今週の連載雑感(2008年7月21日~7月27日)
2008.07.27 19:54
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『GIANT KILLING 6』 / 原作:綱本将也 漫画:ツジトモ
2008.07.27 14:59
※ネタバレ要素がありますのでご注意を!
もうとにかくワクワク感が止まらないサッカーマンガ(管理人主観による)、『GIANT KILLING』6巻を読んだ感想を。
まずは、毎回恒例となっている、初版限定ステッカーは、"ミスターETUフラッグ"ということで・・・
個人的に、白地に黒の方が良かったかなぁと思いますが、隅田川スタジアムに行けばこんなゲーフラありそうだなっていうデザインで(もしかして、作中で出てたかも?)、いいんじゃないかと思います。
ステッカーが付きが欲しい人は、急いで本屋に買いに行くべし!
※
6巻は、名古屋グランパレス戦の終了のホイッスルが鳴った後の続きから始まっていきます。
ちょっと場面的には、中途半端なところなので、より感情移入度を高めて6巻を読むためにも、まずは、ちょっと巻き戻って5巻の終盤あたりから読み始めることを個人的にはお勧めいたします。
ということで、まずは、6巻のストーリーの見どころをまとめますと・・・
1、勝利を収めた名古屋戦後の余韻
2、新キャラ・夏木陽太郎の登場と、そこから生じるFW3人の人間ドラマ
3、その後シーズン前半のETUの戦いぶり
このあたりがポイントになってくるかと思います。
※
その中で、今回のメインとも言えるのは、やはり、新キャラ・夏木陽太郎の登場と、そこから生じていくFW3人の人間ドラマとなるでしょう。
夏木は、怪我により8ヶ月ぶりにチーム合流し、変なヤツかもしれないけれど、昨シーズンのチームの得点王であり、復帰すれば、FWのレギュラー争いの筆頭にいるべき男。
そんな夏木が復帰してきたことにより、危機感を募らせるそれまでのレギュラーである若手の世良恭平。そして、もうひとり、ベテランの堺良則、この3人がETUのFWのレギュラー争い圏内にいます。
夏木は、わけわからん行動で我々を笑わせてくれるのもひとつの魅力ではありますが、怪我で長期離脱(一部自業自得な部分もあり)という苦しい時期を乗り越え、再びピッチに戻ってくることができた・・・、そんな夏木の周囲への感謝の気持ちと復活に懸ける想いは、単行本で読み返して、改めて涙ぐみながら読んでいました。
世良は、夏木の復帰でレギュラーの座を奪われてしまうかもという焦りからの空回りしまくっていくのが、ストーリーの見どころのひとつなのですが、そんな彼の境遇を見るたびに、応援したくなっていきます。
堺は、少々扱いが小さめなのが残念なのですが、現状レギュラー争いの3番手ではあるけれど、プロとして己のコンディショニングに細心の注意を払い、決して諦めずに、虎視眈々とレギュラーの座を狙っているところに尊敬の念を抱きました。そして、「ボールってのはな世良…… しぶとく諦めない奴の前に 必ず転がってくるものなんだよ」は、6巻で一番の名言でしょうないでしょうか。
多少扱いに差がありますが(こればっかりは仕方ない)、この3人それぞれに、彼らなりの思いが描かれていて、それぞれに違った魅力があるところがとてもよかったです。
※
自分の好きなリアルのサッカークラブを応援している感覚で、ETUのことも感情移入しながら見ているとしては、勝利した名古屋戦後の余韻のあれこれというのもニヤニヤしながら読んでいました(笑
先程、ちょっと巻き戻って・・・と書いたのは、この勝利後の余韻をより深く味わうがためのものなのです(笑
書きたいことはいっぱいあって、ひとつひとつは書ききれないのですが、試合後のピッチでの選手たちのやり取りや喜ぶ様子、後日勝利したETUの記事を読むためにフットボールダイジェストを求め本屋へダッシュする子供たちに、達海の現役時代と同じ7番をつけた椿の活躍を見て本気になり始める古株サポ・・・
それらは、自分の応援したときのクラブが勝利したときの幸せ感がすごくよく伝わってきて、読んでいて、ほんっとに楽しくなってきてしまいます(笑
こういう楽しさが得られるサッカーマンガというのは、なかなかないんですよねー。
その中でも、試合で輝きを放った椿が、ヒーローインタビューを終えた後、コシさんに促されてサポーターのところに挨拶をしに駆け寄っていくシーン、あの絵が特に秀逸でした。
ゴールを決めた夏木のときもそうですが、ああいう選手とサポの絵って、すごくいいですよね。
表紙の見返しの部分でパッカくんも言っていますが・・・
「Football makes people Crazy!」
この英文のカッコいい意訳については、私は英語が苦手なので、他の人にお任せしますが(苦笑)、サッカーに熱狂する人々の"heart"をあますことをなく描いてくれているジャイキリは(1巻の感想を参照)、本当に魅力的だな思います。
※
あと、他にも新潟戦のハーフタイムで達海がバラバラになりそうなチームをひとつにまとめる場面だとか、リーグジャパンチップスのことだとか、ジャイキリのサッカー描写の好きなところだとか、他にも書きたいことはたくさんありますが、とてもじゃないけどここでは語りきれないので、あとは、連載を読んだ当時雑感をたどって読んでいただければと思います(一番下にリンクがあります)。
※
・・・ということで、今回は、サッカー描写よりも人間ドラマを中心に描いたストーリーでした。
サッカーというスポーツの醍醐味に、自分の生活の中にサッカーがある楽しさを、ツジトモ先生がダイナミックにセンス良く描いてくれるジャイキリは、誰が何と言おうと今の自分にとっては、"絶対的な存在"。
確かに、私の主観的な感情移入度の強い作品ではありますが、決してそれだけではなく、世間一般的にも、今一番勢いのあるサッカーマンガですので、まだ読んだことのない方は、一度ジャイキリワールドに触れてみることをお薦めいたします。
私たちと一緒にジャイキリワールドを楽しもうぜ! と(笑
※
それと、本編とは直接関係のない部分での話。
今回も、1話と1話の間にあるカットが、めちゃくちゃ面白かったです。
体重が5kgも減ってしまった後藤カットは、実際にここまでの彼の苦労を考えると笑えないですが(いや、むしろここは思い切って笑い飛ばしてあべるべきなのか)、女子サポに囲まれてる椿に嫉妬する黒田だとか・・・
その中でも個人的に一番笑えたのが、夏木が徳井コーチと緑川に怒られてたやつですね。きっとその後怒られまくったんだろうなぁって想像していたものが、そのまま絵になっていたので(笑
パッカくんのPKゲームについては、実際に組み立てて遊んだ方、レポート待ってます!(笑
ボールは、サッカーボール型の消しゴムを使うと、より雰囲気が出るかもしれないですね。
※
さて、7巻に向けてですが・・・。
巻末の予告ページにもあります通り、大阪ガンナーズ戦編へと突入していきます。
3巻のプレスカンファレンスでも顔を合わせたダルファー率いる大阪ガンナーズ相手に、達海率いる我らがETUどんな戦いを見せてくれるのか。
そして、ここでもまた躍動する愛すべき(でも、ETUサポの視点で見れば憎き)敵役たちの存在も合わせて、また3ヵ月後を楽しみに待つとしましょう!
■ 掲載
#48~#57
週刊モーニング2008年4・5号~14号
アルビレオス新潟戦まで収録
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