『イナズマイレブン6』 / やぶのてんや
2010.07.06 19:13
※ネタバレとなりうる要素を含んでいますのでご注意ください
講談社漫画賞の受賞、コミックの累計発行部数も100万部を突破と、コミック版の方も着実に勢いが増してきている、『イナズマイレブン』6巻の感想です。
フットボールフロンティア全国大会決勝戦、世宇子中と戦う雷門中。
大好きだったじいちゃんが影山によって殺された事実を知り、心を乱したまま試合に臨んでいた円堂は、ゴッドハンドが発動できなくなるピンチに陥りますが、壁山と栗松のフォローを受け、トリプルディフェンスを形成しピンチを凌ぐことに成功。
支えてくれる仲間たちの存在に、自分を取り戻した円堂。 果たして、雷門中は、世宇子中を相手にフットボールフロンティア全国大会優勝を勝ち取ることができますでしょうか。
※
6巻では、世宇子中との決着が描かれていきます。
ひとつの話のクライマックスを迎えていくだけに、普段以上に『イナズマイレブン』らしい熱い展開が怒涛の如く押し寄せてきます!
円堂が復活し、さらなる成長を見せたことで、世宇子中の攻撃を抑えていた雷門中でしたが、アフロディの“ゴッドノウズ”が炸裂して先制を許してしまいます。
そればかりではなく、さらに風丸が負傷し、治療の間10人での戦いを強いられる雷門中。 そんな中、豪炎寺が健闘を見せるも・・・ゴールを奪えず、風丸もケガの状態が悪くプレーするのが難しい状況の中で登場したのが・・・
鬼道有人だぁーーー!
細かいところで突っ込みたくなりますが、そこは華麗にスルーするとして(笑
鬼道が加わった雷門中は、その鬼道が中盤で時間を作り味方を上がらせ、上がった壁山へ“相手ゴール前でザ・ウォールを発動させ”パスを送ります。
ザ・ウォールが相手GKのブラインドになっているところを、豪炎寺がファイアートルネード・・・?
いや違う。
鬼道のダークトルネードも合体させた、“ダブルトルネード”で同点ゴールを奪う雷門!
しかし、このまますんなりと逆転といくわけもなく・・・
神のアクア(要はドーピング)を飲んだアフロディが、さらなる力を解放させ、フルパワーの“ゴッドノウズ”で雷門ゴールに襲い掛かります。
片手の“ゴッドハンド”では防げなくても、みんなの思いを乗せたもう片方の手で“ゴッドハンド”、つまりは、“ダブルゴッドハンド”で雷門ゴールを守る円堂。
世宇子中優勢の中で試合が進んでいく中、なんとかゴールを守る雷門中でしたが、いよいよ勝負のときが訪れます。
たまごろうの顔面ブロックからボールを奪った雷門中は、豪炎寺へとつなぎ攻撃へと出て行きます。そんなとき、円堂に対して、お前も上がってこいと声をかける鬼道。
GKである自分が自陣ゴールを空けて上がることにためらいの表情を浮かべる円堂でしたが、味方に背中を押され、ゴール前と駆け上がっていく・・・。
豪炎寺、円堂、鬼道・・・
3人のキックが合わされば、きっと相手ゴールを打ち破ることができる!
そう信じみんなの想いが集結した“イナズマブレイク”
シュートは、相手GKを打ち破ることに成功したものの、ゴール前にはボールよりも先回りしたアフロディの姿が・・・
ゴールを奪えそうもない。
悲観的な空気が流れる中、どうしても勝利することを諦められない男がいました。
(何度も何度も挫折をのりこえ仲間を増やしたくさんの練習をして…、
やっと… やっとここまでたどりついたんだ…、だから…。だから…!!)
「あきらめてたまるかぁー!!」
諦めないことで、ここまで勝ち上がってきた雷門中。
その想いが円堂を突き動かし、ゴールに転がり込むようにダイビングヘッド・・・
このゴールが決まり、雷門中は勝利し、フットボールフロンティア全国大会の優勝を手に入れることがでました!
