『チュソン ―U-23サッカー日本代表 李忠成物語―』(原作:門脇正法 漫画:大武ユキ)雑感
2008.07.15 21:21
7月15日発売のオースーパージャンプAUGUSTに掲載されている『チュソン ―U-23サッカー日本代表 李忠成物語―』を読んだ雑感を簡単に。
内容的には、いたって普通の『○○物語』的なもので、李選手の幼稚園時代から現在までを描いたものになっています。
掲載ページ数が33ページと限られている中で、李選手を支えてきた家族の存在の大きさだとか、闘争心溢れる李選手の気持ちの部分などが、それなりに描かれているかなぁと思います。逆に言えば、ページ数的に決して多くないので、"それなり"の程度にしか深く描けないのが残念なところでもありますが。
李選手は、北京五輪の代表に選出されたFWの中では、一番実績がありますし、持ち前の豊富な運動量と闘志溢れるプレーで日本を決勝トーナメントへ導くゴールを決めてほしいですね。
黄色いユニを着てるときは、絶対に応援なんかしないけど・・・(きっぱり)
青いユニを着ているときは、ちゃんと応援するからね!(笑
(※一応書いておきますと、私はJ開幕時から赤いチームを応援してしてるがゆえの発言ってことでご理解いただければとw)
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個人的に、久々にサッカーマンガを描く大武先生を見れたのは嬉しかったのですが、やっぱり、オリジナル作品を読みたいなぁと思ったのが本音です。
商業的に大成功させるのは、ちょっと難しいかもしれないけれど、サカオタ好みのサッカーマンガを描ける人なので、またいつかどこかで、大武先生がサッカーマンガを連載してくれるときが来るといいなぁ。また、『我らの流儀』のようなサッカーマンガが読みたいです。
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・・・とうわけで、興味のある方は、オースーパージャンプをチェックしてみてはいかがでしょうか。
ですが、李選手を応援する女子サポが読むには、それなり勇気が必要かも・・・しれないです。
『宮本恒靖 「FIRE&ICE」』前編を読んだ雑感
2008.07.09 17:00
本日、7月9日発売の週刊少年マガジンにて掲載されている読み切り作品、『宮本恒靖 「FIRE&ICE」』の前編(第1話)を読んだ雑感を簡単にまとめたいと思います。
まず、読んだ感想を率直に書きますと、素直に楽しく読ませてもらいました。
宮本選手のヒストリーを振り返るという意味ではかなりさっくりとではあったのですが、例えば、『中澤佑二物語』を描いた塀内夏子先生のようなシリアス系の世界観とは違う、ちょっとギャグっぽさが漂う雰囲気が斬新でなかなか面白かったです。
中でも、宮本選手のお母さんがすごくいいキャラをしていて、今回楽しく読めたのは、このお母さんあってこそだよな~と思いました。というか、明らかに主人公(宮本選手)よりも目立ってましたし(笑
マンガの方は、週刊マガジンに掲載された翌日(つまりは明日)以降、レッドブルのキャンペーンサイトで無料で読めますので(リンクは下記参照)、興味のある方は、読んでみてはいかがでしょうか。
来週号に掲載される後編の方は、シリアスな方向へストーリーは進んでいきそうで、安田先生がどのようなアプローチで作品を描いていのか、来週号を楽しみにしたいと思います。
(関連リンク:レッドブルキャンペーンサイト)
『中澤佑二物語』の掲載がスタート!
