても微笑ましい気持ちになれました。
続いて、次の対戦相手ではないけれど、ノルマであるベスト4入りをかけた大一番の相手は、なんとよりによって天下の船和学院に・・・!
・・・ということで、船学との戦いを見据えたさらなるチームの強化と、そして、船学のエース・古川鷹山(ござる君)と偶然にも出会うことになる主人公・成田信吾のエピソード。
前者は、サッカーの基本的なことも丁寧に描くこの作品の良さとキャラの成長、後者は、敵役とのエピソードもカッコ良く描ける、これまたこの作品の魅力を見ることができます。
成田とござる君の出会いは、半分ギャグ入ってるところもありますが、成田がござる君の正体を知ったときの・・・
「全力で来い!!」
と、言葉をかける場面は、このふたりの再開の時をとても楽しみさせてくれるものでした。
そして、いよいよ始まる決勝トーナメント。
船学と戦う前に、まずは千葉南光を倒さなければならないのですが、これまで戦ってきた土ではなく、芝のピッチに悪戦苦闘する市蘭。
土と芝のピッチの違いをテーマにしたサッカー描写の面白さと、キャラたちが着実に成長しているところを感じられるところが良かったです。
先程の繰り返しになりますが、丁寧なサッカーの描写に、この作品らしいキャラの成長やドラマ、それに加えここぞの場面でギャグで笑わせてくれる・・・
『ANGEL VOICE』の魅力のあらゆる要素が詰め込まれていて、面白く読ませていただきました。
あとは、やっぱり・・・
これもいつも毎回言ってることの繰り返しになってしまいすが、サッカー描写の"動きのある画"に迫力が感じられないのが惜しいところです。
特にミドルシュートというのは、サッカーの中でも豪快かつとても美しいもので、そのあたりの魅力を作画の中でもう少し引き出せたら(ボールの軌道の描き方にもう少し工夫がほしいかなと・・・)、私の中ではほぼパーフェクトな作品なんですけどね・・・。
・・・なんて偉そうなことを書いてしまいましたが(苦笑)、その部分を差し引いても、私にとってはとても魅力的な作品ですし、もっともっと評価されてほしいなぁと願っています。
※
さて、続く10巻は、千葉南光戦のまとめ。
そして、市蘭サッカー部の命運をかけた大一番、船和学院と戦うことになっていきます。
船学と戦う前に描かれる切ないエピソードもあり、ここからより感情移入度が高まっていくであろう市蘭サッカー部をめぐる物語に注目です。
■ 収録
第70話~第78話
週刊少年チャンピオン2008年43号~51号
千葉南光戦、尾上の先制点のところまで収録
タグ : ANGEL-VOICE
今週の連載雑感(2009年2月2日~2月8日)
2009.02.08 23:47
■ 今週の雑感リスト
- GOLDEN★AGE
- ANGEL VOICE
- 龍時
- うるとらスーパーさぶっ!!
- MAGiCO
- マイスター
『龍時 7』 / 原作:野沢尚 漫画:戸田邦和
2009.02.08 20:41
※ネタバレ要素がありますのでご注意ください
今回は、1年以上待たされることもなく(戸田先生を褒めてあげよう!w)、最新7巻が発売された『龍時』7巻の感想です。
"リュウジ、衝撃の岐路に立つ!!"