・・・と、ここまでひたすらに話の流れを綴ってきただけですが、これらの展開が怒涛の如く押し寄せ胸を熱くさせる。とにかく熱い、熱いとしかいいようがありません。
私はもういい大人ですし、決してこういったタイプのサッカーマンガを多く望んでいるわけではないですが、『イナズマイレブン』のような児童誌らしい熱血王道展開というのも、今読んでもこれはこれでよいものです。
※
こうして、フットボールフロンティア全国大会は、幕を閉じたわけですが、これで6巻が終わりというわけではなく、新展開へと続き、話は“フットボール フロンティア インターナショナル (FFI)”編に突入していきます。
ゲームやアニメを知っていると、ずいぶんごっそり話をカットして、吹雪や不動などをここで普通に新キャラとして持ってくるんだなと思ってしまうのですが、続く7巻では、新展開が本格的に動き出していきます。
コミック版では、ゲームでは3に相当する部分をどのように描いていくのか気になるところです。
『イナズマイレブン』は、コロコロ年代を越えてしまうと、読む人を選ぶ作品だとは思いますが、今の少年たちに多大な影響を与えているものとして、作品の世界に触れてみるのも悪くないんじゃないかと思います。
『イナズマイレブン』の存在が、日本サッカーの10年ぐらい先に何かしらの軌跡を残しているのか、個人的には興味深く見ていきたいテーマですね。
■ 掲載
第21話~第24話
月刊コロコロコミック2010年2月号~5月号
新展開、FFI代表メンバー選抜テストが行われるところまで収録
タグ : イナズマイレブン
『GIANT KILLING』と『イナズマイレブン』が講談社漫画賞を受賞!
2010.05.13 22:01
先日、第34回講談社漫画賞が発表されました。
児童、少年、少女、一般の4部門のうち、児童部門では『イナズマイレブン』が、一般部門では『GIANT KILLING』とサッカーマンガ関連から2作品が受賞するという、こういうブログをやっている立場としては非常に嬉しい結果となりました。
選評やコメントなどについては、近々講談社の漫画誌に掲載されるはずなので、ツジトモ先生がどんなコメントをされるのか楽しみです。
(参考リンク:講談社漫画賞)
(参考リンク:第34回講談社漫画賞にジャイキリ、海月姫、ダイヤのAなど(コミックナタリー))
『GIANT KILLING』については、昨年もノミネートされていて、僅差で受賞を逃したという形だったように見えたのですが、今年はそのリベンジってわけではないでしょうけど見事受賞。
ジャイキリをずっと応援してきたファンの一人として、とても嬉しく思います。
ツジトモ先生、綱本先生を始めとした、『GIANT KILLING』という作品に携わったすべての関係者の方々に、改めまして、おめでとうございますという言葉を伝えたいです。
今はアニメ化もされたり、表紙を飾る機会が増え、作画スタッフの募集をしていることからも、スケジュール的なものは本当にタイトなんだろうなと思いますが、これからも私たちを楽しませる作品を描き続けてほしいなと願っています。
私もファンの一人として、これからもブログを通じて応援して続けていければなと思っています。
そして、コミックは小学館からの発売ですが、『イナズマイレブン』のコミック版も受賞となりました。やぶの先生を始めとした、関係者の皆様方、おめでとうございます。
『キャプテン翼』以降、いろいろなサッカーマンガが世に送り出されてきましたが、ポストキャプ翼として現時点で一番最有力のポジションにいるのは、やっぱり『イナズマイレブン』(ジャイキリも今後大きな何かをもたらしてくれる作品だとは思ってますけど)だと思いますし、時流に乗っているという点でもイナイレの受賞も妥当であると考えています。
ただ、イナイレのムーブメントというのは、マンガだけではなくて、元々はゲームがオリジナルですし、アニメやカードゲームだったりクロスメディア展開された全体を通じてのものなので、イナイレが何かしらの賞を獲るというのはごく妥当なことだとは思うんですけど、それが講談社漫画賞というのには、私は少々違和感を覚えてしまっているんですけどね。
とはいえ、こういう機会にサッカーマンガが取り上げられることは、この業界的には素晴らしいことですし、このニュースを見た人たちがもっとサッカーマンガに対して関心を抱いてくれるようになってくれればいいなと願ってます。
だって、今面白いサッカーマンガってたくさんありますよ?
