『エリアの騎士 6』 / 原作:伊賀大晃 漫画:月山可也
2007.06.27 22:48
6巻の最後のところから、インターハイの県予選はスタートしますが、今回はピッチの外でのエピソードが多くなっています。
今回のところで、個人的に一番気になっているのは、奈々との夜の練習中に、偶発的にできてしまった、"幻のフェイント"の正体ですね。
私には、"クライフターン"ぐらいしか、思いつきません。
あれこれ調べてみたのですが、結局、他に回答を導き出すこともできず・・・
かつてある天才プレーヤーが得意とした幻のフェイントの正体とはいったい何なのでしょうか?
その答えは、連載の方でも明らかになっておらず、コミックの収録されるのは、まだまだ先の話になりそうです。
あと、読んだ全体の感想としては、自分の感性には合わないなってことですね。
ちょっとしたギャグのセンスとか、サッカーのロジックな部分とか、自分の持ち合わせている感覚との"ズレ"というのを、どうしても感じてしまいます。
前者については、このブログで論ずる部分ではないのでスルーしますが、後者については、7巻に収録されるところで、ちょうどいいテーマが出てくるので、それはそのときに書きたいと思います。
最後に、今回の帯についてなのですが、日本代表FW高原直泰選手が絶賛とあります。
それで、そのコメントが・・・
"試合の前にフランクフルトで読んでます"
・・・
作品を絶賛するなら、内容のことなど、他にもっと気の利いたコメントがあるような気が・・・(^^;
すいません、悪意はないので、高原選手のファンの方、怒らないでくださいね。
■ 収録
週刊少年マガジン2007年12号~21・22合併号
#38~#46、インターハイ県予選初戦、慶早大付属戦の途中まで収録
タグ : エリアの騎士
『やんちゃぼ -和久実村FCのキセキ- 3(完結)』 / 高田靖彦
2007.06.25 22:08
コミックの発売から、ずいぶん時間が経過してしまいましたが、『やんちゃぼ -和久実村FCのキセキ-』の、最終3巻の雑感。
知名度はかなり低い作品だと思うんですけど、個人的に期待してた部分もあったので、中途半端な終わり方(=打ち切り??)、天皇杯での優勝を目指してたストーリーだったのに、本戦どころか、福井県予選の決勝すら描かれず、完結してしまったことは残念に思います。
元々は、草サッカーチーム同然だった和久実村FCが、合併によって消滅してしまう和久実という土地の名前を、少しでも多くの人に知ってもらうため、天皇杯優勝を目指すという、その物語のスケールの大きさに惹かれるものがあったんですけどね・・・。
サッカーはしていても、プレーそのものについて語られる(解説がある)ような作品性ではなかったとはいえ、小規模のアマチュアクラブが、天皇杯を勝ちあがっていくその過程は、まさに、"ジャイアントキリング"の連続だったわけで、それらは、"きっと私をワクワクされてくれるに違いない!"って期待してたので、せめて、そのへんまでは描いてほしかったな~って、今でも思ってます。
これで、サッカーの"勝負のあや"的な部分も描かれていれば、本当に神がかった面白さになるかもとも思ってたのにな~!(笑
とにかく、作品の素地を生かしきれなかったことは、非常に残念です。
あとはですね、大まかなところは、2巻の感想で書いた内容と被ってしまうので、そちらを読んでみてください。
3巻の見所としては、和久実の名前を残すために活動してる小茂田たちとは反対に、和久実の名前を消すために活動してきた(合併を推進してきた)者のエピソードや、小茂田自身にとって一番大切な家族との問題が修復していく過程あたりでしょうか。
和久実という小さな村の人々の、それぞれが織り成す人間ドラマは、どこか温かみがあって、個人的には好きです。
サッカーを主体で見ると、物足りなさがあるのは事実ですが、少年誌的なノリや感覚がなく、そういうのが苦手な大人にも読みやすい、作品だと思います。興味のある方は、読んでみてはいかがでしょうか。
タグ : やんちゃぼ
『我らの流儀』が電子コミック化
2007.06.19 20:59
※6月13日追記したので、記事を上げときます。
