2008年7月発売予定のサッカーマンガ
2008.07.02 16:57
『YATAGARASU 17』 / 愛原司
2008.07.02 16:36
Amazonおすすめ度:

※多少ネタバレ要素がありますのでご注意ください
Jクラブ・ボガータ兵庫のユースの加入が内定していたにもかかわらず、結果としてそれを蹴り、元のチームメイトたちも多く所属する、新設クラブ・グランヴォーチェ城ヶ丘に残ることを決めた主人公・茂木但馬。
その新設・グランヴォーチェの初めての練習試合は、なんとそのボガータなったわけですが、Jリーグ傘下のユースチームを相手に、新設チームがどれだけ対抗していけるのか、といったところで、17巻は始まっていきます。
※
相手は、何と言ってもJリーグのユース。
いくら、ボガータへの加入が内定し練習参加していたふたり(茂木&森村)がいるとはいえ、1・2年生が中心で構成されているチームが、実質1軍半の実力とはいえ、Jリーグのユースチームに対抗していくのは、やはり現状としては厳しい話。
結果としては、大敗を喫してしまうのですが、そんななか、茂木と森村はボガータに決してひけを取らない"個の力"を見せ、可能性を感じさせてくれます。
そのあたりの、作画面も含めたサッカー描写が、ひとつの見どころになるかなと思います。
やはり、愛原先生は、サッカーをしているシーンを描くのがすごく上手いと思います。
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全体的なチーム力が、高円宮杯出場という目標に対して、まだまだ低いところにあるのは、仕方のないことだとは思うのですが、実際に予選のスタートが間近であることを考えれば、そうも言っていられない。
・・・ってことで、この作品を読んでる方なら、「あぁ~」と思う、即戦力が数人一気にチームに加入という展開になってしまいます。
個人的には、現状の戦力でチームが強く成長していく過程を描いていってほしいなって気持ちもあるのですが、予選までの期間の短さを考えると、それがやはり現実的なのか。
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その新加入のメンバーのひとりに、かつて一緒に戦った反町の姿もありました。
暴力事件を起こして、サッカーをやめてしまっていたというのは、いかにも反町っぽいなぁとも思いましたが、そのエピソードに勧善懲悪っぽさが感じられてしまったのは、私的にはちょっと・・・。
ですが、その暴力事件を起こした相手と、クラブユース選手権の予選で戦うことが決まっており(単行本で読めるのはもうちょっと先になるのかな?)、この因縁の対決は、大きな注目ポイントとなっていきそうです。
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18巻に向けては・・・。
次なる練習試合の相手として、かつて一緒に戦った三枝の所属する・芝山第一高校と対戦します。
同じ高校に通う、グランヴォーチェ所属の江守くんは、先輩である三枝にあいさつをしにいきますが・・・。
芝山第一のメンバーに、茂木と森村がボガータを蹴って、新設の街クラブであるグランヴォーチェでプレーすることを、「間違いなく進む道を誤った!」と言われ、怒り心頭の江守くん。
その江守くんは、新加入のメンバーにはじき出される形で、ベンチスタートとなってしまうのですが、いっつもやられ役が多い江守くんの奮起にも期待したいなぁ。そろそろ、江守くんの本格ブレイクを見たいと思うんですが、やはり、江守くんにそういう役回りは与えられないのかな(^^;
・・・といったところで、グランヴォーチェvs芝山第一の練習試合が始まっていく18巻の展開を楽しみにしています。この作品は、単行本派で読んでいるので、本当に先が分かりません!(笑
■ 掲載
vol.64~vol.67
月刊少年マガジン2008年1月号~4月号
グランヴォーチェvs芝山第一、キックオフ直前まで収録
タグ : YATAGARASU