・・・という私の主張をいつも聞かされている、いつもこのブログを読んでくださってる方々にここでアピールしてもあまり意味はないかもなのですが、本当、ここ数年の中では間違いなく今が一番サッカーマンガが熱い時代なので、もっと多くの方に読まれてほしいなと願ってます。
またそのために私自身も、もっと多くの人にいろんなサッカーマンガに対して興味を抱いていただけるよう、文章力を上げるなど、日々精進していきたいです。
ということで、改めまして、ツジトモ先生、綱本先生、やぶの先生、講談社漫画賞の受賞、心よりご祝福申し上げます。
『イナズマイレブン 5』 / やぶのてんや
2010.03.01 23:23
※ネタバレとなりうる要素を含んでいますのでご注意ください
オリジナルであるニンテンドーDS用ゲームソフト『イナズマイレブン2 脅威の侵略者』の出荷本数が110万本を越え、アニメも予定の期間を延長して放送中、またゲームの最新作も発表され、ますますその勢いが増していく印象のある『イナズマイレブン』のコミック版5巻を読んだ感想です。
フットボールフロンティア地区予選で帝国学園を破り、全国大会出場の切符を手に入れた、主人公・円堂守が所属する雷門中。5巻では、そのフットボールフロンティアの全国大会の様子が描かれていきます。
※
今回も、コロコロらしいというか、『イナズマイレブン』らしい王道的な熱血ストーリーで魅せてくれます。このあたりの作品のベースとなっている部分にブレはありません。
(今回ようやく登場となった)響木さんが思わず守のおじいさんの姿をダブらせてしまう爆裂パンチでシュートを止めるシーンや、豪炎寺と鬼道が協力してプレーする場面、じいちゃんが殺されたという真実を知り(戦う気持ちは見せるけど)今ひとつ精彩を欠くプレーを見せる守のために協力して“トリプルディフェンス”を発動させる壁山と栗松のシーンなんかは、やっぱり胸を熱くされてくれます。
そういう描写がある中・・・
「じいちゃんが好きだったサッカーでぶっとばす!!!」
と、真実を知った守が静かに闘志を見せるシーンには、また違った意味で心揺さぶられるものがありました。
ただ、いい意味を見せてくれる反面、全国大会を勝ち進んでいくプロセスがコミック版では大幅に端折られてしまっているのは、ちょっと残念かなぁと思います。それによって、戦国伊賀島戦なんかもただのかませ犬的存在になっている印象を受けますし。
このあたりのことは、前巻の感想でも書いているのですが、現状の連載ペースを考えると仕方のない部分はあるんですよね。ゲーム版はすでに最新作「3」が発表され、それどころかアニメ版の方ではすでに「3」のストーリーに入っている中、コミック版はまだ「1」の終盤を描いているわけですから。
そのあたり、やぶの先生は適度にアレンジしつつ上手くまとめようと頑張ってらっしゃると思います(きっと苦心されてることと思います)。それでもやっぱり、私としてはもっとじっくりと読んでみたいないう気持ちの方が強いです。ここは割り切るしかないのですが・・・。
その他には、今回も本編の他に恒例となってきている特別ギャグ編が収録されていたり、ゲームやアニメをご存知の方ならお馴染みであろう吹雪士郎のストーリーを描いた読み切りも掲載されています。
コミック版は、ゲームやアニメほどの存在感は示せていない印象もありますが、もし興味があるならコミック版の方もチェックしてみてはいかがでしょう。
※
続く6月末に発売予定の6巻では、フットボールフロンティア全国大会決勝戦、世宇子中戦の決着がつくようです。コミック版では、フィナーレの部分をどのように描いていくのか、注目していきたいと思います。
■ 収録
第18話~第20話、イナズマイレブン特別編 吹雪士郎外伝、イナズマイレブン特別ギャグ編
2009年10月号~2010年1月号、別冊コロコロコミック2009年12月号
フットボールフロンティア全国大会決勝、円堂たちがトリプルディフェンスで相手シュートを止めるところまで収録