このように、帯のコピーに書かれていましたが、7巻では、サッカーシーンではなく、主人公・志野リュウジの人間ドラマが描かれています。
トップチーム入りの1枠の座をかけた紅白戦で、ライバルではあるが親友とも呼べる存在だったエミリオをプレー中のアクシデントから骨折させてしまったリュウジ。
試合後、すぐさま見舞いに行ったエミリオの病院から、悲痛な気持ちのまま帰路に着くリュウジの場面から7巻は始まっていきます。
帰宅したリュウジを待ち受けていたのは、リュウジをスペインに案内してくれたセルヒオに、現在リュウジが所属するアトランティコBの監督のスチュアート、そして、代理人業をしているというディエゴ・ペドロサという男。
そこでリュウジは、しばらくはアマチュア契約のB所属としながらも、トップチームへの昇格が告げられます。さらには将来を見越して、ペドロサが代理人が付くことも。 リュウジは、アマチュア契約でB所属の選手であるとはいえ、ペドロサという代理人が付き、念願のトップチーム入りを果たすことになります。
"親友に怪我を負わせておきながらも自分はしっかりチャンスをつかんだ"
という罪悪感にさいなまれながらも、現実を呑み込み、前進していくことを決意するリュウジ。
しかし、この出来事は、さらなるリュウジの苦悩へのほんの序章にしか過ぎませんでした・・・。
※
・・・ということで、今回は念願のトップチーム入りを果たすことが出来たものの、フットボーラーとして、さらには"志野リュウジ"というひとりの人間としての苦悩を描いた人間ドラマを中心に描かれています。守備的な負けないための組織サッカーを志向するトップチームの監督からは、リュウジのような高いテクニックを持った攻撃的な選手は必要とされておらず・・・と、またもや、監督と戦わなければならなかったり・・・
「何もかも捨ててこの場所から始めたいんだ……!!」
フットボーラーとしての未来を切り開くために、日本・・・そして家族を捨てることになるとしても、スペイン人になることを決心するリュウジの心理描写の数々(特に4年ぶりに再会した父親に関するエピソードは見どころですが、9巻にも続くところなので今回は触れません)。
もう何と言えばいいのだろう?
とにかくサッカーに対してストイックであり続けようするリュウジ。
サッカーのためにそこまでしなければならないのか?
そんな想像を絶するリュウジのメンタリティを軸にしたストーリー展開は必見です。
※
リアリティ路線のサッカー描写+シリアスなストーリー展開
やっぱり、私はこういうのが大好きですね。
かなり前に書いた、好きなサッカーマンガベスト10も(読んだことのない方はサイドバーのメニューよりどうぞ・・・あれもいい加減リニューアルさせないとなぁ)、そういう系統の作品が多いですし(笑
シリアス一辺倒に近いバランスなので、マンガとして明るく楽しいといった方向性を望む方には、好まれにくいかもしれないですが、サッカーの要素が多いサッカーマンガを読みたい方にはお薦めしたいです。
※
これは、すごく個人的に思ったことなのですが・・・。
リュウジが、なんとか監督の目を引こうと、意図的に派手プレーをしたものの、監督は見てすらいなかった場面。
リュウジの場合は、「何と惨めな行為だろうか……」とシリアスな方向に進んでいきますが、このシーン、『GIANT KILLING』だったらギャグ展開になるところだよなぁ(6巻に収録されている夏木のシーンを参照)とか思ってみたり(笑
※
この作品は、原作の小説の"'01-'02"をマンガ化しているものだったはずなのですが、作中に出てくるバルセロナの選手にメッシやイニエスタの名が挙げられているところを見ると、実は'01-'02シーズンをモデルにしていたわけではないようです。
確かに、今になって'01-'02シーズンは古すぎるかもしれないですが、・・・となると、残念ながら、原作の小説の"'01-'02"の部分をマンガ化しきったら、それで連載終了となってしまいそうですね・・・。
けど、ここから小説を全部マンガ化したら、どれだけ年月かかるかも分からないし、まぁ何より原作どおりやっていくと権利関係が大変そうですからね・・・これも仕方がないのかな。
・・・とはいえ、まだどうなるかは分からないので、かすかに続いてくれることを期待しながら、読んでいこうと思います(苦笑
※
さて、続く8巻について。
自分に嘘をついていた父と再び会うことになるリュウジ。
そこでリュウジは、父に何を伝えるのか?
そして、リーガ最終節のバルサ戦。
リュウジは、ベンチ入りの18人の中に滑り込むことができるのでしょうか?
