『レッズサポのバイブル 赤菱のイレブンⅢ 2008シーズン』 / 古沢優
2009.01.04 21:05
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毎年の恒例行事となった感もある、浦和レッズを題材にした4コママンガ、『赤菱のイレブン』の"ネタのストックがほとんど底をついてしまったため3分の1ほどは描き下ろし"だという(笑)、2008年シーズンを主に描いたシリーズ最新作です。
以前よりも、だいぶ毒は薄れた感はありますが、シリーズファンから見れば、赤菱らしい古沢先生のユーモア溢れた面白さは健在!
私は、ご存知の方も多いと思いますが、Jリーグ開幕当初から浦和レッズを応援しているので(サポと呼べるほどのレベルではないですが)、ときにシャレになってないネタに苦笑いしつつも、楽しく読ませていただきました。
・・・まぁ、今年は成績が成績だっただけに、もうちょっとネタをブラックな方向に振っても良かったのかなって気はしますけどね(爆
すでに年も明け、もう来週チームが始動するので、これを読んで、「あぁ、こんなこともあったね」と、ひと通り振り返るだけ振り返ったら、あとは、フィンケ新監督を迎え、新たなスタートを切る2009年に思いを馳せたいと思います(チームとしての形が見えてくるまで、かなりの苦難が予想されますけどね・・・)。
ネタ的には、昨シーズン、チームで一番飛躍を遂げ、大きな期待を抱かせてくれた、細貝選手が赤菱でも存在感がより増してましたね。五輪代表の半袖ネタは、最高でした(笑
あとは、華々しくラストゲームを飾ったワシントンの影で、ひとり寂しく去っていったネネの姿がすごく切なかったな・・・。
内容が、100%浦和レッズのものなので、読んでくださってるほとんどの方にとっては、ほんっとどうでもいい作品だとは思いますが(ここの読者さんにレッズ好きはどのくらいいるのでしょうか?w)、本当に興味のある方のみ、手にとっていただければと思います(笑
タグ : 赤菱のイレブン
『ANGEL VOICE 8』 / 古谷野孝雄
2009.01.04 14:59
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※多少ネタバレ要素がありますのでご注意ください
高校サッカー選手権千葉県予選の1回戦の海浜美浜戦。
負ければ廃部といった状況にもかかわらず、2点のリードを奪われた、市蘭でしたが、百瀬が1点を返し、そして、脇坂が同点のゴールを・・・!
・・・といった状況から8巻は始まっていきます。
今回掲載されているのは、その美浜戦のクライマックスに、1ヵ月後の2次予選を見据え、フィジカル強化を目的とした合宿でのエピソードがメインとなっています。
※
美浜戦のクライマックス。
乾の決めた、ミドルシュート・・・の迫力があまり感じられなかったのは、ちょっと残念に思ったのですが、美浜の選手たちがクロスを警戒しすぎるあまりに、乾へのチェックがおろそかになり、それが乾の決勝ゴールにつながったというプロセスが良かったと思います。
それには、市蘭には交替する選手がおらず、後半の引き分けのままで乗り切って延長戦に持ち込めば自分たち圧倒的有利だという守りに入った心理が、美浜の選手たちをそうさせたのかもしれない・・・。
試合後のエピソードも含めて、美浜の選手たちは、嫌味な部分を決して見せない(市蘭とは何の因縁もないから当然といえば当然なのですがw)いい敵役でした。以前も書いたと思いますが、これは、この作品の持つ良さのひとつだと思いますね。
そして、体力の限界を超えて戦い続けた、市蘭のメンバーたちはよく頑張った!
※
最大の山場である美浜戦を乗り越え、その後の1次予選の戦いを乗り切った市蘭のメンバーたちは、さらなるレベルアップを目指し、フィジカル強化を主とした合宿に入ります。
その成果については、温厚なキャプテン百瀬が、思わずニヤニヤが止まらなくなってしまうほど(笑
毎日毎日ハードな走りこみを課せられ、厳しい合宿生活を送るメンバーたちですが、そんな中、水内の寝相の謎など、ギャグ部分で笑わせることも忘れないところがまたいいんです(笑
作品のサッカー描写の忠実度に比べたら、メンバーたちの成長速度は反則気味と言わざるを得ないですが(笑)、厳しい練習を乗り越え、悔しい思いをして、着実に成長を遂げていくメンバーたちの姿は、見どころのひとつだと言えるでしょう。
その他にも、あまり描かれることのない黒木の過去話や、選手たちに刺激を受けてマネージャーとして頑張ろうとする麻衣、突如クラブ入りの話が出てくる所沢、密かに闘志を見せる尾上など・・・
地味だけど、じっくりと読ませてくれるスポーツマンガとして、本当に魅力的だと思います。
確かに、爽快感には欠けるとは思うんですけど、一度作品の世界に入ってしまえば、かなりハマるんじゃないかと思うんだけどなぁ・・・。作品の面白さに対して、過小評価されてしまっている感は否めません(もちろん、それにはそれなりの理由が存在するはずなんですけどね)。
まぁ、とりあえず、このブログ的には、プッシュしたい作品として挙げていますので、読んだことのない方は、機会があれば触れてみてほしいなと思います。
※
さて、9巻は、次巻予告にもある通り、さらなる試練が市蘭のメンバーたちを待ち受けます。
9巻も『ANGEL VOICE』らしい面白さは健在ですので、単行本派の方は、楽しみに待っていてくださいね!
■ 掲載
第61話~第69話
週刊少年チャンピオン2008年33号~42号
選手権の2次予選を控え、大学生との練習試合に勝利したところまで収録
タグ : ANGEL-VOICE