タグ : イナズマイレブン
『イナズマイレブン 4』 / やぶのてんや
2009.10.31 23:54
※ネタバレとなりうる要素も含んでいますのでご注意ください
オリジナルであるゲームの新作が発売され、アニメも熱血放送中と、好調ぶりが窺える『イナズマイレブン』。そのコミック版4巻の感想です。
中学サッカーNo.1を決める大会“フットボールフロンティア”の地区予選を順調に勝ち上がる雷門中。4巻では、地区予選の決勝戦、何かと因縁のある帝国学園戦が始まっていきます。
帝国学園戦は、すべてがクライマックスと言わんばかりに、ハイテンションな展開が怒涛のように押し寄せてきます。
怪我から復活したたまごろうのゴール、レガースがボロボロになるほど(!)の強烈なシュートをブロックした風丸、影山が故意にピッチに円堂鉄骨を落としたところを守る鬼道、ゴッドハンドが破られたところをゴールラインギリギリのところで止める豪炎寺・・・
そして、圧巻だったのは、同点のままで迎えたロスタイム、雷門中がGK・円堂も含めた全員攻撃を仕掛けていく場面。 必殺シュートを繰り出しまくっても、なかなか帝国のゴールを割れなかったが、最後は、円堂と豪炎寺の“イナズマ1号”が帝国のゴールを打ち破る。いやぁ、熱い、熱かったですね!
スポーツとしてのサッカーという視点から見ると、無茶苦茶な展開ですが、『イナズマイレブン』については、これでいいんです!
少年マンガの王道を突き進む、熱血青春サッカーストーリーが『イナズマイレブン』らしさ、そういう意味では、今回も大いに楽しませてくれるものだったと思います。
・・・ですが、やはり、残念に思ってしまうのは、展開が端折られまくりなところですね。
コミック版では、春奈がいないので、鬼道との兄妹の話はできないですし、連載ペースを考えると、どんどん端折っていかなければならない事情があることは理解できるのですが、本来だったら、もっとボリュームのあるストーリー構成にするべき部分なだけに、残念な感があります。
(大人の方の)イナズマイレブンたちも出てこないですしねぇ・・・
このあたり、コミカライズ版の宿命として、割り切るべきかと思っていますが・・・。
それと、ゲーム、アニメ、コミック、それぞれ異なる要素があるので、コミック版でのキャラの扱い納得がいかないなど・・・、賛否分かれる部分もあるかと思いますが、私は、これはこれで楽しんでいます。
巻末の方には、現在別冊コロコロコミックにも掲載されている、“特別ギャグ編”が掲載されています。さりげに面白いです。壁山かわいいよ壁山。
※
さて、続く5巻では、4巻の終盤から描かれ始めていますが、フットボールフロンティア全国大会が描かれていきます。私は、連載をチェックしていないので、先の展開は知らないのですが、コミック版ではどのように描かれていくのか、ギャグ編も含めて楽しみにしています。
■ 掲載
第14話~第17話
月刊コロコロコミック2009年7月号~10月号
世宇子との対面、イナズマ1号が止められるところまで収録
※
特別ギャグ編
別冊コロコロコミック2009年8月号~10月号
タグ : イナズマイレブン
『イナズマイレブン 3』 / やぶのてんや
2009.06.29 21:12
※ネタバレとなりうる要素も含んでいますのでご注意ください
新シリーズのアニメも始まり(しかも、ゴールデンタイムだ!)、着実に人気の輪が広がってきている印象を受ける『イナズマイレブン』のコミック版3巻の感想です。
いよいよフットボールフロンティアが始まり、1回戦の野生中と戦う雷門中のメンバーたち。たまごろうが直前の特訓で怪我をし、試合を欠場することになったショックから、2点のリードを許す雷門中。しかし、たまごろうをバカにする野生中の面々へ怒りのゴッドハンドで、シュートを止めた円堂。雷門中の反撃が始まっていくところから、3巻は始まっていきます。
3巻では、野生中との決戦、2回戦の御影専農戦、準決勝の秋葉名戸学園戦、そして決勝の帝国学園戦を控えて・・・というところまで、話はとんとん拍子に進んでいきます。
