『ケッタ・ゴール 3(完結)』 / かわせひろし
2006.11.26 23:53
消去されてしまった、以前のブログに掲載したものを、そのまま掲載します。グーグルのキャッシュから拾ったもので、エリアやG★Aのも書いてたのですが、グーグルにキャッシュされる前に、ブログが消えてしまったためか残ってなかったので、こちらをまず試しに掲載します。
"努力・友情・勝利"という児童~少年向けマンガの王道に、リアリティのあるサッカー描写が加わった、この『ケッタ・ゴール』ですが、3巻で最終回を迎えてしまいました。
2巻からの続きで、柏レイソルのジュニアチームとの練習試合から始まり、試合はなんとか3-2でリードを守りきって勝利したものの、レイソルのレギュラーの3バックが出場した後半は、思うように自分たちのサッカーをさせてもらえず、悔しさを募らせるメンバー。
しかし、この悔しさが"ぜったい勝つぞっっ!!"と、みんなの気持ちをひとつにしていきます。
その後、チームの弱点であった左サイドバックと、急造選手で凌いでいたゴールキーパに新たな選手を加え(キーパーの子が都合よく引っ越してきてくれるところは突っ込んではダメですよ?w)、これでようやくきちんとしたメンバーが揃い、いよいよ全国サッカー大会の県予選が始まるというところで、3巻が終了してしまいます。・・・えぇ、つまりは完結ということです。
えぇーーーっ?!
これからが面白くなってくるところなんじゃないのぉ?
っていう話の流れ的に、どう見ても4巻に続く・・・という展開だったことを考えると(知らない人は完結だと気付かないぞこれ)、やっぱりこれは打ち切りのかなぁと思います(^^;
かわせ先生は、リアルサッカーでイメージできる範囲内でサッカーのプレーの面白さを再現しようとしてくれる、数少ないマンガ家さんのひとりだったので、連載が終了してしまうのは、私的にはすごく残念に思います。
レフェリーがアドバンテージで試合を流したりとか、さりげない部分も自然に描いてくれてましたしね(笑
今回で、私の一番好きなところは、そのアドバンテージで流した直後のシーンで、ケッタ君が紅葉君(クレハと読む、レイソルのリベロで背番号が20w)とゴール前で1vs1で勝負を仕掛けるところで、右にボールを振って紅葉君がその動きについていこうとした一瞬の隙を突いて、トーキックで紅葉君の股を抜いてシュートを放つシーンがよかったです。
これだったら、リアルサッカーでも十分イメージできるじゃないですか。 ゴール前で、紅葉君をかわせばシュート打てるというギリギリの局面の勝負の中の一瞬の閃きを描く。私は、こういうのが、もっと見たいんです。
ただ、かわせ先生の作画は、児童向けという視点で見れば、それ相応の絵柄で見やすくていいと思いますが、サッカーマンガという視点で見ると、少し躍動感に欠けるかなってというのはあります(下手とかいうのではなく、むしろ上手い)。例えば、同じシーンでも『ファンタジスタ』だったら、もっと見ていてワクワクできたんじゃないかって、正直なところ思ってたりもします。
ですが、リアリティの中からサッカーの面白さを描こうとする、その姿勢を私はすごく評価してますし、今回は残念ながら連載は終わってしまいましたが、 また機会があれば、ぜひともかわせ先生のサッカーマンガを読んでみたいですね。
児童向け(コロコロよりも低年齢層?)ということもあって、一般受けはしないかと思いますが、リアル志向のサッカーマンガをお求めの方は、読んでみてもいい・・・かもしれません(笑
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