できれば、次もあまり待たせないで発売してくれると嬉しいなぁ・・・と、半分期待しながら楽しみに待っていますよ!(笑
■ 掲載
第77節~第88節
ワールドサッカーキングNo.091(H20年7/3号)~No.104(H20年12/18号)
親父の嘘が発覚したところまで収録
タグ : 龍時
情報や今後の予定についてなど
2009.02.07 10:22
今日放送される、"世界一受けたい授業"という番組で、ジャイキリが紹介されるみたいです(ソースはゲキサカ)。
どういった形で紹介されるのか分からないのですが、興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか?
※
先週号の週刊少年マガジンにて発表されていた、MGP(投稿の漫画賞とでも言えばいいのかな?)の佳作作品がサッカーマンガだったんですよ。しかも、その作品が週マガのホームページで読めます。
クセ球しか蹴れず、チームメイトに受けて入れもらえない高校サッカー部の少年が、クラブチームに入り、逆にそのクセ球を活かしたサッカーで、前に所属していた高校のサッカー部と試合をするというのがおおまかなお話です。
プロの方の作品ではないので、レビュー的なものは書くつもりはありませんが、興味のある方は、マガメガトップ→新人賞→MGP受賞作品を読む→『スペシャル・ワン』と言う作品を探してみてください。
今回この作品を読んで思ったのは、こういったところにまで視野を広げていけば、もっともっといろんなサッカーマンガがこの世の中には存在するんだなぁということですね。
その中には、賞を選ぶという漫画雑誌側の立場からすればあまり評価できないかもしれないですが、私個人がピンポイントで"これ面白い!"って思えるものはきっとあるはずだと思うんですよ!
いやまぁ、いくら私個人が面白いと思っても、漫画家を目指して作品を投稿している方には何ひとつメリットはないのですが、世の中には陽の目を見ることなく消えてしまった作品もあるんだよなぁと考えるとちょっと残念な気もしますね。
そんな作品も含めて、もっといろんなサッカーマンガを読んでみたいな~。
※
今後の更新予定。
『龍時』と『ANGEL VOICE』の感想は、もう少しだけ待っててください。
数日内には、アップできればと思っています。
あとは、以前に計画していると書いたジャイキリの記事は、えーっと、ごめんなさい、今やるよりもっと後でやったほうがいいように思えたので、それについては、ひとまず封印します。
・・・ですがその代わりと言ってはなんですが、今後のジャイキリの私的な見どころというか注目しているところを、サッカー的なものからキャラに対するものも含めて、まとめたものでも書こうかなと考えてます。
それと、これも先日やりたいと書いた、フットサルマンガの記事については、もう2週間ほどお待ちください。現在リサーチ中です。
調べ直してたら、私の知らなかったものがいくつかあるにはあったんですけど(連載が終わっているもの)、やはり本格志向の作品はなさそう・・・。
※
先月は、月間のアクセス数の記録を更新していました。
いつも来てくださっている方、本当にありがとうございます。
ただの駄文ブログではありますが、今後もよろしくお願いいたします。
今週の『GIANT KILLING』#101
2009.02.05 22:30
最新単行本9巻は、好評発売中!
今週号モーニングの目次に書いてあるのですが、"爆発的売れ行き!!"みたいですよ。
コミックの週刊売り上げランクを見ていても、トップ10内に入ってたりしてましたし、この先、まだまだ伸びそうな感じはしますね。
タグ : GIANT-KILLING
2009年2月発売予定のサッカーマンガ
2009.02.02 07:47
■ 2月4日発売
『龍時 7』 / 戸田邦和
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
■ 2月6日発売
『ANGEL VOICE 9』 / 古谷野孝雄
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
■ 2月14日発売
『ファンタジスタ[文庫] 5』 / 草場道輝
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
■ 2月17日発売
『YATAGARASU 19』 / 愛原司
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
『エリアの騎士 14』 / 原作:伊賀大晃 漫画:月山可也
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
■ 2月18日発売
『GOLDEN★AGE 12』 / 寒川一之
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
■ 2月26日発売
『イナズマイレブン 2』 / やぶのてんや
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
今月は、発売される新作サッカーマンガが多くて嬉しい限りです。