,p> 個人的には、コミック版は展開が端折られすぎで、もうちょっと、それぞれのエピソードをじっくり読んでみたいなって気持ちもあるのですが、そのあたりは、先のシリーズのコミック化を描かなくてはならないでしょうし、他メディア版と大きくタイムラグを作らないためにも、仕方のないことなのかもしれません。※
今回も、『イナズマイレブン』らしい、熱血青春サッカーストーリーで楽しませてくれます。
もう少し、それぞれのエピソードに時間を割いて描けたら、もっと盛り上げることができるんじゃないかなぁと思いつつも、弱小だった雷門中サッカー部が、打倒帝国を目指して懸命に練習し、成長を見せ、それがいつしか他の生徒たちにも伝わり、みんなに応援される存在になっていた描写は、良かったな~と思います。豪炎寺と鬼道のバトルも熱かったです。
ゲーム、アニメ、コミック、それぞれ微妙に違って描かれているので、ゲームやアニメを知ってる人でも、それぞれの違いを見ながら読んでいく楽しみ方もできます。
私的には、イナズマ落としのエピソードが好きですね。
ゲーム版のイナズマ落としは、踏み台にされる側はなんかダサいという雰囲気がありましたが、コミック版は、普通にカッコよく描かれていたので(笑
それと巻末には、4コママンガなどが描かれていて、これも面白かったですね。
『イナズマイレブン』は、必殺シュートが炸裂しまくるトンデモ路線のサッカーマンガなので、リアルサッカーの面白さを描いた作品を求めている方には、やはりお薦めできません。基本は、トンデモ路線のサッカーマンガを読みたい方や、リアルコロコロ世代向けです。
ですが、現代っ子たちに多大な知名度を誇るサッカーマンガとして、コロコロ世代から離れてしまった大人であっても、『イナズマイレブン』の世界に触れてみるというのも悪くないと思います(コミックに限らず、ゲームでもアニメでもいい・・・というか、世界観に触れるにはアニメが一番いいかも)。私は、これはこれで楽しんでいます。
※
さて、続く4巻では、雷門vs帝国が描かれていくようです。
私は、ゲーム版を1回だけですがクリアし、アニメの方もひと通りチェックいるのですが、コミック版ではどのように描かれることになるのかが気になります。
■ 掲載
第10話~第13話
月刊コロコロコミック2009年3月号~6月号
豪炎寺と鬼道が対決するところまで収録
タグ : イナズマイレブン
『イナズマイレブン 2』 / やぶのてんや
2009.03.10 20:52
※ネタバレとなり得る要素を含んでいる可能性がありますのでご注意ください
ニンテンドーDS用ゲーム、超次元サッカーRPG『イナズマイレブン』のコミック版の2巻の感想を・・・今回は簡単にまとめたいと思います。
2巻は、尾刈斗中との練習試合~フットボールフロンティアの初戦、野生中戦の試合途中までが収録されています。
『イナズマイレブン』の特徴と言えば、必殺シュートが炸裂しまくりな、少年マンガのベッタベタの王道を突き進む超熱血青春サッカーストーリー。
今回もそんな『イナズマイレブン』らしさを、楽しめるものでした。
個人的には、ルックス的なものも含めてなんかカッコよくなっている染岡(お前はもっとコワモテ風だろうとw)、地道な特訓から分身フェイントをマスターした、たまごろうの話が好きでした。あ、あと、さりげに男刈斗中の呪いを催眠術と見破っていたのは、影野だったということも忘れるわけにはいきません(笑
また、ストーリーやキャラの印象も、ゲーム版との違いがあるので、そのあたりの違いを見ていくのが面白かったですね(個人的に、コミック版の夏未には納得いかないのですがw)。
※
基本的には、コロコロコミックをリアルで読んでいる世代向けの作品ではありますが、そうではなくても、そういう作風が好きな方、コロコロ読んでいた時代を懐かしく思えるようなキャプ翼世代あたりにも楽しめる素地はあるんじゃないかと思います。