2008.03.25 21:42
先日もお伝えした通り、3月24日発売のヤングマガジン17号より、塀内夏子先生の『中澤佑二物語』の掲載(全4回)がスタートしました。
今回の舞台は、ドイツワールドカップ後となっているようです。
日本代表として3試合を戦った中澤選手は、高校時代の恩師だった村田義昭氏(前作にも登場してます)に会うため、村田氏が監督を務める、春日部東高校へと訪問するのが第1回のストーリーとなっています。
その内容を言葉にすると、どうにも安っぽくなってしまうので、実際にご自身で読んでみてください。
ワールドカップを戦い終えたあとの中澤選手の、そのピッチには立っていない私たちには、決して私た理解することはできないであろう深いところで悩み、苦しんでいる様子が描かれています。
「‥‥‥
苦しんでいる佑二に‥‥
もう何もいってやれる言葉は‥‥
ないんだな‥‥」
・・・という、村田氏の心の中の描写には、なんとも言えない切なさを覚えましたね・・・。
多分、今回のストーリーは、ドイツW杯後から代表復帰するまでの、さまざまな中澤選手の苦しみといったものが描かれていくことになるのかなぁと思ってます。
塀内先生は、そういった部分での人間ドラマを描くのが巧いかたですので(今回もそれが十分出ていますよね)、今回もその部分に非常に期待しています。
この『中澤佑二物語』については、掲載が全部終了したところで、感想をまとめて書きたいと思ってます(雑感程度にちょこちょこ書くかもしれませんが、基本的には全部まとめて感想を書くつもりです)。
あと、ドイツW杯前に掲載された、前回の『中澤佑二物語』は、なんと、ヤングマガジンのホームページにて、期間限定で全ページ無料配信されています(通信費は読者の方のご負担だそうですw)。
今この記事を書いてる時点は、まだ読み返していませんが、前作も泣ける内容となっていますので、まだ読んでない方は、ぜひ読んでみてください。私もあの当時、立ち読みだけですませないで、ヤンマガ買っとけばよかったと、ちょっと後悔していたので、今回の無料配信は本当に嬉しいです。
【以下追記】
(参照:ヤングマガジン公式サイト)
作品は、単行本化されてしまったので、現在は読むことができません。
単行本化された、『中澤佑二物語』の感想は、こちらの記事にて。
タグ : 中澤佑二物語
【読み切り雑感】『エリヤ』 / 島袋光年
2007.05.11 23:23
5月7日に発売された、赤マルジャンプ2007SPRINGに掲載されている、島袋光年先生の読み切り、『エリヤ』を読んだ雑感です。
猿顔になると、高い集中力を発揮し、強豪高相手にドリブルで16人抜き(同じ選手を2回抜いたのもカウントしてるから16人w)してしまうほどの、実力を持っている主人公・加藤江里也。当然ながら、マスコミなどからも高い注目を集め、将来を嘱望された存在だったはずなのだが、その2年後・・・
彼は、普通のサッカー部員でした。
それは、エリヤの日常生活の集中力のなさや、あり得ないほど極端な飽きっぽさに原因なわけなのですが・・・
エリヤは、なぜ集中して、物事に取り組もうとしないのか?
そして、エリヤが再び集中力を取り戻し、唯一飽きずに続けてきたサッカーに夢中になり、"フィールドの支配者"へとなっていく過程が、この作品のストーリー的な見所だと思います。
なんか、こう書いちゃうと、シリアス系のお話のように見えてしまいますが、基本的にはギャグ系です(笑
やたらと回りくどいボケだとか、個性的なキャラクターは、たぶん、作者の作風なんだとは思うんですけど(他の作品を一切読んだことないので実際のところは知らない)、小学生向けっぽいギャグ展開の部分は、今の自分が読むには、ちょっと苦手かなぁ(^^;
だけど、エリヤが再び高い集中状態(いわゆる、"ゾーン"ってやつですね)になる瞬間とか、彼がドリブルで次々と抜いていく絵の見せ方(ドリブルでかわす一瞬の動きはよく描けてると思う)は、不覚にも・・・と言ったらすっごい(この作品的には"ものっそい"と言うべきか)失礼なんですけど、そこには、ちょっと光るものを感じました。
全面的に、ギャグマンガ系だと思っていたので、いや、まぁ、あの猿顔は思い切りギャグとしか思えないんですけど(笑)、その中にかすかにあるシリアスの部分がスパイスのように効いて、それが私の印象をガラリと変えさせてくれましたね。
たまには、こういう作品も悪くないなぁと思いました。
ギャグの方が主体で、サッカー純度が濃いってわけではので、特別にプッシュはしませんけど(上にも書きましたけど、ギャグ部分は苦手ですし)、興味がある方は、まだ書店などに赤マルジャンプは置いてあると思うので、チェックしてみてはいかがでしょうか?