※6月19日さらに情報を追記
大武ユキ先生の『我らの流儀』が電子コミック化されるそうです(ソース元は大武先生の公式サイトの日記)。
6月14日から配信がスタートで、どこのサイトで配信されるという話は後日また書くとのことなので、情報が公開され次第、こちらでも取り上げたいと思ってます。
私自身、たまたま最近『我らの流儀』を読んで、記事にしようかどうか迷っていたまま、フェードアウトさせてしまいそうなところだったんですけど、今回ちょうどいいタイミングだったので、配信日までに記事が書いてみたいなと思います。
改めて読んで、やっぱり面白かったです。
作画で魅せるタイプではないですが、純粋にサッカーが面白い作品で、サッカーについてまったくといっていいほど嘘がなく、どう言葉で表現していいか分からないのですが、作者のサッカーに対する深い感性というのが感じられて、個人的にも大好きなサッカーマンガのひとつです(ベスト10にも挙げてます)。
古本屋でも、なかなか見つけることできないので、これを機にもっと多くの方に読んでほしいなと思います。
以下、6月13日追記
大武先生のサイトで、情報が更新されないので、自分で調べてみましたところ・・・
eBookJapanさんの方で、6月22日発売予定となっています(リンク先の下のほうの発売予定のリストの中にある)。 また、時期が近づいてきたら、改めて告知したいと思います(笑
以下、6月19日追記。
大武先生のサイトで、情報が挙がっていたので、まとめておきたいと思います。
各サービスによって、システムが違うので(ブラウザとかVistaの対応など)、購入の際には、よく吟味してから決めるようにしてください。
【PCサイト】
- yahooコミック(1巻のページへ)(配信中・各巻294円・80日間閲覧可・試し読みあり)
- eBookJapan(6月22日配信スタート)
- ビットウェイコミックス(『我らの流儀』のページへ)(配信中・各巻420円・日数制限なし?・試し読みあり)
- Timebook Town(大武先生のサイトのリストにはあったのですが、配信情報はなし。これから配信予定?)
【携帯サイト】
- Handyコミック(これから配信?)
- comic.jp(これから配信?)
- コミック★COMIC(これから配信?)
- 最強☆コミック(ソフトバンク向けサイト、管理人ドコモユーザーなので確認できずw)
・・・てな感じなのですが、いまいち情報がはっきりしないものが多いですね(^^;
それらは、確認が取れ次第、更新しておきます。
『YATAGARASU 14』 / 愛原司
2007.06.19 00:04
13巻に引き続き、県トレ選考会を兼ねた"サマーカップ編"です。主人公・茂木但馬が属する、城ヶ丘トレセンが、サマーカップの準決勝、決勝と戦っていきます。
今回の見所は、因縁の相手とでもいうべき、香坂トレセンとの再戦・・・といっても、因縁があるのは、監督の竹林と森村とライバル関係にある早瀬ぐらいですが(笑)、彼らの仕掛けてくるあらゆる"ダーティー"なこと乗り越えて、優勝を目指して戦っていくところでしょうかね。
それと、復活した(というか、目覚めたというべきかな)森村のプレーのキレもそうですが、彼の一皮向けた心情の変化、そして、今まで皆無と言ってもよかった茂木とのプレーのつながりが見え始めたシーン(ピッチの上でお互いを真の意味で認め始めている)は、私をワクワクさせてくれるものがありました。
まぁ・・・、これは個人的な意見ですが、 香坂トレセンの竹林監督の人間として最低の行為の数々、 特に早瀬のステップアップのため(=自分の実績を上げるため)なら、他のトレセンの選手たちでさえも捨て駒にしてしまうようなやり方は、所詮はマンガといえ、ちょっとやりすぎな感じもします。
県トレに選ばれるために、竹林の指示に従って、森村に故意に悪質ファールをさせられる、香坂の選手のシーン。 彼の内心はやりたくないけど、やらざるを得ない状況、彼の心情を思うと、すごく痛々しいです・・・。
それとは逆に、相手のラフプレーに負けずに、
"俺は必ず実力で相手をねじ伏せる!"