完全にトンデモ系に特化しているので、(トンデモ系をどうしても受け入れられないという方にはスルー推奨と言わざるを得ませんが)トンデモに特化している分、リアリティ路線のサッカーマンガが好きであってもそれはそれで違ったものとして読んでいけると思います。
かつての『キャプテン翼』ようなムーブメントを巻き起こす・・・というほどではないにしても、今の小学生たちにとって、サッカーマンガと言えば、『イナズマイレブン』というぐらいには浸透しているらしいので、ゲームの続編の発売も決まっていますし、今後の動向にも注目していきたいです。
※
さて続く3巻は、掲載ペースからして7月末あたりが有力視されますが、2点のリードを許した雷門中が、野生中をいかにして逆転していくのか、このあたり"イナズマおとし"の話は出てこないし、たまごろうが思わぬことになってるしと、ゲームとは話が違うので、どういう展開になっていくのかすごく気になります。
■ 掲載
第5話~第9話
月刊コロコロコミック2008年10月号~2009年2月号
フットボールフロンティア初戦、野生中戦途中まで収録
タグ : イナズマイレブン
『イナズマイレブン 1』 / やぶのてんや
2008.10.19 23:42
Amazonおすすめ度:

ニンテンドーDS用ゲーム、超次元サッカーRPG『イナズマイレブン』のクロスメディア展開のひとつとしてコミック化されたものが、この作品です。
おおまかなストーリーは、超弱小の雷門中("らいもん"と読む)に所属する主人公・円堂守(えんどう まもる)が、かつて(同じ雷門中でありながら)必殺技を使い最強と呼ばれた、"イナズマイレブン"の復活を目指し奮闘していくというもの。
1巻では、フットボールフロンティア(この世界での大会名)の全国大会で優勝した、帝国学園に練習試合で敗れたら廃部という、いきなりの崖っぷちに立たされるという展開を、円堂たちをどう乗り切っていくのかが見どころとなっていきます・・・。
※
作品の方向性としては、過去の記事の中でも同様のことを書いていますが、必殺シュートが炸裂し、ちょっと前の少年マンガの王道を突き進む、熱血青春サッカーストーリーです。
作風は、連載誌でもあるコロコロコミックっぽいですが、ある意味では、かつての『キャプテン翼』を思い起こさせてくれる部分もあると思います(とある方は、『アイシールド』っぽさを感じるとおっしゃってましたが、私は読んだことないので何とも言えない・・・)。
サッカー描写については、中途半端なリアリティを排除し、必殺プレーを押し出したものになっています。
最近、そういったサッカーマンガは珍しく、それがすごく新鮮に感じられました。
私は、基本的にリアリティ路線のサッカーマンガが好きですが、たまにはこういうのもいいかなぁと思います(笑
あくまで、私の好みのど真ん中を行く作品ではないので、プッシュはしませんが、大人であっても、一昔前の王道を行く作品を読んでみたいという方は、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
アイデンティティは、はっきりと確立されているので、ちょっと読めば、自分に合うかどうかは判断できると思います。
※
ゲームからのコミック化なのではありますが、コミック版『イナズマイレブン』は、ゲーム版のストーリーがベースにしているものの、序盤を見る限りでは、ゲーム版とまったく一緒の展開というわけではありません。
なので、ゲームを遊んだ人でも、また違ったものとして楽しめると思います。
(先に進んでいくとまた違ってくる可能性も否定できないですが)
ただ、逆に言えば、ゲームで感動したエピソードをマンガで読めない部分もあるので(展開も多少端折られ気味でもある)、そこは、作品を読む人がどう判断するかですね。
まぁ、それぞれ善し悪しはあると思います。
個人的には、ゲームのときは、あまり好きになれなかった壁山が、コミックでは妙にかわいく描かれていたのが印象的でしたね(笑
※
