『イナズマイレブン 1』 / やぶのてんや
2008.10.19 23:42
Amazonおすすめ度:

ニンテンドーDS用ゲーム、超次元サッカーRPG『イナズマイレブン』のクロスメディア展開のひとつとしてコミック化されたものが、この作品です。
おおまかなストーリーは、超弱小の雷門中("らいもん"と読む)に所属する主人公・円堂守(えんどう まもる)が、かつて(同じ雷門中でありながら)必殺技を使い最強と呼ばれた、"イナズマイレブン"の復活を目指し奮闘していくというもの。
1巻では、フットボールフロンティア(この世界での大会名)の全国大会で優勝した、帝国学園に練習試合で敗れたら廃部という、いきなりの崖っぷちに立たされるという展開を、円堂たちをどう乗り切っていくのかが見どころとなっていきます・・・。
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作品の方向性としては、過去の記事の中でも同様のことを書いていますが、必殺シュートが炸裂し、ちょっと前の少年マンガの王道を突き進む、熱血青春サッカーストーリーです。
作風は、連載誌でもあるコロコロコミックっぽいですが、ある意味では、かつての『キャプテン翼』を思い起こさせてくれる部分もあると思います(とある方は、『アイシールド』っぽさを感じるとおっしゃってましたが、私は読んだことないので何とも言えない・・・)。
サッカー描写については、中途半端なリアリティを排除し、必殺プレーを押し出したものになっています。
最近、そういったサッカーマンガは珍しく、それがすごく新鮮に感じられました。
私は、基本的にリアリティ路線のサッカーマンガが好きですが、たまにはこういうのもいいかなぁと思います(笑
あくまで、私の好みのど真ん中を行く作品ではないので、プッシュはしませんが、大人であっても、一昔前の王道を行く作品を読んでみたいという方は、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
アイデンティティは、はっきりと確立されているので、ちょっと読めば、自分に合うかどうかは判断できると思います。
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ゲームからのコミック化なのではありますが、コミック版『イナズマイレブン』は、ゲーム版のストーリーがベースにしているものの、序盤を見る限りでは、ゲーム版とまったく一緒の展開というわけではありません。
なので、ゲームを遊んだ人でも、また違ったものとして楽しめると思います。
(先に進んでいくとまた違ってくる可能性も否定できないですが)
ただ、逆に言えば、ゲームで感動したエピソードをマンガで読めない部分もあるので(展開も多少端折られ気味でもある)、そこは、作品を読む人がどう判断するかですね。
まぁ、それぞれ善し悪しはあると思います。
個人的には、ゲームのときは、あまり好きになれなかった壁山が、コミックでは妙にかわいく描かれていたのが印象的でしたね(笑
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『イナズマイレブン』は、アニメもスタートし、ゲームの続編もすでに発表されるなど、クロスメディア展開はまだまだ継続されていきそうということで、今後の行方に注目しています。
いまどきの子供たちが、『イナズマイレブン』をどのように見ているのかは知りませんが、どうせやるからには、サッカー少年たちに絶大な影響を与えるような存在になってほしい。
あまりブログの中で取り上げることはしないと思いますが、個人的には、このプロジェクトを応援していきたいです。
単行本2巻は、2009年2月発売予定だそうです。
この作品は、単行本派でいくつもりなので(さすがに、毎月コロコロコミックを買うのは無理w)、ゲーム版を遊んでいるので大まかな話は知ってますが、それをコミックでどのように描いていくのかを楽しみにしています。
■ 収録
第1話~第4話
月刊コロコロコミック2008年6月号~9月号
尾刈斗中との練習試合前まで収録
タグ : イナズマイレブン