という、あくまで自分のスタイルを貫いて勝利を目指すという、森村のシーンは、カッコよくもあり、個人的にもこういうヤツを応援したくはなりますが、敵と味方、露骨に善悪を分けすぎな感は否めないですね(^^;
"勝ち方なんて所詮は敗者のいいわけだ"
"利用できるDF(バカ)はとことん利用する‥‥
キレイごとなんて言ってたら上には登れないんだよ‥‥"
という早瀬の言葉は、人間的に、教育的にも、問題はありますが、何が何でもステップアップするんだっていう、その執念もアリかなって思うんですけどね・・・。
身近に、こういうタイプがいたら、絶対嫌うとは思いますが(笑
そんな彼らも、将来的には、いいヤツになるかもしれないので(笑)、とりあえずは、先を見守ってみたいと思います。
次巻も、引き続き香坂トレセンとの決勝となりますが、 最初の方にも書いた、お互いを理解し始めた茂木と森村が、 どんなコンビネーションを見せて私をワクワクさせてくれるのか、ダーティーな香坂トレセンのプレーに負けずに、 勝利を収めることができるのか・・・
『YATAGARASU』は、単行本でしか読んでおらず、先の展開を全然知らないので(あえて、楽しみはとってあります。みんな先を知ってるのばかりじゃつまらないじゃないですかw)、次の15巻の発売を楽しみしてます。
今回は、否定的なことも書いちゃったりしましたが、 サッカーシーンは面白いし、普通に好きな作品ですので、 サッカー純度の濃いサッカーマンガを求めている方には、 ぜひとも読んでみてほしいと思います。
■ 掲載
月刊少年マガジン2007年1月号~4月号。
vol.52~vol.55
サマーカップ決勝、香坂トレセン戦後半始めまで収録
タグ : YATAGARASU
2007年7月発売予定のサッカーマンガ
2007.06.11 23:16
■ 7月6日発売
『友まっしぐら 1』 / 原作:七三太郎 漫画:飛永宏之
【amazonで見る】
【bk1で見る
】
■ 7月9日発売
『オーレ! 3』 / 能田達規
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】
■ 7月13日発売
『あかねSAL☆ 2』 / 原作:岡田惠和 漫画:なかはら★ももた
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】
■ 7月23日発売
『GIANT KILLING 2』 / 原作:綱本将也 漫画:ツジトモ
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】
『ホイッスル! 7(集英社リミックスワイド)』 / 樋口大輔
【amazonで見る】
【bk1で見る】
今のところ、モーニング誌上では告知はありませんが、『GIANT KILLING』の2巻は発売リストに入ってます!
ペース的には、3ヶ月に1回ってところでしょうか。今のところ、休載が一度もないので、3巻も同じ間隔発売されると思われます。
『オーレ!』は、休載が多いので、週刊誌だけど、発売ペースが遅いですね・・・(^^;
『あかねSAL☆』は、単行本待ちで、内容全然知らないので、楽しみにしてます。
新刊コミックは、いつも通り、全部買って読む予定ですので、読んだら雑感程度でも、また取り上げたいと思ってます。
『我らの流儀』 / 大武ユキ
2007.06.09 23:15
先日取り上げた、『我らの流儀』の電子コミック化を記念しまして、 作品の紹介記事を書いてみたいと思います。
『我らの流儀』は、月刊アフタヌーンで、1996年3月号~1997年9月号まで連載されていたもので、コミックは全3巻発売されています。
マンガとしては、一般受けはしない・・・っぽいですが、 純粋にサッカー部分が面白い(というか私好みw)ので、個人的には強くプッシュしたいサッカーマンガです!
ストーリーは、 県立でトップの学力を誇る海成高校に通う主人公・加納英之が、 東大合格と選手権の優勝を目指していくというもの。
とはいえ、加納が真に目指しているものは、自分の理想とするスタイルでもって(←これ非常に重要)、選手権の優勝であって、東大というのは、部活やってるから学業がおろそかになっていると思われるのが嫌なんだとか。
加納は、マンガの主人公っぽくないのですが、それがいいんですよね(笑
人間として"何か"が欠落していて、 自分の目指すサッカーのためなら、必要のない人間を容赦なく切り捨てる(作中にはそのエピソードそのものは描かれてない)ような自己中心的で、どこかクールで淡々としているところが、最初のうちはどうにも好きになれなかったのですが・・・
2巻以降になってくると、実はサッカーに対してすごく純粋な男で(一連の彼の行動はその純粋さゆえのものと理解できる)、徐々に人間くささを見せ始めていきます。
それで、私の方も、徐々に感情移入でき始めて、気がつけば好きになってました(笑
彼の目指すサッカーに対する感性、こだわりの部分も、具体像は2巻以降に描かれてくるので、(私自身がそうだったんですが)1巻読んで、「みんなが言うほど面白くはないような・・・」と思っても、そこで判断しないで、2巻まではとりあえず読んでみてほしいです。
サッカー部分については、 まったくといっていいほど嘘がなく、本質的なところでの面白さ、真理的なところを描こうとしているところが、私がこの作品が好きな一番の理由ですね。
この自分の感覚を、どう言葉で表現すればいいのか分からないんですが(それじゃダメじゃん)、きっとこのブログを読んで、私の言ってることに共感できる方なら、きっと理解してもらえるはず!