『イナズマイレブン』は、アニメもスタートし、ゲームの続編もすでに発表されるなど、クロスメディア展開はまだまだ継続されていきそうということで、今後の行方に注目しています。
いまどきの子供たちが、『イナズマイレブン』をどのように見ているのかは知りませんが、どうせやるからには、サッカー少年たちに絶大な影響を与えるような存在になってほしい。
あまりブログの中で取り上げることはしないと思いますが、個人的には、このプロジェクトを応援していきたいです。
単行本2巻は、2009年2月発売予定だそうです。
この作品は、単行本派でいくつもりなので(さすがに、毎月コロコロコミックを買うのは無理w)、ゲーム版を遊んでいるので大まかな話は知ってますが、それをコミックでどのように描いていくのかを楽しみにしています。
■ 収録
第1話~第4話
月刊コロコロコミック2008年6月号~9月号
尾刈斗中との練習試合前まで収録
タグ : イナズマイレブン
コメントフォームの返信
2008.10.12 01:18
少々遅れてしまって申し訳ないのですが、コメントフォームの返信をば。
私信ではあるのですが、内容的に差し支えないものだと思うので、普通に記事として掲載させてもらいます。
漫画じゃありませんが、イナズマイレブンというゲーム原作のアニメが今期始まりました。 管理人さんはレビューしますか?
結論から言いますと、(毎週感想を書くという意味では)基本的に"しない"つもりです。
ただ、1話は思いっきり見逃してしまったのですが、1~2回ぐらいは見るだけ見てみようかなとは思ってます(キッズ層がターゲットの作品ではありますけどw)。ゲームも、あまり進んでませんが、購入してはいるので、そのあたりも含めて、『イナズマイレブン』全体を取り上げてみてもいいかなぁとは考えています。コミックの1巻のほうについては、遅れてしまっていますが、感想は書きます。
『イナズマイレブン』は、ゲームにとどまらず、コミック、アニメなど、クロスメディア展開させていくということで、個人的にその行方には注目してますが、今のところ、大きなムーブメントを巻き起こすといったレベルにまでいくのは、ちょっと厳しいかなと思ってます。
ゲームについては、すでに続編の発売が発表されていますし、アニメもスタートして、これから、じわじわと伸びてくることに期待したいですね。というか、キャプ翼ブームの再来を目指して頑張れ!
※
GIANT KILLINGが面白いのは、よ~くわかりましたが、その次に管理人さんの一押しの連載中のサッカー漫画はどれでしょうか?
う~ん、そうですねぇ・・・。
今は、結構どの作品も、その作品なりに楽しんでいるので、私にとってジャイキリがずば抜けて好きなのはガチですが(笑)、その次と言われると、パッとどれというのは出てこないですね。
サッカー純度の高い作品という意味で、『龍時』や『YATAGARASU』。
地味だけど、じわじわくるスポーツマンガ(部活マンガ)という点では、『ANGEL VOICE』。
『ファンタジスタ』とはちょっと違うけど、いろんな意味で草場先生らしさが味わえる『LOST MAN』。
サッカー描写もそこそこ+ほんわかとしたコメディ描写が楽しい『GOLDEN★AGE』。
必殺プレーが炸裂する、一昔前の王道を突き進む、熱血少年マンガの『イナズマイレブン』。
などなど、今連載されている作品、それぞれに違った個性があるので、あとは自分のお好みで・・・としか言えないですね。私が、強いてひとつ挙げるとするなら、『龍時』かな。
人それぞれ、サッカーマンガに求めるものや好みは違うので、私の意見はひとつの参考資料として、自分の好みに合ったサッカーマンガを選んでいただければなと思います。
タグ : イナズマイレブン
今週の連載雑感(2008年5月19日~5月25日)
2008.05.25 22:34
■ 今週の雑感リスト
- イナズマイレブン
- うるとらスーパーさぶっ!!
- GOLDEN★AGE
- ANGEL VOICE
- LOST MAN