決して、作画的に説得力があるってタイプではないのですが、
加納たちが目指しているサッカーのスタイル、作中に垣間見える大武ユキ先生のサッカー観や思想的な部分を、感じ取りながら、読んでいくと、楽しめるんじゃないかなって思います。
ある部分では野洲スタイルのそれに通じるものがあると思う。
その他細かいところにもこだわりが感じられて、これだけ作者個人の感性が感じられる、サッカーマンガは、そう多くはないと思います。
それについては、"続きを読む"以降にもうちょっと書いてますので、そちらを読んでみてください。
個人的に好きな作品なので、今回電子コミック化されたことは、非常に喜ばしく思います。サッカーの本質的な部分での面白さを描いたサッカーマンガを求めている方には、お薦めできると思いますので、これを機に、ぜひとも読んでみてほしいな~って思います!
できることなら、大武ユキ先生のサッカーマンガをもっと読んで見たいなぁ。
『風飛び一斗』が最終回
2007.06.08 23:55
月刊少年ジャンプで連載中の『風飛び一斗』が、雑誌の休刊とともに、その歴史にピリオドを打つことになってしまったようです。
(参照リンク:月刊少年ジャンプ休刊のお知らせ)
なお、月刊少年ジャンプの公式サイトにて、今月掲載分を少しだけ読むことができます。下の参照リンクの最新号プレビューよりどうぞ。
(参照リンク:月刊少年ジャンプ:『風飛び一斗』のページ)
作品を愛してきたわけではない自分に、言葉をかける権利がないことは、重々理解はしていますが・・・
門馬先生、長い間お疲れ様でした。
コミック最終26巻は、9月4日発売だそうです。
タグ : 風飛び一斗
『GOLDEN★AGE 4』 / 寒川一之
2007.06.05 00:12
コミック発売から、結構日数が経ってしまいましたが(苦笑)、簡単に雑感に書いておきたいと思います。
今回メインとなるのは、唯が所属していた、シーサペンツのJr.ユースの元チームメイトで、唯がつける以前に10番だったという、蘭澄主(あららぎ・すみかず)率いる、丸蔵中との3回戦になります。
主な見所としては、実力的には上とされているのにもかかわらず、蘭が唯対して強いコンプレックスを抱いている理由とは何なのか・・・という、ところでしょうか。
個人的な雑感としては、以前、連載雑感のところでもちょこっと書いたのですが、蘭が唯に10番を受け渡さなければならなくなったエピソードのところですね。
唯を10番にするというきちんとした説明も、10番を今まで背負ってきたというプライドに対するフォローもなく、10番を奪われてしまった蘭。作中のエピソードを読む限りでは、そりゃあ、納得なんかできないだろうなぁって思います。
高慢で人を見下すようなところもある蘭とはいえ、10番を奪われた仕打ちは理不尽なのに、唯よりも実力的に上なはずなのに、徐々に小物のような扱いになっていってしまってることに、連載を立ち読みしてた当時、すごく同情したくなった記憶があります(^^;
そのコンプレックスの部分を突いて、蓮葉が蘭を挑発するところは好きだったりするんですけど(笑
あとは、実力を少しずつ見せ始めてく近江の身体能力について突っ込んでやりたいなって思ったことと(笑)、巻末ページで、丸蔵中のキャラとして登場する、蘭と上井についての元ネタを知って「おおっ、そうだったのかー」って思ったこと、ミヤッチの背番号が1ヵ所間違えてることに気付いてしまったこと・・・あたりかな。
リアリティという観点で見ると、あれこれ突っ込んでみたくなる部分はありますけど、サッカーマンガとしては、現状の売り上げ数よりは、もうちょっと評価されてもいい作品だと思いますので、まずはサンデーの立ち読みからでも、読んでみてもらえればなぁと思います(笑
う~ん、やっぱり、絵柄が問題なのでしょうか?( ̄▽ ̄;)
■ 掲載
週刊少年サンデー2006年49号~2007年9号
丸蔵中との3回戦の途中まで掲載。
【以下追記】
・・・って、一度記事を書き上げた後に、3巻の記事を読んでみたら、最後のところは、今回と同じようなことが書いてあって、自分で笑ってしまいました(笑
タグ : GOLDEN★AGE